2018年01月21日
【断捨離】『2週間で人生を取り戻す! 勝間式汚部屋脱出プログラム』勝間和代
2週間で人生を取り戻す! 勝間式汚部屋脱出プログラム (文春e-book)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中の「文藝春秋2017年ベストセラーセール」の対象となっている1冊。おなじみ勝間和代さんが、いかにしてご自宅をキレイにし、ホテルのように仕上げたのかを明かした作品です。
アマゾンの内容紹介から。
最後の片付け本! これでダメなら諦めろ
モノにまみれていた勝間和代氏が、8割の物を捨て汚部屋脱出に成功。ため込み癖を脱するコツは? その効果は? ロジカルに説明。
なお、中古がやや値上がりしており、送料を考えると現時点ではKindle版の方がお買い得となっています!
October Clean up / kodomut
【ポイント】
■1.普段使っているもの以外は原則捨てる初めのうちは、おそるおそる捨てていましたが、そのうち捨てても困るものはないことが分かり始め、とにかく、「ふだん使っているもの以外は原則捨てる」というルールを作りました。ふだんというのは、目安として、季節もの以外は「1カ月」、季節ものについては「1年以内」としました。断捨離を始めてみて、まず驚いたのが、「いかに、ふだんよく使っているものがボロボロか」という事実です。つまり、私たちは、
・愛用している2割のものはボロボロ
・使わない8割のものは新品のままスペース占有
という状況に置かれていることが多いのです。
■2.「サンク・コスト」の罠
誰しも、100円ショップで買って、結局使っていない、というようなものは、さすがに捨てられます。ところが、高価なデジカメのように、今は使ってないけど買ったときには高いコストをかけたものはなかなか捨てられないのではないでしょうか?
本当は、使用していないもの=自分にとっては価値ゼロですし、市場的な価値も、技術革新によって陳腐化が進んでいますから、ほぼゼロです。それなのに、過去に高いお金を払ったことに縛られるのです。(中略)
人間の認識には歪みがあるので、意識的に「サンク・コスト」に縛られないように気を付けて、ものの価値をちゃんと判断するようにしなければなりません。
■3.断捨離の順番は、簡単で効果実感が高い場所から
今回、片付けについて書かれた本を何冊か読み、また自分で実践した中で見えてきたのは、簡単で効果実感の高い場所からやると成功しやすいというルールです。
つまり、(1)自分が長く過ごす場所、目につく場所(=効果を感じやすい)という、3条件を兼ね備えた場所から、優先して始めると、いい回転に入りやすいということです。
(2)目的のはっきりしている場所(=ものの要・不要の判断が簡単)
(3)もの自体が少ない場所・狭いスペース(=すぐに終わるので簡単)
■4.物置に「使うかもしれない」ものはしまわない
物置を片付けて、分かったことは、・使う可能性のあるもののとりあえずの置き場として物置を使ってはいけないということです。たとえば、扇風機や、クリスマスツリー、ひな人形などなど、「めったに使わないけれども、定期的には必ず使う予定がある」ものを収納する場所であって、「使うかもしれない」というものを入れてはダメです。
・頻度は高くないが必ず使うものを置く場所として使う
ここ数年、クリスマスツリーもゴミに押しやられて、物置の奥から出せなくなっていましたが、断捨離したことで、昨年のクリスマスは数年ぶりにクリスマスツリーを飾ることができました。
■5.もののInとOutを管理する
普通に暮らしていると、だいたいものは増えていきます。多くの人がそこで何を間違えるかというと、収納スペースを増やそうとするのです。
この発想は大きな罠で、ものの管理は、ストックの問題ではなく、フローの問題だと認識せねばなりません。つまり、フロー、すなわちもののInとOutにどれだけ気をつけられるかという問題なのです。(中略)
しかも、ややこしいのは、お金の収支とは考え方が逆になるということです。お金の場合はIn(収入)をなるべく増やしたほうがよく、Out(支出)は減らしたほうがいいと直感的に分かっています。しかし、ものはInをなるべく減らし、Outを増やしたほうがいいのです。お金と違って、ものは交換できず消えないからです。
ところが、私たちは、なんとなくお金もものも、Inを増やしたほうがいいと思っています。しかもお金に余裕がある人ほど、ものを買ってしまいがちですから、どんどん罠にはまってしまうことが多いのです。
ものの収支は、絶対にプラスにしてはいけません。常に、マイナスか、フラットにすべきです。
【感想】
◆勝間さんといえば、やたらと色々なガジェットをお持ち、というイメージがありますが、本書にある断捨離の取り組みをするまでは、実際「モノに溢れた」生活を送られていた模様。本書には当時の乱雑な状態の写真が掲載されているのですが、棚などはまるで地震でもあったかのように(失礼w)無造作に本や書類、さらにはCDやDVD等々が積み重なっています。
