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2019年01月07日

【自己啓発】『にぎやかだけど、たったひとりで 人生が変わる、大富豪の33の教え』丸尾孝俊,吉本ばなな


にぎやかだけど、たったひとりで 人生が変わる、大富豪の33の教え (幻冬舎単行本)
にぎやかだけど、たったひとりで 人生が変わる、大富豪の33の教え (幻冬舎単行本)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「冬の幻冬舎セール」からの自己啓発本。

バリ在住の大富豪の「兄貴」こと丸尾孝俊さんが、自由奔放に人生訓を語ってくださっています。

アマゾンの内容紹介から。
バリ島で成功した大富豪の“兄貴”はいかにして巨万の富を得たのか?金言&実践集!

送料を加算した中古よりは、Kindle版が600円以上お得となっています!





Bali, Indonesia / Thomas Depenbusch (Depi)


【ポイント】

■1.掃除が最初の金儲け
 どういう人が儲かって、どういう人が儲からへんか、ちゃんと見つけた。
 ええ人が儲かるんやって。五百円札くれよったのは、3つしかごみ落ちてなかったおばちゃん。整理整頓されてない粉まみれゴミまみれの店では、「何でお前に金やらなあかんねん。お前が勝手に掃除したんやないかい、おっちゃん知らんで。帰れ、早よ」となる。たぶんおばちゃん自分でも掃除しとったんや。 商い怠らん人はな、立派にお金もくれるし、えらいなって褒めてもくれるし、人間出来てた。
 勉強になったわ。悪い奴は儲からんようになっとんねん世の中はすべて。あんなおっさんでも、たまたま儲かってたら羽振りええはずや。坊主えらいな、これ持って帰れ言うて、千円投げよる感じや。
 あと一生懸命や。何事にも一生懸命やから儲かっとるのや。掃除も 怠りません。うまいもん焼いとる。儲かるに決まっとる。間違いないな。


■2.人を心配するやつが大きくなる
 僕らの時代、自分の事ばっか考えんとちょっとは人の事を考えろと教育されたんやな。
 ところが今は、自分の事も出来へんのに人の事なんか考えてる場合とちゃうやろと真逆になった訳やな。
 だから、自分の事をきっちりやっていますよって自慢げに言う奴には怒るんや。
 ちゃうねん。それがすべての失敗の元やから真逆にして変えろと。「自分は遅刻したことない」って言う奴に「お前後輩何人いてんねん」って言ったら「40人くらいいてますよ」ってえらそうやねん。「その40人のうち、何人遅刻しよんねん」「3人は毎日ありますね」言うから、それを無くすのがあなたの役割やと。分かりやすく言うたら3人遅刻させんと、自分遅刻したら、プラス2や。それが上司と呼ばれる人達なんや。今の人はそれが分からへん。昔の人はちゃんと教え方を知ってたな。


■3.人と人とが濃厚に付き合える社会を取り戻す
 もう何十回も、政治家ならんかっていっぱい大先輩のじじばばに言われてる。わし金出せる、応援するって。いや、それは大丈夫です。はいはいって言うてるけど、ほんまに良うならないと思うもん、このままでは。
 ちっこい市議会とかの選挙区で候補者同士が罵り合うからね、日本。こんなもんがええ国になれるとは思わん。僕が出馬したらすぐに対抗馬の事務所に頭下げに行くで。この度はよろしくお願いしますと。僕が当選しても、あなたが当選しても、日本を良くするため頑張りましょう。僕が当選したら副知事お願いできませんでしょうか。あなたが当選したら少しばっかり僕の仲間たちを立ててもらったらそれで日本を一つに出来るように思うんや、と。
 直談判に行くで。そうしたらその市は1つになると思わへん。


■4.運とは「運ぶ」ものと考える
 追い風も向かい風もあんまり感じることはない。運ぶという考え方に変えたほうがいいかもね。「運」というよりも、「運ぶもの」やっていう。必ず相手があるので、運って考えたら自分に向いてるので。僕、自分中心の考え方が苦手。「運」っていうのは、どっちかって言ったら、自分の得や利益考えた時に出てくる言葉で、相手がある時には相手に利益を「運ぶ」という。だから同じ言葉でもどっちもある場合があるねんね。だからそういうとり方を常にしてきたように思います。とにかく相手があるほう、相手があるほうにとってきた気がするね。
 お前自己中やからって言われたら、最後みたいな感じやん。自己中っていうキーワードが自分の中には常に存在していない。自己中があったら、半分失敗です。


■5.質問「人を採用するときにどこに注目したらいいですか?」
 友達の数。絶対友達の数やわ。
 雇用条件の1つに友達何人いるとかがないとダメやわ。友達のおれへん奴ばっかり雇用しとったら会社潰れるよ。(中略)
 続けるっていうのが得意であるというのが、まず大事。続けてきたから友達の数増えたんやな。前におった友達を切らんかったからや。ということは、就職しても長続きするよってそこに書いてある訳や。
 意外と友達少ないのが日本人やから、そこ伸ばしてかかることもまず頑張らないかん。ということは、基礎に何があるかと言ったら、受け入れるということをやっていましたかってことやね。受け入れまくるねん。人を受け入れるという事を延々やってきたら、必ずいろんなお客さんも増えるし、いろんなことなるんやろうなと思うよな。
 どれだけ友達の事を大事にしていただろうかが評価やな。


