スポンサーリンク

       

2016年11月16日

【GRIT】『GRIT(グリット) 平凡でも一流になれる「やり抜く力」』に学ぶ「GRIT養成法」7選


GRIT(グリット) 平凡でも一流になれる「やり抜く力」
GRIT(グリット) 平凡でも一流になれる「やり抜く力」


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて人気だった自己啓発書

著者のリンダ・キャプラン・セイラーとロビン・コヴァルは、「米国広告業界に旋風を起こした」女性2人組であり、彼女らもまた「GRIT」の持ち主だったのだそう。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
スティーブ・ジョブズ、コリン・パウエル、マイケル・ジョーダン。いずれもそれぞれの分野で活躍し、成功者の代名詞になっている人物ですが、みんな普通の子どもであり、テストの成績も平均的で、突出した存在ではありませんでした。
では、彼らを偉大にしたのは何だったのか? それは、生まれながらの才能ではなく、GRIT、つまり度胸や情熱、執念だったのです。
成功への最重要ファクター「GRIT」の素晴らしいところは、生まれつきのものではなく、学習によって獲得できることです。しかも、年齢は関係ありません。いつでも誰でも、GRITを身につけることができます。

本家(?)のKindle版は、現在セール中ですが、本書もお忘れなく!

*本書もKindle版出ました!





Grit / bob


【ポイント】

■1.まずはチャレンジ
 嘘をつく必要はないが、無理はしよう。なじみがなく自信が持てない仕事を頼まれたら、過去の経験を活かせそうな側面、何か新しいことが学べると興味を持てそうな側面を探そう。仕事をやる前から「できるだろうか」と思い悩むのではなく、自分の強みをどう武器にできるかを考えよう。そもそも仕事を頼まれるということは、「あなたならできる」と相手はすでに信じているのだ。


■2.「30分」余計にがんばる
 仕事であれ、目標達成やスキル獲得であれ、あと半時間余分にがんばれば、自分でも驚くほど効果が出るものだ。1日のうちで最も生産性の高い時間(早朝、ジョギングのあと、静かな日曜の夜など)を選び、ホームコメディを見る代わりに、懸案のタスクに精力を傾けよう。1日30でも1年では180時間にもなるのだ!


■3.魔法の言葉に頼る
 いったん決めた目標を堅持するのは簡単ではない。何を達成しようとするのかを絶えず自分に言い聞かせよう。ブロガーのマウリシオ・エストレージャに倣って、目標をパスワードにするのはどうか。たとえば、quit@smoking4ever (永遠に禁煙)のように。パスワードというのは1日に何回も打ち込むものなので、そのたびに自分の目標を確認できる。


■4.綱渡りに備える
 自分のクビを切ってみよう。今日失業したらどうするか、持てるものを失ったらどうするかを自問する。次に、どんな手を打つかをリストアップする。そうするだけでも心の準備ができるから、人生が一変したときの恐怖を和らげることができる。また、人生における変化を積極的にとらえられるようにもなる。それは今後の幸せを占うカギにさえなるかもしれない。


■5.言い訳をやめる
 言い訳をするたびにゴールは遠ざかる。今度、何かをしなかったとか失敗したとかで言い訳しそうになったら、言い訳ではなく問いかけをしよう。「どうすればよかったか」と自問するのだ。それを書き留めておき、次回は必ずそのとおりにしよう。


■6.リストを大いに活用する
 ロビンは日曜の夜に、1週間分の「やるべきことリスト」を更新している(お目当てのテレビ番組を見ずに作業することも多い)。リストを作成すると、次の週に何を重点的にやるべきかが確認できるだけでなく、前の週の成果を知って満足できるし、やり終えた仕事を消す楽しみも得られる。とくに、しばらくリストに載りっぱなしだった項目を消すことができたときは、日曜夜の憂修な気分もちょっとましになり、前向きな気持ちで月曜を迎えられる。


■7.充電する
「今日はひどい一目だった」――。そんなときは一息入れて問題を別の角度から眺めたり、元気を奮い起こして問題を解決したりしよう。そしてもちろん、「必要なのはとにかく眠ること」という場合もある。アリアナ・ハフィントンが著書『サード・メトリック』(CCCメディアハウス)で指摘するように、睡眠が持つ復元パワーは脳から毒素を洗い流し、推論や問題解決、細部への目配りを改善する効果がある。


【感想】

◆上記のようにTIPSを列挙すると、本書がまるで大量にTIPSが詰まっているようですが、実はそういうワケではありません。

アマゾンの内容紹介のフルバージョンで触れられているように、これらは本書の各章末に、それぞれ2〜5個ずつ収録されているもので、むしろ本編のおまけのようなもの。

ただし「具体的に何をするか」という「アクション」が明記されているという意味では、むしろ本編よりも明確ですから、今回ご紹介した次第です。

ただ、逆にこれらを読んで「GRIT」の概念が理解できるか、というと、それは難しいと思いますが。


◆では本編では何が述べられているか、というと、その多くが、各章のテーマごとの具体例です。

実験や研究の成果というよりは、「GRIT」を持った人が、いかに物事を成し遂げたか、というお話。

この辺が、冒頭でも触れたこの本との違いでしょうか。

やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

参考記事:【グリット?】『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』アンジェラ・ダックワース(2016年09月12日)

