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2016年11月11日

【英語】『40歳を過ぎて英語をはじめるなら、TOEICの勉強は捨てなさい。』藤岡頼光


40歳を過ぎて英語をはじめるなら、TOEICの勉強は捨てなさい。
40歳を過ぎて英語をはじめるなら、TOEICの勉強は捨てなさい。


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、当ブログとしては久々の英語勉強本。

私の場合、40歳などとうに過ぎておりますが、東京五輪を控えて、そろそろ外国人観光客に道を尋ねられたときのために、読んでみた次第です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「まず文法をしっかりと」「ネイティブ並みの発音を目指す」など、これまでの常識をすべて捨て去り、ビジネス英語に本当に必要なことだけに絞ったメソッドは、仕事が忙しくまとまった勉強時間を確保しにくい40代以上の初学者にこそぴったりだ。
巻末には、便利な「丸暗記で使える! 日常・ビジネスの定番フレーズ53」を収録。

なお、なぜか現時点で紐づけられていませんが、Kindle版なら、200円ちょっとお買い得です!





English Literature / gacabo


【ポイント】

■1.『DUO Select』1冊を使い倒す
 掲載されている例文は377本とあります。それを覚えていけば、現代英語の必須単語1000語と熟語600語が覚えられるというではないですか! そのうえ、各例文で、単語や熟語の重複もないといいます。
 これは効率的だし、勉強しやすそう。その薄さも魅力的でした(8〜9mm)。(中略)
 網羅的な知識が必要な大学受験生であれば、『DU0 3.0』をやったほうがいいのでしょうが、受験する予定もない40歳の私には、そんな分厚いものは必要ないと感じました。
 私の当面の目標は、マンツーマンレッスンで「アウトプット」ができるだけの「インプット」をすること。しかも、スピード大好きの私は、なるべく早くそのインプットを終わらせたい。ならば、薄めのテキストで必要最小限のことを徹底的に覚え込んだほうがいいと考えたのです。

DUOセレクト―厳選英単語・熟語1600
DUOセレクト―厳選英単語・熟語1600


■2.40歳からの英語は、「見栄」も捨てる
 このように、私の英語力と日本語力とでは、とんでもなく差がありますが(母国語と外国語なので当然ですが)、だからこそ、英語を使うときは、日本語を使ってビジネスをするとき以上に意識していることがあります。
 それは、次の3つです。
(1)伝えたいことの「コア」な部分だけを、しっかりと言葉にする
(2)余計なものは切り捨て、言葉をとことん「シンプル」にする
(3)伝えたいことを、スパッと「言い切る」
 要するに、「見栄を捨てる」ということです。
 見栄をはって、かっこいい表現や知的な言い回し、シャレた一言を使うことなどは、最初から目指さない。
 こうした姿勢は、外国語に限らず、日本語でも重要なことだと思います。


■3.「私の例文暗記法」(抜粋)
●毎日、できる範囲で必ず音読する。その際、かかった時間を計測する
●覚えられない例文は、「手で書いて覚える」
●電車などの移動時間や、ちょっとしたすき間時間では、つねに「テキストを読む」
●CDの音源をスマートフォンに入れて、「移動中などに聴く」。ときどき、「シャドーイング」もする
●歩いているときに、覚えている限りの「例文をブツブツとそらんじる」

(詳細は本書を)


■4.毎日の音読で「英語の筋肉」を鍛える
 実際、私が『DUO』の例文を音読しはじめたときは散々でした。
 口も舌もスムーズに動かず、つっかえてばかり。だんだん口も舌も疲れていって、思うように動かない口に何度もイライラしたものです。
 ところが、毎日の音読を1か月、2か月……と続けていくうちに、どんどんスムーズに言えるようになっていきました。さらに、トレーニングの後半になると、『DU0』1冊・377の例文を18分くらいで読めるようになっていました。いま思い出しても、とんでもないスピードです。
 毎日、同じ例文をくり返し読みつづけたおかげで、私の口や舌はその動きに慣れていったようです。


■5.センテンスにおいて、どこで「息つぎ」をするかを意識する
 適切な箇所で息つぎができると、話し手本人にとっても話しやすいだけでなく、聞き手によとっても聞き取りやすくなります。
 なぜなら、適切な場所で息つぎをしてもらえると、聞き手は「意味あるまとまり」を聞取ることができ、かつ言葉にリズムが出るので理解がしやすくなるからです。
 1つずつの発音を細かく矯正していくよりも、適切に息つぎを入れてリズムよく話すほうが、実はよほど通じやすいというわけです。
 テキストを丸暗記する際には、付属のCDなどでネイティブがどこで息つぎをしているのかをチェックし、テキストに書き込んでいきましょう。
 それを習慣にしていると、だんだんどこで「息つぎ」をするのか、パターンがわかってきます。そうなってくると、ネイティブのお手本がなくても、自然と自分でも適切な箇所で息つぎができるようになります。


