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2016年09月06日

【仕事術】『7つのゼロ思考 外資系コンサルタントも知らない「異次元スピード仕事術」』中村一也


7つのゼロ思考 外資系コンサルタントも知らない「異次元スピード仕事術」
7つのゼロ思考 外資系コンサルタントも知らない「異次元スピード仕事術」


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった仕事術本

著者の中村一也さんは、新卒時に勤めた日系最大手金融機関にて、「本来1週間かかる仕事を1日で終わらせなければならない状況に追い込まれた」ことから、この仕事術を編み出されたそうです。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
業界トップ金融機関で、不運から超絶ハードな労働環境に身を置かれた著者が、その激務をクリアするために実践から構築した「異次元スピード仕事術」を初公開。
通常なら1週間かかる仕事を、わずか1日で終わらせる「残業なし」「根性いらず」の、効率よく最速で仕事を遂行する「瞬殺! 仕事の抜刀術」。

定時に帰りたい方なら、要チェックの1冊です!





Empty desk / Stephen Edmonds


【ポイント】

■1.仕事を受けたら、その場で「仮説のある質問」をする
 大事なことは、「仮説(答え)を持って質問をする」ことです。つまり、オープンな質問(イエスかノーで答えられない質問)をせず、クローズドな質問(イエス/ノーで答えられる質問)をするということです。
 例えば、「○○はどうしましょうか?」や「いつにしましょうか?」、「どこでやりましょうか?」などの質問ではなく、「○○の件ですが、私は××でいこうと思っています。それでよろしいでしょうか?」のように、「イエス/ノー」で答えられる質問をします。
 仮説を持って質問をする理由は、仕事の方向性をコントロールするためです。「○○はどうしましょうか?」というオープンな質問をしてしまうと、準備にとてつもなく時間がかかる選択肢を提示される可能性があります。


■2.早く仕上げて期待値を低くする
「はじめに」でも述べましたが、私は午後8時までしか働くことができませんでした。ある日、午後7時45分に上司からエクセルを使った表の作成を頼まれました。明日までに出してくれればよいとのことでした。
 私はエクセルの操作にはある程度習熟していたので、10分ほどで完成できると考え、8時になる前に上司に提出しました。すると上司からは「もうできたの?」という言葉をもらい仕事を終えました。
 ここで強調したいことは、上司からポジティブな評価を引き出すのに、私は何も特別なことをしていないという点です。単に「指示された通り」に仕事をこなしただけです。何も難しいことはありません。それでも「もうできたの?」というポジティブな返事をもらうことができたのです。(中略)
ポジティブな反応を引き出す違いを生んだのは、能力の問題ではなく、資料を提出したタイミングです。
 仕事を進める上では、10O%の完成度を目指して仕事をするより、60%の完成度(指示された通りの最低限の完成度)でも早く仕事を終えれば、周囲からのポジティブな評価を手に入れることができるのです。


■3.デスクは空にする
 まず、デスクの中を空にします。次に、毎日確認する書類を朝職場に着いたときにブックスタンドに立てます。また、直近に利用予定のある書類もブックスタンドに立ててよいと思います。
 そして、前節で述べたように、デスク用品一式をデスク上に置きます。たまにしか使わない書類で電子化できるものは、電子化してしまいます。
 よく参照する分厚いマニュアルに関しては、デスクの上に置くとかえって邪魔かもしれないので、デスクの中に入れてもよいと思います。ただ、理想は「デスク=0」<デスクを空にする>です。限界までデスクの中を少なく保ってください。
 最後に、近々使う予定のない書類は、書庫か倉庫に片づけてしまいましょう。人によっては自分の書庫や倉庫スペースを持っていない人もいるはずです。できる範囲でぜひ試してみてください。


■4.「F10キー」を利用したショートカットを活用する
"Ctrl+S"で「保存」、"Ctrl+C"で「コピー」など、"「Ctrlキー」を使ったものはよく知られています。しかし、これだけでは仕事の効率を上げるには不十分です。実は、その上をいくショートカット技術があります。
 それが「F10キー」を利用したショートカットです。このF10キーを利用すると、「並べ替え」、「書式の設定」、「書式のクリア」等のほとんどのエクセル操作をショートカット化できるのです。
 私が最も使っていたのは、"F10 + H + O(ローマ字)+E"という「書式の設定」をするためのショートカットです。これらキーを順番に押すだけで、「書式の設定」のウィンドウを一瞬で出すことができます。文字を「太字」にしたいなら、"F10 + H + 1"とキー入力するだけで実行できます。
 自分で作る方法は簡単です。F10キーを押すと、エクセル画面の上方にある「ホーム」、「挿入」、「データ」等のタブにローマ字が表示されます。タブに表示されたローマ字を入力すれば、マウスを使わずともタブの選択が可能になります。その後も実行したい操作にローマ字が表示されるので、キー入力を続けていきます。


■5.2段階で仕事を依頼する
 相手の時間をたくさん奪うような仕事を依頼しなければならないとき、次の手が使えます。それは、2段階で仕事を依頼するというテクニックです。
 まず、「誰かにこの仕事を頼まなければならない」と判明したかなり早い時点で軽く仕事の依頼をします。1週間や1ヶ月以上先の話だと、多くの人が「わかった。心づもりしておく」と安請け合いしてくれるので、そこでいったん合意をとっておきます。
 そして、「以前お願いした件なんですけど」と切り出して改めて仕事を依頼します。こうすると、依頼を受けた方も「前にわかったって伝えているしな」と仕事を受けてくれやすくなります。


