2018年08月23日
【Google流?】『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』ピョートル・フェリクス・グジバチ
世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて人気だった1冊。著者のピョートル・フェリクス・グジバチさんは、今までもGoogle流の働き方の作品を色々と書かれてきましたが、今回の作品はマネジメント系の働き方本でした。
アマゾンの内容紹介から。
Googleの「プロジェクト・アリストテレス」が解明!もっとも大切なのは、「心理的安全性」。安心して本音を言い合えるチームから、最高の成果が生まれる。
版元単位でセールをしない朝日新聞出版さんの作品が、新刊で「21%OFF」ですから、私は当然Kindle版で読みました!
/ Marcin Wichary
【ポイント】
■1.優秀なマネジャーの8つの特徴(1)よいコーチである
(2)チームを勢いづけて、マイクロマネジメント(チームのメンバーに対する過度な監督・干渉)はしない
(3)チームのメンバーが健康に過ごすこと、成果を上げることに強い関心を持っている
(4)生産的で成果主義である
(5)チーム内のよき聞き手であり、メンバーと活発にコミュニケーションしている
(6)チームのメンバーのキャリア形成を手助けしている
(7)チームのためのはっきりとしたビジョンや戦略を持っている
(8)チームのメンバーにアドバイスできる専門的技術・知識を持っている
(詳細は本書を)
■2.愚痴を要望にして言い返す
「うちのメンバー、最近、私の話を聞いてくれないんだよね」
よくありがちな愚痴ですが、こう返す人が多いのではないでしょうか。
「はあ、そうなんですか、大変ですね」
愚痴をそのまま聞き流すというパターン。また男女差もあるようです。男性は、「ああ、それならこうすればいい。だからもう悩むな」などと解決しようとするというか、話を終わらせる。女性は、「ホント、イヤね。○○ちゃん、頑張って」などと励ます――。
建設的な「要望」で返すなら、そうではなく、次のような言い方になります。
「じゃあ、○○さんは、メンバーにもっと話を聞いてもらいたいんですね?」とか「話を聞いてもらえたら、何かが変わるんですね?」というふうに、相手のネガティブな発言をポジティブな表現に言い換えて聞き返すわけです。
そうすることで、自分から次のアクション――この例で言えば「話を聞いてもらうにはどうしたらいいのか」――に進むことができるわけです。
■3.目を合わせて会話をする
目を合わせるというのは人間にとってとても大事な行為です。たったそれだけで、「あなたは敵ではない、信頼している」という、共感の前提になる承認の感情を伝え合うことができます。
これは脳内の「ミラーニューロン」(目の前にいる他の個体の行動を見ることで自分自身も同じ行動を取っているかのように反応する神経細胞)の働きによるもので、相手の目を4分ほど見続けるだけで、お互いに土台のレベル、いわば論理ではなくて感情レベルでつながれるというわけです。(中略)
さて、マネジャーがメンバーの共感を得たいと思ったらどうすればいいのか。毎日一緒に働いているチームのメンバーに対して、マネジャーが「じゃあ、4分間、見つめ合ってみよう」などと、いきなり提案するのもかなり不自然ですからね(とはいえ、実際にやってみればそれなりの効果を実感するはずですが)。
要は、メンバーとのワン・オン・ワンのときにちゃんと相手の目を見て話すという、ごく当たり前のことをやればよいだけです。
目を合わせて話すことによって、メンバーには自然に「自分は承認されている」という安心感が芽生えます。これが共感のスタートになるわけです。
■4.マネジャーとして心がけるべきコミュニケーションの3原則
原則は3つ。「優しさ」「厳しさ」「チャーミングさ」です。
まず「優しさ」というのは、英語の「Kind」です。つまり「親切さ」とも言えます。ただ「よかった、よかった」と表面的に褒めあげるのも「優しさ」ですが、それだけでは「親切」とは言えません。何がよかったのかをきちんとフィードバックしてあげることが、本当の意味での「優しさ」です。
次の「厳しさ」は、仕事として成果を出さなくてはならない以上は、ときに役割としての「厳しさ」も必要となってくるという意味です。たとえば、チーム・メンバーのパフォーマンスが落ちてきているときなどに、きちんと成果を上げられるように「期日までに○○ができていない」などといった厳しい指摘も辞さないのが、マネジャーの役割です。(中略)
最後の「チャーミングさ」がもっとも難しく感じられるかもしれません。要は「人間として魅力的であるかどうか」という問題なのですが、第2章の「『自分の弱み』を積極的に開示できるマネジャーは強い」でお話ししたように、失敗を素直に認めるような姿勢が大切と言えます。
■5.「ポートフォリオ・マネジャー」になる
先の章で、「これからのマネジャーは、社内・社外のあらゆるリソースを活用してポートフォリオ(最適な組み合わせ)をつくることが求められている」と述べました。
つまり、全部のプロセスを考え直して、大胆に業務を委託したりテクノロジーを使ったりできる「ポートフォリオ・マネジャー」でなければ、生産性を大きく向上させることはできないのです。
「この仕事には、やっぱり部下が5人いないとダメですね」などと思考停止になっているのが日本式のプレイング・マネジャーでしょう。
そうではなくて、「コンサルを入れましょう」とか「派遣社員を入れましょう」とか「クラウドソーシングでやってみましょう」というふうに、人材やテクノロジー、プロセスをいかに最適化するかを常に考え続ける――。それがポートフォリオ・マネジャーなのです。(中略)
