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2018年12月06日

【紙1枚?】『すべての知識を「20字」にまとめる 紙1枚! 独学法』浅田すぐる


すべての知識を「20字」にまとめる 紙1枚! 独学法
すべての知識を「20字」にまとめる 紙1枚! 独学法


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも上位3本に入る人気だった1冊。

『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』でおなじみである浅田すぐるさんの最新作です。

アマゾンの内容紹介から。
自分の言葉で誰かに伝えることができてこそ、その知識・情報は価値がある。「紙1枚」書くだけのフレームワーク×3で、本当に必要な「学び方」が見つかる!「学んだだけ」で終わらないとっておきの方法!

なお、中古価格が定価を超えている上、上記記事の時よりも、Kindle版が若干お安くなったのでオススメです!






【ポイント】

■1.トヨタで学んだ「資料づくりの3つの制約」
制約1:「紙1枚」に収めなければならない
制約2:「枠内」に収めなければならない
制約3:「テーマ」から逸脱したことは書けない
 1つ目の「紙1枚」という制約については、すぐに理解可能だと思います。
 基本はA4用紙で。それが無理なら、なんとかA3サイズ1枚に収めることを目指す。「資料全体のレベル」でかけている制約、ということになります。
 また、各資料には複数の「箱=枠=フレーム」がついています。
 加えて、各フレーム上部にあるのが、「何について書いてあるか=テーマ」です。
 資料を作成する際は、この枠をはみ出した分量で文章を書くことはできません。もちろん、枠の上部につけたテーマと関係ない内容は、カットする必要があります。


■2.20字インプット学習法
(1)目的を明確化する
 まずは、この本を読む「目的」を考えましょう。 「P?」とは、「Purpose=この本を読む目的は?」という意味で、この問いの答えを、読書前に「赤ペン」で記入しておくという使い方をしていきます。
(2)キーワードを抜き出す
 一通り本を読んだら、今度はフレームワークの中段部分を埋めていきます。
 ここは、本の内容を思い出しながら、あるいは本をペラペラと見返しながら、目的達成に役立ちそうなキーワードを書き出していくプロセスです。
 今回は「青ペン」で記入していってください。
(3)赤ペンでグルーピング
 まとめ方のコツは、たとえば以下の3つです。
・同じ意味の言葉に〇をつけ、線でつないでいく
・似たような言葉を囲み、いくつかのグループに分類してみる
・複数の言葉に通底するキーワードを考え、空きスペースに追記しておく
 以上を踏まえ、目的達成につながる言葉をまとめていきます。


■3.「わかる」ための3つの疑問詞
 当時、作成した資料について上司や役員に説明をするたびに、ありとあらゆる種類のツッコミを浴びせられてきました。
「サンドバッグ状態とはまさにこのこと」というくらい、厳しい質問からどうでもいい愚問まで、本当に色々な種類の質問を直接受けてきました。
 とはいえ、こちらも黙って、ただ闇雲にサンドバッグをやっていたわけではありません。どんな角度から、どんな種類のパンチが飛んでくるのか。
 それらをある程度分類、類型化することはできないだろうか。
 パターン化さえできれば、こちらも対処が可能になるのではないか。
 そんな観点から、「報連相時のツッコミ研究」を独自に何年も行っていたのです。
 その結果たどり着いた本質が、
 わかるとは、「3つの疑問」が解消した状態
 であり、「What?」「Why?」「How?」という3つの疑問詞だったのです。


■4.「自己」実現から「他者」貢献へ
 本質を感得する前のブログは、
「こんな面白いビジネススキルを開発したんだけど、興味ありますか?」
 などという、自己満足的なスタンスが強いものでした。それを、
「もしこんなことでお悩みなのであれば、こんな方法で解決できますよ」
「その願望には、こんな本質が役に立ちますよ」
「このテーマについては、3つのキーワードだけで十分理解できますよ」
 という、他者貢献的なものに180度変えていきました。いや、「変えていった」というよりは、本質的な仕事観を感得できたことで、「自然と変わっていった」と表現したほうが適切かもしれません。
 すると、次第にブログ経由でのセミナー参加者が増えていきました。


■5.「1枚」コントリビューション学習法
 まず、この「1枚」フレームワークの構成要素は、以下の5つです。
(1)「Who?」=「誰のため」に、学習=思考整理をするのか?
(2)「P/W?」=どんな「問題または願望」を扱うのか?
(3)「PQ?」 =(1)(2)で明確にした「目的」を達成できる「質問」は?
(4)「1P?」 =(3)で設定した「質問」に対する、「答え」をヒトコトでいうと?
(5)「3Q?」 =(4)の「答え」について、「3つの疑問詞」で説明するなら?
 カンタンに略語の解説をしておくと、(2)「P/W?」は、「Problem(問題)/Wish(願望)」の略。(1)と(2)を組み合わせて、「学習の目的」を明確にします。
 続く(3)「PQ?」は、「Purpose=目的」を達成できるような「Question=質問」という意味合いの表記です。
 つづく(4)「1P?」は、「1Phrase?」の略。
 最後の(5)「3Q?」は、(4)の「1P?」について、「3つの疑問を解消するとしたらどうなるか」という内容を反映しています。

