2018年01月27日
【オススメ!】『「もう、できちゃったの!?」と周囲も驚く! 先まわり仕事術』新井健一
「もう、できちゃったの!?」と周囲も驚く! 先まわり仕事術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった1冊。タイトルからは「小ネタ風」の印象を受けたのですが、これがどうして、ガチでコンサル系な仕事術本でした。
アマゾンの内容紹介から。
日本企業と外資系企業300社超を指導してきた人事のプロだからわかった、最速で生産性を上げるための仕事術! 議事録、勉強法、部下力、ミーティング術、スケジュール術、プロ思考……この6つのスキルを身に付けるだけで、「もう、できちゃったの! ?」と上司やクライアントに思わせ、成果が一気に上がる!
なお、版元がダイヤモンド社さんですから、私はセールを期待せず、1割引きのKindle版で読みました!
business office morning coffee / perzonseo
【ポイント】
■1.いい議事録の5つのポイント先輩コンサルタントの議事録のおかげで、私の議事録に何が欠けているのかが明確になった。(1)特有の言葉には、初出で単語そのものの定義や意味を書き足す結論から言うと、私はこれらの足りない技術を必死に克服することでクビ宣告を克服し、コンサルタントとしての基礎固めに成功した。
(2)指示語や代名詞は、本来の製品や人名などに書き換える
(3)話し言葉の主語や述語、目的語を補う
(4)行き来する議論を入れ替えて、論理的な文脈にする
(5)同じ論点の議論をまとめ、見出しをつける
■2.勉強は「3冊同時読み勉強法」で行う
そんな調子で、3冊の目次だけをパラパラとめくっていたのだが、ふと、あることに気づいた。
「あれ? こっちの本と、こっちの本には、同じことが書いてあるぞ」(中略)
そこでこんなことを思ったのだ。
「共通している部分だけを読んだら、ひと通りの知識は身に付くのではなかろうか」
根が面倒くさがり屋なので、端から冊すべてを読む気はなかった。だが、共通している部分だけなら、すべてを読むことはそれほど苦でもない。我ながら「ずるいな」と思った。
早速、3冊の本の目次を読み比べ、同じキーワードや内容を赤線でチェックしていった。
あとは、それを順番に読み進めていった。
果たして、効果のほどは?
日に日に、必要な知識が身に付くのが実感できた。
■3.「前提と与件」を確認して上司の不満を防ぐ
ここで前提と与件とは、「仕事の目的により、上司が予め決めていること、そうしたいこと」(前提)と、「仕事の進め方や取り得る手段について、上司が予め決めていること、そうだと思い込んでいること(ノーアイデアの場合もある)」(与件)を指す。
この前提と与件については、上司のウィル(そうしたいという意思)やこだわり、好みと言う人もいる。
単にGOAL(仕事の目的)を確認しておけば、上司と部下の間で意思の疎通が図れる場合もあるが、目的の確認だけでは、上司のちょっとしたこだわりや、上司が見落としている前提条件が明らかにされないこともある。
そして、この前提と与件という、仕事を任された部下にとっての押さえどころ(制約条件)を確認してほしいのだ。
■4.ミーティングの流れをスムーズにするフレーズ(抜粋)
●「今日集まった目的を確認させてください」
●「今日は何を決めますか?」
●「今日は何時までですか?(次のアポが何時から入っています)」
●「いったん発言を整理させてください」
●「その前置きは誰がしたものですか?」
●「要約すると、どういうことになりますか?」
●「いつまでにやりますか?」
(詳細は本書を)
■5.GPDCAサイクルを実践するための「7つのコツ」
(1)前提と与件を確認する(P)
(2)仕事を細かく分解する(P)
(3)断る、捨てることを探す(P)
(4)手を伸ばしていい仕事と、いけない仕事を見分ける(P)
(5)「朝昼夕夜」でやることを変える(D)
(6)フィードバックを繰り返す(C)
(7)予定の入力を定型化する(A)
(詳細は本書を)
【感想】
◆やたら箇条書きが多くて申し訳ございません。実は本書は、「さすがコンサル系の人は違う!」というくらい、ロジカルにツリー構造で書かれているという……。
まず序章で、コンサルタントとして大事なスキルが列挙されているのですが、それが
・議事録の6つであり、そのまま下記目次の第1章から第6章に該当しています。
・勉強法
・部下力
・ミーティング術
・スケジュール術
・プロ思考
そして上記ポイントでは、第5章のスケジュール術を除いた各章から、1つずつ抜き出した次第。
◆そこで各章を眺めていくと、たとえば第1章の「プロフェッショナルの議事録」に収録されているのが、上記ポイントの1番目の「いい議事録の5つのポイント」。
