2017年12月05日
【緩消法?】『「疲れない体」は指一本で手に入る』坂戸孝志

「疲れない体」は指一本で手に入る (SB文庫)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」の中でも、意外と人気を集めていた「健康本」。著者の坂戸先生は、腰痛や肩こりを解消する独自のメソッドを開発された方です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
病院、整体、マッサージ。治らないのに医療機関通いを続ける日本人。
しかし、本書のいう「疲れない体」さえ手に入れれば、そんな悪循環から簡単に脱出できます。
では年間医療費を0円にもできるという「疲れない体」とはどうすれば手に入るのでしょうか?
なお、文庫本なのに中古は相変わらず1500円以上しますから、送料を加味するとKindle版が1400円ほどお得です!

stretch / adammcguffie
【ポイント】
■1.「疲れない体」は「柔らかい体」疲れない体、と聞くと、体を鍛える必要があるのではないかと考える人もいるのではないでしょうか?
それは、違います。もし鍛えて疲れない体が手に入るのであれば、プロのアスリートは疲れ知らずのはずです。
人間である以上、激しく動けば必ず疲れます。
ここで私が疲れない体、と呼んでいるものは、バテない体という意味ではありません。原因不明といわれるような不定愁訴に悩まされない、何となく体がだるい、重いといった状態にならない、日々を快適に過ごすための体を指しています。さらにいえば、病気を寄せつけず、末永く健康でいるための強い体質を指しています。
そのために必要なことは、体を鍛えることでは決してなく、全身の筋肉を軟らかくすること、これに尽きるのです。
■2.柔らかい体になるとストレスを上手に受け流せる
自力で軟らかい体を手に入れると、多少のストレスを感じても、痛みは出ません。無緊張の筋肉に2〜3のストレスがかかったところで、痛みが出るまでに至らないからです。
それ以前に、疲れない体を手に入れると、ストレスを感じにくくなります。より正確にいえば、ストレスを上手に受け流せるようになります。痛みや不定愁訴といったマイナスの要因から解放されるため、根本的に思考がポジティブに切り替わっているからです。
老廃物がスムーズに排出されるように、ストレスを溜め込むことなく受け流していく……疲れない体になると、こうした体質が自然とつくられるのです。
■3.とにかく腰の筋肉を柔らかくする
とにかく腰の筋肉をしっかり軟らかくすること。腰が軟らかくなれば、肩だろうが首だろうが、軟らかくなります。骨盤の位置も自然としかるべきところに収まります。縮む筋肉がなくなってしまえば、体が歪むことがなくなるのです。
だからこそ、私の腰痛は、症状の核心である腰の深部の筋肉が軟らかくなって初めて快方に向かったのです。そして、いったん体が軟らかくなってしまえば、不慮の怪我などで寝たきりにでもならない限り、ふたたび硬化することはありません。
■4.柔らかい体を作る緩消法の手順
緩消法の動作自体は簡単なものですが、動作の順番が厳密に決められています。次に記載するとおりに行っていただくことで、緩消法の効果が現れ、筋肉が軟らかくなります。腰の緩消法 手順腰の緩消法は、このAグループの3動作と、Bグループの2動作を行うだけです。
A−1 腰まわりの筋肉を振動させる
A−2 腰まわりの筋肉を左右同時に軟らかくする
A−3 腰まわりの筋肉を片側だけ軟らかくする
B−1 上半身を前後に動かして軟らかくする
B−2 上半身をひねって軟らかくする
■5.体は左右対称に使う
日常生活の中には、あなたを硬い体に引き止めてしまう様々な「クセ」があります。そうしたクセは筋肉の緊張を助長するもので、結果として骨格にも歪みが出てしまいます。腰痛・肩コリ、不定愁訴を呼び込むことにもつながりますので、意識してクセが出ないようにしていきましょう。
多くの場合、知らずしらず左右非対称に体を使っていることで、過緊張状態を生んでいます。代表的なものを列挙してみます。*イスに座るときに脚を組む
*立っているときに、重心を片脚だけにかけている
*床に座るときに、どちらか一方に脚を折り曲げている
*テレビを観るときに、片側にばかり首を曲げている、寝転がっている
*カバンを持つときに、いつも決まったほうの手で持っている、いつも決まったほうの肩にかけている
【感想】
◆著者の坂戸先生は、著者紹介によると「生理学博士」とのことなので、便宜上「先生」と呼ばせてもらいますが、本書で紹介されているメソッド(治療法)は、自己流のもの。人を治す立場ではなく、むしろご自身が腰痛に苦しみ「ほとんど寝たきり」状態になったところから、あみ出されたそうです。
そもそも、腰痛が始まったのも小学生の頃からと筋金入りであり、治療法も、マッサージや整体、鍼灸、カイロプラティック等々あれこれ試したものの、その場限りでしかなかったのだとか。
それにしても「コルセットがないと動けない」から、とコルセットのままでお風呂に入られていた、というお話もキツイです。
結局14年間に渡り、合計300万円以上もの治療費をかけても完治はせず。
そこで1年がかりで、医学書や生理学、解剖学等を勉強し直し、思考錯誤の上で考案したのが、上記ポイントの4番目にも出てくる「緩消法」というワケです。
◆それにしても、この「緩消法」の解説に入るまでが結構長いこと!
ご自身が腰痛で苦しんだ苦労の日々や、現状、一般的に施されている治療法が、対処療法に過ぎないお話等々が、本書の半分以上を占めるという……。
たとえば本書の第3章では、以下の行為が、体によくない(×)、ないしはお勧めできない(△)、と断言されています。
×もむうーん、これらほとんど、私自身「効果がある」と思ってやってきたものばかりですよ。
×叩く
×強く押す
×伸ばす
×湿布・痛み止め
△温める(温熱療法・温泉)
△鍼・灸
(詳細は本書を)
◆そこで、これらと一線を画すべく坂戸先生が考案した「緩消法」が、いよいよ第4章から展開!
本来はここからを中心に引用したいところだったのですが、いかんせん図や写真が多用されており、泣く泣く断念せざるを得ませんでした。
たとえば上記ポイントの4番目にある「A−1 腰まわりの筋肉を振動させる」の解説だけで、写真が9枚に筋肉の断面図(?)が2枚用いられているという。
こんなの文章でいくら書いても分かりません罠!
さらに、こうした写真等でもまだ分かりにくいだろう、ということで、QRコードから動画解説に飛べるようになっている次第(URLも記載されていますが)。

