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2017年01月10日

【ビジネスコミュニケーション】『仕事は人間関係が9割』宮本実果


仕事は人間関係が9割
仕事は人間関係が9割



【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日お送りした「Kindle本 新年の誓いセール」からの1冊。

セール期限が1月12日までということで、急いで読んで記事にした次第です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
本音を言い合えると、もっとシンプルに働ける。
産業カウンセラーが教える信頼関係の作り方とは?

もちろん単行本でもお求めいただけますが、セール期間中であれば、600円以上お買い得なKindle版一択かと。





Meet / Tim Dorr


【ポイント】

■1.好かれるのではなく、信頼されるようになる
 クライアントの相談の多くは、「仕事でのコミュニケーションなのに、好かれることを目的にしてしまった」というケースが目立ちます。
「仕事がうまくいっているのは、人から好かれているからだ」と考えている人がいます。  
 私は、産業カウンセラーの立場として行うカウンセリングでは、資格の性質上、目の前のクライアントに対して、一方的にアドバイスはしません。  
 一緒に悩みを分析しながら、問題解決に取り組みます。  
 しかし、この立場にある私が、どんな人にでも確信を持って言えることがあります。  
 それは、「ビジネスでは、人に好かれなくてもいい。そのかわり信頼される必要がある」ということです。


■2.仕事の成果を出すことを目的とした「ビジネスコミュニケーション」を目指す
・コミュニケーション   
  人間関係が円滑にいくための知識・手法
・ビジネスコミュニケーション   
  仕事の成果を出すことが目的の人間関係が円滑にいくための知識・手法
 いかなる場面であっても、人間関係が円滑なことは、とても重要ですよね。  
 しかし、一般的なコミュニケーションの考え方では、相手を一人の人として考えすぎてしまい、ゴールである「仕事の成果を出す」ということを最優先できずに、人間関係に悩み、疲れてしまうことが多々起きてしまうのです。  
 たとえば、同じ相手でも、友人関係では良好な関係を築けるのに、仕事の同僚としてはイライラして、うまくいかないのはそのためです。


■3.自分のスキルを伝えるのに大事な「キャリアの棚卸」
●1.NEED「役割期待」
 会社、上司、チームメンバーから求められている役割期待を企業側のニーズとしての視点で考えます。
●2.WANT「価値観」
 自分が何をしたいのか?自分が本当にやりたいことや将来のビジョンなども含まれます。
●3.CAN「職務遂行能力」
 一般的に言うと、職務経歴書に書くような内容と同じで、仕事の実績や資格など、実際に自分ができることです。
(詳細は本書を)


■4.ビジネスに役立つ7つの傾聴技法(抜粋)
●出来事を伝え返す
手法:相手の話の趣旨や経験・行動・考え・価値観などを受け取り、伝え返す。

●出来事と感情の関連性を伝え返す
手法:相手の話の中に出てくる事柄と感情の結びつきを理解して、伝え返す。

●話のポイントを一緒に確認
手法:相手の話のキーポイントをおさえて、正確・簡潔にまとめて、伝え返す。

●気づきと問題解決のための質問
手法:相手が自由に回答できるような開かれた質問と「AかB、どちらか?」という閉ざされた質問を、状況によって使い分ける。

(詳細は本書を)


■5.信頼される上司になるためには本音の対人関係が必要
 あなたは、「あの人のようになりたい」「あの人のことは絶対に信頼できる」と思える先輩や上司になりたいですか?
 このスキルが本当に発揮されるためには、本音の対人関係が必要です。
 本音の真意は、慣れ合いやワガママではありません。
 本気で思っていることが相手に伝わることなのです。
"あの人の言っていることはたしかに信頼できる。なぜならいつも「仕事の成果をだすために」本気でいいと思っている事を言っているからだ。"


