2018年12月04日
【語彙力?】『大人の語彙力「言いまわし」大全』齋藤 孝
大人の語彙力「言いまわし」大全
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「冬のKindle本セール」の中からの大全本。おなじみ齋藤 孝先生が、大人なら使いこなしておきたい表現1500語について、解説してくださっています。
アマゾンの内容紹介から。
仕事の力量があるかないか以前に、稚拙な表現をしていれば、社会人としてのレベルを低く見積もられてしまいます。キャリア形成でつまずかない、軽く扱われないための「知性と教養を感じさせる語彙」を一挙公開。
中古に送料を足すと、かなり定価に近くなりますから、セール期間内であればKindle版が500円弱お買い得です!
Vocabulary Lover / mikecogh
【ポイント】
■1.安寧(あんねい)【意味】
平穏で無事なこと、平和なこと。
【言いまわし例】
「大それた望みや野望なんてないよ、ただひたすらに生活の安寧を願うばかりだよ」
【ポイント】
「安寧秩序」とは国家が平穏で乱れていないこと。
■2. 諧謔(かいぎゃく)
【意味】
おどけた滑稽なこと、気の利いた言葉。
【言いまわし例】
「彼は自分の苦労話でさえも諧謔を交えて語るから悲愴感がないんだよね……」
【ポイント】
(類)ユーモア
■3.狷介(けんかい)
【意味】
かたくなに自分の意思を守って人と折り合わないこと。
【言いまわし例】
「自分の考えを守るのも大事だけど、このまま年を取ったらただの狷介な老人になってしまうよ」
【ポイント】
悪い意味に使うことが多い。
■4.忸怩(じくじ)
【意味】
反省して恥じ入ること。
【言いまわし例】
「あそこでクライアントに楯突くのはよくなかったと、内心忸怩たるものがあるよ」
【ポイント】
「腹立たしい」という意味で使うのは誤り。
■5.端倪(たんげい)
【意味】
物事のはじめと終わり。
【言いまわし例】
「端倪すべからざる事態に陥る前に、みんなで協力して手を打とう!」
【ポイント】
「端倪すべからず」の形で、「推し量ることができない」という意味で使うことが多い。
■6.敷衍(ふえん)
【意味】
抽象的なことを具体的に説明すること。
【言いまわし例】
「今日の会議に出られなかったメンバーに、会議の内容を敷衍して説明してやってほしい」
【ポイント】
「敷延」とも書く。
■7. 右顧左眄(うこさべん)
【意味】
周りをうかがってなかなか決断しないこと。
【言いまわし例】
「課長には参ったよ、右顧左眄するばかりでぜんぜん決断しないんだから」
【ポイント】
(類)左見右見
■8.眼高手低(がんこうしゅてい)
【意味】
望みが高いのに実力が伴わないこと。
【言いまわし例】
「山本さんは、一生懸命頑張っているのはわかるんだけど、どうも眼高手低のようなんだよね」
【ポイント】
「手」とは技能、技術のこと。
■9.謦咳(けいがい)に接する
【言いまわし例】
「こんな遠くまで、よく来てくれたね」
「いえいえ、先生の 謦咳に接することができてうれしい限りです」
【ポイント】
尊敬する人に会うこと、直接話を聞くこと。「謦咳」は咳払いのこと。
■10.天網恢恢(てんもうかいかい)疎(そ)にして漏らさず
【言いまわし例】
「この間雑談していたときの話が、先輩の企画として取り上げられていたよ」
「天網恢恢疎にして漏らさず、いつかバレるよ」
【ポイント】
悪事をはたらいた者には、必ずその報いがあるということ。
【感想】
◆1つひとつのボリュームがいつもより少ないので、ポイント数も倍にしてみましたが、いかがだったでしょうか?これでもまだ、全体の1/150でしかありませんから、ネタバレどころの騒ぎではありません。
しかも、ここで挙げたものは、いずれも私個人が「読み」の部分からぁゃιぃものばかりという。
もはや「言い回し」どころか、「読み書き」のレベルからお手上げでした。
実際問題、リアルで聞いたことも多分なかったハズですが。
◆もっとも本書に収録された1500語すべてが、このレベルというわけではありません。
ただ、初っ端の第1章が「二字熟語」で、ここがボリューム的にも一番多く、知らない熟語が多々。
結果、上記ポイントでも1番目から6番目までを抜き出すこととなりました。
……といっても、ここで挙げていない大部分は「塩梅」とか「言質」のように、読みは一瞬迷っても比較的使われるものや、「幻滅」や「自重」のように、普段私も使っているものもありますので、ご安心を。
◆続く第2章が「三字熟語」、第3章が「四字熟語」なのですが、このうち「三字熟語」は、これといって難しい語彙が登場しなかったので割愛。
「青天井」とか「依怙地」あたりは、言われてみて「あー、これって三字熟語なのか」と思う程度ですし、「帰納的」「画一的」のように「〜的」まで「三字熟語」と言ってしまったらキリがないような?
