2018年07月01日
【成功法則?】『成功者を奮い立たせた本気の言葉』千田琢哉
成功者を奮い立たせた本気の言葉
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「学研プラス 50%ポイント還元キャンペーン」からの1冊。著者の千田琢哉さんが、経営コンサルタントとして、エグゼクティブやクライアント先の社長等に向けに放ったメッセージの数々を解説してくれています。
アマゾンの内容紹介から。
重大な決断、部下の離反、失意の撤退…。進退きわまるギリギリの局面で、この「一言」が、エグゼクティブを奮い立たせた!背中を押し続けた参謀が放つ、勇気と覚悟の72のメッセージ。
中古がまだそれほど値崩れしていませんから、送料を考えるとKindle版が700円弱、お買い得となります。
Change Management / larry_odebrecht
【ポイント】
■1.特殊な業界はありません。特殊な言い訳があるだけです。これまで様々な業種・業界のコンサルティングをしてきて興味深かったのは、ほとんどの会社が「自分たちの属する業界は特殊である」と考えていたことだ。
異口同音に「うちの業界は特殊でね…」と連呼し、やらなくてもいい理由、変革しなくてもいい理由を 饒舌 に並べ立てていた。
なるほど、百歩譲って、確かにその業界は特殊なのかもしれない。
だがそれが、やらなくてもいい理由や、変革しなくてもいい理由になるはずがない。
私はそうした言葉を連呼する人たちに出逢った時には、たとえ相手がどんなに偉い人であっても、キッパリとこう述べた。
「特殊な業界があるわけではなく、特殊な言い訳があるだけです」
■2.パニックになったら、優先順位を上位3つに絞れば大丈夫です。
どんなに多忙であっても、「本当に今、この瞬間に打ち込まなければならない」と悩む問題は、せいぜい3つである。
人は「緊急かつ重要な仕事」を3つ以上抱え込むと、パニックになる傾向があるのだ。
実際にやってみるとわかるが、紙に書き出すと、嘘のようにパニックが沈静化する。
「結局、やらなければならないことって、これだけなのか!」と拍子抜けする。
3つの中にも優先順位があるから、それを1位から順に片づければいいだけの話だ。
優先順位1位に取り組んでいる最中は、優先順位2位以下には目もくれないことだ。
自分にとって優先順位1位以上に大切なことは、この世に存在しないのだから。
1位を片づければ、もはや精神的負担は半減してしまう。
2位が片づく頃には、80%の精神的負担が消え、ほぼノンストレス状態だ。
■3.部下が軽蔑するのは、間違えるリーダーではなく、決断しないリーダーです。
リーダーが組織内でダントツでなければならないのは、決断力である。
極論すると、決断力さえあれば、それ以外は平均未満でも許されるくらいだ。
なぜならリーダーは、決断以外の仕事を、すべて部下に丸投げできるからである。
私もリーダーの特権を大いに活用させてもらい、面倒な雑用はもちろん、決断の前の「判断」も、自分よりIQの高い部下に丸投げしておいたものだ。(中略)
判断という正誤問題は、マークシートを塗り潰すのが得意な優等生に丸投げしておき、リーダーはそれらの判断結果を、自分の好みで選択するだけでいいのだ。
リーダーとしての仕事で行き詰まっている人には、私は次の言葉を贈り続けてきた。
「部下が軽蔑するのは、間違えるリーダーではなく、決断しないリーダーです」
■4.唯一、出た結果だけが事実です。
ちょうどその頃、社内会議で、ある社員がプレゼン用にプロジェクターを使ったが、思うように起動しないという事態が起こった。
その時、その社員は「どうも機械の調子が悪いようで…」と言い訳をした。
そこで、社長はこう呟いた。
「機械は人と違って噓をつかない。準備不足の結果がこれだよ」
いかがだろうか。
出た結果とは、 紛れもない事実であり、人はその事実を受容することで成長できる。
なぜなら、どんなに高い目標であろうと、それに近づくためにはまず、目の前の事実からしか出発することはできないからである。
人間というのは、うっかりするとつい、甘えて言い訳したくなる。
だが、その言い訳をぐっと呑み込み、まずは目の前の事実を受容して、与えられた課題をやり抜くことにより道は拓けるのだ。
