2017年12月03日
【TIPS満載!】『ライフハック大全―――人生と仕事を変える小さな習慣250』堀 正岳
ライフハック大全―――人生と仕事を変える小さな習慣250
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日ではなくて11月初旬の「未読本・気になる本」の記事にて大人気だった「ライフハック本」。サブタイトルにもあるように「250」ものTIPSが詰まっており、ライフハック好きには、たまらない1冊となっています。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
自分をすり減らすことなく、無理することなく、あなたの生産性は上げられる。
本書では、仕事、日常生活において「効率を高め、快適にする工夫=ハック」の数々を1冊で網羅!
人生・仕事を変えてくれるのは、こんなに「小さな習慣」だった。
なお、上記記事ではまだなかったKindle版が、送料を足した中古よりもお得となっています!
How to maintain a clutter-free Gmail Inbox: Examples / 2009-11-01 / SML Tutorials / See-ming Lee (SML)
【ポイント】
■1.すべての予定はクラウドにまとめる多くの人は、まだ紙のイメージでクラウド上のカレンダーを使っているために、入力する情報がとても限られています。そこで、仕事、趣味、家族の実際の予定だけでなく、確保したい時間、移動にあてたい時間、このように行動するつもりといった曖昧な予定も含めて、「10倍の情報量」を目安に埋めていってみましょう。
いくら予定を入れても検索で絞り込めるというスタイルが身につくと、確定した予定だけでなく、時間に関するすべての思いつきをカレンダーにとりあえず入れておく使い方に変わります。
■2.終わった仕事はテンプレート化する
ひとまとまりの仕事が終わっても、それでおしまいではありません。まとまった仕事は、「名前」をつけて、将来それを再利用できるようにしておきましょう。
たとえば「2017.10.10会議資料」といった名前のフォルダに、作った議事録だけではなく、そのときに利用した資料やウェブサイトのリンク、写真やボイスレコーダーのファイルなどすべてを入れて、アーカイブとして封じておきます。
次に似たような仕事がやってきたときには、このフォルダをもとにして作業を開始すれば、時間と手間の節約になるわけです。
■3.「インボックス・ゼロ」法で受信箱のメールをゼロにする
・3分以内に返事できるメールは、その場で返事してアーカイブ
・予定に関するメールはそれをカレンダーに書き込んでアーカイブ
・タスクが入っているものは、ToDoリストに入れてアーカイブ
・返事する必要のあるものは「読みました、あとで返事します」とだけ返信し、返信を考えるという項目をToDoに書きんでメール自体はアーカイブ
■4.怒りを制御するための3つのテクニック
1.手のひら:怒りそうになったら、手を「パー」の状態にします。怒りを感じると、私たちは緊張して握りこぶしを作りがちですが、これを意識的にパーにすることで、緊張が和らぎます。多くの場合、手をパーにしながら真剣に怒ることはできないのです
2.肩:同様に、緊張して肩が上がるのを意識的に下げて、体をリラックスの体勢にもっていきます
3.声:怒りがこみあげると、どうしても声が大きく、早口になりますので、これを意識的に半分のスピードにまで落とします。ゆっくりと大声を上げることは難しいですし、なによりスピードを落とすことで冷静さをとりもどせます
■5.Gmailのメールの固有リンクを活用する
Gmailの便利な仕様に、「メールそれぞれが固有のURLになっている」という点があります。(中略)
たとえば、メールでやってきたスケジュールをカレンダーに記入した上で、予定の詳細についてはメール文を参照するために、メモ欄にこの固有URLを貼っておくという使い方ができますし、ToDo管理アプリ内でも、タスクのメモ欄にメールへのリンクを挿入しておくといった使い方もできるわけです。また、何度も参照する必要があったり、あとで読みたいと考えているのなら、メールへのリンクをEvernoteのノートの中で利用するといったこともできます。
■6.利き手と逆の手を使ってマインドフルネスを体感する
瞑想やこうした観察には多少の練習が必要ですが、それと似た心理状態を生み出す簡単な方法がイギリスの研究者によって発見されています。それは、ふだん利き腕として使っている腕とは逆の腕で、日常の活動を試みるというものです。
利き腕と違う側を使うということは、字を書くことであれ、掃除であれ、すべてを意識的に注意深く行わなければ成功しません。こうすることで、自動化していた行動がすべて意識的に行わなければならなくなり、精神的な柔軟性や、集中力、そしてマインドフルネスの状態に近い精神状態を生み出すというのです。
■7.習慣のフィードバックループを意識して行動を変える
チャールズ・デュヒッグ氏は著書"The Power of Habit"において、習慣が定着するのに必要な3つの要素について解説しています。たとえば毎日ランニングに行くといった習慣は、走る時間がきたなどの「トリガー」の部分、実際に走りに行く「応答」の部分と、行動の結果得られる「報酬」に分けて考えることができるのです。
多くの解説では、習慣を定着させるには「運動をすると気持ちがいい」「運動をすると健康になっている気がする」といったように報酬を意識することが強調されます。しかし実際には、「ランニングウェアを玄関にかけておく」などといったトリガーに注意することによって、トリガー・応答・報酬のループが完成します。このループがうまくいけば、その成功体験がフィードバックとなってさらに習慣が定着するようになるのです。
【感想】
◆さすがに「250」ものライフハックネタを収録した作品だけあって、お腹いっぱい!上記ポイントも1つ1つをいつもより簡潔にして、その分、引用する数をちょっと多めにしたのですが、それでも「243」のネタは割愛しております。
しかもカバーしている範囲もほぼ全方位。