【感想】

◆冒頭で触れたように、そもそも著者の中村さんが、なぜ「本来1週間かかる仕事を1日で終わらせなければならない状況」になったのか、については、本書の「はじめに」にて触れられています。

何でも、元から「社内で最も忙しい部署」で3人で働いていたところ、先輩が異動し、その1ヶ月後にはもう1人の同期が事故で入院。

これだけなら、単に「仕事量が3倍になっただけ」(十分問題な気がw)ですが、さらに労働基準監督署の指導により、労働時間が「平日の朝7時から夜8時までの最大13時間」に限定されてしまったのだそう。

しかも会社外へのパソコンの持ち出しはもちろん、USBメモリーやメール等でのデータの持ち出しも、会社の決まりでできません。

加えて、中途半端なタイミングだったため、人員の補充もなし。

こんな状況で、他部門に迷惑をかけないために、中村さんが実践したのが、本書で述べる仕事術というわけです。


◆その柱となるのが、下記目次にもある「7つのゼロ」。

実際に付箋を貼ったのは、章によって偏りがあるのですが、上記ポイントでは、一応各章から1つずつ選んでみました(2つの章は割愛していますが)。

特に付箋が多かったのが、第3章の「デスク=0」であり、概略は上記ポイントの3番目のとおり。

そこでここでは、上記では割愛した「ToDoリスト」のやり方について触れておきたいと思います。

本書に従うと、まず「ToDoリスト」は大小2種類の付箋を活用せよ、とのこと。

アマゾンで見繕うとこんな感じですか。

ポスト・イット ノート 超徳用 75x75mm 450枚 パステル CP-33SE
ポスト・イット ノート 超徳用 75x75mm 450枚 パステル CP-33SE

ポスト・イット ふせん 超徳用450枚 75x25mm 蛍光 CN-13SE
ポスト・イット ふせん 超徳用450枚 75x25mm 蛍光 CN-13SE

仕事を受けたら大きい方に記入し、複雑な内容ならそのまま付箋をパソコンに貼ります。

逆にそれほど複雑でなければ、小さい付箋に転記して、そちらをパソコンに貼るとのこと。

小さい方に転記する理由は、大きい付箋ばかりパソコンに貼り付けると、追加の付箋を貼るスペースがなくなるから、とのことなんですが、あまりToDoが多くなければ、大きい方を貼ってもいいのではないか、と思います。


◆一方、上記ポイントの4番目の「『F10キー』ショートカット」は、どうも当ブログでは初登場の模様。

私は記憶になかったですし、ブログ内検索でググってもでてこないものの、ひょっとしたら既読本の中で紹介されていたのに、単に私が記事に書かなかったのかもしれませんが。

ただ、実際にやってみたところ、なるほど結構便利そう。

試しにエクセルを開いて、「F10キー」を押していただくと、上部のタブにローマ字が表示されるのがわかると思います。

たとえば下記画像は、その状態からさらに「Hキー」を押したところなのですが、ローマ字やら数字がわんさか出ているのがご確認いただけるかと。



ポイントの5番目にあるように、ここで「1」を押すと「太字」になるのも、「見てわかる」ワケです。

覚えなくてはいけない他のショートカットと違い、このように作業内容が表示されるのはありがたいな、と。


◆ちなみに上記ポイントは、実は本書の第1章から第5章から1つずつ選んだもので、第6章と第7章は割愛した結果、5つに収まっています。

この最後の2つの章に関しては、それまでの5つの章とややレイヤー(?)が違う気が。

ザックリいうと、それまでが「量」だったのに、いきなり「質」の話に近い感じです(詳細は本書を)。

ただ、第6章で中村さんが指摘しているように、「正確に仕事をこなさなかったとするとミスが起こり、その対応に追われることで時間を浪費する」というのは、なるほど確かに。

また第7章にあるように「より高いアウトプット」を目指すことで、相手の満足を引き出し、やり直しや追加作業が避けられるのであれば、それも時間短縮につながるのかな、と。

直接的に仕事が速くなるお話ではないのですが、やはりこの2つの章も、目を通していただきたいと思う次第です。


上司に「もうできたの?」と言わせるために、読むべし!

7つのゼロ思考 外資系コンサルタントも知らない「異次元スピード仕事術」
7つのゼロ思考 外資系コンサルタントも知らない「異次元スピード仕事術」
第1のゼロ思考「ボール=0」〈ボール(仕事)を受けたらすぐ離す〉
第2のゼロ思考「期待値=0」〈アウトプットの質への期待を低く抑える〉
第3のゼロ思考「デスク=0」〈デスクを空にする〉
第4のゼロ思考「オリジナル=0」〈ゼロベースから始めない〉
第5のゼロ思考「作業=0」〈他人に作業を任せる〉
第6のゼロ思考「モレ=0」〈全体を把握し、漏れをなくす〉
第7のゼロ思考「モノマネ=0」〈「新しさ」で高いアウトプットを生み出す〉


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

マンガでわかる!収納シリーズ2 マンガでわかる!収納+整理術
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てっきりKindle Unlimitedの対象かと思いましたが違うようですね。


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