……一応「蓋然的」「衒学的」辺りは、あやふやだったのでハイライト引きましたが。
一方で第3章の「四字熟語」は、ムスコの中学受験でもしっかり問われるところなので、私としても気を引き締めて読んだ次第。
ここからは上記ポイントでは7番目と8番目を抜き出したのですが、いずれも「意味」どころか「読み」も全然知りませんでした(恥)。
もちろん「因果応報」とか「温故知新」辺りのレベルの方が、中学受験では問われそうですが、当ブログ的には、まぁ、いいかな、と。
◆そして1つ飛んだ第5章の慣用句も、押さえておきたいところ。
そこでこの章でも、「意味」「読み」どちらも知らなかった、上記ポイントの9番目と10番目を選んでみました。
なお、繰り返しになりますが、全部が全部このレベルではなくて、「石の上にも三年」「地団太を踏む」なんてのも収録されていますのでご留意ください。
ちなみに、第4章のカタカナ語、第6章の新聞語は、前者が「アカウンタビリティ」「コンセンサス」、後者が「インバウンド消費」「マニフェスト」のようなものばかりなので、どちらも割愛しました。
これらのうちで、知らないものに出くわす可能性はありますが、いずれも「読む」ことはできますので、その時点でググっていただければ大丈夫でしょう。
いずれにせよ、個人的には、第1章、第3章、第5章の3つの章だけでも、本書を読む価値はあると思いますし、それがセール価格である今なら「買い」ではないか、と。
上記ポイントで挙げた10個を知らなかった方は、必読かも!?
大人の語彙力「言いまわし」大全
1章 問われる教養! 大人なら知っておきたい「二字」熟語
2章 使えるとカッコいい! 大人の知性が輝く「三字」熟語
3章 さりげなく使いたい! 上手に使うと評価が上がる「四字」熟語
4章 ビジネスで活きる! 一目置かれる存在になる「カタカナ」語
5章 できる人はここが違う! 大人の深みが出る「慣用表現」語
6章 きちんと知っている? 時代に乗り遅れない最新の「新聞」語
7章 知らないと恥をかく! 基本の「同音異義」語
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【編集後記】
◆今日ご紹介した作品をセールページで見た際、同じ齋藤先生の作品ですし、一瞬この本と勘違いしました。大人の語彙力大全 (中経の文庫)
参考記事:【語彙力?】『大人の語彙力大全』齋藤 孝(2018年01月17日)
同じKADOKAWAさんの作品なので、ネタかぶりについては一応留意しているハズですし、切り口やカテゴリーがちょっと違いますね。
やはり「冬のKindle本セール」の対象作ということで、Kindle版が実質400円以上お買い得です!
【編集後記2】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。わいたこら。 人生を超ポジティブに生きる僕の方法
ご存じ新庄剛志さんの自伝的な作品なのですが、レビューを見るとかなりの高評価のよう。
送料を足した中古よりも、Kindle版が700円以上お得な計算ですから、気になる方は要チェックです!
ご声援ありがとうございました!
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