2016年12月09日
【キャリアデザイン】『10年後、後悔しないための自分の道の選び方』ボブ・トビン
10年後、後悔しないための自分の道の選び方
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日ではなくてその前の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった自己啓発書。著者であるボブ・トビン氏は、「米国で10年、日本で20年以上にわたり大学教授、コンサルタント、著述家として、一貫して教育に携わってきた」だけあって、事例も豊富で、かつ、分かりやすかったです。
アマゾンの内容紹介から。
慶應義塾大学で20余年教鞭をとり、数々の学生を導いてきたトビン教授の奇跡の講義。勇気・自信・決断・挑戦・幸せ・不安・試練について…理想の人生を送るために本当に大切なこと11。
上記未読本記事の時点ではなかったKindle版も、いよいよ配信が開始されました!
Consultants speak. / ironypoisoning
【ポイント】
■1.仕事に疑問を感じたら、自分の望みを掘り下げるチャンスあなたが今の仕事に疑問を持っているなら、「おめでとう」の言葉を贈ります。自分に合った働き方に近づこうとしているからです。こうした疑問を怖がることはありません。自分自身や自分のやりたいことを知るためのプロセスです。むしろそんな疑問が生じたことを喜んでください。
あなたは理想の働き方を見つけるために何をすべきか考えている最中なのです。キャリアの基盤づくりなしている確信を得たいからこそ悩むのです。(中略)
在学時の就職活動中は、何をやりたいのか十分に考える余裕がなかったかもしれませんが、今ならそれができるはずです。自分自身の信念、スキル、希望についてじっくりと見つめ直してください。
■2.できるだけ早く決断するクセをつける
何か決断を迫られたとき、できるだけ早く決断してください。選択肢があることを喜ぶのです。
もちろん、心の準備ができるまで、あるいは選択肢をよく吟味し、周囲の人たちに相談するまでは、結論を急ぎたくないでしょう。ですが、決断の前後に悩みすぎてはいけません。
正しい決断ができているか気になるかもしれませんが、決断が正しいかどうかはすぐにわからないのが普通ですし、優柔不断でぐずぐずしていると、明瞭な思考が妨げられます。一方、あなたが望む働き方に近づく決断をすれば、ある種の喜びが生まれます。そして、決断してしまえば、前進できるのです。
■3.自信があるかのように振る舞う
仕事で成功体験を積み重ねれば、自信がついてきます。でも、すぐに自信を身につけたい場合は? もっと手っ取り早い方法を教えましょう。
自信があるかのように振る舞うことで、自信を身につけることができます。そう、「ふり」をするのです。(中略)
自信があると自分に言い聞かせ、自信があるふりをすることで、自信がついてきます。自分をもっと信じられるようになります。背筋を伸ばし、相手と目を合わせて、自分の言葉に確信を持ち、必ずうまくいくと信じることができます。このように内面と外面から自信を表すことで、さらに自信があるように見えてきます。そして、自信があるように見えれば、自分でも本当にそう信じられるようになります。
■4.不安でも行動を起こす
私は若い人とキャリアについて話すときに、必ず勇気の話をします。なぜだと思いますか? あなたが望むキャリアや人生を築くために、勇気が欠かせないからです。
私は勇気を「不安でも行動を起こすこと」と定義しています。
短期的に多少の犠牲を払っても、自分の価値観に従って行動を起こすということです。著述家のスーザン・ジェファーズが世界的ぺストセラーとなった著書『とにかくやってみよう』で提唱しているのは、よく知られている通りです。
勇気があれば、あなたの望む人生やキャリアが手に入ります。必要な勇気は、自分らしくある勇気、はっきりものを言う勇気、人と少し(あるいは大きく)違うことをする勇気など、さまざまです。
勇気はキャリアプランニングのあらゆる場面に関わってきます。
■5.必ず幸せになれるマニュフェスト10項目
1 一人の時間を持つ
2 最高の人たちとつきあう
3 気にしすぎない
4 人に親切にする