【感想】

◆色々と想定外な1冊でした。

まず、著者がお2人表紙に写真入りで載っているのに、対談本ではなかったこと。

確かに内容紹介にも、ひと言も「対談」とは書かれておらず、基本的には丸尾さんが1人で語られています。

それも、丸尾さんが執筆されたというより、上記ポイントをご覧いただければお分かりのように、すべて口語体と言うか、本当に「語る」形式。

冒頭の「兄貴について」というパートを、共著者の吉本ばななさんが書かれているのですが、本書は幻冬舎の石原正康氏が質問のほとんどを考え、吉本さんやその場にいたゲストがさらなる質問を重ねて、本書は出来上がったのだそうです。

ちなみに、吉本さんご自身は共著者に名前を連ねるだけあって、各章の終わりに「ばななより」と題した、章のまとめ的な、ある程度まとまった文章を寄稿。

巻末でも、「夏の夢」というあとがき的なものも書かれていますし、これだけ書いているのに、吉本さんのお名前が載っていなかったら、逆に「それはどうなの?」と思うくらいです。


◆さて、本書の第1章「三歳から一人で生きてきた」では、まずは丸尾さんの幼少時のお話からスタート。

上記ポイントの1番目は、丸尾さんが小学校5年生頃のお話であり、当時から人間観察をされていたことがわかります。

ただそれより前は、揚げたてのコロッケや、煙草やあずきバー等々を「盗みまくり」だったのだそう。

……ただし、大人になって給料をもらえるようになってから、これらのお店には一軒一軒、返して回ったそうですがw

もっとも、子どものそういう行為を、今ほどは咎めなかったというより、近所の人びととの「濃い人間関係」が今は希薄になってしまったことを、丸尾さんは嘆かれてらっしゃいます。

確かに、ヨメが小さい頃は、近所のおばさんの家に勝手に遊びに行って、夕飯をご馳走になったとか普通にしてたそうですが、友達の家でもない所で食事を食べるなんて、今は考えられないかと。


◆その後も丸尾さんは中卒で働き始め、さまざまな職に就きます。

中でも興味深かったのが、ディスコの店員として、「そのスジ」の人が来たら対応していたというエピソード。

名前は触れられていませんが、「吉本の直営店」といったら、当時話題となった「デッセ・ジェニー」ではないか、と。

大阪 DESSE JENNY (1987) ディスコクラブ資料館 - 写真

そういう人が来て「浜ちゃんに会わせろ」とか「さんまおるのか」とか言われたら、そりゃ普通の店員ならビビります罠。

実際、神戸のお店にいた際には、その手の人の入店を断ったフロントが殴られて、打ち所が悪く亡くなった、とかがあったのだそうです。

こういう人をうまく丸め込めたのも、幼少時から培ったコミュニケーションスキルゆえなのでしょうね。


◆一方第2章では、バリに来てからのエピソードも多々。

発電所ができて、電力が増量されると知った丸尾さんは、冷蔵庫を大量に購入。

それをレストランやクラブ等々に貸す事業を始め、大成功をおさめます。

ただし、人にお金を貸しまくって、それらが大量に焦げ付き、一番お金がない時で、貯金が17万円しかなかったこともあったのだとか。

ところが持っていた土地の1つを、中国企業がホテル用地として買い取ることとなり……(詳細は本書を)。


◆なお、本書の第4章では、丸尾さんが「読者」からの質問8つに答える仕様となっています。

上記ポイントの5番目もこの第4章から。

結構マジな質問から、ユニークな質問(「一時的な快楽に溺れそうになるのだが、どうしたらいいか?」等)まであるので、こちらもお見逃しなく。

ただ、私は今回、初めて丸尾さんのご本を読んだため、丸尾さんの他の著作とのかぶりは一切考慮しておりません。

個人の体験に基づく成功本は、エピソードが限られると思うので、丸尾さんの他のご本をお読みの方は、一応ご留意を。

また、あまりにフランクな口語体というか、関西弁全開の文体ゆえ、前後関係の把握や文意を読み取るのに、いつもより若干手間取った事も付け加えておきます。


破天荒な成功法則が学べる1冊!

にぎやかだけど、たったひとりで 人生が変わる、大富豪の33の教え (幻冬舎単行本)
にぎやかだけど、たったひとりで 人生が変わる、大富豪の33の教え (幻冬舎単行本)
第1章 三歳から一人で生きてきた
第2章 他人のことを考え続ければ儲かる
第3章 リミッターを外して生きる
第4章 兄貴への質問


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【隠れた名著?】「成功学キャラ教授 4000万円トクする話」清涼院 流水(2008年02月16日)

「チャンス―成功者がくれた運命の鍵」 犬飼ターボ (著)(2005年08月15日)

「ユダヤ人大富豪の教え」本田 健(著)(2005年02月17日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

本気になればすべてが変わる 生きる技術をみがく70のヒント (文春文庫)
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ご存じ松岡修造さんの自己啓発書は、文庫本の「65%OFF」の「199円」ということで、送料以下に。

人生を思い通りに操る 片づけの心理法則
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