2017年10月04日
【コミュニケーション】『好かれる人のモノの言い方 第二印象で心をとらえるちょっとした習慣32』西松眞子
好かれる人のモノの言い方 第二印象で心をとらえるちょっとした習慣32 (スマートブックス)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、今月の「Kindle月替わりセール」の中でも人気の1冊。装丁は『もしドラ』風(?)ですが、元となる単行本は講談社さんから出ている、ガチなコミュニケーション本になります。
アマゾンの内容紹介から。
ビジネスでも、恋愛でも、本当の勝負は2回目から!驚くほど、人間関係がうまくいく!会えば会うほど、魅力的な人になる秘密。
なお、現時点でその単行本に2800円ものプレミアが付いている一方、このKindle版は「269円」という激安価格なので、大変お買い得となっています!
Impression / DarrelBirkett
【ポイント】
■1.できる人は、なぜハンカチを2枚持つのか「よかったら、これ、どうぞ……」
友人たちと一緒に食事をしていたときのことでした。服にお茶をこぼしてしまい、あせっていた私に、ある人はまっさらの、清潔なハンカチを差し出してくれました。身だしなみ以前の問題かもしれませんが、私もハンカチはいつも携帯しているつもりでした。
しかし、恥ずかしいことに、その一件まで、ハンカチは、自分自身のためだけに持っておくものでした。
そう、「第二印象ってこういうこと。私にお告げをくれたといってもいい、その人こそ、本当に第二印象で相手の心をつかむ人なのだ」と思いました。
なぜ2枚持つの? 汗かきだから? 神経質だから? いえいえ、その理由はみなさんならおわかりですね。
そう、その人は、自分だけでなく、いつか会う相手のために、という気遣いがある人なのです。
■2.できる人は「2」のマナーで勝負する
先日駅で切符を買うときに、券売機の前に立ちはだかって上の料金表を見ている人がいました。
「1」の人なんだ……と思いました。
常に一人称で物事を考える人は、周囲のことが目に入らず、自己中心的に振る舞いがちです。
「2」の意識があると、次の人を意識して横によけて確認するか、「お先にどうぞ」と言えるはずなのに。
まだまだ「2」というキーワードを持っている人は多くありません。
だからこそ、あなたはこの「2」のマジックを使ってみてください。
1回目で好印象のホームランを打たなくていいのです。深く関わりたい人には、長い時間をかけて相手への小さな信頼の橋をかけていきたいもの。
次のひと言、2つ準備、相手という二人称を大切にする……これらが自然とできる人なら、失敗してもなんとかなります。
すべてにゆとりが持て、肩の力が抜けてきます。がんばらなくても成功する人はみんな「2」というキーワードを持っています。
■3.「なるほど」には共感の「二の句」を添える
私は新人研修などでは、お客様や目上の人に、「なるほど」と言うのは避けたほうがよい、と伝えています。
「なるほど」には知識や教養ある人が、「納得した」「君の言うことには、感心するよ」というニュアンスがあるからなのです。(中略)
でもこの「なるほど」、第二印象では有効に使える場面があります。
「なるほど」に続く言葉をきちんとつけてみてください。「なるほど……おっしゃる通りですね」これは、ただ「なるほど」という、上から評価をしているというスタンスから、深い納得や同意、という、共感スタンスに変わるのです。
「なるほど……そこは気づきませんでした」(中略)
うっかり、目上の人に「なるほど」と言ってしまったら、どのように、納得したのか、二の句をつければいいのです。その失敗すら、好印象へと変わります。
■4.会ったときよりも、別れ際の余韻力で勝負する
人は一日平均で5名以上の人と出会うといわれています。
私もいろいろな人とお会いしますが、別れた後、まったく会ったことさえ忘れる人がいる反面、何年経っても印象に残っている人がいます。
その違いは間違いなく別れ際の印象が余韻あるものか否か。別れ際のほうが、マニュアルを超えた人格、その人の「素」に近いものが見えるのです。(中略)
人と会うときやお店にお客が入ってきたときに、私たちはよい印象をあたえようと力んでしまいますが、その力は別れ際の印象にも使いましょう。
また「さようなら」という別れのあいさつの、さらにあとに、今日の相手の印象、ねぎらいをひと言伝えると、第二印象はより深くなります。
■5.「間」をおくことで「口の災い」を防ぐ
