2017年09月08日
【時短】『時短術大全』生産性改善会議
時短術大全
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気が高かった1冊。昨日に続いて「大全本」なのですが、こちらは「時短術」ということで、仕事に活用できるTIPSが満載でした。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
仕事が速いか遅いかは、知っているか知らないかの違いだけ。時間の使い方が圧倒的にうまくなる411のテクニック集。
なお、上記未読本記事投稿時にはなかったKindle版も、ついにリリースされました!
busy schedule / fofie57
【ポイント】
■1.誰でも同じ結果になる仕事に時間をかけない簡単な仕事は短時間ですませ、重要な仕事に時間をかけなければいけない。
どんな仕事にも全力を尽くすべきだが、フォーマット化された見積書や契約書の作成をはじめとした、誰がやっても同じ結果になるルーチンワークを、いかに短時間ですませるかが、全体の仕事の効率化に大きく関わってくる。
まずは、自分が取り組んでいる仕事が本当に重要なのか、見直すところから始めてみよう。そして、仕事の難易度に応じて段取りや時間配分を考え直すことで、より大きな結果へとつなげていくのだ。
■2.エレべーターは「階数」より「閉」を先に押す
エレべーターに乗って、より早く行き先階に到着するためには、「階数」ボタンよりも先に「閉」ボタンを押せばいい。「階数」ボタンを先に押してもエレべーターは動かないが、「閉」ボタンを押すとドアが閉まりはじめるため、その間に行き先階のボタンを押すことを常日頃から心がけたい。
カットできる時間はコンマ何秒かもしれない。しかし、どんな段取りで仕事を進めるのが最適なのか、日常の中で意思決定に磨きをかけることで、いざというときの判断もシャープになる。日々の積み重ねは非常に重要なのだ。
■3.蛍光ぺンを使って書類の誤使用を防ぐ
書式が決まっていて、しょっちゅう使う書類があったら、原本を手元に置いてコピーすれば、いちいち時間のかかるプリントアウトをしなくてすむ。だが、うっかり原本に書き込みをしたり、使ったりしてしまっては、また原本を作り直すことになる。
そこで原本には黄色い蛍光ペンで、「原本」などと書いておくといい。黄色い蛍光ぺンは通常の濃度でコピーをしても写らないので、複写してもFAXしても、綺麗な状態で相手に届けることができる。コピーに写らないというこの性質は、覚えておくといいだろう。
■4.出張先のホテルは「滞在時間」で選ぶ
出張先のホテルもさまざまあって、どこにしたらいいか迷ってしまう。それなら、自分がそのホテルにどのくらいの時間滞在するかを選択の基準にするといい。
夜遅くチェックインして、翌朝早々にチェックアウトするなら、寝るだけで十分。簡素なホテルでいいだろう。だが、泊まるホテルで仕事がしたいなら、デスクが広くネット環境が整っているところを選ぶべきだ。ゆっくりくつろぐ時間があるなら、大浴場があったり朝食がバラエティーに富むというところにすると、気分よく過ごせる。
■5.部下からの「どうしたらいいですか?」には「どうしたらいいと思う?」で返す
もし上司が、部下からの「どうしたらいいですか?」という相談にすべて対応していたら、上司はいくら時間があっても足りなくなる。
そこでこうした相談に対しては、必ず「どうしたらいいと思う?」で返すことを心がけるようにしたい。
自分は次にどうすべきか、改善策を本人に考えさせる習慣をつけることで、部下からの相談は自然と「私はこうしようと思いますが、よろしいでしょうか」と変化していく。その結果、上司は仕事の効率化を図れることはもちろん、部下を育てるという副産物を得ることができるのだ。
■6.デスクや仕事場を、動線を意識した配置にする
仕事の能率を上げるには、デスクや仕事場を使いやすく整理することが大切だ。整理のポイントとなるのは、最短、最小の動きで仕事が進められる、動線を意識したものの配置である。
そのためにはまず自分の作業を分析し、頻繁に使うものをランク付けすることから始めていきたい。分析の結果、最もよく使うものは席を立ち上がらずに取れる場所に配置する。以下、使う頻度によって、自分に近いところから遠いところに配置していく。また、デスクまわりは、利き手を意識してものを配置するようにしたい。
■7.メールにファイルを添付する場合は「添付」と書いた瞬間に添付する
