2017年05月16日
【自己啓発】『運命転換思考 一生かかっても身につけたい5つの「働き方」改革』江上治

運命転換思考 一生かかっても身につけたい5つの「働き方」改革
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「Kindleビジネス書・自己啓発書フェア」にて目を付けていた自己啓発書。著者の江上さんは、お金系の作品を数多く出されている方ですが、ご本を取り上げるのは、今回が初めてになります。
アマゾンの内容紹介から。
その人はなぜ、運命を変えられたのか?年収1億円超の顧客を50人以上抱えるカリスマFPが教える、運命を変えた人の「思考」「言葉」「行動」「習慣」「性格」を徹底研究。
なお、中古が1000円以上しますから、今ならKindle版が実質800円弱お買い得となります!

Destiny / Damian Gadal
【ポイント】
■「手段思考」や「目標思考」を「目的思考」に変える私の周囲で見かける、あるいは私がこれまでに経験したマイナスの結果をまねく思考はほかにもあります。
目の前のノルマを達成したい、といった目標達成だけに心が向かう目標思考。いますぐお金を稼ぎたい、すぐに成功する方法を知りたいといった手段だけに心が向かう手段思考。
これらははっきりいって間違っている思考です。結果的に損をして不幸になる思考です。180度、くるりと逆方向に方向転換しなければなりません。
マイナス思考の人は、前向きなプラス思考に。自分を苦しめるだけの目標思考や狭い考え方の手段思考は、「何のためにそれをやるのか」といった目的思考に変えることです。
■2.「ボトムアップ型」ではなく「トップダウン型」で生きる
能動的に目的など考えず、つねに受け身で生きていくスタイルを、私はボトムアップ型といっています。
「底(ボトム)」から、与えられたものを積み上げていくスタイルで、いわば虫の目で近視眼的に世界をとらえ、「他人まかせ」で歩く生き方です。(中略)
一方で、目的思考で動くスタイルは、逆算型、トップダウン型の生き方と呼んでもいいと思います。トップダウンですから、鳥の目で広く世界をとらえ、日々、やらなくてはならないこと、やるべきことを、目的という高いところからの至上命題から発して、自分の行動に落とし込む生き方です。
実際、ビジョン経営をおこなっている経営者やうまくいっている事業家、自信に満ちているように見える人は、無意識のうちにこの作業をおこなっています。
■3.「人に与える」思考を持つ
自己肯定感の低い人が少なくありません。過去の失敗にいつまでもとらわれて、自分に自信が持てない、そうして自分には価値がないと考えてしまう。
でも、自分にできることは何もない、自分に価値がないというのは、ある意味、傲慢というものです。
そこには「自分」視点しかなく、「他者」視点が、何もないからです。
ビジネスで考えれば、わかりやすいでしょう。松下幸之助さんや孫正義さん、スティーブ・ジョブスなど、起業で大成功した人たちというのは、人々にもっと役立つには、どんな商品やサービスを世に出したらよいのか、と一所懸命に考えた人です。
つまり、「人に与える」という思考です。
この思考で、行動したり、人に接したりしていないから、運命を変えられないのです。
■4.他人が自分をどう見ているか客観視する
プロは2つの目を持っている、とメンターが教えてくれました。
ひとつは、外界を注意深く見る目です。
そして、もうひとつは、その自分を肩越しから観察する目「客観視」です。
仕事中はプロに徹して、自分をよく見るというのです。
何も考えずに、思うがままに口から言葉を出す人は、魅力がありません。人から信用もされません。肩越しから観察する目を持っていないためです。
自分がどういう立場にいまいるのか、他人はどう自分を見ているのか、こういう言葉を使ったら相手はどう思うか。プロならつねに意識する必要があるのです。
■5.自分の弱さに正面から向き合う
たとえば、会社をつぶす人がたくさんいるのですが、一人で抱え込んでしまっている人、「助けて」といえない人です。
本当の強さとは「弱さをさらけ出すことだ」といった人がいますが、私もそう思います。それが魅力的なキャラクターにつながります。そうすれば応援してくれる人が、必ずまわりに現れます。
わからないことを「わかりません」といえば、きちんと教えてくれる人が現れますし、「助けてください」といえば、助けてくれる人が現れるものです。
上司やメンターに可愛がられる性格というのは、自分の弱さを知っていて、アドバイスを素直に受け入れることができる人です。ところが、自分の弱さを認めたくない人というのは、なかなかアドバイスを聞くことができません。
【感想】
◆本書のプロローグでは、著者の江上さんが、まだデビュー前から疑問に思っていたことが明かされています。いわく
この世の中、うまくいっている人がいる。でも、うまくいっていない人もいる。というもの。
なぜ、一方はうまくいき、もう一方はうまくいかないのか
これに関して江上さんは、「運」や「運命」といった考え方で納得するのではなく、もっとしっかりとした答えが欲しかったのだそう。
そこで出会ったのが、袁了凡の『こどもたちへ 積善と陰徳のすすめ~和語陰隲禄意訳~』という作品。