正直な話、ちゃんとやろうと思ったら、これら動画も必見かと。
◆私自身は、坂戸先生が否定(?)されている「整体」で、首の頸椎のズレを治療できているので、本書に書かれている内容が「100%正しい」とは言いにくいところ。
特に私が受けている「首を鳴らす」施術(「アジャスト法」というらしく)は、「かなり危険」と断言されています。
逆に私はまだ、坂戸先生推奨の「緩消法」を試していないのですが、たとえ効かなかったとしても、それは私のやり方がマズイ可能性もあるでしょう。
うーん、結局先生の運営されている「痛みの専門院」に行ってみる方がいいんですかね?
いずれにせよ、ここはひとつ、本書を読んで、皆さん自身にご判断していただきたく。
今月中なら400円しないで手に入れられます!

「疲れない体」は指一本で手に入る (SB文庫)
第1章 この時代、「疲れない体」が必要な訳
第2章 「疲れない体」づくりはビジネススキルだ
第3章 何が「疲れない体」をつくるのか?
第4章 「疲れない体」はこうして手に入れる
第5章 「疲れない体」でいるための習慣術
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【疲労解消】『寝てもとれない疲れをとる本』中根 一(2017年10月05日)
【編集後記】
◆今日の本の関連しているので、ついでにご紹介すると、現在アマゾンではこんなKindleセールを開催しています。Amazon.co.jp: 【最大50%OFF】健康ライブラリーフェア(12/7まで): Kindleストア
こちらは12月7日までですので、お求めはお早めに!

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