2018年05月24日
【ブランディング】『会社員の経験をフリーランスで生かす仕事術』はあちゅう,ヨッピー
会社員の経験をフリーランスで生かす仕事術 (幻冬舎plus+)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中である「新時代のキャリア戦略フェア」から、大人気の1冊。ネット界隈ではおなじみである、はあちゅうさんとヨッピーさんのお2人による、今年1月に行われたセミナーの模様を書籍化した作品です。
アマゾンの内容紹介から。
「クビになっても、構わんわ!」と常日頃から思っていれば、上司からの扱いが変わる。
フリーランスになってからの交渉能力は、会社員時代に磨いたもの……。
ともに会社員経験を経て、フリーランスになったインターネット界の人気者ふたりが語り合う、会社員としての生存術から、フリーランスのサバイバル術。
私自身、覗いてみたかったセミナーの内容が、ワンコイン以下で読めるのですから、お2人のファンならずとも要チェックです!
ヨッピーさんの飲み会〜 / masuidrive76
【ポイント】
■1.会社員時代に身につけてフリーランスで役立ったスキルヨッピー 結構ありますよ。僕、サラリーマン時代は営業だったので、そのころに培われた交渉力は活きてる気がしますね。僕、ギャラの交渉とかゴネるの上手いんですよ。今でも交渉する相手が会社の課長ぐらいのポジションの人だったら「いくらまでの決裁権限持ってるんですか?」と最初に聞いちゃうこともありますもん。で、「100万円までだったら、私のハンコでいけますよ」って言質を取ったら、すぐに「じゃあ、100万円でいきましょう」と進める、という具合です。あと何人かで会議しているときに「この場で誰が一番、力を持っているんだろう」というようなパワーバランスを考えるのも、営業時代に培われたものですね。サラリーマンだとけっこう当たり前にやることだと思うんですけど、サラリーマン経験ない人だと意外とそういうの知らないんですよね。
■2.数字が取れるライターとは?
ヨッピー ものごとを客観的に見ることができるかどうか、ですかね。自分がやりたいことを優先するのか、他人が求めているものを優先するのか。自分が興味あるものをやみくもにやるんじゃなくて、「これは、自分はそこまで興味はないけど、他の人は興味あるだろうな」と思えるようなことを、ほかの人の代わりにやってあげる。そういった視点を持ってる人はライターとして強いです。別にライターじゃなくても強いんですけど。ウケそうな企画を提示したときに「いや、自分は興味ないし、別にそれはやりたくない」って断る人は、ライターに向いてないし、「あ、そっちのほうがウケそうだから、そっちにします」って言える人は強いですよね。
■3.アンチは気にしても仕方がない
はあちゅう 長年インターネットに携わっていて、ヨッピーさんはトラブルってないんですか? 常連のアンチとかいませんか?
ヨッピー もちろんいつも自分の悪口を言っているような「イヤだなぁ」って人はいますよ。でもそういう人は、どうやったって絶対に出てくるじゃないですか。1000人いたら、1人は絶対に自分とは合わないやつっているじゃないですか。 10万人が自分の記事を読んだら、100人は意見の違う人が出てくるわけですよ。もちろん100人から悪口を言われるって結構なダメージだけど、それも全体からみたらわずかな割合なわけだから、気にしても仕方ないよなあと思っています。
■4.フリーランスがしんどくなったら再就職する
ヨッピー なんとでもなるでしょう(笑)。根拠は、ないんですけど。単純にフリーランスとしてしんどくなってきたら、「再就職すりゃあいいじゃん」って思ってますよ。僕が「もうフリーランスはイヤだ」「サラリーマンに戻ろう」って言ったらそのときには、誰か雇ってくれるでしょと思ってますね。家入一真さんに頭下げて「キャンプファイヤーで雇ってください」って言ったら家入さんは「いいよ」って言ってくれるんじゃないかな〜ってね。フリーランスとしてある程度実績を持っている人は、サラリーマンに戻れますよ。以前、エンジニアとしてフリーでやってる人に「将来に不安を感じることはないですか?」と聞いたことがあります。その人も「技術を持っているので、サラリーマンに戻りたかったら戻れますし、全然不安はない」と言ってましたね。
■5.お金の匂いをなるだけ消す
ヨッピー お金のニオイってみんな嫌うんですよ。だからお金のニオイは、なるべく消したいと思ってるんですよね。だから「貧乏ライターです」って言ってたら「お前まあまあ売れてるくせに貧乏なわけないだろう!」って言われるし、「原稿料が安い」って言ったら「お前くらい売れてるんだったら、お前が高い原稿料をもらわないと、業界のためにならないだろう」って怒られるわけですよ。で、今度は「稼いでます」って言ったら、「銭ゲバ野郎!」って言われる。もうどうしたらええんや、っていう。これはもう八方塞がりなので「稼いで、使う」っていうのが最適解かなと思ったんです。稼ぐだけ稼いで、単価も上げて、予算も確保するけれども、そのあとで「ちゃんと使っているよ」と公に見せる。で、使う先も、自分の私利私欲ではなくて「還元する」文脈で使ってることをオープンにしたら、三方良しかと思うんです。たぶん!