5 あきれるほどポジティブでいる
6 人の行動に判断を下さずに相手の話を聞く
7 好きな仕事をする
8 自分の問題を他人に背負わせない
9 喜びや幸せを優先する
10 笑顔を絶やさない
(詳細は本書を)
【感想】
◆著者のトビン氏は、内容紹介等にもあるように慶應で教鞭を取っていらしたワケですから、当然学生たちの進路等の相談は受けられていたハズ。では、本書は学生さん向けかというと、必ずしもそうでもないことは、上記ポイントの1番目にあるとおりです。
本書はむしろ、いったん着いた就職先で「これでいいのか?」と悩む方のための本と言えるかと。
もっとも私のようなかなり上の世代だったら、基本的に転職はイレギュラーでしたから、新卒での選択がその後の人生をほぼ左右していたのですが。
◆とはいえ、本書はいわゆる「転職本」とは違いますから、「こうすれば望む仕事ができる」というTIPSが収録されているわけではありません。
それ以前とも言うべき「心構え」や「考え方」がメイン。
そしてその結果、「決断」「自信」「勇気」のような、成功本でも目にする要素がまずあって、その具体例として、トビン氏の元教え子たちが何人も登場してくるという仕様です。
また、トビン氏は日米の大学でよく講演をするので、若い人だけでなく、40〜50代の大学講師や教授からも、メールでキャリアの相談を受けたりするのだとか。
ただ、トビン氏が懇切丁寧にそうした相談者に回答の提案をしても、彼らから再び連絡が来ることはめったにないのだそうで、これはひとえに、上記ポイントの2番目にある「決断」が彼らに欠けているから。
意識しないと、人はどうしても「現状維持」に甘んじてしまいますよね……。
◆一方、上記ポイントの3番目の「自信」も非常に大事な要素です。
上記では「てっとり早く自信をつける方法」として「自信があるフリ」をすることを推奨していますが、本書では他にも自信を身につける方法が載っていました。
それは「自信にあふれる人とつきあい、働く」こと。
なぜならば、トビン氏いわく「自信は伝染する」から。
さらに「自分を励ましてくれる人と一緒にいる」ことも大事だそうですから、そういう人を見つけよ、とのことです。
そして逆に、自分を軽んじ、過小評価する人とは距離を置くべき……と言っても、職場の上司だったりすると、それも難しいのかもしれませんが。
◆なお、今回は割愛しましたが、下記目次にもあるように、本書の第6章のタイトルは「ただなんとなくMBAをとってはならない」というものです。
ここではどういう場合に、国内外のMBAや大学院を選択すべきなのかを指南。
もちろんMBAを取った方がいい場合もありますし、そもそも外国でMBAを取る場合でも、米国以外の選択肢もあります。
また、私は知らなかったのですが、「海外の大学で第2学士号の取得を目指す」という選択肢も紹介されていました。
これは結構費用対効果が高いみたいですから、検討する価値もありそうな。
この辺も含めて、詳細は本書にてご確認ください。
幸せに働くために読むべき1冊!
10年後、後悔しないための自分の道の選び方
Lesson1 充実した働き方を手に入れる方法
Lesson 2 最悪の決断は何も決めないこと
Lesson 3自信を身につけ、持ち続ける
Lesson 4 行動を妨げる不安を克服する
Lesson 5 学びは一生の財産
Lesson 6 ただなんとなくMBAをとってはならない
Lesson 7 常に付加価値を発揮する方法
Lesson 8 幸せでいることを最優先する
Lesson 9 世界を広げる
Lesson 10 逆境をバネにする
Lesson 11 すべてはあなた次第
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【編集後記】
◆本日スタートのKindleのセールの中からこちらを。Amazon.co.jp: 幻冬舎文庫“冬の読書フェア” (12/22まで): Kindleストア
文芸作品もありますし、お買い得ではないものも多いのですが、いずれにせよ文庫本ですから、お手頃価格でお求めいただけます。
ご声援ありがとうございました!
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