2018年11月15日
【自己啓発】『あなたはあなたが使っている言葉でできている Unfu*k Yourself』ゲイリー・ジョン・ビショップ
あなたはあなたが使っている言葉でできている Unfu*k Yourself
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、一昨日ではなく10月末の「未読本・気になる本」の記事で人気だった自己啓発書。若干出遅れてしまいましたが、一昨日の記事で読みたい本がまだ出てなかったり、Kindle版だけ配信されてなかったりしておりまして(言い訳)。
アマゾンの内容紹介から。
この本はあなたを励ますために書いたものだ。あなたが内に秘めた本当の能力に目覚め、自分を責めるのをやめて、輝かしい人生に歩み出すのを手伝うために、私はこの本を書いた。この本はあなたが答えを手に入れることを願うが、答えは外側ではなく、あなたの中にある。答えを見つける必要なんてない。あなたが答えなのだから。
なお、中古に送料を足すとほぼ定価並みですから、「20%OFF」であるKindle版がお得です!
Time And Space / Brisbane Falling
【ポイント】
■1.セルフトークをアサーティブ(主張型)に変える自分なりの現実をつくり出すには、セルフトークを会話型(ナラティブ)から主張型(アサーティブ)に変えることだ。セルフトークを「流れていく会話」(自分自身や他人や人生について、意見を言ったり判断を下したりする会話)にするのではなく「主張の場」ととらえるのだ。放っておいたらまぎれ込んでくる「雑音」を振り払い、今この瞬間に、自分の力を注ぐ必要がある。(中略)
「自分は〜だ」「〜を歓迎する」「受け入れる」「主張する」といった現在形の力強い断定的な言葉を使い、「〜するつもりだ」とか「〜が目標だ」といった言葉は避けよう。
今という瞬間に関わるアサーティブな言葉を使うことは、人間の心と体に大きな影響を与えるだけでなく、今の現実を変える力も持っている。「がむしゃらにやる」と「がむしゃらにやるつもりだ」はまったく違う。前者は現時点の人生に切り込むもので、後者は今後の可能性を表すものだからだ。
あなたも日々の暮らしでアサーティブな言葉遣いを心がけ、お茶を濁すようなしゃべり方になっていないか注意してほしい。
■2.本当にその目標を達成したいのか?
たとえば、大金持ちになりたいというのは人類共通の夢だろう。それでも、お金を稼ぐためになんでもする意志があるかとなると話は別だ。あなたは大金を稼ぐために週に60、70、80時間も働き、休みも取らずがんばり続ける気があるだろうか。(中略)
それでもどうしてもほしいなら、歩み出せばいい。今日から着手し、作戦を立て、現実を乗り越え、何より手に入れるための行動を取ろう!
しかし、もし一般車でなくBMWで出社するために週に10時間、20時間の残業をする意志がないなら、貴重なリソースを無駄なことに注ぎ込むのはやめたほうがいい。自分にウソをついちゃいけない。目標達成に必要な行動を取るのがイヤなら、本当はほしくないというサインだ。それを認めれば、今の人生を楽しみ、本当にほしいもののためにがんばる余裕が生まれる。
■3.確実な成功などありえない
成功者は、常に成功の見通しを持っていたように思える。自信やカリスマ、なんらかの才能を持っていて、なんでも簡単にこなしているように見える。
確かに彼らはあなたにないものを持っているかもしれないが、頂点まで上り詰めたのは最初から決まっていたことでも、簡単なことでもない。ほとんどの人が、毎日不安を抱えながら、ときには1日に何百回も「この先どうなるんだろう?」と思っていたはずだ。
そう、彼らも今のあなたと同じように、今いる場所に座り込んで、どうやったらやり遂げられるのか、危険を冒すだけの価値があるのか、何を犠牲にする必要があるのかと悩んだ時期があった。(中略)
彼らが成功したのは、成功を確信していたからじゃない。先の読めない状況にも足を止めなかったからだ。わからなくても進んだ。不安を振り払い、足を前に出し続けた。自分を奮い立たせるには必死になる以外なかったから、必死にがんばった。
■4.人間は思考ではない
ほとんどの人は、精神状態に大きく左右された行動を取る。しかし、本当に偉大な人たちは、イヤな気持ちを味わいながらも、思考に引きずられない行動を取ることができる。
彼らも自分を疑わないわけじゃないし、何かを先延ばしにしたり、避けたりしないわけでもない。自分のすべきことがいつでもわかっているわけじゃない。
単にやるべきことに集中し、無理やりにでも行動しているだけだ。(中略)
べッドから出たくない、仕事に行きたくない、責任を引き受けたくない日は誰にでもある。しかし、最終的にあなたはそれをやっている。どうしてもやりたくないことに取り組んでいる。それはつまり、今のあなたにも、思考と独立した行動を取る力があるということだ。
私がクライアントに言うように、気分じゃなかろうが、とにかくやるしかないんだ。
もちろん、正しい心持ちや気構えは大切だが、心が完璧に整うのを待っていたら、いつまでたっても何も始められない。
■5.期待を手放せ!
問題が人生をおかしくするのではない。隠れた期待がおかしくするのだ!