下記目次にもあるように、時間管理から集中力、情報取集はもちろんのこと、発送やコミュニケーション、習慣化等々が対象となっており、当ブログのカテゴリでいったら、6つや7つは余裕でしょう。
そしてそのいずれもが、ライフハックの本質である「小さなことを繰り返すことで、大きな成果が得られる」というもの。
まさに「大全」と呼ぶのにふさわしい作りになっています。
◆もちろん「大全」なワケですから、定番ネタも充実。
たとえば古くからのライフハック好きにはおなじみの、「GTD」(Getting Things Done)には、多めのページを割いています。
はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
参考記事:【整理術】「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」デビッド・アレン (著)田口 元(監修)(2009年01月26日)
同様に、上記ポイントの7番目の『The Power of Habit』は、翻訳版を当ブログでご紹介済みでした。
習慣の力 The Power of Habit
参考記事:【オススメ!】『習慣の力 The Power of Habit』チャールズ・デュヒッグ(2013年04月26日)
……そのポイントの7番目のTIPSは、上記参考記事では触れてなかったのですが(ダメじゃん!)。
なるほど、習慣づけで大事なのは、「報酬」もさることながら、「トリガーとなるきっかけ」なんですね。
◆なお、本書ではGmailを用いることが半ば前提となっていますが、私自身が使いこなしていなかった機能やサービスがいくつもありました。
たとえば上記ポイントの3番目関連した「Inbox by Gmail」ですとか。
Inbox by Gmail - the inbox that works for you
この機能、受信したメールを時間を決めて未来に送信することで、いったん受信箱から消すことができます。
そして設定された時間になると、再び新着メールのように表示される次第。
一方、「Boomerang」というサービスを使えば、メールの送信時間を未来に設定できるとのこと。
メールを送る日時を自由に設定しよう。簡単なメールリマインダー。 | Boomerang for Gmail
……話が長い相手とのミーティング中に、自分宛てに「緊急メール」も設定できますねw
ちなみにこのサービス、送信メールだけでなく、アーカイブした受信メールも時間を設定して復活させられるようなので、使いこなしたら、かなり有用だと思います。
◆また本書では、Gmailのみならず、Googleカレンダー(またはカレンダーアプリ)の活用法にも言及。
上記ポイントの1番目では割愛しましたが、著者の堀さんは「予定をカブせる」ことを推奨されています。
……というか、本書を読むまで、Googleカレンダーの予定が重なっても大丈夫だとは知らなかったんですがw(実際にやって確認しました)
さらには、「カレンダーは10種類作って組み合わせよ」とのこと。
「他のカレンダーって組み合わせられるの?」と思ったものの、よくよく考えたら「日本の祝日」というカレンダーを、自分のカレンダーに追加して使っていましたw
Googleカレンダーで日本の祝日を表示させたい - ITライフch | 教えて!goo
同じロジックで「仕事(動かせない/動かせる)」「家庭・個人(動かせない/動かせる)」「雑用」といったカレンダーを作成し組み合わせれば、より細かいスケジュール管理が行えるワケです。
◆ちなみに、私自身はこうしたWebサービスやツールについては疎いものの、参考文献で挙げられている書籍には結構目を通していました。
具体的には、今回の「関連記事」で列挙したものがそうなので、それぞれの作品については、各リンク先をご覧ください。
……しかし考えてみたら、デビッド・アレンのGTD本が出てから、もう9年弱ですか。
ということは、最近社会に出たり、ここ数年来で実用書を読み始めた方は、この手の定番ネタはご存じないかもしれませんね。
そういう意味で本書は、こうした過去からの「ライフハック」も、ほぼ全て網羅している分、最近の読者さんの方がメリットが大きそうな予感。
もちろん、私のような古参にとっても、大いに役立つ1冊でした。
人生と仕事を豊かにするために読むべし!
ライフハック大全―――人生と仕事を変える小さな習慣250
SECTION 00 始めよう「人生を変える7つのライフハック」
SECTION 01 時間管理「時間は増やせる」
SECTION 02 タスク管理「小さな勝利を積み重ねる」
SECTION 03 集中力・ストレス対策「やる気も仕組み化」
SECTION 04 読書・情報収集・学習「情報は減らして管理する」
SECTION 05 発想・アウトプット・思考「自分だけのアイデアがある」
SECTION 06 コミュニケーション&チーム「味方は増やせる」
SECTION 07 日常生活・旅行「ちょっとした快適さを」
SECTION 08 習慣化・やめない技術「人生を変える小さな習慣」
【関連記事】
【整理術】「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」デビッド・アレン (著)田口 元(監修)(2009年01月26日)【オススメ!】『習慣の力 The Power of Habit』チャールズ・デュヒッグ(2013年04月26日)
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【オススメ!】『スタンフォードの自分を変える教室』ケリー・マクゴニガル(2012年11月02日)
【編集後記】
◆昨日ご紹介した「月替わりセール12月分」では、この辺の作品が人気でした(順不動)。最難関のリーダーシップ ― 変革をやり遂げる意志とスキル
誰と会っても疲れない「気づかい」のコツ 対人関係療法のプロが教える
A4一枚勉強法 効率よく夢をかなえる
一応、ご参考まで。
ご声援ありがとうございました!
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