2017年10月12日
【出世術?】『カリスマヘッドハンターが教える のぼりつめる男課長どまりの男』森本千賀子
カリスマヘッドハンターが教える のぼりつめる男課長どまりの男
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった「働き方本」。著者の森本千賀子さんの作品としては、『後悔しない社会人1年目の働き方』が、当ブログでも人気でしたが、本書ではさらに先の「課長以上」を目指す方が読むべき1冊です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
かつてNHKの番組「プロフェッショナル仕事の流儀」でも紹介され、その仕事術が話題となった、カリスマヘッドハンター森本千賀子氏。
2万人の転職支援に関わり、役員クラスの転籍に関わった企業は2000社と、その実績とエグゼクティブたちからの絶大な信頼から「日本一のエージェント」と評される氏。
これまでの膨大な数の「のぼりつめる男」たちを見てきた氏が、女性ならではの視点で「のぼりつめる人とそうでない人の小さな差」をはじめて整理した1冊です。
なお、私は当然お買い得なKindle版をゲットしました!
elevator / Gideon Tsang
【ポイント】
■1.初めての訪問先では「内線番号表」をチェックするこの受付という場所で、「かならずチェックすべき」と、私が常々思っていることがあります。何かおわかりでしょうか?
それは、受付に置いてある「内線番号表」です。(中略)
内線番号表に書かれている部署名は、多くの場合、その会社のコア事業の部門がトップに記載され、次いでコア事業に近い部署順に並んでいるものです。
ここから、会社の組織づくりへの考え方や、その会社が力を入れている領域、手薄な領域を知ることができ、商談のなかで相手の課題やニーズをつかみやすくなるのです。
たとえば、 管理部門やコーポレート部門が上位に記載されていて、さらに企業規模の割には細かく人事部、総務部、経理部、財務部などまで分けて表示している場合は、管理系などの基盤が充実している企業だなと感じたりします。
■2.やるべきことが遅れない
はっきりと申し上げますが、のぼりつめる人は、社内外いずれも、提出物はじめ、「やるべきことが遅れる」ということは、ほぼありません。
もちろん、私がさまざまなビジネスパーソンの、それぞれの社内提出物について、見聞きしているわけではありませんが、ハイパフォーマーたちは、その人のなかの「しくみ」として、書類関係等の提出物が遅れるような「ルーティン」にはなっていない、とさまざまな人を見てきて確信しています。
すなわち、「しくみ」ですから、それは提出物の話にとどまりません。返信や確認作業、お礼のメールに至るまで、すべてにおいて「初動が早い」のです。
■3.勉強はスタートダッシュで飛ばす
続かない人にありがちなのは、「1日5分から始めよう」という発想です。「電車移動やアポイントの合間など、スキマ時間を利用して勉強しよう」というのも同様で、負担のないペースでコツコツやっていこうと思っても、なかなか続かないようです。
一方、「エグゼクティブたちの勉強のしかた」に共通しているのが、スタート時点でしっかりエンジンに点火しているということ。始めたばかりのときに集中してパワーをかけることにより、早い段階で勉強を「習慣化」させられる。そうすれば長続きして、しっかり身につけることができます。
具体的には、エグゼクティブたちは「月曜から少しずつ」ではなく、「連休を費やす」からスタートしているようです。
たとえば、夏休みの10日間すべて、あるいは半分の5日間でも、勉強の時間にあてたとしたらどうでしょう。お休みが明けた後も、「せっかくの貴重な休日を費やしたのだから」と、簡単にやめる気にはならないものです。
■4.エレベーターの中で気まずくならない
あるとき私は、ふと気づきました。それは、仕事ができ、その組織でのぼりつめている人ほど、エレベーターで乗り合わせたときに、気まずくないということ。(中略)
どうして「エレベーターでの数十秒が、気まずく感じる」のか。
考えてみると、おもしろいことに気づきます。けっして見知らぬ人と乗っているのではなく(むしろ、知らない人と乗り合わせても、気まずさは起こりません)、同僚、上司、部下、つまり知っている人と乗り合わせるときに、気まずい空気は流れます。
私は、このときの「空気」は、「誰かが話題を振ってくれるのを、みんなが待っている空気」だと思います。だから、それを自然なかたちで切り出してくれる人は、さすがです。先の項目でも出てきた、「(話しかけられるのを)待っていない」「(気まずい空気を)知らんぷりして通り過ぎない」証拠だと思うからです。