作成したファイルをメールに添付して相手に送るとき、よくやってしまうのが、肝心のファイルを添付し忘れるというミス。先方から「ファイルがないようですが」と指摘され、平謝りであわてて再送することになる。こちらも先方も余計な時間を費やすことになる。
このミスは、メールの本文を打ち込むのに気を取られて、添付を後回しにするのが原因である。ファイルは完成させたし、本文も打ち込んだ。そこでほっとひと息ついて、そのまま送信してしまうのだ。
だから添付忘れをなくすには、メール本文に「添付します」と打ち込んだ瞬間にファイルを添付するといい。どの時点で添付しようが手間は同じだし、習慣にすれば簡単なことである。
【感想】
◆1つ1つのポイントが短いため、今回は「増量バージョン」にてお送りしました。いや、実際これ、元からの引用部分も、各TIPS自体がほとんどこの程度の長さでして。
ですから見開き2ページに、TIPSが3〜4つずつ掲載されている仕様です。
ちなみに上記ポイントでも、文章を多少なりともカットしたのは1つか2つだけでした。
アマゾンの内容紹介の別の部分にも「411のテクニック集」とあるくらいですから、何はともあれ「量重視」という感じです。
◆それでもTIPSのクオリティが落ちないのは、「ありとあらゆるジャンル」に手を伸ばしているから。
「時間術」ではなく「時短術」というくらいですから、基本的に「タイムマネジメント」よりは、「仕事術」が中心です。
ただし、その仕事術も、純粋な「仕事術」と言えるのは、第2章の「時短術」くらい?
たとえば第3章は「対人関係術」ということで、職場における「コミュニケーション」にも手を伸ばしていますし、第4章では「整理術」までカバーしています。
とはいえ、どちらも「仕事の生産性を高める」という意味では、結局「時短術」と言えないこともなく。
同じく最後の2つの章も、それぞれ「デジタル活用術」「PC操作術」がテーマですから、本来なら「仕事術」とは言い難いのですが、広い目で見たら「時短術」でしょう。
◆一方、こうした広いジャンルからTIPSを選ぶとしたら、必然的に「ベタ」にならざるを得ません。
特に当ブログ自体、「ビジネススキル」カテゴリーの本がもっとも多いだけあって、本書のTIPSの多くが既知のものでした。
そもそも「大全本」というジャンルである以上、「著者オリジナル」のTIPSは基本的にはないワケで、すでにどこかの本には載っているモノばかりにならざるを得ず。
巻末に参考文献が30冊弱掲載されているのですが、あくまで「主な」参考文献なので、実際にはもっとあるハズです。
たとえば上記ポイントの3番目のTIPSは、オダギリ展子さんの専売特許だと思うのですが、参考文献には見当たりませんでしたし……。
◆いずれにせよ、ベタでも何でも、とにかく「実際に使えるネタ」を集めて作ったと考えたら、極めて妥当な1冊。
大全本の中には「自社発行の3冊からまとめて1冊作りました」という作品もあることを考えたら、多くの書籍からのてんこ盛り状態なのは、決して悪いことではないでしょう。
また、イラストも図解もなく、ひたすらTIPSを詰め込んでいますから、「仕事のアンチョコ本」として手元に置いておくのもアリかと。
Kindle版なら検索も容易ですから、困ったときにも役に立ちそうです。
細かいことを言えば、TIPSごとの出典がないため、誰(どの本)がオリジナルなのかが分からないのが玉にキズなんですけど(上記のオダギリさん等)、この手の大全本でそこまでしてくれているのは見たことがないので、その辺は割り切ってお考えください。
これだけでも「時短」できることウケアイな1冊!
時短術大全
第1章 仕事がはかどる「スケジュール術」
第2章 社会人必須の「時短術」
第3章 思惑通りに事が進む「対人関係術」
第4章 効率的に仕事ができる「整理術」
第5章 ワンランク上の「デジタル活用術」
第6章 今すぐできる! 「爆速PC操作術」
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【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。マンガでよくわかる エッセンシャル思考
◆当ブログでもご紹介済みである『エッセンシャル思考』のコミック版。
中古がまだ高いため、送料を加味するとKindle版が600円以上お得となります。
参考記事:【本質主義】『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』グレッグ・マキューン(2014年11月20日)
ご声援ありがとうございました!
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