上記では要素を5つ列挙しているだけですが、もちろん本書では各項目について詳細な説明が付されています。
ホントはその個々の説明部分にも、ハイライトを引きまくっているのですが、いきなりそれを抜き出してしまうと、どういう位置づけなのか分かりにくいため、大もとである「5つのポイント」の方を選んだという。
……逆に、構造が深くない作品だと、ハイライトを引いたところから、単純に選べるんで、ラクと言えばラクなんですけどねw
今回は特に、上記ポイントの4番目と5番目に至っては、ほとんど箇条書きのみになっていますが、もちろん本書では、各項目ごとにすべて解説がありますからご安心ください。
◆ところで著者の新井さんは、新卒で外資系コンサル会社に入ったのではなく、大手重機械メーカーを経ての中途採用でした。
ところがコンサル会社に入った当初は、会社として望むレベルの仕事ができず、入社2週間で上司に「このままだと半年でクビ」と言われてしまいます。
……と書くと、実際にはもっと婉曲的に告げられていると思うでしょうけど、プロジェクトの社内ミーティングでは上司がさらにその上の上司(パートナー)に
「カレをクビにしてください」と言ったという(こえーw)。
「こいつ、コンサルやっていくの無理ですよ」
そして、その逆境から、いかに新井さんがのし上がり、このコンサル会社の社内ビジネススクールの責任者を任されるほどになったのかが明かされているのが、本書というワケです。
◆正直な話、本書には捨て章がないので、抜き出す箇所を選ぶのに困りました。
特に第1章の議事録に関しては、「そこまで細かく意識してやるのか」と驚かされること多々。
ただし、新井さんの先輩にいわく「コンサルの仕事は、議事録に始まり、議事録に終わる」とのことなので、この議事録のスキルを身につけることが、コンサル系仕事術の第1歩となるようです。
一方、第2章の「3冊同時読み勉強法」は、上記ポイントの2番目で軽くさわりだけご紹介しましたが、本書ではさらに
(1)3冊の選び方と続くので、それぞれについてもちろんハイライト引きまくり。
(2)読む箇所の絞り方
(3)4冊目以降の本の選び方
このうち(1)の「3冊の選び方」は、さらに「4つのルール」なるものがあって、それらについても解説が(ry
いやもう、この第1章と第2章だけでも、当ブログ的には元が取れております。
◆ちなみに、サラッと書いて補足していませんでしたが、上記ポイントの5番目にある「GPDCAサイクル」の「G」とは、「Goal(仕事の目的を確認する)」のこと(知らなんだ)。
新井さんいわく、外資系コンサルで学んだことは、議事録を別にすれば、この「GPDCAを中心とするスケジューリング」だったのだそう。
上記では「7つのコツ」の項目しか挙げていないものの、本書では「企業研修の提案営業」という具体的な事例を使って解説していますので、こちらもご確認ください。
……と、駆け足で説明して参りましたが、要は本書が、それだけ「濃厚」かつ「当ブログ向きの作品である」ということ。
タイトルと装丁では、それほど期待していなかった(すいません)分、後出しでプッシュさせていただきます。
仕事ができるビジネスパーソンになりたい方にオススメ!
「もう、できちゃったの!?」と周囲も驚く! 先まわり仕事術
序章 なぜ「先まわり」で仕事のスピードと質が上がるのか?
第1章 仕事の全体像を先取りして、最速で成果を上げる「プロフェッショナルの議事録」
第2章 仕事の知識を先回りで身につける「3冊同時読み勉強法」
第3章 上司のむちゃぶりを察知して、ピンチをチャンスに変える「部下力」
第4章 誰が相手でも、望ましい結果を導く「ミーティング術」
第5章 未来を予測し、仕事のムダを減らす「スケジュール術」
第6章 組織に頼らず、どこでも通用する人になる「プロ思考」
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【編集後記】
◆昨夜ご紹介した「NHKテキストと関連書セール」では、この辺が人気でした(順不同)。サバイバル英文読解 最短で読める! 21のルール NHK出版新書
サバイバル英文法 「読み解く力」を呼び覚ます (NHK出版新書)
やり直し教養講座 英文法、ネイティブがもっと教えます 英文法、ネイティブが教える (NHK出版新書)
もちろん、最初の『サバイバル英文読解 最短で読める! 21のルール』が、「88%OFF」の「100円」でぶっちぎりのトップだったのは、言うまでもありませぬ!
ご声援ありがとうございました!
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