■5.その道は行き止まりだとわかったら、偶然の勝利より遥かに尊いです。
これまで経営コンサルタントとして生きてきて、痛感したことがある。
それは、その道が行き止まりであるとわかることは、偶然の勝利よりも遥かに尊い、ということだ。
これは今、壁に突き当たっているあなたを慰めるために言っているのではない。
エジソンは実験を何千回も何万回も繰り返したと聞くが、彼は、その道が行き止まりだとわかっただけで成功だと考えた。
その道が行き止まりだとわかれば、もう二度とそれをする必要はないからだ。
あとはそれ以外の道で、同じようにひたすらチャレンジし続ければいい。(中略)
大切なのは、「その道は行き止まりだ」と潔く認めることである。 そして、道が行き止まりであるとわかるまでは、徹底して挑み続けることである。
【感想】
◆今までの千田さんの作品と比べても、インパクトが強い作品でした。もちろん、私が読んだ限り(多分5〜6冊?)での話ですし、そもそも他の著作も悪くはなかったのですが、本書の場合、実際に千田さんが主に経営者に語ったメッセージだけあって、重みが違います。
私も本業で、中小企業の経営者さんとお付き合いがありますが、なかなかここまでは言えないもの(もちろん業務内容も違いますが)。
もっとも、進言したことで相手と気まずくなることもあるようで、たとえば上記ポイントの1番目の「特殊な業界はありません。特殊な言い訳があるだけです」を言ったことで仲違いし、絶縁されてしまったこともあるのだそうです。
……確かにこのフレーズも、聞きようによっては「自分のことを理解してくれていない」と思われる可能性もあるような?
ただ、全体としてクライアントは耳を傾けてくれたようで、10%には嫌われたものの、残り90%からは高く評価されたのだとか。
◆一方、上記ポイントの2番目は、経営者だけでなく、私たち一般ビジネスパーソンでも取り入れられるもの。
実際、何か悩むことがあったら、紙に書きだす、というのは類書でもよく言われていることです。
ただ、経営者の場合「緊急かつ重要な仕事」が3つ以上集中することも、十分あり得るワケで。
パニックになりかけている時に、「いちいち紙に書いてられるか」となりそうですけど、そこは逆に可視化することが大事な模様。
そしてそれを上から順に潰していく、というのは、もはやToDoリストと同じです。
私自身も、書き出した結果「こんなにあるのか!」となることよりも、「なるほどこの程度か」と思うことが多い気が。
◆逆に、経営者だけに特化した業務の1つが、上記ポイントの3番目にある「決断」です。
本書では第2章を費やして、「決断」について言及。
確かになかなか決断できない経営者というのはいるらしく、それを促すのも経営コンサルタントの仕事の1つのようです。
なお、今回割愛したその他の第2章のメッセージとしては
「どちらをやれば、死に際笑えますか?」と、きれいごと抜きのハードコアなものばかり。
「迷うくらいだったら、やめたほうがいいかもしれませんね」
「最初に最悪な話からしますね」
確かに、従業員やその家族のことまで考えたら、おいそれとは決断できないのかもしれませんね。
◆なお、上記ポイントの4番目と5番目は、いずれも第6章の「結果・利益」からのもの。
この章はまた再び、一般ビジネスパーソンでも実践できるTIPSが多いです。
ポイントの4番目は、「自責」と「他責」のお話であり、伸びるビジネスパーソンは、当然「自責」の考えで動いているでしょう。
そしてポイントの5番目で言うなら、「行き止まり」とわかった時点で、即、次の「仮説」を立てる必要があります。
……まさにPDCAサイクルw
経営者のみならず、いつか経営者になるべき人なら要チェックです!
成功者を奮い立たせた本気の言葉
1 本気の言葉「勇気」
2 本気の言葉「決断」
3 本気の言葉「リーダーシップ」
4 本気の言葉「戦略」
5 本気の言葉「撤退」
6 本気の言葉「結果・利益」
7 本気の言葉「人間性・プライド」
8 クライアントへの報告書「0ページ」に書いた千田琢哉のメッセージ
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【編集後記】
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