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2017年10月01日

【子育て】『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』石田勝紀


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子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった子育て本。

著者の石田さんは、「これまで3500人以上の生徒を直接指導。講演会、セミナーなど間接的指導を含めると、5万人以上に上る」という、「生徒指導」のプロフェッショナルです。

アマゾンの内容紹介から。
それは、「しつけ」か、「押しつけ」か。四六時中、ゲームをしている子にどう対処すべき?「勉強しなさい!」と言わないで勉強させるには?すぐ反抗してくる子に効果的な対処法は?会社の部下・後輩にも使えるヒントが満載。

相変わらず中古にプレミアが付いていますから、「20%OFF」のKindle版がお買い得です!





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【ポイント】

■1.子どもの価値観を理解する
 よくある失敗例として、次のような声がけがあります。
×「部活と勉強、どっちが大切なの?」
×「部活もいいけど、勉強もしないとね」(中略)
 このように言ってしまうと、解決がますます遠のいてしまいます。
 では、どのような声がけがよいかというと、たとえば次のようなものです。
○「部活をがんばっているけど、どういう点を大切にしているの?」
○「部活から学べることはたくさんあるよね。それを大切にするというのはいいことだね」(中略)
 つまり、いったん子どもの価値観を受け入れてしまうのです。ただ受け入れるだけでなく、どういう点が大切なのかも聞いてあげるといいでしょう。


■2.一向に子どもが変わらない2つの理由
 1つ目は、これまで「自分のことは自分でやる」という形にしてこなかったケースです。
 すると、何でも親がやってくれる、食事は上げ膳据え膳、服をたたむことも部屋の片づけもやってくれる、勉強しないでいると、アラームのように「勉強しなさい!」と言ってくれると考えます。(中略)
 2つ目は、勉強以外に楽しいこと、面白いことが周りにたくさんある環境に置かれている場合です。
 その場合、特別自立的でない子は、面白いことにすぐに流されます。ですから、周囲にそれらを置かないか、取り出すのが面倒な状態にしておかないといけません。
 もちろん、自立していれば問題ないのですが、まずは「環境を変える」という行動に出る必要があります。


■3.ゲームでトラブルにならない家庭とは?
私はこれまで非常に多くの親御さん、子どもたちに、ゲームやスマホについて話をしてきました。
 そこからわかったことがあります。それは、ゲーム機を持っている家庭には、いくつかのパターンがあるということです。
1 ゲーム機を持つにあたり、約束事(ルール)をつくっている家庭と、つくっていない家庭がある
2 家庭で約束事をつくっていても、ぺナルティを決めている家庭と、決めていない家庭がある
3 ぺナルティを決めても、それを実行する家庭と、実行しない家庭がある
 このように見てくると、ゲームでトラブルにならない家庭がどのようなものかおわかりでしよう。まとめると、次のようになります。
「ゲームについてのルールがあり、そのルールが守れないときのペナルティがある。そして、そのペナルティを必ず実行している」
ということです。


■4.「勉強をやりたくなる仕組み」を導入する
 仕組みにもいろいろなものがありますが、私が今おすすめしているのは、私が開発した「子ども手帳」を使う方法です。
 仕組みはとてもシンプルなもので、
1 1週間のやるべきことを手帳に書く
2 やるべきことができたら、1で書いたことを赤で消す
3 消せた分だけ、ポイント精算する
 の3つのプロセスだけです。
 一見単純に見えますが、実はその中に、「自分の手帳が持てる喜び」「赤で消し込むときの快感」「ポイントを計算するときの達成感」など、やる気がどんどん出る仕掛けをいくつも盛り込んでいます。


■5.「怒る」と「叱る」を使い分ける
 私は、「叱る」という行為は、人の道に反したときに使うものであり、「怒る」は「雷を落とす」と表現されるように、一撃で相手を修正させなくてはならない緊急事態のときに使うものだと考えています。
 特に「怒る」は、使い方を間違えると、のちのち大変なことになるため、それなりの覚悟は必要です。
 怒る場合も「行為」に対して怒るのであって、「人格」を否定してはならないことは言うまでもありません。
 また、「怒る」は伝家の宝刀のようなもので、やたらめったらと使うものではありません。
 常時使っていると、やがて効き目がなくなっていきますし、ひどい場合は限みを残してしまうことすらあるのです。