チームを小さくすることでコストが下がるし、会社全体としても、メンバーの異動によってより有効に人材を活用することができるのですから、生産性の向上につながるわけです。
【感想】
◆冒頭の内容紹介にあった「プロジェクト・アリストテレス」。あまり聞きなれないフレーズなのに、上記ポイントでは触れておらず申し訳ございません。
これはGoogleのチームに関する調査・分析プロジェクトの1つで、「生産性の高いチームの特性」を明らかにするために2012年に行われたものです。
調査対象は、エンジニアリングの115チームとセールスの65チームでした。 生産性の高いチームと生産性の低いチームを比べて、どんな違いがあるのか。いろいろと調査・分析したわけです。具体的には、チームのメンバーについて性格テストをしたり、男女比なども含めたダイバーシティを調べたり、チームリーダーたちにインタビューしたり、といったところ。
また、メンバーたちにも「賛成できないときに反対意見を言える雰囲気か」「ボトルネック(障害)があったときに乗り越えられるかどうか」といった質問をしたのだそうです。
結果、生産性が高いチームの特性として挙げられた要素が5つ(長くなるので詳細は本書を)。
その中でも、もっとも根本的に大事だと結論付けられたのが、チームの「心理的安全性」でした。
◆この「心理的安全性」とは、端的に言うなら「メンバー1人ひとりが安心して、自分が自分らしくそのチームで働ける」ということ。
自分らしく働くとは「自己認識・自己開示・自己表現ができる」ということです。結局のところ、「安心してなんでも言い合えるチーム」が心理的安全性が高いチームなわけですね。
そしてそんな場をつくることこそが、マネジャーの大切な役割になります。
たとえば、上記では挙げていませんが、「メンバーのプライベートな話を聞く」なんて言うのも、「心理的安全性」あってこそのもの。
確かにプライベートでの悩みがあったら仕事に集中できず、生産性が下がることは目に見えています。
とはいえ、愚痴をただ聞くだけでなく、それが仕事に関することなら、建設的に捉えていこうしていているのが、上記ポイントの2番目。
その際、問い詰めたりはせず、「じゃあ、一緒にやろうよ」という前向きな提案に変わるまで会話を続けます。
そして、最後に「よく言ってくれたね、ありがとう」といった感謝の言葉で締めくくってください。 そうすれば愚痴を言った本人も、ネガティブな気持ちだったものが「言ってよかった」というポジティブな気持ちに変わるはずです。ぜひお試しアレ。
◆一方、こうしたメンバーへの接し方の原則が挙げられているのが、上記ポイントの4番目。
この中でも特に「厳しさ」は、「心理的安全性」が確保されていないと難しくなってしまいます。
なお、この3原則を踏まえた上で、相手の「能力」と「意欲」に応じて接し方を変えるのが、「シチュエーショナル・リーダーシップ」と呼ばれるもの。
具体的には「能力」と「意欲」を2軸にとって4象限をつくり、それぞれ「委任する」「励ます」「手を取る」「指揮する」と題された接し方をしていくワケです。
本書では具体的な図表とともに解説されていますので、そちらにてご確認を。
◆なお、上記ポイントの5番目の「ポートフォリオ・マネジャー」という考え方は、日本系の企業では、まだ難しい気が。
私が新卒時にいた会社でも、「与えられた人員で最大の結果を出す」ことがマネジャーの使命でしたし、「人が足りない」とか、「この人員ではこれ以上仕事ができない」と言う感じでしか提案することはできませんでした。
よりによって外部の人やコンサルを入れる、なんて上の人には言えませぬ……というか、言っても多分ムダだったでしょうし。
ただ、実現できるできないは別として、こういう考え方もある、という風に意識しておくと、意外な解決法が見つかるかもしれません。
ちなみに、「プレイング・マネジャー」と言った場合、日本では部下と同じ仕事をするマネジャーを差すと思いますが、Googleの場合、プレイング・マネジャー同士でチームを組んでおり、そのチーム内での業務(議事録を取ったり、企画書を作ったり等の)をする、という意味での「プレイング・マネジャー」なのだそう。
こちらも実現できるかは別として、そういう働き方があってこその、Googleの生産性の高さなのだな、と思った次第です。
Google流のマネジャーの秘密がここに!
世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
第1章 世界共通のチームづくりのルールとは
第2章 「愚痴」も「もめごと」もチームにとってよいこと
第3章 チームのパフォーマンスを向上させる「良質な会話」
第4章 “一瞬”で差をつける「チーム時間」の使い方
第5章 「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
第6章 劇的に生産性を上げる仕組みのつくり方
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【グローバル】『「世界標準」の仕事術』に学ぶリーダーシップのルール7選(2011年09月29日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。無愛想のススメ〜人間関係が劇的に改善する唯一の方法〜
チェックした記憶がない作品ですが、アマゾンレビューはなかなか好評のよう。
中古もそこそこ高くて、送料を考えるとKindle版が500円弱お得です!
ご声援ありがとうございました!
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