(詳細は本書を)


【感想】

◆1つひとつがちょっと長くなってしまいましたが、お許しを。

浅田さんの作品をお読みになった事がないと、ご存じないかもしれませんが、「紙1枚」と言っても、白紙にさらっと書くわけではなくて、基本的にいくつかの「フォーマット」が定まっていて、それを埋めていくスタイルになります。

結果的に、本来、図を見ながらであれば容易に理解できる内容を、上記のようにテキストのみで抜き出す以上、ある程度多めに書かないと、ワケが分からなくなりそうで。

たとえば上記の画像は、ポイントの5番目にある「『1枚』コントリビューション学習法」の部分に付されていた図で、それを本書の中からスキャンしてみました(オリジナルのフォーマットは特設サイトからダウンロード可能)。

要は、このような感じで決められた部分に、必要事項を埋めていく感じですから、慣れれば量産できるハズ。

……著作権もろもろの関係で、字が読めない程度の大きさにしたので、これだけだとやはり分からないとは思いますが、詳しくは本書にてご確認ください。


◆さて、いきなり本書の「最終形」をご紹介してしまいましたが、まずは基本系となる「『20字』インプット学習法」から。

そもそも浅田さんいわく、「20字あれば、なんでも一言で言い表せる」とのことで、実際、本の小見出しもすべて20字程度にまとめられていることが多いです。

とはいえ、いきなり20字にまとめるのは難しいですから、手順を踏まなくてはなりません。

そこで上記ポイントの2番目にあるような、3つの手順を踏むべし。

これは例えば、1冊の本で行っても構いませんし、1冊の本のある部分や、逆に複数の本から抜き出すことも可能です。

本書ではそれぞれの具体例も載っていますので、そちらも参考にしてみて下さい。


◆一方、学んだことを「人に説明できるレベル」にするためには、どうしたらよいのか?

その答えとなるのが、上記ポイントの3番目にある「3つの疑問詞」です。

常に意識すべきが、この「What?」「Why?」「How?」の3つであり、上記にもあるように、突っ込まれるポイントはこの3つを押さえておけば大丈夫!

フォーマットばかり抜き出すのもどうかと思って割愛しましたが、本書では「『3Q』アウトプット学習法」と題した、この3つを漏れなくカバーするフレームワークを解説してくれています。

具体例として、浅田さんのセミナーを受講した方が職場に戻ってから、このフォーマットに沿ってセミナーについて報告しているものがあって、これがなかなかに秀逸。

仕事に活かせるTIPSとして、ぜひ取り入れていただきたいところです。


◆また、上記ポイントの4番目にある「他者貢献」という考え方は、すべての「仕事」に共通するもの。

独立するにしても、会社に勤めるにしても、「他者貢献」の視点が欠けていては、本当の意味で働いているのではない、というのが浅田さんの主張です。

つまり、学習する目的自体も、「他者貢献」の力を高めるためであるべき。

そしてそういう視点に立脚しているのが、上記ポイントの5番目の「『1枚』コントリビューション学習法」です。

これは、本書で学んだものの集大成とも言えるものであり、具体例として、上司であるBさんが、「凡ミスに悩むAさん」「ダンドリできないCさん」にこれを使ってアドバイスする様子が描かれています。

実際のアドバイス自体も引用したいくらい見事なもの(ボリューム的に多いので断念しましたが)であり、その効果がうかがわれる次第。

……これは、実践してみる価値はかなり大きそうな。


仕事に役立つ学びを得るために読むべし!

すべての知識を「20字」にまとめる 紙1枚! 独学法
すべての知識を「20字」にまとめる 紙1枚! 独学法
はじめに―なぜ学んだことをすぐ活かせないのか
第1章 なぜ、学んだ内容を忘れてしまうのか?
第2章 「紙1枚」書くだけの「20字」インプット学習法とは?
第3章 アウトプット力を高める「学び方」
第4章 その他大勢から抜け出す「3Q」アウトプット学習法とは?
第5章 なぜ、学びを仕事に活かせないのか?
第6章 奥義伝授! 仕事に即活かせる「1枚」コントリビューション学習法とは?
終章 「知的好奇心」型の学習を取り戻す


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【編集後記】

◆昨日ので人気だったのは、この辺りでした(順不同)。

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参考記事:【オススメ】『世界最高のリーダー育成機関で幹部候補だけに教えられているプレゼンの基本』田口 力(2018年02月28日)

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参考記事:【オススメ!】『コンサル一年目が学ぶこと』大石哲之(2014年07月30日)

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頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方 (ワニの本)

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宜しければ、ご参考まで!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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