■5.間接的に関わった人にも成果をフィードバックする
お客様から感謝されたり、おほめの言葉をいただいたりした場合、上長と、直接関わったメンバーだけに報告する人も多いかもしれませんが、間接的に関わる人たちにも成果をフィードバックしているのが、のぼりつめる人の特徴のひとつと感じます。
オフィス内で主に事務処理だけをしているアシスタント、あるいは管理部門のスタッフなどは「会社のお客様」に直接接する機会があまりありません。けれど、その人たちの支えがあるから、営業活動ができます。(中略)
こうして、ほんの少しでも関わったメンバー全員で「貢献できてうれしい」を共有することで、次の機会にも積極的に協力してもらえるような関係を築いておく。それが、プロジェクトを次々と成功させ、のぼりつめていく秘訣といえるでしょう。
【感想】
◆著者の森本さんは、新卒でリクルートに入社し、以来、転職者支援を生業としてこられた方。出会ってきたビジネスパーソンは4万人超で、うち社長は1000人超、企業幹部合計でも5000人以上とかなりの人数です。
そうした役員や幹部クラスの方の共通項というのが、以下の2つなのだとか。
「仕事のセンスがいい」彼らはこれら2点を必ず持っているのだそうです。
「人として、気持ちがいい」
と言っても、これだとあまりに漠然としているので、具体的な事例レベルに落とし込んだのが本書ということ。
タイトルにもあるように、「のぼりつめる男」と「課長どまりの男」を32項目の点で比較することで、より分かりやすくしています。
◆内容的には、上記ポイントの2番目なる「そうだよね」という納得レベルのものから、「知らなんだ!」と意外に思ったものまで多々。
たとえば後者の例として挙げているのが、上記ポイントの1番目です。
確かに私の顧問先のいくつかが、こうした内線番号表を受付に置いているものの、未だちゃんとチェックしたことなし。
とっとと「経理」とか「総務」を確認して、番号押してましたよ(ダメじゃん)。
また、上記では割愛しましたが、「のぼりつめる男」は訪問前にホームページで「社史」を確認しておくのだとか。
さらには、その会社の「顧客」が誰であるのかを把握しておくことが重要なのだそうです(詳細は本書を)。
◆一方、意外に思ったのが上記ポイントの3番目。
一般的に「1日5分」「スキマ時間を活用」というのが、ビジネスパーソンの勉強法の王道だと思っていましたが、とりあえず「スタートダッシュをかける」のがエグゼクティブのやり方らしいです。
なるほど、早い時点である程度のレベルまで達していれば、その後継続するのも楽になりそうな。
ちなみにこれは、勉強だけでなくスポーツでも同様で、森本さんはゴルフのレッスンで同じように「初期集中」をして効果があったのだとか。
ただし、これはあくまでも「学び初めにどうするか」というお話のハズで、その後はやはり「スキマ時間を活用」しているのだと思います。
◆また、「目からウロコ」というか、考えもしなかったのが、上記ポイントの4番目。
確かに「エレベーターで乗り合わせたときに、気まずくない」人というのは、自然なコミュニケーションが得意な感じがします。
なお、ここで出てくる「先の項目」というのは、本書で1つ前にある「新幹線で3人がけ中央席に座る」というTIPSのこと。
窓側でも通路側でもなく、空いているときでも中央席を予約する、というのの「どこがTIPSなんだ?」と思われるかもしれませんが、森本さんの場合、両隣の人とコミュニケーションをするのがお約束なのだそうです。
実際、その縁で講演を依頼されたり、転職を成立させたりしていますから、侮れません。
具体的にどう話しかけたり、話しかけられたり、というお話は本書にてご確認を。
出世したい方は要チェックな1冊!
カリスマヘッドハンターが教える のぼりつめる男課長どまりの男
第1章 のぼりつめる男は、ねらいをもって効率化する
第2章 のぼりつめる男は、ちょうどいい気配りができる
第3章 のぼりつめる男は、こうして相手の心をつかむ
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【編集後記】
◆昨夜前日ランキングをお送りしましたが、本日終了するKindleセールには、このようなものもあります。Amazon.co.jp: 【50%OFF】大人の学びなおし特集 (10/12まで): Kindleストア
規模が小さいので、個別記事にはしませんでしたが、よかったらご確認お願いします!
ご声援ありがとうございました!
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