2019年01月13日
【メンタル】『ストレスを操るメンタル強化術』メンタリストDaiGo
ストレスを操るメンタル強化術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日取り上げた「Kindle本 新春セール」の中でも大人気の1冊。おなじみメンタリストDaiGoさんが、メンタル強化方法を指南してくれています。
アマゾンの内容紹介から。
この本は、メンタルが弱い人に、「強くなれ」と要求するような本ではありません。メンタルが弱い人だからこそ抱えているストレスや自分の「弱点」を活かして、無理なく強いメンタルを手に入れるメソッドを提案する本です。
なお、中古に送料を加えると定価を上回りますから、Kindle版が600円以上、お買い得となっています!
Stress / fotologic
【ポイント】
■1.思ったことや感情を紙に書きだすストレスはほとんどの場合、「自分をよく見せよう」「自分の感情を抑えよう」と思ったときに起こります。そうするとメンタルが弱くなりますから、自分の感じたことを素直に紙に書いて吐き出すのです。
自分の感情や思ったことをひたすら書き出すことを、エクスプレッシブ・ライティングといいます。エクスプレッシブ・ライティングを1日最低8分やるだけで効果があったという報告もありますが、できれば毎日20分は行ったほうがいいようです。
毎日、仕事が終わったあとや寝る前に、自分の感情を20分間書き出す。感情を20分書き出すだけで、メンタルが強くなり、ストレスが大幅に消えていきます。(中略)
自分の感情や不安な気持ちをしっかり認められる人は、緊張したり不安に 苛まれたときにネガティブな感情を感じづらくなります。
■2.楽しいことを思い出す
ラトガース大学の研究で、たった14秒間でストレスが低減する方法がわかりました。
すごく簡単な方法で、楽しかった記憶をなるべく具体的にありありと14秒間思い出せばいいのです。
ラトガース大学が行ったのは、氷水に手を入れて一定時間我慢してもらうというストレス実験です。ストレスを感じると、体内のストレスホルモンであるコルチゾールの値が上がります。その数値をどうすれば抑えられるかを調べてみたのです。
その結果、ストレスがかかる前、つまり氷水に手を突っ込む前に、楽しい記憶をたった14秒間思い出すだけでストレスに強くなることがわかりました。普通に氷水に手を入れたときと比較して、コルチゾールの値が15パーセント程度しか上がらなかったのです。そのときの脳をMRIで調べると、感情の制御や認知コントロールを司っているエリアが活性化していました。そのため、コルチゾールの増加が抑えられているのではないかということです。
■3.他人への怒りを成長のエネルギーに変える
もう1つ、どうしても避けられないのがストレスを与えてくる他人への対応です。
特に仕事をしているときなど、理不尽な扱いを受けて、自分の権利を侵害されるような場面はよくあります。(中略)
そこで、「いつか見返してやる」と考えて、怒りを成長のエネルギーに変えるようにしましょう。そのために、具体的なイメージをすることです。
怒りの量に合わせて、自分の中にある燃料タンクの残量ゲージが上昇する。あるいは、タンクの中にガソリンが注ぎ込まれる様子をイメージするのです。
このイメージを持つことによって、ストレスを与えてくる他者を、行動のためのエネルギーに変換し、怒りや屈辱といった感情にとらわれることがなくなります。
■4.強いストレスを3ステップでエネルギーに転換する
ストレスを、単にストレスの原因を見るだけでなく、自分の体に起きている反応も含めて客観的に意識し(ステップ1)、自分にとって大切な何が脅かされることによってストレスが起きているのかを考え、突きとめる(ステップ2)。
実は、ここまでのプロセスを経たあとは、すでにストレスはエネルギーに変わり始めています。その強いエネルギーを、どうやって使うかを考えましょう。ストレスのエネルギーを利用して、自分の大事なものを守るために何ができるのかを考えるのです。これがステップ3です。(中略)ストレスの反応を確認→自分にとって大事な何かが脅かされている。それは何か?→大事な何かを守るために、このストレスの力をどうやって使えるのか?この流れをいつも頭の中に置いておいて、ストレスを感じるたびに実践してみましょう。
■5.ストレスを口に出して行動に変える
やり方はとても簡単です。ストレスがたまっていると感じたときに、それを口に出すのです。
「あ、やっべー、ストレスたまる!」
という感じで、楽しそうに言うのがコツです。これを、できれば恥ずかしがらずに人前でもやってみましょう。
これをやるのは、最初は周りからどう思われるかが気になるかもしれません。
でも、妙にテンションが上がって、何か行動したくなるはずです。おそらく、楽しそうに声を出すことで、体が「勘違い」をして意欲が湧いてくるのでしょう。行動を起こしたくなる分、不安は減ります。
この方法も、ストレスを受けていることを口に出して言い、客観的に認識することでうまく活用できるようになる、というのがキモです。
【感想】
◆冒頭の内容紹介に「メンタルが弱い人だからこそ抱えているストレスや自分の『弱点』を活かして」とあります。ストレスは分かるとして、それ以外に本書で言及している弱点が、「失敗と挫折」と「内向的な性格」の2つ。
本書では、これらの「弱点」を逆に活用することを提案しています。
