2017年07月27日
【ほめテク】『たった一言で人生が変わるほめ言葉の魔法』原邦雄
たった一言で人生が変わるほめ言葉の魔法
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、現在開催中の「趣味・実用書 フェア」の中でも特に気になっていた1冊。著者である原さんは、「一般財団法人ほめ育財団」を設立し、「ハーバード大学やザ・リッツ・カールトンホテルでのセミナーをはじめ、年間200回以上の講演を行う」という方です。
アマゾンの内容紹介から。
たった一言の「ほめ言葉」をきっかけにこんな奇跡が起きています!!50万人が変わったすごい方法!!夫婦、親子、友人、近所の人、職場の人…。しんどい人間関係もみるみるよくなる。
なお、30日までのセール期間中であれば、ワンコイン以下の486円でお求めいただけます!
Applause / quinn.anya
【ポイント】
■1.ほめ言葉で満たされる「自尊心の3大欲求」まず、自己重要感。これは「自分を大事な存在として認めてほしい」という欲求です。「ありがとう」と言われたときに満たされます。
次に、自己有能感。「的確な意思決定と行動ができるようになりたい」という欲求で、「すごいね」「成長したね」と言われたときに満たされます。
最後に、自己好感。こちらは「人に好かれたい」という欲求です。「好きだよ」「好感が持てる」などと言われたときに満たされるものです。
つまり、理想的なほめ言葉は、次のような言葉が自然にあふれ出てくることです。
「ありがとう」
「すごいね」「成長したね」
「好き!」「好感が持てる」
■2.具体的にほめる
もしも「優しい」と思える人がいたとして、何と言ってあげますか。
「あなたは優しいね」
あなたは、きっとこう答えるのではないでしょうか。これは、これで正解です。これだけでも、いい。
でも、もっと伝わる言い方があるのです。それは、具体的にほめるということです。
「あなたの人を思いやる気持ちが優しいよね」
この言い方だと、きっと相手はもっと喜ぶでしょう。「わたしのことを、しっかり見て、ちゃんと評価してくれている」と思ってくれるはずです。
■3.まずはほめて、それから叱る
「うちの子が、まったく勉強をしません。それでもほめたほうがいいのでしょうか」
言うことを聞かないのは、いけないことですから叱らなくてはダメです。ただ、叱るときに順番があります。それが大事なのです。
いきなり叱るのではなく、まずはほめましょう。そのあとに、叱るようにするといいでしょう。
つねに、相手を認め、ほめる。その気持ちが大切です。お互いに信頼できる関係がないと、届く言葉も届かなくなってしまいます。でも、いきなり叱ると、その関係が損なわれてしまいます。
ただ、ここだけは注意してください。叱ることは悪いことではありません。それは必要なことなのです。
■4.もう一言そえてほめる
確かに、時と場合によっては、「きれいだね」と言うこともあるでしょう。ただ、決して上手なほめ言葉とはいえません。
では、どう言えばいいのか。そうです、ほめるときは、もう一言そえてほめるのです。たとえば、次のように言うとよいでしょう。
「かわいいね、その服似合うよ」
「毎日、いきいきしているね」
「最近、やせてきれいになったね」
こうした言葉は、毎日、ちゃんと観察していないと言えないものです。ほめられた側も「自分のことを、とても気にしてくれている、関心を持ってもらっている」と感じ、満ち足りた気持ちになるはずです。
■5.努力の跡が見て取れたらほめる
あなたのお子さんが、テストでなかなかいい点を取れなかったとします。普通なら叱るところでしょう。
けれども、少しでも努力の跡が見て取れたら、きちんとほめてください。
机につくことすらしなかった子どもが、まずは机について10分でも勉強をしたのであれば、それは立派な進歩です。まず、そのことをほめてください。
「よくがんばった、その調子。今回はうまくいかなかったけど、その調子でがんばれば必ず次は結果が出るよ」
子どものことを、こうほめてあげれば、次もがんばろうという気持ちになります。すぐに結果につながらなかったとしても、少なくとも、その子は、がんばることに喜びを感じるでしょう。
【感想】
