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2018年03月23日

【あがり防止!?】『1分のスピーチでも、30分のプレゼンでも、人前であがらずに話せる方法』鳥谷朝代


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1分のスピーチでも、30分のプレゼンでも、人前であがらずに話せる方法


【本の概要】

◆今日ご紹介するのも、昨日、一昨日に続いて現在開催中の「Kindle春の大セール」の中で、意外に人気を博していた「話し方本」。

……連日セール本で恐縮なのですが、やはりお買い得のタイミングにレビューしておかねば、と思っている次第です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
あがり症も人見知りも、悩みが9割消える! 開講講座がすべて満席の超人気講師が教える、人前でとにかく3分以上、ラクに話せる方法。

中古に送料を足すと定価を上回りますから、セール期間内であれば、このKindle版が900円弱お得となっています!





speech / grizzlygroundswell


【ポイント】

■1.準備・練習は大事
 あがり症克服に12年携わって思うのは、月並みですが、準備・練習は大切だということです。けっして根性論・精神論のみであがりは治るという意味ではありませんが、「練習は裏切らない」という言葉は、あながち間違っていない気がします。  
 私は、会員様の練習風景を見ていれば、本番で成功するかどうかがわかります(別に占い師でも霊能者でもありませんが……)。
 なぜなら、「自分はこれだけ準備したから大丈夫!」「こんなに練習したんだからうまくいく!」という自信は、確実に不安を少なくし、あがりを抑えるからです。(中略)
「準備すること」と「一字一句そのとおりに話すこと」とは違います。
 原稿を書くのは、考えや話したいことを整理し、まとめるためです。
 頭のなかは収納と同じで、整理されていなければ、すぐに言葉は出てきません。
 せっかくいいネタを持っていても、引き出しがぐちゃぐちゃでは、いざというとき取り出せず、 慌ててしまいます。
 一度整理したものを頭に入れておけば、言葉を失ったり、話が脱線したりすることが少なくなります。


■2.自分の動画は他人だと思って見る
 あなたは、人前で話している姿を客観的に見たことはありますか?
 できれば「見たくない、聞きたくない、知りたくない」ですよね……。
 わかります! 私もそうでした。
 でも、ダイエットしたい、肌をキレイにしたいと思ったら、まず体型や肌質をチェックしますよね。
 客観的に見てみないと、改善すべきところがわかりません。イヤがらず、動画を録ってしっかり見てあげてください!
 見るときのポイントは、「 自分だと思って見ない、アカの他人だと思って見る」です。
 あがり症の人は、長年の悩みによりご自身を客観的に判断できません。「どうせヘタだ、恥ずかしい」というフィルターをかけて見てしまいます。
 他人だと思って見てみると、不思議なことが起こります。 「あがっているようには見えない、普通に見える」のです。


■3.芯のある声を出す発声法
 前述の腹式呼吸を用い、今度は声を出してみましょう。
1 まず、いまある息を口からぜんぶ吐き切ります。
2 次に鼻から息を吸います。
3 お腹に力を入れて、少し止めます。
4 息の続くかぎり、「あー」と声を出してみましょう。
 一息で何秒発声できますか?
 はじめは、15〜20 秒ぐらいしか出せないと思いますが、2週間続けてみてください。
 個人差はありますが、数秒〜10数秒は伸びてくるはずです。それをぜひ記録してみてください。
長く出せるようになっていれば、それだけ「あがりにくい強い声」になったということです。


■4.人の話を聞いて「待ち緊張」を解消する
 あがっている人は、順番を待っている間、まったくと言っていいほど人の話を聞くことができません。
 自分の番が回ってくるまでは、「なにを話したらいいんだろう」「また声が震えたらどうしよう……」と自分のことで精一杯で、人の話はまったく耳に入らないのです。(中略)
 そこで私は、「もう一度、おひとりずつ話していただきますが、今度はご自分の直前の人の話をちゃんと聞くようにしてください。メモを取っていただいて結構です。終わったあとも、すぐに次の人の話に意識を向けてください」と指示します。
 すると、どうでしょう。「人の話を覚えている」のはもちろんのこと、「待ち緊張がさっきより格段に減りました!」とおっしゃいます。
 このように、待っている間は人の話に関心を向けると、待ち緊張も小さくなります。
 人の話を聞かず、自分のあがりのことばかり考えているから、よりあがるのです。


■5.好感をもたれる「自己紹介」6つのポイント
1.「短ければ短いほどいい!」と心得る

2.余計な前置きや言い訳は不要!