今回の作品の中でも、この『やり抜く力』の著者であるアンジェラ・ダックワースの名前は出てくるのですが、『やり抜く力』については言及しておらず、原著自体は本書の方が先なのかもしれません。

原著で比較すると、『やり抜く力』が2016年3月なのに対して、今回の『GRIT』は2015年9月。

ですから当初、本書が『やり抜く力』のヒットに便乗したのでは、と思っていたのですが、そうではない可能性が高そうです。

もっとも、ダックワース女史の名を広く知らしめたTEDでの講演は2013年ですから、テーマとしては彼女の方が先なんでしょうが。


◆さて、ダックワース女史は大学で研究しているくらいですから、このテーマで本を出すのは分かりますが、本書を執筆した2人が、なぜこのテーマで本を出したか、というと、冒頭でも触れたように、彼女ら自身も「GRIT」を地で行っているから。

もっとも典型的なエピソードは、彼女らが立ち上げた広告代理店が、2009年にウェンディーズの新クライアントになるべく名乗りを挙げた件でしょうか。

ライバルは他に75社(!?)もあったため、彼女らは圧倒的なクリエイティブなキャンペーンに仕上げるべく、実際にウェンディーズのお店でサラダやチリを作ったり、お客さんやスタッフににインタビューを敢行。

プレゼンの直前には、4日間一睡もしないで働き、「25本のテレビCM、40本のラジオスポット、70種類の看板、バス停広告、印刷広告」などを形にしたのだとか。

……その締めくくりが「『新代理店の助けを得て、ウェンディーズがバーガーキングを抜き去る』との見出しが躍る『USAトゥデイ』紙第一面のダミー版」、というのが気が利いてますがw

最終的に、彼女らの会社が選ばれることになったのですが、その一番の理由は、ウェンディーズいわく「彼女らほど一生懸命働くところはないと確信できたこと」だったのだそう。

そして、実際にその「予告」どおり、ウェンディーズはバーガーキングを抜いて、アメリカでナンバー2のハンバーガーチェーンになれたのでした……。


◆これ以外にも本書には、彼女ら以外の事例がわんさか詰まっており、「GRIT」を発揮すると、いかに物事が成し遂げられるかを学ぶことができます。

さすが、ヤリ手の広告代理店経営者の書いた作品だけあって、こういったエピソードを上手くまとめた感じ。

とはいえ、「GRIT」というテーマに対して、アカデミックにアプローチしたいなら、ダックワース女史の作品に軍配が上がるかな、と。

ただ逆に本書の方が、ネタとしては面白かったりするので、広告代理店の「クリエイティブ」なのだと考えると、結構腑に落ちる自分w


『やり抜く力』の次に読むべき1冊です!

GRIT(グリット) 平凡でも一流になれる「やり抜く力」
GRIT(グリット) 平凡でも一流になれる「やり抜く力」
第1章 なぜ「グリット」が大切なのか
第2章 「才能」という神話
第3章 夢を捨て去れ
第4章 安全ネットなしで
第5章 ウェイトトレーニング=待つトレーニング
第6章 竹のようにしなやかに
第7章 期限は無限
第8章 グリットは善をめざす


【関連記事】

【グリット?】『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』アンジェラ・ダックワース(2016年09月12日)

【起業?】『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』ティナ・シーリグ(2016年02月08日)

【オススメ!】『マインドセット: 「やればできる!」の研究』キャロル・S. ドゥエック(2016年01月18日)

『成功するには ポジティブ思考を捨てなさい』のあまりの凄さに戸惑いを隠せない(2015年06月10日)

【「1万時間の法則」の真実】『超一流になるのは才能か努力か?』アンダース・エリクソン,ロバート・プール(2016年08月05日)

【スゴ本!】『やってのける 〜意志力を使わずに自分を動かす〜』ハイディ・グラント・ハルバーソン(2013年09月24日)


【編集後記】

◆本書はもちろん、『やり抜く力』にも登場する、キャロル・ドゥエック女史のこの本も、実は『やり抜く力』同様に、Kindle版がセール中です。

マインドセット:「やればできる!」の研究
マインドセット:「やればできる!」の研究

参考記事:【オススメ!】『マインドセット: 「やればできる!」の研究』キャロル・S. ドゥエック(2016年01月18日)

セールの記事でコメントつけなかったせいか、ほとんど売れてないんですが、この本中古にプレミアが付いている人気作で、Kindle版が800円以上お得なんですけどね……。


【編集後記2】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

カスタマイズ 【特注】をビジネスにする新戦略
カスタマイズ 【特注】をビジネスにする新戦略

一見、邦書のようですけど、CCCメディアハウスさんの翻訳本(でも見た記憶がないので多分セールは初だと思われ)。

やや中古は値崩れしていますが、Kindle版が500円弱お得です。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

この記事のカテゴリー:「自己啓発・気づき」へ

「マインドマップ的読書感想文」のトップへ

スポンサーリンク




               

この記事へのトラックバックURL


●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。