【モテ?】『世の中で悪用されている心理テクニック』に学ぶモテテク5選:マインドマップ的読書感想文

2017年08月17日

【モテ?】『世の中で悪用されている心理テクニック』に学ぶモテテク5選

【本の概要】

◆今日ご紹介するのも、「フォレスト出版半額キャンペーン」で人気だったコミュニケーション本。

中古があまり値崩れしていませんから、今回のセール期間内であれば、このKindle版が700円弱お得な計算です。

アマゾンの内容紹介から。

世の中にはびこる「悪い奴ら」が使っている心理テクニックを完全公開!「滅びろ、催眠術」。奴らの「手口」を全部バラし、ダマされる前に完全マスター。「自分は大丈夫」と思っている人ほど、ダマされる。信じる者ほど、救われない。だから…あなたをダマす「心理テクニック」を逆に知って、防御する!

本書は特に「モテネタ」だけを扱っているワケではないのですが、実践するとしたらモテ方面が一番だと思いますので、そこにフォーカスしてみました！

Hypnotist: Tom Deluca / abbydenis

【ポイント】

■1.キラーフレーズ「いろいろと、溜め込んじゃう性格だよね」

　ストレスゼロで生きている人はいません。
　明るい人であろうが、暗い人であろうが、です。
　相手の見えないストレスや欲求を、あたかもわかったように語れる魔法のフレーズと言ってもいいでしょう。
　明るい人に対しては、「普段明るく振る舞っているけど、一人でいろいろ溜め込んじゃってるように見えるけど」とやさしく語りかけ、暗い人に対して、「あまり話さないけど、いろいろ一人で溜め込んじゃっているんだよね」と言ってあげると、「この人は、私のストレスをわかってくれる人」となります。勝手にです。
　若干、口説き術っぽいですが、これは、女性の悲劇性ヒロイズムを刺激しつつ、一気に信頼を得る魔法のフレーズと言えるでしょう。

■2.ミラーリングは「テンション」の部分で同調する

　ミラーリング効果は、あくまで相手が気づかない部分で、「なぜだか親近感を覚える」という結果に結びつけなければなりません。
　決して相手が飲み物を飲んだからといって、こちらも慌ててドリンクに手をのばしたところで、「この人、私の真似をしているのかしら？」と思われれば元も子もありません。
　重要なのは、「ドリンクを飲む」という行為ではなく、ドリンクを勢いよく一気に飲み干したのか、ストローで少しずつ啜っているのかという、いわゆる「テンション」の部分で同調するということなのです。
　野球場に行けば全員が好きなチームを応援していますが、座って静かに応援している人と、立ってメガホンを叩いている人が仲良くなるかと言えば、なりませんよね。
「野球を応援する」という形だけ同調しようとするのが、いわゆるミラーリング効果です。同じように立ち上がって、大声でメガホンを叩きながら喜んだり、ヤジを飛ばしたりしている人同士であれば、たとえ応援しているチームが敵チームであったとしても、「いい試合でしたね」と好感を得られるのです。

■3.相手に選択肢を与える場合には複数のエンディングを用意しておく

　女性を映画に誘うときは、恋愛映画とアクション映画とホラー映画の3種類を用意して誘います（今どきチケット握って女性を映画に誘うシチュエーションがあるのかと書いていて不安になりましたが、まぁいいでしょう）。相手が言った好みの映画に対して「実はちょうど用意していたんだ」という考え方がマルチプルアウトです。
　さらに、ディナーの予約を中華と洋食と和食も用意しておいて、ホテルも予約しておき、第一声に「私と一緒に行くなら、食事か、映画、どちらがいい？」と聞きます。
　そうすれば、なんと6種類のマルチプルアウトというわけですね。
　デートだけでなく、見積もりを出す際に数種類の見積書を用意しておいて、相手の懐事情が見えてから、相手に合った見積書を出すという考え方であるとか、意識してエンディングを用意することで、超能力でも使っているかのように、物事を進めることができるのです。

■4.一番簡単な催眠術

　一番簡単な催眠術は、何でしょう？
　少し勉強された人なら、「指がくっつく！」であるとか、「手が重たくなる！」「振り子を使う！」といったさまざまな導入方法を挙げるかもしれませんね。
　私が思う一番簡単な催眠術は、「笑いながら挨拶をする」です。
「どうもバーディーです！」と笑いながら話しかけたときに、相手が「どうも！」と笑顔になる。
　私は、これが催眠術の基本形だと思っています。
　シリアスに「どうも、バーディーです。私は人の心が読めます」と挨拶をしたら、相手はシリアスな顔をして、こちらを見てきます。
　釣られ笑いであるとか、もらい泣きと考えればわかりやすいですが、これは、相手が自分と感情を同調しているかどうか、ということです。

