2016年12月15日
【睡眠】『朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」―――睡眠専門医が教えるショートスリーパー入門』坪田 聡
朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」―――睡眠専門医が教えるショートスリーパー入門
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事で取り上げた1冊。「睡眠本」は当ブログでも人気なので、気になって読んでみた次第です。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
睡眠専門医が教える、5時間前後の睡眠時間でも、スッキリ目覚めて、一日中疲れ知らずの体を手に入れられる眠り方!(中略)
今日から実践できる睡眠の質を劇的に上げるメソッド、そして、朝5時起きを実現するメソッドが満載!
なお、お得なKindle版も配信中です!
Lunchtime at work / gemsling
【ポイント】
■1.睡眠は、「時間」×「質」のかけ算で決まるつまり、質が高ければ、時間を削っても問題はない。あなたが、長時間眠らなければいけないのは、「質」に問題があるからである。質が上がれば、これまで7時間眠らなければ満足できなかった脳と体は、5時間でも満足できるようになる。
たとえば、今のあなたが7時間眠らないと満足できない状態で、睡眠の質が50点だとする。
すると、今のあなたの「時間×質」で測れる睡眠の満足度は、「7時間×50点」で350となる。
では、あなたの睡眠の質を20点上げてみよう。すると、5時間の睡眠でも「5時間×70点」で、満足度は同じ350となる。
このように睡眠の「質」が上がれば、これまで7時間必要だった人でも、5時間前後の睡眠で満足できるようになるのだ。これが「5時間快眠法」の考え方だ。
■2.「モヤモヤノート」でふとんの中で考えることをやめる
スパッと入眠するためには、ふとんに入る前に心のモヤモヤをすべて吐き出してしまうのがベストだ。
しかし、ただ「忘れよう」「考えないようにしよう」と思っても、なかなかうまくはいかない。
そこで効果を発揮するのが「モヤモヤノート」だ。
何も特別なものを用意する必要はない。
準備するのはA4ノート1冊とぺン。このノートに、心から離れないモヤモヤや、今日あった嫌なことをすべて書き出すのだ。(中略)
書き終えたらノートを閉じて、引き出しにしまう。そのときには、
「はい、今日はこれでおしまい」
と、締めくくりの言葉をはっきりと声に出す。これによって、気持ちがすんなりと切り替わる。
■3.「5分間二度寝」で幸せに目覚める
抗ストレスホルモン「コルチゾール」を最大限に分泌させ、かつ毎日の生活に影響のない程度の二度寝をするには、「二度寝は5分、1度だけ」というルールを守ることが重要になる。二度寝を10分以上すると、それはもはや二度寝とは呼べないくらいの深い眠りに入ってしまうからだ。
目覚ましが鳴って目覚めたら、5分後にセットし直して、次のアラームでしっかりと起きよう。もちろん、あらかじめ5分差で2回セットしてもいいし、スヌーズ機能を使ってもいい。
そして、あくまでも「二度寝」なので、再び眠るのは「1度だけ」にとどめよう。三度も四度も目覚ましを止めて眠ってしまうのは、二度寝ではない。
■4.グリシンで「朝に弱い」がなくなる
我々の体をつくるうえで欠かせないグリシンは、睡眠についても重要な働きを担っている。
まず、入眠をサポートする働きがある。入眠の際、体は内部の温度を下げる。グリシンは、血管を拡張し、それを促すことがわかっている。
また、睡眠の質も高める。グリシンを摂取すると、ノンレム睡眠の時間が増加することがわかっているのだ。ノンレム睡眠の時間が増加すれば、体の休息はいつも以上に進む。
さらに、グリシンを摂取することで、ノンレム睡眠の中でも、とくに睡眠が深くなる「徐波睡眠」と呼ばれる状態に、より早く到達することもわかっている。これにより、成長ホルモンが出やすくなる。
■5.取り入れたい5つの仮眠
実は仮眠にも、複数の種類がある。それぞれの都合に合わせて、取り組みやすいものを実践すればよい。私がオススメする仮眠は次の5つだ。(1)ナノ・ナップ(一瞬〜数秒の仮眠)(詳細は本書を)
(2)マイクロ・ナップ(1分ほどの仮眠)
(3)ミニ・ナップ(10分ほどの仮眠)
(4)パワー・ナップ(20分の仮眠)
(5)ホリデー・ナップ(90分の休日の仮眠)
【感想】
◆本書の著者である坪田先生は、今までも睡眠本をたくさん出されています。てっきり過去の著作のどれかをご紹介していたかと思ったのですが、どうも当ブログ初登場のよう。