3.名前ははっきりと

4.あれもこれも話さない

5.落ち着いて見える立ち居振る舞い

6.人の話も意識して聞く


(詳細は本書を)


【感想】

◆話し方本は色々ありますが、こと「『あがり症』の人向け」というのが、本書の大きな特徴ではないか、と。

もちろん、似たような切り口の本はあると思います。

ただ、著者の鳥谷さんの肩書を見ると「一般社団法人あがり症克服協会代表理事」というあまり見かけないフレーズが。

実際、鳥谷さんもかつては極度のあがり症だったそうで、本書の「はじめに」には、その克服過程が描かれています。

……なにせ「公務員になったものの、教育委員会で司会や研修の講師がまわってくると、当日仮病を使って休む」という筋金入り。

催眠療法に20万円以上使ったこともあったのだそうです(しかもほとんど効果ナシ)。

結局、転機となったのは「話し方講座」であったため、ご自身の経験を踏まえた「あがり症克服に特化した話し方講座」の学校を開校し、これまでに1万4000人以上の方の、あがり克服を手掛けてこられてきたとのこと。


◆たとえば、上記ポイントの1番目の「準備・練習の重要性」というのは、類書でも言われてきましたが、それは主に「本番でそつなくこなす」ためだったような。

一方本書では、練習することによる自信は「確実に不安を少なくし、あがりを抑える」と指摘しています。

同様にポイントの2番目にある「自分の動画を見る」というTIPSも、類書ではおなじみ。

ただし、後半部分にあるように「他人だと思って見る」という指摘は、「目からウロコ」でした。

なるほど言われてみたら、自分の動画を見るのが「イヤ」だったり「恥ずかしい」のは、「自分だから」であって、「他人だと思って」見ればそうではないのかも。

これはぜひ、お試しいただきたいところです。


◆また、上記ポイントの4番目にある「待ち緊張」というフレーズは、私は初めて見ました。

ただ、確かに順番待ちの間は、緊張するのは事実ですし、待っている間は他人の話なんぞ聞いている余裕はなかったかも。

ところがこれはむしろ考え方が逆で、「他人の話を聞かないから緊張していた」のだとは!?

今後何かの集まり等で自己紹介をする際には、待ち時間もそれなりに長いでしょうから、私自身、ぜひ意識してみたいと思います。

そして、その自己紹介については、上記ポイントの5番目でまとめた点を留意していただきたく。

ちなみに、その中の5番目の「落ち着いて見える立ち居振る舞い」で挙げられていたのが、「語先後礼」です。

……先に「おはようございます」と言ってから、お辞儀をする、ってヤツですね。


◆なお自己紹介だけでなく、本書は最終章の「どんな場面でもあがらず話す方法」では、「面接」や「商談」「プレゼン」「会議・会合」等々についてもポイントを指南しています。

もちろんこれらも、その場面場面では有用なものの、「あがり症」とは直接関係ないお話もやや多め。

とはいえ、「手の震えが止まる『正しいマイクの使い方』」なんてTIPSもあって、侮れません!

ここはやはり、最初から最後まで目を通していただいて、あがらないように備えていただければ、と。


ひと前で話す機会のある方は、要チェックな1冊!

B01H01DMRE
1分のスピーチでも、30分のプレゼンでも、人前であがらずに話せる方法
はじめに――1万4000人以上の人生を変えた本
Chapter1 人前でうまく話せないのはなぜか?
Chapter2 気まずくならない話の進め方
Chapter3 声と姿勢を変えれば緊張が解ける
Chapter4 本番に強くなる秘策を教えます
Chapter5 どんな場面でもあがらずに話す方法


【関連記事】

【話し方&聞き方】『もう初対面でも会話に困らない! 口ベタのための「話し方」「聞き方」 』佐野剛平(2018年03月15日)

【雑談スキル?】『会話の達人の話し方を真似したら人見知りの僕でも楽しく雑談できました』松橋良紀(2017年05月17日)

【引っ込み思案?】『人見知りが治るノート』反田克彦(2016年12月11日)

すぐに使える『「あがり」は味方にできる』テクニック4選(2010年10月31日)


【編集後記】

◆今日の本に関係して、こちらの本もご紹介。

会話の達人の話し方を真似したら人見知りの僕でも楽しく雑談できました
会話の達人の話し方を真似したら人見知りの僕でも楽しく雑談できました

やはり「Kindle春の大セール」の対象作品であり、送料を加算した中古よりも500円弱お得です。

なお、レビューは上記関連記事にてご確認ください!


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