自分たちが暑い、と思っても、他の人はちょうどいいと思っているかもしれません。思ったことをすぐ口にしてしまうと、周囲に不愉快な思いをさせるのです。
そんなとき、思った瞬間にすぐ口にするのではなく、わずか3秒だけ「間」をおいてみてほしいのです。
3秒沈黙し、自問自答することで、今ここで言うべきか、言わなくてもいいことなのかがわかるはずです。
私もまだまだで、瞬間的に反応し失言してしまうことがよくあります。
でも「間」をおくことを心がけるようにしてからは、濁った泥が下に沈むように、余計な言葉を吐くことがかなり抑制されているようです。(中略)
ふとした拍子に言いそうになる、思ったまま、直感だけの言葉。これを「間」をおかずにそのまま言ってしまったら……と思うと、話し言葉ってやり直しができないだけに、実に恐ろしいことだと思います。
【感想】
◆元々、本書の単行本のタイトルは、『第二印象で好かれる技術』というものでした。第二印象で好かれる技術
実際本書の中でも「第二印象」というフレーズは何度も出てきますから、本来Kindle版のタイトルもそれでもよかったハズです。
とはいえ単に「第二印象」と言われたら、「2回目に会った時の印象」と考えるのが普通でしょうから、本書の内容とはややズレが生じている気が。
というのも、本書に登場するTIPSの多くは、必ずしも「2回目」のみならず、「3回目以降」であっても通用するものがほとんどです。
結局、本書で意図する「第二印象」とは、何回目であろうとも「第一印象と異なる印象」全般を指しているのでしょうから、タイトルで誤解されないよう、「第二印象」という言葉をサブタイトルに移したのではないでしょうか?
◆それはさておき、本書では一貫して「第一印象以外」(=「第二印象」)の部分で、自分の魅力を伝える術を指南しています。
「第一印象」の多くが「見た目」に左右されるのに対して、「第二印象」は主に「内面的」もの。
俗に言う「気遣い」と言ってもいいでしょう。
たとえば上記ポイントの1番目にある「ハンカチ2枚」は、誰もができることではありません。
……私は一応、コンビニでお弁当を買った時にもらう個包装のウエットティッシュを、常時カバンに携帯しておりますがw←「子育て経験のあるパパ」あるある
◆一方、上記ポイントの2番目は、「気遣い」というよりも、もはや「マナー」レベルの所作かと。
ただし、「自分視点」しか持っていないと、後ろに並んでいる人に気が付けません。
ちなみにこれは上記ポイントの5番目の「思ったことをすぐ口にする人」にも言えること。
確かに「自分がこう感じた」のは、その人にとって「事実」ですが、それをポンポン口にするのはまた別のお話です。
要は、自分の置かれた状況を「メタ視点」から見ることが大事なのだと、個人的には思った次第。
◆なお、本書のタイトルからだと「モノの言い方」だけのような印象を受けますが、実際は「言い方」以外のお話も収録されています。
たとえば上記では割愛しているものの、座って話しているときに「両膝を、会話をしている相手の方向に向ける」というTIPSもありました。
……これは「テーブルの下の足の向きで、相手の好意をチェックする」というモテテクにも通じますがw
また、座っている状態で誰かに挨拶する際には、「顔だけでなく、上体(胸)も相手に向ける」と、印象は良くなる、とのこと。
同じく、何かモノを相手に渡す際には、胸の高さでやりとりすると、「大切にしています」ということが伝わるのだそう。
確かに上の方で渡した方が「うやうやしさ」が感じられますもんね。
このセール価格なら「買い」の1冊!
好かれる人のモノの言い方 第二印象で心をとらえるちょっとした習慣32 (スマートブックス)
第一章 第一印象だけではうまくいかない
第二章 第二印象で人の心をとらえる技術
第三章 会うほどに、「また会いたくなる人」のコミュニケーション術
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【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。脳科学医が教える他人に敏感すぎる人がラクに生きる方法 (幻冬舎単行本)
幻冬舎のセール等でご紹介したことのある作品が、「66%OFF」という激安設定にて再登場!
おかげで送料加味した中古よりも、600円以上お得となっています!
ご声援ありがとうございました!
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