ただ、「失敗と挫折」はさておき、「内向的な性格」というのは性格である以上、当てはまる人とそうでない人がいますから、本書のタイトルや装丁(と言ってもアマゾンで見る限りでは、タイトルしか文言がありませんが)だけ見て買おうとされた方はご留意を。
実際、本書の第4章「内向的な自分の才能を開花させる」は、文字通り「内向的な性格」の方向けとなりますので、そうでない方は飛ばしていただいて良いと思います(もちろん「内向的な性格」の方なら、本書がフルに活用できますが)。
◆一方、それ以外の部分については、普通に役立つものばかり。
まずはタイトルにもあるストレスからということで、本書の第1章「ストレスを軽減する」では、具体的なTIPSがいくつも挙げられています。
特に上記ポイントの1番目の「エクスプレッシブ・ライティング」はかなり効果的らしく、実践すると「面接に通る確率が2倍になる」という実験結果があるのだそう(詳細は本書を)。
また、割愛した他のTIPSとして、「自然(緑)と親しむ」というのも、納得できるところです。
なお、DaiGoさんは大学受験時に、「自分の部屋を50種類以上の植物で緑化していた」のだとか(スゲーw)。
ちなみに本書を読んで初めて知ったのですが、DaiGoさんは、東大を目指されていたそうで、その辺のエピソードも本書でお読みいただければ、と。
◆続く第2章では、逆にストレスの活用法について言及。
そもそも、「ストレスは必ずしも悪者ではない」というのが現代の定説ですし、本書内でもこの本を紹介しています。
スタンフォードのストレスを力に変える教科書 スタンフォード シリーズ
参考記事:【オススメ!】『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』ケリー・マクゴニガル(2015年10月26日)
ちなみに上記ポイントの3番目も、この第2章からのもの。
「怒りの量に合わせて、自分の中にある燃料タンクの残量ゲージが上昇する。あるいは、タンクの中にガソリンが注ぎ込まれる様子をイメージする」というのは、なかなかユニークだと思います。
……怒りのエネルギーが充填される気がして、かえって単純に爆発しちゃわないか心配ですが。
◆さて、少し飛んで第5章からは、第2部の「メンタル強化の基本メソッド」が展開されています。
ここでは5つのエクササイズがあるのですが、上記ポイントの4番目と5番目は、ともに第5章の「マインドセットを変える」から抜き出してしまいました。
というのも、この第5章が一番ハイライトを引いたから。
特に上記ポイントの4番目の「3ステップ」は、DaiGoさんご自身のケースが紹介されており、例えば「インタビューを受けていて、約束の時間が過ぎても質問を続けるインタビュアーに対して、ついムッとした顔をしてしまった」、というのがステップ1。
「インタビューによって本を読むための時間を削られているのがストレスのもとらしい」、と思い当たるのがステップ2で、「大人げない振る舞いをするのではなく、インタビュアー任せにしないで、この場を自分で仕切ってしまって、必要十分な情報を提供してインタビューを早く終わらせてしまう」と考えるのがステップ3になります。
このポイントの4番目の最後にある一連の流れは、ぜひとも覚えておきたいもの。
逆に、上記ポイントの5番目の「ストレスを口に出す」というのは、気軽にできるので、ぜひともお試しください。
そういえば私も社会人時代、仕事が大量に舞い込むと「〇〇(私の本名)、ピーーンチww!」(「ねるとん紅鯨団」の「タカさんチェック」の口調でw)と、明るく言っていましたが、あれが行動につながっていたのかも。
メンタルを強化したい方なら、要チェックです!
ストレスを操るメンタル強化術
PART1 メンタル強化の基本戦略
――ストレス、失敗と挫折、内向的な性格を活用する
第1章 ストレスを軽減する
第2章 ストレスを味方につける
第3章 失敗や挫折を最高の武器にする
第4章 内向的な自分の才能を開花させる
PART2 メンタル強化の基本メソッド
――5つのエクササイズ
第5章 マインドセットを変える
第6章 記録をとる
第7章 孤独な時間を守る
第8章 コア・パーソナル・プロジェクトを見つける
第9章 瞑想でメンタルの基礎体力を鍛える
【関連記事】
すぐに使える『自分を操る超集中力』テクニック5選(2016年05月31日)【オススメ!】『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』ケリー・マクゴニガル(2015年10月26日)
【内向型?】『内向型人間のための人生戦略大全』シルビア・レーケン(2016年08月21日)
【編集後記】
◆その「Kindle本 新春セール」の中でも人気だったのは、この辺でした(順不同)。外資系コンサルはなぜ、あえて「手書きノート」を使うのか?
ストレスを操るメンタル強化術
ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の 超呼吸法
ビジネスモデル2.0図鑑 (中経出版)
新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方 (角川書店単行本)
宜しければご参考まで!
ご声援ありがとうございました!
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