2017年12月19日
【自己肯定感】『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』根本裕幸
敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中であるBookLive!追随「年末大感謝セール」の中でも、意外と人気を集めている1冊。装丁があまりビジネス書らしくなかったので、少々不安だったのですが、コンテンツ自体はかなりしっかりしたものでした。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
あなたは幸せですか? 自分らしく生きられていますか? 3か月予約が取れない人気心理カウンセラーが敏感すぎて、傷つきやすいあなたに自分を大切にして自己肯定感をあげて、自分らしく生きられるようになる方法をお伝えします。しかも“たった7日間”で。
中古に送料を足すとほぼ定価となりますから、セール期限の12月21日までであれば、このKindle版が実質700円弱お買い得となります!
anger management / Mark Bonica
【ポイント】
■1.自分軸で生きる「他人軸で生きる」とは、他人の考えや価値観を基準に自分の言動を決めることです。価値観や考えというのは、十人十色。まったく同じ考えの人は存在しません。他人軸で生きていると、自分の考えや行動を他人のさまざまな価値観に合わせることになるので、振り回され、疲弊してしまいます。
逆に「自分軸で生きる」ことは、自分の心の声に従って生きるということです。自分らしく生きることで、自分の心を犠牲にしない生き方です。
「他人軸から自分軸へ」これが本書のテーマです。
■2.就職活動での挫折が「人間関係が苦手」につながることも
「挫折」とは、生きていくうえで多かれ少なかれ誰もが一度は経験するものです。
失恋もその1つですが、大学への進学や企業への就職にあたっての挫折が、その人に劣等感を与え、自信を失い、自己不信に陥るケースも多くあります。そして、そこから人間関係が苦手になってしまうのです。
例えば、就職活動をしていて俗に言う「お祈りメール」(不採用通知)をもらうたびに、自分を否定されたような気持ちになる人は少なくありません。
もちろん企業はその人自身を否定したわけではなく、本人が否定されたような「気持ち」になっただけなのですが、このような気持ちが続くと自分に自信がもてなくなり、実際に自分で自分を否定し始めてしまうのです。
■3.「お母さんの望む選択肢」を「自分で選ぶ」子ども
支配的なお母さんのもとで育つと、子どもは、だんだんお母さんの「傾向と対策」を学ぶようになります。お母さんが喜びそうな答えがわかってくるのです。
そうすると、敏感すぎるうえに器用な生き方ができる子どもは「(お母さんが喜ぶ選択肢を)自分で選んだ」と思うようになるのです。大学への進学も、就職先も、時には結婚相手まで、お母さんが気に入りそうな選択肢の中から「自分で選ぶ」ということをやってのけるのです。
そうしたことが癖になっているので、「自分の気持ちとは関係なく、お母さんが望む選択肢を選んだ」という自覚はもてません。すっかり自分も自分に騙されて「自分の意志で選んだ」つもりになっています。
だから、自分で自分の人生を選んできたはずなのに、「他人に敏感すぎる癖」がそこかしこに出てきてしまうのです。
■4.「これが私だから」「これも私だから」と唱えてみる
ありのままの自分を認めることは、自分がいいと思う部分も、悪いと思う部分も認めることです。
いい自分も悪い自分も認めるポイントは「これが私だから」「これも私だから」という姿勢をもつことです。
ありのままの自分を認めるために、自分のいい部分を見つけたら「これが私だから」と心の中で唱えてみてください。
反対に、自分の悪いと思う部分、嫌な部分を見つけたら、「これも私だから」と心の中で唱えるのです。
これは仕事がうまくいったとき、うまくいかなかったときも同じです。あなたが、仕事で褒められたり、成績が上がったり、思い通りに商談が進んだりしたら、「これが私だから」と心の中で唱えてみてください。
■5.「私は私、あなたはあなた」という意識を持つ
「私は私、あなたはあなた」という意識を強くもつことで、他人とあなたの間に境界線を引くことができ、自分をきちんともてるようになります。
それは自分の心を守ることでもあり、自分らしさを発揮して人間関係を築くための礎ともなるものです。
繰り返しになりますが、敏感すぎる人たちはそもそも優しすぎる人です。
「自分は自分、あなたはあなた」と線引きをすると自分の評価を下げたり、冷たい人間だと見られたりするのではないかと不安になるかもしれませんが、そうしたことは一切ありません。これまでカウンセリングで相談に来られた人にも実践してもらいましたが、「自分は自分、あなたはあなた」という意識をもって行動して、他人からの評価が下がったような人はいませんでした。勇気をもって一歩を踏み出しましょう。
【感想】
◆アマゾンの内容紹介の詳細部分にもあるように「周りの顔色を常にうかがっている」「相手にどう思われるか気になって言いたいことが言えない」ような方にとっては、非常にためになるであろう作品でした。私自身はおそらくそういうタイプ(「敏感すぎる人」)ではないので、確実ではないのですが、周りにそういう方がいたこともありますし。
さらに、「敏感すぎる人」が、どうしてそうなったかをも理解した次第。
本書では、下記目次にあるように「7日間」という期間を用いて「ワーク」を行い、順を追ってこの問題に対処しています。
◆まず1日目は「今の自分に意識を向ける」ということで、「現状確認」を。
「敏感すぎる人」は、上記ポイントの1番目にあるように、言動の基準が「自分」ではなく「他人」にあることが多いようです。
そして、他人軸で生きていると、「無意識のうちに他人と自分を比較してしまう癖」がついてしまうのだとか。
昨今、他人のSNSの投稿を見て落ち込む方も多いですが、それが原因で「自分にダメ出し」をするのが癖になりかねません。
これらに対処するには、1日目の終わりにある「自己肯定感を高めるワーク1」を実践すべし(以後、各日それぞれにワークがあります)!