それが豪快に処分しまくったそうで、さらに今ではこんな状態に(出版から数年経ってますが)。
そして、2018年の正月に、家じゅうのブルーレイとDVDを処分しました - 勝間和代が徹底的にマニアックな話をアップするブログ
また、書籍は前々から「自炊」されていたのが、今では買われる本のほとんどがKindleなのだそうです。
◆さらにこちらは、ブクマ500超の大人気となった記事。
すべての収納に、ものを半分以下しか入れないと、整理整頓がいらない - 勝間和代が徹底的にマニアックな話をアップするブログ
いやー、冷蔵庫もここまですっかすかだと気持ちがいいですねw
ただし、こういう冷蔵庫の状態にできるのも、勝間さんの食生活や調理方法に依る部分もありそうな気が。
また、ガジェットに強い部分を活かして、高機能の電化製品を多用されてらっしゃいます。
……型番が明記されていないので、アマゾンのリンクが貼れないのですが、おなじみルンバやブラーバといった掃除機関係や、ヘルシオ、ビストロといった調理器等々。
もちろん、食洗機やコンピュータ制御の洗濯乾燥機も活用しているという。
要は、生産性の高い器具を用いて、ご自宅に不要なもの(洗い物等を含む)が溜まらないようにされているワケです。
◆ただし、こうした断捨離を行うためには、まずは「マインド」を改めねばなりません。
本書の第3章では、「ため込む人」「捨てられない人」の「思考の罠」に言及。
その1つが上記ポイントの2番目にある「サンク・コスト」です。
埋没費用 - Wikipedia
ただ、出版当時と比べて、今はメルカリ等で売りさばくことが身近になっていますから、多少改善しやすくなっているのかも。
また、これに関連して言えるのは、いったん保有してしまうと、手放すデメリットを多く見積もる「所有効果」です。
自分のものでないと、比較的処分しやすいのは、家族のものを処分するときに実感するワタクシw
他にも「ものぐさの罠」「バッチ処理」といった「思考の罠」が紹介されていますから、なかなかものが捨てられない方は、この第3章を熟読してください。
◆一方、個々の部屋やもの等の具体的な断捨離指南は、第5章と第6章をごらんアレ。
ここでは寝室から玄関、キッチン、居間、デスク周りといった家の各箇所について、それぞれTIPSが挙げられています。
ここでなかなかユニークだな、と思ったのが、勝間さんは「部屋着」という概念をなくしている、ということ。
外出にも使えて、なおかつ家の中で着られる服(ワンピース)だけにして、その分、1枚にかけるお値段をアップしたのだそうです。
帰宅して家事をする際には、エプロンを着ければ良い……というのは分かるのですが、これは、あくまで自宅が「ホテル並みにキレイ」だからできることかもしれません。
◆なお本書は、作品執筆時における「勝間さんが実際に使っている器具」や「ガジェット」が活用されている様がふんだんに取り入れられています。
従って、現在は本書と異なるグッズや手順に置き換わっている可能性もなきにしもあらず。
それ以前に、「そんなに高価なものは買えない」という意見もあって当然でしょう。
とはいえ、ものを処分したり、いったんきれいになった部屋をまた「汚部屋」にしないための「考え方」(上記ポイントの5番目等)は、今でも十二分に活かすことができるものかと。
そして内容のアップデートについては、本書の新装版を待つまでもなく、勝間さんのブログで日々公開されていますしねw
年末の大掃除が空振りに終わった方は必読の1冊!
2週間で人生を取り戻す! 勝間式汚部屋脱出プログラム (文春e-book)
第1章 私が「断捨離」に目覚めた理由
第2章 捨てて得られる現世ご利益
第3章 まずはマインドを変える!
第4章 成功のための基本ルール
第5章 何を残して、何を捨てるか? 初級篇
第6章 何を残して、何を捨てるか? 中級〜上級篇
第7章 リバウンドしない生活習慣
第8章 汚部屋脱出で、行き詰まった人生も回りだす
付録 勝間式 汚部屋脱出プログラム書き込み式シート
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【睡眠】『よく眠るための科学が教える10の秘密』リチャード・ワイズマン(2015年12月01日)
【編集後記】
◆本日の日替わりセールから。富裕層のバレない脱税 「タックスヘイブン」から「脱税支援業者」まで (NHK出版新書)
私自身富裕層ではないものの、一応本業と関連する部分もあるので、気になるところ。
中古自体がKindle版と同じくらいのお値段ですから、送料分弱、Kindle版がお求めやすくなっています。
ご声援ありがとうございました!
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