【感想】

◆本書のタイトルには「子どもを叱り続ける人」とありますが、お子さんをお持ちの方のほとんどが、その間隔はさておき「継続的に子どもを叱っている」方だと思います。

一方、本書の「はじめに」には、「期待したとおりの結果になっていれば、その『叱る』は効果的だったということになります」とあり、なるほどそうだな、と。

つまり、叱り続けても変化がなかったり、むしろ悪化していたら、それはもう「叱る」というアプローチ自体が誤りであったことに他なりません。

そしてそのことをテーマに、著者の石田さんが今年の1月に投稿した下記エントリーは、1日で150万超のPVがあったのだそう。

子どもを叱り続ける人が知らない「3大原則」 | ぐんぐん伸びる子は何が違うのか? | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

この「3大原則」にあらたに2つの原則を加えた「5大原則」が、本書の骨子となります。


◆本書の構成も、下記目次のように、この「5大原則」ごとに章立てがなされている仕様。

それぞれの原則ごとに、内容解説に続いて、上記エントリー同様に、石田さんのもとに寄せられた「相談」に対する「問題の原因」並びにその「解決策」が述べられています。

たとえば上記ポイントの1番目は、「部活をがんばりすぎて、授業中寝ている」という相談に対する「解決策」から抜粋したもの。

実際には「4つのステップ」を踏む必要があり、その2番目なのですが、4つを全部挙げるとこうなります。
STEP1 価値観のギャップを認識する
STEP2 子どもの価値観を理解する
STEP3 親の価値観について話す
STEP4 今後、どうしたらいいのか話し合う
もちろん、このステップは全部の相談に共通するものではなく、相談ごとに「解決策」も異なっていますからご留意を。


◆一方、上記ポイントの2番目や3番目は、「解決策」ではなく「問題の原因」からのもの。

特に上記ポイントの3番目の「ゲーム機」は、お悩みの家庭も多いかもしれません。

ちなみに我が家では、「1日30分」という制限時間を、キッチンタイマーによってムスコ自身に管理させています。

基本的には信頼していますが、たまに「思い出きろく帳」なる機能で、利用時間を何週間分かを一気にチェックして、誤魔化しているようなら、それに応じて翌日以降の利用時間を減らさせている次第。

そういう意味では、「ルールとペナルティがあって、そのペナルティを実行している」と言えるかと。


◆また、上記ポイントの4番目の「子ども手帳」に関しては、上記にあるように、石田さんはこのような本を出されています。

勉強しない子には「1冊の手帳」を与えよう!
勉強しない子には「1冊の手帳」を与えよう!

……Kindle版は何かのセールなのか「60%OFF」で、実質500円弱お得ですね。

我が家でも「毎日やることを書くメモ帳」を1冊与えているのですが、中身は私たち夫婦が書いてしまっているので、この「子ども手帳」本来の効能は得られていないよう。

たまに、毎日やることが決まりの課題であっても「書いてなかったからやらなかった」と言い訳されるのは、自分で書かせれば防げますねw


◆ただ、こうしたTIPS面もさることながら、本書のキモは上記の「5大原則」であり、それに沿った行動をとるべきであるということ。

頭ごなしに叱っても、良い結果が出ていないケースがほとんどですし、上記ポイントの5番目にあるように、本来「叱る」「怒る」は、「人の道に反したとき」「緊急事態」に使うべきのようです。

結局、「叱る」という行為に出ざるを得ない時点で、こちらに不備(仕組みづくり、環境づくり等々で)があるのも事実ですしね。

中々難しいところですが、我が家でも引き続き頑張りたいと思います……。


お子さんを叱らざるを得ない方なら要チェック!

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子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」
【第1原則】自分とまったく同じ価値観の人はいない
【第2原則】強制されたことは、やらない。やったとしても、形だけになる
【第3原則】人間には、最低3つの長所がある
【第4原則】親は成長が止まっているが、子どもは成長している
【第5原則】まず、「諭す」。「叱る」「怒る」は非常時のみ


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【意志力】『子育ては心理学でラクになる』DaiGo(2016年10月20日)


【編集後記】

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【編集後記2】

◆昨日ご紹介した「ニコカド祭り2017」の初日時点での人気作は、こんなところでした(順不同)。

絶対に達成する技術 (中経出版)
絶対に達成する技術 (中経出版)

参考記事:【目標達成!】『絶対に達成する技術』永谷研一(2013年07月28日)

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そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか 最新改訂版 (メディアワークス文庫)

参考記事:【起業の心得】『そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか』山口揚平(2013年01月31日)

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経済ヤクザ (角川文庫)


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Posted by smoothfoxxx at 10:00
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