そこで上記ポイントでは、類書であまり見かけないものを中心にセレクトしてみました。
特に3番目の「2度寝は、5分以内で1度ならセーフ」というのは、あまり記憶にありません。
むしろ私自身も「スヌーズはダメ」という理解でいましたし。
……明日から二度寝しようw
◆また、本書のそもそものテーマである「短時間睡眠」のお話も、久しぶりに読んだ気が。
実は私自身が、かつて「短時間睡眠」に挑戦して挫折した経験があるだけに、基本的には難しいと思っています。
一方本書では、プロローグにおいて「人は本当に『睡眠時間』を削れるのか?」と題して、この点について言及。
アメリカで行われた研究における「7.5時間以上の睡眠時間をとっている人」は、「6.5〜7.5時間の睡眠の人」よりも、死亡率が20%高かった(「睡眠時間が長くなればなるほど、寿命は縮む」)、というデータを出しながら、逆に短時間睡眠で死亡率が高くなったデータを併記していない点をアマゾンレビューで指摘されていますが、普通に考えたら、確かに7.5時間睡眠よりも、5時間睡眠の方が、死亡率が高くて当然だと思います。
とはいえ、これらの研究結果では、おそらく(というか当然)睡眠の「質」は「通常」のハズ。
つまり、上記ポイントの1番目でいうところの「質」は、「50点」だったワケで、これを「70点」にした場合、というのはおそらくデータとしてはないんじゃないかと。
そういう意味では、頭ごなしに「トンデモ」とは言い切れないでしょうし、本書ではかなり細かく導入について触れられています(「睡眠時間の削減は『15分/週』」等)ので、気になる方はご確認を。
◆ただ、たとえ睡眠時間を削減しなくとも、睡眠の質を上げることにより、翌日のパフォーマンスが上がるのも自然なこと。
ですから、短時間睡眠に懐疑的な方(含む私w)は、本書内のこうしたTIPSで、気になったものを試していくのがいいと思います。
たとえば、上記ポイントの4番目の「グリシン」は、食事からもとれますが、サプリメントが手っ取り早いかと。
大昔にやはり短眠法の本で紹介された際に、私も買いましたが、これなんかは割安のよう。
国産原料、国内生産のグリシン1kg 【3gぴったり計量スプーン付き】
……大袋すぎる、という方には、こういう個包装もあります。
グリシンサプリ グリミン (30包、1ヶ月分)
◆また、本書でもう1つ取り入れたいのが、「仮眠」のテクニック。
上記ポイントの5番目では、5つの仮眠を列挙しただけですが、本書ではこれらについて、解説がなされています。
私自身は、ほぼ毎日昼休みと夕方に10分ほどの仮眠(本書でいうところの「ミニ・ナップ」)をしており、その効果については認識済み。
というか、打ち合わせや仕事の関係で仮眠できないと、それ以降の時間、眠くて仕事の質が目に見えて落ちてしまいます。
そもそも時間や場所がなくて仮眠ができない、という方も、本書を読んで「ナノ・ナップ」や「マイクロ・ナップ」をお試しいただければ、と。
◆割愛した中でもう1つ触れておきたいのが、寝具に関するTIPS。
本書では布団や枕の選び方や、「自宅で作れる玄関マット枕」なるものが紹介されています。
特に後者は図解入りなので、気になる方はお試しアレ。
私の場合、いつも寝始めてから10分以内に撃沈しているので、寝具にはあまりこだわっていなかったのですが、睡眠の「質」を高めるには、この辺にも留意すべきだと思います。
たとえ5時間睡眠は無理でも、翌日の生産性が高まること必至の1冊!
朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」―――睡眠専門医が教えるショートスリーパー入門
プロローグ 人は本当に「睡眠時間」を削れるのか?
STEP1 「即寝・即起き」の技術で、睡眠効率を高める
STEP2 睡眠の「質」を上げ、脳と体を劇的に回復させる
STEP3 5つの「仮眠」で、一日中、疲れ知らずの体になる
STEP4 2か月で「朝5時起き」を習慣にする
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【快眠!】『"睡眠満足度"があなたの年収を変える! 眠りの技法』山本恵一(2014年07月13日)
【編集後記】
◆当ブログでご紹介したこの本が、本日の「Kindle日替わりセール」となっていました。相手を変える習慣力 Business Life
中古がほとんど値崩れしていないのに、「60%OFF」で800円弱お買い得ですかー(白目)。
未読の方は、この機会にぜひ!
参考記事:【潜在意識?】『相手を変える習慣力』三浦 将(2016年05月05日)
ご声援ありがとうございました!
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