【感想】

◆私は、大人向けの「英語勉強本」には、ざっくり言って2種類あると思っています。

1つは「真っ当に」英語力をつけるための本で、もう1つは「仕事で使えればいい」レベルの英語を学ぶ本。

前者の場合、TOEIC等を受験するためでなく、相手に舐められないレベルの会話力を目指したりするのですが、正直、当ブログで扱うには、ちと荷が重いです。

逆に後者の本としては、当ブログでレビュー済みの中では、この2冊辺りが代表的かな、と。

ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。 成毛式「割り切り&手抜き」勉強法
ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。 成毛式「割り切り&手抜き」勉強法

参考記事:【英語】『ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。 成毛式「割り切り&手抜き」勉強法』成毛 眞(2016年02月28日)

レバレッジ英語勉強法 (中経の文庫)
レバレッジ英語勉強法 (中経の文庫)

参考記事:【英語】「レバレッジ英語勉強法」本田直之(2008年04月04日)


◆ただし、「仕事で使えればいい」レベルの英語であっても、著者の藤岡さんいわく「基礎的な語彙は大事」。

そこで大活用したのが、上記ポイントの1番目の『DUO Select』です。

ちなみに、藤岡さんの勉強スタイルとして「音読必須」なので、こちらの別売りCDも「マスト」とのこと。

DUOセレクト CD
DUOセレクト CD

なお、藤岡さんの場合、単語を覚える、というよりも「例文丸暗記」におもむきを置いています。

10ヶ月かけて、上記ポイントの3番目のような方法で「例文377本を丸暗記」した結果、英語力が格段にアップしたのだとか。


◆このように「1冊のテキストを徹底暗記して完璧にインプットする」ことを、藤岡さんは「ブロック(氷の塊)」と命名。

その「ブロック」を増やして、コップの中に積み上げていく勉強法が、本書で提唱されている「ブロック式英語勉強法」です。

従来の勉強法は「読む」「書く」「話す」「聞く」といった知識をバランスよく、かつ漏れなく増やしていくのに対して、「ブロック式英語勉強法」は、ブロックとブロックの間に隙間ができていますが、それを気にしません。

逆に、ブロックだと早く積みあがるため、目に見えて達成感があるのが特長と言えます。


◆ちなみに、この「ブロック式英語勉強法」は、1つのブロックをつくっている間は、ほかのことをいっさいやりません。

藤岡さんも『DUO』に取り組んでいたときは、文法や発音、単語・イディオム等を別のテキストを使って勉強することは、まったくしなかったのだそうです。

実際、藤岡さんが例文の下にある単語やイディオムの解説にも目を通したのも、例文が完璧に暗記できてから。

そして、その頃には、暗記した例文を、単語を入れ替えて使っていけるようになっていたのだとか。

本書では、「センテンス」の丸暗記の次のステップとして、「文法」と「単語」を挙げているのですが、そこでオススメされていたのがこちらの作品でした。

英語の見方が180度変わる 新しい英文法
英語の見方が180度変わる 新しい英文法

……レビューを見ると、確かに面白そうなw


◆ただし藤岡さんの場合、なまじ英語力がなかった(失礼!)分、全部新規の知識なワケで、高品質な本を丸ごと暗記するスタイルが、「極めて費用対効果が高かった」可能性はあります。

また、今現在セブ島で、留学生向けの英会話学校と、オンライン(スカイプ)での授業を提供している、という立場ゆえのポジショントークもあるかもしれません。

それでも、上記ポイントの5番目のように「息つぎ」を意識していたり、今回は割愛していますが、実は「発音記号」どおりの発音を勧めているなど、意外と本質を突いている印象を受けました。

……いや、私もマジで『DUO』買って、CDを通勤の行き帰りで聴き込もうと思いましたもんw


「使える英語」を学びたい方なら要チェックです!

40歳を過ぎて英語をはじめるなら、TOEICの勉強は捨てなさい。
40歳を過ぎて英語をはじめるなら、TOEICの勉強は捨てなさい。
第1章 高卒・40歳、しかも「英語力ゼロ」からのスタートだった

第2章 40歳からの英語は、不要なものを捨てなさい!

第3章 忙しい40代のための「ブロック式英語勉強法」

巻末付録 丸暗記で使える! 日常・ビジネスの定番フレーズ53


【関連記事】

【英語】『ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。 成毛式「割り切り&手抜き」勉強法』成毛 眞(2016年02月28日)

【英語】「レバレッジ英語勉強法」本田直之(2008年04月04日)

【英語】『アジアの非ネイティブに学ぶビジネス英語速習術』金田博之(2014年03月18日)

【英語】『残念な人の英語勉強法』山崎将志(2011年02月14日)


【編集後記】

◆上記の晴山先生の文法本以外で、もう1冊本書から「発音」のオススメを。

CD付 世界一わかりやすい 英語の発音の授業
CD付 世界一わかりやすい 英語の発音の授業

こちらもなかなかレビューが好評ですね。


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