◆「ほめ言葉」に関しては、過去当ブログでもかなり重点的にご紹介してきていますから、当初この本を読む必要はないと思っていました。ところが過去ログを漁ったところ、最後に読んだのがどうも2013年の秋のこの本らしく。
ホメトーーク!: 難易度MAXのあの人も思わず「ニンマリ」のほめフレーズ集
参考記事:【ほめ上手?】『ホメトーーク!: 難易度MAXのあの人も思わず「ニンマリ」のほめフレーズ集』西村貴好(2013年10月11日)
つまり4年弱もジャンルとして放置していたと判明し、あわてて読むことにした次第です。
もっとも、「IT本」や「脳ネタ本」と違い、新しいからと言って、特に新しいテクニック等がある、というワケではありませんから、一応ご留意を。
◆実際、本書は内容的には極めてオーソドックスです。
上記の西村さんの本のような「フレーズ集」ではありませんし、収録されているTIPSも、納得できるものばかり。
上記ポイントの2番目の「具体的にほめる」や、ポイントの4番目の「もう一言そえてほめる」というのも、類書でも見かけた記憶があります。
逆に、上記ポイントの3番目の「まずはほめて、それから叱る」というのは、個人的には順番が反対(叱ってからほめる)だと思っていました。
ところが実際には、先にほめないと信頼されず、信頼していない人から叱られても、反発してしまうようです。
……親子のようにあらかじめ信頼関係があるケースなら、普通に先に叱っても良さそうな?
◆なお、本書の第3章では、「誰でもほめ上手になれる12の法則」と題して、具体的なほめテクが列挙されています。
割愛したものとしては、「第三者を通してほめる」というのは、結構知られているところでしょう。
逆に「すげー」と思ったのが、つきあいの長い相手とすれ違ってしまった場合に、「思い出の場所まで行って、スマホで写真を撮って送る」というTIPS。
「ほめ言葉」とは少々違いますけど、人間関係の改善には非常に役立ちそうです。
ただし、同じスマホを活用する方法としては、単にテキストを送るのではなく、メッセージを手書きし、それを写メに撮ってスタンプ代わりに送る、という方が手軽に実践できそうな。
これ、まだ小さいお子さんに書いてもらって、パートナーに送ったら、もらった方としては、嬉しさひとしおですね。
◆本書のアマゾンレビューを見ると、28人中24人が「星5つ」とかなり高評価です。
ただ、この手の本を色々読んできた自分としては、あくまで類書の延長線上にある以上、「トップ10レビュアー」の方の「星4つ」という評価が妥当かな、と。
……と、今さら気がついたのですが、この方のレビューにある「小人になって共感する」TIPSも、ご紹介したかったものの1つなので、できればこのレビューもご覧いただきたく。
いずれにせよ、「ほめ言葉」に関する本は、定期的に読まないと、ついつい忘れがちなので、個人的には良い機会だったと思っています。
自分と相手の人生を好転させるために!
たった一言で人生が変わるほめ言葉の魔法
第1章 ほめ言葉のすごい力
第2章 相手に届くほめ言葉、届かないほめ言葉
第3章 誰でもほめ上手になれる12の法則
第4章 ほめて自分が幸せになる生き方
【関連記事】
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【処世術?】『正しい太鼓のもち方 上司を転がす35の社交辞令』トキオ・ナレッジ(2013年08月24日)
【お買い得!】『[決定版]ほめ言葉ハンドブック』本間正人,祐川京子(2013年05月12日)
【モテ?】『これだけ! ほめフレーズ』がモテ本としても秀逸な件(2012年10月15日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。腸が嫌がる食べ物、喜ぶ食べ物 40歳を過ぎたら知りたい、病気にならない食習慣 (SB新書)
帯に書いてある食事を結構実践している自分としては、ちょっと気になるところ。
中古は値崩れしていますが、送料を加味すればKindle版に軍配が上がります。
ご声援ありがとうございました!
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