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2017年01月31日

【仕事術】『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法』ピョートル・フェリークス・グジバチ


世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法
世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法



【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、今月半ばの「未読本・気になる本」の記事にて、1番人気だった「仕事術本」

本書の書影にデカデカと書かれているように、「Googleが社内でやっている仕事術」が満載の1冊でした。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「仕事が終わらない」「仕事が思うように進まない」――。
Googleでの「速さ」を実現する方法は、実は単なる「仕事術」「効率」にだけあるのではありません。1分1秒を削るノウハウを知っても、「仕事が終わらない」状況はそう簡単には変わりません。
本書では、
・今その場で仕事を終わらせる仕組み
・無駄に悩まない仕組み
・非効率な会議やメールを、仕事を速く進める会議・メールにする方法
・疲れないための「マインド」のつくり方
など、実際に著者が行っている仕事術を紹介します。

なお、私は週末出先で見かけたので単行本を買いましたが、上記未読本記事時にはなかったKindle版も配信されています!

思わず付箋も貼りまくり!







Google-Office / Personeelsnet


【ポイント】

■1.「持ち帰って検討」しない
 たとえば、顧客との打ち合わせで、社内の誰かの意見を聞かないといけない場面があったとします。そんなとき、「では、弊社の担当者に確認してから、あらためてご連絡させていただきます」と持ち帰っていないでしょうか。(中略)
 こんなときグーグルでは、客先から直接メッセンジャー(チャットができるアプリ)で担当者に質問をして、回答をもらうのが一般的です。すると、そのまま、顧客との仕事を先に進めることができますし、帰ってから確認してまた相手にメールをする、という手間が省けます。あなた自身も仕事の速い人だと思ってもらえることでしょう。
「今必要なら今連絡をとる」
「今決めるべきことは、今決めてしまう」

 仕事を滞りなく、早く終わらせるために大事なことです。


■2.日程調整にメールを使わない
 たとえば、グーグルカレンダーを必要な人と共有して、会議などの予定をどんどん入れてもらいます。そして、自分のカレンダーを開いてみると、いつのまにかミーティングの予定が入力されていて、クリックすると参加メンバーと会議のアジェンダが確認できる。さらにに事前配布資料もアップされている。そこまで準備ができていれば、ミーティングの当日はいきなり本題に入って議論を深めることができます。(中略)
 僕もカレンダーは、空いている時間だけを公開する設定にして、多くのお客さんと共有しています。そのおかげで、調整に手間取ることはほぼありません。


■3.企画会議はプレゼン形式にしない
 プレゼン形式の企画会議を通じて行なわれているのは、実は、個々のメンバーの能カや企画の評価でしかありません。本来、何のために企画会議をするのかといえば、質の高いアウトプットを生み出すためであって、評価するためではないはずです。(中略)
 そうであれば、企画会議のやり方を根本から変えたほうがいいのではないか、というのが僕の提案です。たったひとりでアイデアを練り、企画の資料をつくる時間をなくして、アバウトなテーマだけを決めて、定期的に集まる。あるいは、何か思いついたら、すぐに心当たりのある人たちに声をかけて、いきなり企画会議を始めてしまう。そのほうが実りある結果が得られるのではないかと思います。


■4.仕事を「学び」と「インパクト」の2軸で考える
 仕事の優先順位を考える場合、「大きな学びがあり、かつ社内で評価されるもの、インパクトがあるもの」に自分の時間を割いたほうがよいでしょう。一方、「社内で評価され、インパクトは高いが、学びは少ない」仕事は、他の人が引き受けてくれる可能性が高いので、巻き込みやすい仕事といえます。こうして仕事を他の人に振りながらたくさんの仕事を回し、自分の時間「学びとインパクト」の大きな仕事に費やす、というのが、時間と人の効果的な使い方です。


■5.「勝つか」「負けるか」ではなく、「勝つか」「学ぶか」
 アメリカには多いのですが、うまくいかないときに、「自分はできる」と人に証明しようと、躍起になってしまう人がいます。でも、それでは成長できません。
 誰にでも負けることはありますし、うまくいかないこともあります。
 そのときに、失敗を「学び」に変えるか、失敗を「認めないか」という選択で、その後の成長がまったく変わってきてしまうのです。(中略)
 チームとして、「失敗」ができる環境をつくること、個人としてはプチ失敗から学ぶサイクルを速く回せるようにしていくことが大事だと思います。