【感想】

◆本書は、「ある外資系企業の20〜30代のビジネスパーソン」を対象に、著者の宮本さんが行う「誌上研修」をベースに展開しています。

彼らはいずれも、その会社に中途採用で入社し、職種は営業コンサルタント。

つまり、コミュニケーションスキルは、仕事に直結するワケです。

そして具体的に登場する4人(A〜Dさん)は、それぞれ仕事の悩みや問題点を抱えており、それらをその研修、つまり本書で解決していくという仕様。

ちなみに宮本さんは結構スパルタで、4人に対してビシバシ指導しています(詳細は本書を)。

上記ポイントの5番目に「本音の対人関係」とありますが、まさにそれを地で行っているというw


◆そこでキーワードとなるのが、上記ポイントの2番目にある「ビジネスコミュニケーション」です。

ただの「コミュニケーション」ですと、人間関係自体が「目的」となるところ、「ビジネスコミュニケーション」だと「仕事の成果」が目的であって、コミュニケーションはその手段にすぎません。

たとえば研修生のBさんは、「上司に商品企画を説明したところ『前例がない』『売れると思う根拠は?』と批判された」という悩みを持っていました。

しかし、話をよく聞いてみると、Bさんの「伝え方」自体に問題があったという(詳細は本書を)。

本書には、こうした「ビジネスコミュニケーション」のスキルをチェックするリストも収録されていますので、ぜひご確認ください。


◆また、今回の研修生は皆「営業コンサルタント」ということで、商談やプレゼンは通常業務として存在します。

そこで大事なのが「ビジネス自己紹介」であり、これは、商談やプレゼンを始める前に、「導入」の役割を担うもの。

そして、ここで登場するのが、コミュニケーション本でよく見かける「ジョハリの窓」です。

ジョハリの窓 - Wikipedia

本書では表形式で解説されていますので、詳細は割愛しますが、第2領域の「自分が気づいていない領域」のフィードバックを取り入れ、第3領域の「隠して(隠れて)いる」を自己開示することで、グレードアップするとのこと。

特に、この第2領域は、「周りからどう思われているか」という視点を持っていないと、埋めようがありません。

私自身、あまり気にしていなかったので、今後は留意しなくては。


◆さらには上記ポイントの4番目の「傾聴」も、コミュニケーション本ではお馴染みかと。

ただし本書では、7つもの「傾聴技法」を解説しているのが特徴です。

上記ではその一部を抜粋していますが、本書内では具体例(「NG」と「GOOD」の両方)もしっかり収録していますので、そちらもご確認のほどを。

なんでそこまで「傾聴」に注力するのかと思ったら、これもひとえに上記ポイントの1番目にある「信頼」につながるから。

さらに、
自分の意見を即答することは時間の短縮にはなりますが、人間関係の距離は縮まりません。
とあって、確かにそうだな、と。


仕事の成果に直結するコミュニケーションスキルを身につけるために!

仕事は人間関係が9割
仕事は人間関係が9割

序章
「先生、僕はつい、みんなから好かれたいって思ってしまいます! 」
「好かれる人よりも、信頼される人の方が魅力的です」
1章
「先生、上司が私の考えを認めてくれません! 」
「問題点を見つめて、理由を探ってみましょう」
2章
「先生、やりたい仕事をなぜだか任せてもらえません」
「伝え方をグレードアップすればきっと説得できますよ」
3章
「先生、イライラした人と話すと僕まで引きずられてしまいます」
「話の聴き方を工夫すると、冷静に対処できますよ! 」
4章
「先生、言葉を尽くしているのにぜんぜん伝わりません! 」
「それなら、言葉以外を磨いてみませんか?」
5章
「先生、この先も仕事のことばかり考える人生なのでしょうか」
「楽しいと思える人生の中に仕事があるんです」
おわりに


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【編集後記】

◆昨日、「Kindle本新年の誓いセール」をご紹介しましたが、一番人気だったのが、やはりこちら。

カーネギー話し方入門 文庫版
カーネギー話し方入門 文庫版


まぁ、このお値段だったら、やっぱ買っちゃいますよねw


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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