具体的には5つの問いに対して答えを書くのですが、詳細は本書にてご確認ください。
◆一方、2日めと3日目は、自分の過去を振り返ります。
まず2日めは学生時代、ということで、上記ポイントの2番目にあるような「就職活動」での挫折は、「敏感すぎる人」になる大きな要因の1つです。
もちろん、その前の中学・高校時代に恥をかいたり、ショックな出来事があっても同じこと。
また、「失恋」も時期を問わず、自信を失う要因となるそうです。
なお、これらの出来事のうち、ポイントは「思い出して嫌な気持ちになるか否か」。
懐かしい気持ちになれば、その傷は癒されていますが、そうでなければ(気分が重くなる、嫌な感じがする、辛くなる、なんか心がざわざわする等)、その出来事で負った傷の影響が残っている可能性があるのだとか。
◆さらに3日目は、過去の家族関係を振り返ります。
中でも上記ポイントの3番目にあるように、「母親」との関係は非常に大きい模様。
「感情的な母親」「過干渉な母親」は当然のこと、意外なところでは「心配性な母親」に育てられると、母親に心配をかけないよう、自分を後回しにして、自分の気持ちや意志を隠すようになるのだそうです。
一方、父親の場合で多いのは、「厳格な父親」「怖い父親」「酒に溺れる父親」等ですが、考え方としては母親と同じ。
ちなみに、うちの父親は極めて「感情的」で「怒りやすい」性格でしたが、私はむしろ、世間で似たようなタイプの人に出会っても、「ウチの父親に比べたらマシ」と思えて、自分の気持ちを隠さなかったのですがw
ただ、妙に他人に気を遣ったりする部分は、確かに父親との関係の影響があるのかもしれません。
◆……とここまでは、主に「原因」ばかり探ってきましたが、4日目では「自己肯定感を高める」努力をします。
上記ポイントの4番目のフレーズ「これが私だから」「これも私だから」もその1つ。
また、割愛した中では「心の中の自分と対話する」というのも、効果がありそうでした。
そして、上記ポイントの5番目の「私は私、あなたはあなた」というの考え方は、1日飛んで6日めの「敏感であることを強みにする」からのもの。
頼みごとを断りきれない人には、ぜひ実践していただきたいと思います。
最後は駆け足になってしまいましたが、7日間それぞれの内容を熟読し、それぞれのワークを実践すれば、効果はかなり期待できるかと。
自己肯定感をあげたい方なら、必読です!
敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法
1日目 今の自分に意識を向ける
2日目 過去を見つめなおす
3日目 過去の家族関係を見つめなおす
4日目 自己肯定感を高める
5日目 自分のペースで人間関係を築く
6日目 敏感であることを強みにする
7日目 自分が本当にしたいことを実現する
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【編集後記】
◆記事にはしておりませんでしたが、現在、文芸作品を中心とした幻冬舎のKindle本の一部タイトルが、「最大70%OFF」となっております。Amazon.co.jp: 【最大70%OFF】冬の読書フェア: Kindleストア
橘玲さんの作品等、当ブログ的にも「アリ」な作品も対象となっていますので、気になる方はご確認ください。
ご声援ありがとうございました!
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