【感想】

◆冒頭の画像のように付箋を貼りまくっただけあって、やたらとTIPSが収録されている作品でした。

中でも、「Googleらしかった」のが本書の第1章「世界より速く動くための仕事術」。

ここでは上記ポイントの1番目や2番目にあるように、Webサービスを活用したTIPSが満載です。

特に上記ポイントの1番目では、持ち帰らずに電話するのかと思いきや、メッセンジャーを使うというのは、考えてみたら非常に合理的だな、と。

そういえば、堀江貴文さんや小山龍介さんは、お二人の著書によるとSlackを活用されているんでしたっけ。

SkypeにはないSlackの便利な8つの機能 | Creive【クリーブ】


◆また、Googleカレンダーは、手帳を持たない私としては、長年スケジュール管理に愛用してきたのですが、日程調整に使う、という考えはあまりありませんでした。

それにしても、上記ポイントの2番目にある「空いている時間だけを公開する設定」というのは知りませんでしたよ。

ただ、これだとGoogleカレンダーを使ってない人は利用できないのかと思ったのですが、調べてみるとできないわけではない模様。

一般公開の Google カレンダーを作成、管理する - カレンダー ヘルプ

細かい使い方を含め、この辺はさすが「Google出身」なだけのことはあります。


◆続く第2章では、「論理や分析」より「ひらめき」が大事、ということで、おもにクリエイティブな発想をうながす方法について言及。

そして上記ポイントの3番目のように「アバウトなテーマだけを決めて、定期的に集まる」というのが、Googleスタイルなのだそうです。

もちろん、経営者や起業家なら株主や取引先、ビジネスパーソンなら上司や取引先を「納得」させる場面では、ロジカルな分析や、プレゼンは必要ですので、お間違いのないよう。

ちなみにこれに関連した話で興味深かったのが、コンサル業界の人材についてで、たとえばベンチャーを立ち上げるシーンでは、MBA的な知識よりもセンスや直観、実行力が必要となるため、テック系ベンチャーの創業者には、マッキンゼー等のコンサル出身者はほとんどいないのだとか。

逆に、ある程度事業が軌道に乗って、会社を大きくしていく局面からは、そうしたコンサル的な人材が必要なので、Googleでも検索連動型広告を始めた際には、マッキンゼーやBCG出身者を大量に人を雇い、それで成功しました。

ところが、Googleが買収したYouTubeについては、検索連動型広告のノウハウをそのまま活かすことができなかったのだそう。

というのも、動画は感覚的な領域なので、パフォーマンスを分析して行動を予測する「マッキンゼー方式」とは相性が良くなかったから。

なるほど、こうした分野では、「ロジック」よりも「直観」や「センス」が大事なのだな、と。


◆一方、第5章では「学び方」に関するTIPSが紹介されており、ここも見逃せないところ……といいつつ、付箋を貼っても割愛しまくったのでいくつか触れておきます。

まず、わからないことがあったら、「ググる」。

そして検索してある程度の知識を得たら、それを元に、もっと詳しい人にぶつける「『検索』→『プロに聞く』」というサイクルを回すのが、これからの「学びのサイクル」になるのだそうです。

その際、どうせ質問するなら「一流の人」に聞くべき。

なぜなら「仕事のできる人は言語化する能力も高いから」、という指摘には思わず納得しました。

……まぁ、Googleのような会社だと、社内にいくらでも「一流の人」がいるから可能、というハナシもありますがw

ちなみに、良い情報を聞き出す質問は、「(1)具体的に、(2)私はどこで、(3)何を変えて、(4)どうすれば、うまくできるようになるのですか?」という4つのポイントが入ったものだそうなので、ご留意ください(詳細は本書を)。


◆なお、本書内で何度か言われていたものの、上記ポイントでは割愛したのが、「自分の仕事をなくす」という指摘。

改めて最終章にてまとめられているので、ここもぜひお読みいただきたいところです。

確かに、AIを活用した新しい技術が、従来の仕事を失くしつつあることは、皆さんも実感されているでしょう。

実際、著者のピョートル氏は、Googleの中で大きな改善提案をし、そのおかげで自分の仕事がなくなってしまったのだそう(上司には「それでもいいのか」と問われたのだとか)。

要は「同じ場所にしがみつく」のではなく、「自分で仕事をなくして新たな業務につく」ことを意識していくべきなのだな、と


「AI時代」の働き方がここに!

世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法
世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法

第1章 世界より速く動くための仕事術
第2章 ロジカルシンキングなんてしている暇はない!
第3章 忙しくても、10倍の結果を出すために
第4章 仕事の加速度を上げる人間関係のつくり方
第5章 必要なことを高速で学ぶ方法
第6章 グーグルの疲れない働き方
終章 自分の仕事を壊せる人が、次の時代をつくる


【関連記事】

【パソコン術】『仕事が速い人ほどマウスを使わない! 超速パソコン仕事術』岡田充弘(2016年06月17日)

ビジネスの達人がこっそり教えてくれる『仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?』(2016年05月25日)

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【仕事術】『外資系コンサルの仕事を片づける技術』吉澤準特(2013年06月17日)


【編集後記】

◆上記関連記事でも挙げているこちらなのですが。

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である
なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である


上記Kindle版なら、本日までのセールで、「67%OFF」となっております。

中古が値崩れ気味ですが、一応Kindle版の方がお得なので、ご参考まで。


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