■5.「吊り橋効果」を効果的に恋愛に活用する方法

　相手が恋愛感情や異性に憧れを持ったときに、どのような感情になるのか？
　それは、直接聞いてしまえばいいのです。
　ワードとしては
「今までで一番好きになった人って、どんな人？」
「今一番会いたい人って、誰？　芸能人とかでもいいし」
「すごく好きになったときって、どんな行動に出ちゃう？」
　このように話したときに、相手の頭の中には、そのような異性が思い浮かびます。
　すると、そのときに、もちろんドキドキするかもしれません。
　しかしながら、切ない恋心を思い出して、ため息をつくかもしれません。死んだ恋人を思い出して、泣き出すかもしれません。
　その感情になったときに、目の前にいるのは、そうあなたなのです。
　これがいわゆる「吊り橋効果」の正しい現代恋愛への使い方と言えるでしょう。

【感想】

◆本書のタイトルの「心理テクニック」というフレーズを見て、私がイメージしたのは、内藤誼人さんが書かれているような、アメリカの文献を元にした、いわゆる「心理ネタ本」でした。

ところがどっこい、本書にそういった記述はあまりなく、むしろ数多く言及されていたのが「催眠術」に関すること。

というのも本書によると、催眠術をかけるためには、まず相手から信頼されなくてはなりません。

そして、セールスにせよ、恋愛にせよ、詐欺にせよ、相手から信頼される必要がある以上、こうした催眠術の考え方が応用できる模様。

ただし、現行の催眠術業界(？)に著者のBirdieさんはご不満のようで、本書の第5章のタイトルは「滅びろ、催眠術」というかなり過激なものです。

こんなこと書いて大丈夫かな、と思ったら、本書のレビューに星1つを付けたレビュアーが、他の作品のレビューで「催眠術は数年前からやっています」と書かれていて、思わず納得したというｗ

◆一方、今回上記で挙げたポイント自体は、私自身はどれも同意できるものです。

たとえば、明るい女性に「ホントはさびしがり屋なんだよね」とか言うTIPSがありますが、では逆に暗い人にはどう言ったらいいのか？

その点、上記ポイントの1番目の「一人で溜め込んじゃってる」というフレーズなら、明るくても暗くても、どちらでも使えます。

また、ミラーリングに関しても、ストレートに真似ることを推奨する本がまずあって、「いや、ワンテンポ遅れてやるのだ」というTIPSを、別の本で読んだことがありました。

それに対して本書では、上記ポイントの2番目にあるように、「『テンション』の部分で同調」することを推奨。

ちなみにこれは、メールの返信でも同じで、相手が使う「!!」や「(笑)」や「ｗ」に、自分も合わせると良いそうです。

◆続く上記ポイントの3番目の「複数のエンディング」というのは、マジックでは「マルチプルアウト」に通じるもの。

これは、たとえば「好きな数字を思い浮かべて下さい」と聞いて、その答えを聞いた後、正解の数字が書かれた紙を見せるというマジックですが、実は違う数字を書いた紙が、部屋のあちこちにあらかじめ隠されており、正解した紙だけ見せると「おぉー！」となるわけです。

……私も複数の選択肢を用意した事はありましたが、予約をするのはあくまで相手のリクエストを聞いてからなので、全然「マルチプルアウト」ではないですね（ダメじゃん）。

さらに、ポイントの4番目の「笑いながら挨拶する」というのは、まさにナンパの声かけに通じるかと。

もちろん、相手が笑顔にならなくとも、その後のトークで打ち解けてしまうのが凄腕ナンパ師ですけど、初心者レベルなら、挨拶の時点で笑顔になってくれたら、「脈アリ」の可能性は高いと判断していいのではないでしょうか。

◆なお、最後のポイントの「吊り橋効果」の話は、厳密には「吊り橋効果」とは直接関係ないんですけど、TIPSとしては有効だと思われ。

大昔に「口説き」をテーマにした単発のTV番組が深夜にあった際、まさにこのテクニックを駆使されていると、笑福亭笑瓶さんが言われていました。

……ただし、最終的には「その男性が隣に座ってるとしたらどう思う？」と聞いて、自分に投影させるような話だった気が？

いずれにせよ、催眠術はかけられなくても、その仕組みやエッセンスを活用した結果、相手に信頼されて、ビジネスが上手くいったり、恋愛が成就するのであれば、本書を読む価値は十分にあるでしょう。

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