こどもたちへ 積善と陰徳のすすめ~和語陰隲禄意訳~
要は「善行を積むと運命は変えられる」という考え方なのですが、その理由は漠然としています。
では、なぜ善行は運命を変えるのか?
◆そんなとき、江上さんが知り合いの編集者に教えてもらったのが、マザー・テレサの箴言です。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。スタートはあくまで「思考」。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
この箴言から江上さんは、「『運命』を変えたければ『思考』を変えよ」という結論に到達します。
そこで江上さんは、年収が億を超えるメンターと、そこまで至っていない人たちを、思考から性格まで整理したとのこと。
その結果が下記目次にもあるように、本書の第1章から第5章までになります。
◆さっそく上記ポイントの1番目から、私自身反省しきり。
試験に受かるという「目標」や、そのための「手段」を考えることはあっても、「目的」なんぞ意識したことがありませんでした。
よくあるのが「お金を貯める」という「目標」や、そのための「手段」を求めるケース。
この場合、実は「どんな目的で」「何のためにお金を貯めるのか」という視点が一番大切になります。
同様にビジネスパーソンであれば、「これは何のための行動なのか」「何のためにその人に会うのか」「何のためにここに投資するのか」といった思考が大事。
結局「どう生きていくか」という、「自分自身の生き方」の問題なワケです。
◆本書は実際の事例を交えて、こうした「運命を変える」ための「思考」「言葉」「行動」「習慣」「性格」について分析。
江上さんもさることながら、メンターの皆さんの人としての「器の大きさ」に圧倒されました。
ある意味「王道」的な自己啓発書なだけに、類書とかぶる内容もあるのですが、こうした具体例として登場する方々によって差別化されていると思います。
ただし、メンターは別としても、江上さんの著者仲間の皆さん(こんまりさん他)がちらほらお出になるのは、気になる人もいらっしゃるかも。
逆にそういう細かいところ(?)をスルーするなら、真っ当な「自己啓発書」として楽しめるのではないか、と。
今ならワンコインちょっとでお求めいただけます!

運命転換思考 一生かかっても身につけたい5つの「働き方」改革
プロローグ 運命―不幸せな運命はすべて、あなたが選択している。
第1章 思考―幸福になる「思考」を持ちなさい。やがてそれは運命を変えるから。
第2章 言葉―「言葉」を変える思考を持ちなさい。やがてそれは運命を変えるから。
第3章 行動―「行動」を変える思考を持ちなさい。やがてそれは運命を変えるから。
第4章 習慣―「習慣」を変える思考を持ちなさい。やがてそれは運命を変えるから。
第5章 性格―「性格」を変える思考を持ちなさい。やがてそれは運命を変えるから。
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【編集後記】
◆たつをさんが記事にされていますが、Kindleの「Fire タブレット」がプライム会員限定で、現在4000円OFFとなっています。
Fire タブレット 16GB、ブラック
私もこちらの旧バージョン(8G)をムスメ用に買ったのですが、ゲームができたり音楽が聴けたりするんで、かえって与えられなくなってしまった次第。
ただ、多目的にタブレットを使う、ということなら、お買い得だとは思いますので、お持ちでない方はご検討されてもいいと思います。

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