「期待」は百害あって一利なしだ。あなたを苦しめているのは、実は状況そのものではなく、期待のほうだ。何がいけないって、期待が問題を実際よりも大きく見せ、問題に対して効果的に、力強く取り組むパワーを奪い取ることだ。私は何も斬新なことは言ってない。期待を「手放す」という考え方はずっと昔からある。しかし私たちの(西欧の)文化では、実践している人はほとんどいない。
そこで提案だ。期待を切り捨てよう! 期待を手放すのだ。今すぐに!
不必要で非生産的な期待にしがみついて泥沼にはまるより、人生は予測がつかないという事実を受け入れ、実際の状況と向き合うほうがずっとパワフルだ。
【感想】
◆なかなか耳イタイ自己啓発書でした。なにせ上記ポイントの1番目は、本書の第1章からなのですが、さっそく私の日頃の思考に「喝」を入れられている感じ。
「ナラティブ」を「会話型」と訳されているのは、若干違和感があるものの、セルフトークを「主張型」に変える、という指摘は、なるほど一理あります。
そもそもこのブログにしたって、「である」と断言すべきところを、だいたいは「と思う」で逃げており、それはそのまま私の生き方の基本姿勢のような。
上記引用部分の最後にある
あなたも日々の暮らしでアサーティブな言葉遣いを心がけ、お茶を濁すようなしゃべり方になっていないか注意してほしい。という一節は、まさに私自身が心がけるべきことでもあります。
◆続く第2章では、「言い訳」を禁止。
本書曰く
「仮にどうしょうもない出来事が起こったとしても、そのあとどんな人生を送ったかは100パーセント自分の責任だ」とのことです。
一方で、「現実離れした目標」にも警鐘を鳴らしており、それに言及しているのが上記ポイントの2番目。
リソースを投入する「覚悟」がないのに、アサーティブなセルフトークをしても、目標が達成できるわけがありません。
「本当はほしくないもの」のために、時間や楽しみを犠牲にするのが「もうイヤだ」と認めることで、「ほしい」ものを目にしたときに、罪悪感や後悔を抱くことがなくなり、本当の人生とつながれる、とのこと。
逆に「本当にほしいもの」が見つかったら、この章題にあるように「私には意志がある」と宣言して、それに向かって邁進するわけです。
◆一方、第3章と第4章は、じっくり読むと納得できるできる主張なのですが、部分的に抜き出すと誤解(?)されそうなので、上記ポイントでは割愛しました。
たとえば第4章で著者は、「人間は、何かを証明する戦いに勝ちながら生きている」と主張しています。
具体的にひとつ例を挙げると、「取りかかるのをギリギリまで先延ばしにする」ことで、「時間のなさや、自分のだらしない性格、負け犬っぷりを証明する戦い」に勝っている、と。
なんでそんな証明をする必要があるのか、ならばどうすればいいのか……については、本書にてご確認を。
結局、人は勝ち癖が備わっているので、それを正しい対象へ向ける必要があるというワケです。
◆そこで前に進もうとして、できない場合に多いのが「先がわからないから」というもの。
要は、皆、確実なものを求めているからなのですが、本書の第5章では、上記ポイントの3番目にあるように「確実な成功などありえない」と斬り捨てています。
ただこれは、私たちが成功した人の、成功して以降しか普通は知り得ませんから、しょうがないのですが。
さらに個人的に驚いたのが、続く第6章で「思考が変われば、人生が変わる」という定番の言葉を、これまたバッサリ否定していること。
上記ポイントの4番目で主張しているように、「本当に偉大な人たちは、思考に引きずられない行動を取ることができる」と。
こういう時、ポジティブシンキング派の方は、思考自体をポジティブにしておけばいい、と考えがちですが、著者はそれに対して否定的です。
いずれにせよ、「とにかくやるしかない」「心が完璧に整うのを待っていたら、いつまでたっても何も始められない」という主張には考えさせられました。
◆また、上記ポイントの5番目は、本書の第8章からのもの。
特に「他人に対する期待を手放し、起こった事をそのまま受け入れる姿勢を学んだ瞬間、人間関係は劇的に改善する」のだそうです。
確かに言われてみたら、他人に対する不満というのは、その人に対する「期待」からくるものが多そうな。
このように本書は、いわゆる常識からちょっと外れた視点から、私たちの人生に対してアドバイスを投げかけてくれており、いわゆる「自己啓発書」や「成功本」を読まれてきた方にとっても、一読の価値があると思います。
……とさっそく「主張型」で発言できないのが私らしいのですがw
辛口ですが、その分刺さるところが多い1冊!
あなたはあなたが使っている言葉でできている Unfu*k Yourself
第1章 最初に心に刻むべきこと
第2章 「私には意志がある」
第3章 「私は勝つに決まっている」
第4章 「私にはできる!」
第5章 「先がわからないからおもしろい」
第6章 「自分は思考ではなくて行動だ」
第7章 「私はがむしゃらになる」
第8章 「私は何も期待せず、すべてを受け入れる」
第9章 次はどこへ?
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【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。選ばれるプロフェッショナル ― クライアントが本当に求めていること
私のようなサムライ業の人なら気になるであろう内容の作品。
ただし、送料を足しても中古の方がお得なので、一応ご留意ください!
ご声援ありがとうございました!
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