【感想】
◆「対談本」と言いつつ、ヨッピーさんのお話ばかりでスイマセン。本当は本書内で、はあちゅうさんも、もっと喋っています。
ただ、基本的にははあちゅうさんが質問したり促したりして、それにヨッピーさんが答えるパターンが中心。
というのもこのセミナー自体、はあちゅうさんが幻冬舎さんで行った全3回の「『「自分」を仕事にする生き方』刊行記念セミナー」の第1回目だったワケでして。
【満席】はあちゅうさん『「自分」を仕事にする生き方』刊行記念セミナーを開催!<「自分」を仕事にする生き方>はあちゅう - 幻冬舎plus
はあちゅうさんが、ゲストであるヨッピーさんを迎えてのもの、と考えると自然な流れです。
◆ただ、本書のタイトルでもある「会社員の経験をフリーランスで生かす仕事術」自体は、実はそれほど多く収録されていません。
上記ポイントの1番目がまさにそれなのですが、他には、はあちゅうさんが、電通時代にコピーライターの研修で学んだことが、次のトレンダーズで活かされたお話くらい?
むしろ、会社員の経験関係なく、フリーランスとして生きていくための処世術が中心となっています。
特にお2人の共通点が、ネットでの影響力だけに、その活かし方や対処の仕方は参考にすべき点が多々。
たとえば上記ポイントの3番目のアンチの件は、おおらかなヨッピーさんに対して、はあちゅうさんは警戒気味だそう。
確かに最近は以前ほどではないそうですが、はあちゅうさんの場合、あれだけ炎上を繰り返してしまえば、それは警戒してもしょうがないでしょう。
ただ、ヨッピーさんは「なにかを発信している以上、文句言われることは避けられないので『あんまり気にしないでおこう』と自分で思うしかない」と言いつつも
もちろんなるべく言われないように、とかなるべく理解してもらうように、とか努力することは大事ですけどね。と言われており、これは意識しておきたいところです。
◆また、なるほどな、と思ったのが、上記ポイントの4番目の再就職のお話。
それこそ本書のタイトルと真逆で、「フリーランスの経験を会社員で生かす」ワケなのですが、確かにピンでこれだけ活躍できたら、皆、放っておかないでしょう。
とはいえ、組織に所属したら、当然自分勝手にはできませんし、たとえそうでないにせよ、発言は「ポジショントーク」と取られかねません。
その結果、フリーランスの時に誇った影響力が目減りしたり、培った信用が失われる可能性もありますから、再就職先は吟味する必要があると思います。
……って、まずはフリーランスで売れっ子にならなくてはw
◆さらに本書の場合、対談部分もさることながら、下記目次にあるように、「Q&A」コーナーが充実していました。
上記ポイントの4番目と5番目はこの「Q&A」からなんですけど、最後の名前の由来は別として、結構ハイライト引きまくり。
ただ、ポイントの5番目に関しては、匂いを消す以前に、お金稼げるか否かの方が、よほど大事ですけどねw
正直、アフィリエイターとして名を売ったり、本なり情報商材を売るので無い限りは、「お金」を前面に出すと、反感を持たれるデメリットの方が大きいかと。
そういう意味で、ヨッピーさんの対処法は目からウロコでした。
ネットで活躍するお2人の裏話が読める1冊!
会社員の経験をフリーランスで生かす仕事術 (幻冬舎plus+)
●「明日クビになっても大丈夫!」と言えるために今、できること
●フリーランスほど楽勝な仕事はない
●フリーランスは「お金ちょうだい」でギャラが上がる
●最初は、誰かのマネでいい
●ライターは、世間が気になるものを代わりにやってあげる人
●規模と予算は、成長の目安
●飲み会は、社外の人としたほうがいい
●ネットでは、叩かれることは避けられない
●Q&A
Q1 フリーであることに不安感はないか?
Q2 ライターを目指す大学3年生。就職するならどんな会社を選んだらいいか?
Q3 ヨッピーさんが気前よくお金を配ることに関して、奥さんの対応は?
Q4 同じ志を持つ仲間に会える「コツ」は何?
Q5 ライターの単価は、東京と地方では変わる?
Q6 オンラインサロン運営のコツは?
Q7 お二人のお名前の由来は?
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【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。好かれる人の話し方、信頼される言葉づかい
以前のセールの際に当ブログでも、下記のとおりご紹介済みの作品。
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参考記事:【コミュニケーション】『好かれる人の話し方、信頼される言葉づかい』桑野麻衣(2018年04月23日)
ご声援ありがとうございました!
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