2016年08月03日
【脳科学?】『すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な"方法』菅原洋平
すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な"方法
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも注目を集めていた1冊。当ブログでは「睡眠本」でお馴染みの菅原洋平さんが、脳の仕組みに基づく「行動力」向上法を指南してくれています。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
「すぐやらない」原因は、「性格」でも「やる気」でもありません。脳が「すぐやる」モードになっていないだけです。
「すぐやる」ために必要なのは、「今すぐやるぞ! 」と気合いを入れることでも、モチベーションアップの方法を学ぶことでも、やれない自分を責めたり励ましたりすることでもありません。自分の脳を「すぐできる」ように仕向けてやることなのです。
脳を「すぐやる」モードに切り替えることができれば、同じ行動でも、実行に移すまでの労力が驚くほど小さくなるでしょう。そのスイッチは、本当に簡単なことばかりです。
さっそく今日から取り入れて、「面倒くさいなあ」と感じる前に、やるべきことをサクサク片づけていきましょう!
なお、上記未読本記事の時点ではなかったKindle版も、現在配信中です!
My desk at work / MattHurst
【ポイント】
■1.使ったものは、元の場所に戻す実際、医療現場や製造工場など、安全管理が非常に重要な現場では、配属されるとすぐに「使ったものをもとに戻すこと」を徹底して教育されます。それは、何人かで共有してものを使うことが多いから、という側面もありますが、いつもと違うところにものが置かれるだけで脳が余計なエネルギーを使ってしまい、ミスを誘発しやすくなるからです。
使ったものをもとの場所に戻すだけで、脳のエネルギー浪費を防ぎ、すぐやるべきことはすぐに実行することができるのです。
■2.パソコンモニターをこまめに切る
パソコンを使っているとき、作業をしていない間も、モ二ター画面がつきっぱなしになっていませんか? モニターを見ていなくても、視界の端にそれが入るだけで、脳はいちいちモニター画面に対して判断をしています。でも、それは脳のエネルギーの無駄づかい。集中力もなかなか上がりませんし、疲れやすくなってしまいます。
そこで、作業の区切りでモニターの電源を切ってみましょう。
こんなささいなことですが、実際に消してみると、それだけで頭のスッキリ感を体験できます。「脳に情報が入る」と言葉で聞いても、なかなかストンと理解しにくいかもしれませんが、体験できれば、感覚としてつかめてくるはずです。
■3.脳に「次の作業」を予測させる
会議を終えたら、その書類をデスクに置かずに、とりあえずファイルに挟んでみましょう。議事録をつけるときも、会議直後に最初の部分だけつくってみましょう。すべての書類をきちんとファイルにとじたり、すぐに議事録を完成できなくても大丈夫です。
ここでの目的は、脳に「新しい作業の区切り」を見せること。
会議の終わりが作業の区切りなのではなく、資料をファイルにとじる、議事録をつける、などの次の作業が始まったところを作業の区切りとして脳に植え付けます。次の作業にちょっとだけ手をつけ、その法則を脳につかませるのです。
■4.「すぐやる人の動き」を言葉にする
「すぐやる人」になるためには、自分の脳内に理想的な動作をイメージすることが役立ちます。そこて、「すぐやる人」のしぐさを言葉で表してみましょう
「あの人は、立ち話をしているところに私が通りかかっただけでも、必要な情報をさっと言ってくれる」
「あの人は、忙しそうにしていても、頼んだことにはすぐに反応してくれる」
などと、「すぐやる人」のふるまいやしぐさを口に出して話すのです。そのとき、あなたの脳では、「すぐやる人」の動きがイメージされ、さらにそれが言語化されたことで、次の行動として再現されやすくなります。
■5.自分が体験したことを、言葉にして話す
たとえばスポーツ観戦にしても、チーム内で盛んに声を掛け合っているのをよく見ます。野球で、ピッチャーのコントロールがうまくいかないとき、「硬くなってるぞ」、「力まずにいこう」なんて言ったりします。
自分のプレーや相手のプレーに「どう感じたのか」の言葉を交し合うことで、次の動作のシミュレーションができるのです。
チームが好調なときほど、選手同士が盛んに声を掛け合っているのは、このしくみが関係していると考えられます。(中略)
自分が体験したことを、言葉にして話す。
これほど簡単で確実に、脳を動かす方法はありません。
【感想】
◆著者である菅原洋平さんの本業は、リハビリテーションの専門職である「作業療法士」です。つまり患者さんが「病気やケガでできなくなった」ことを、再びできるようにするのが本職ということ。
ゆえに「脳のしくみや性質」にも常日頃から注意を払っており、それはそのまま「脳に損傷のな私たちが、いかに自身のパフォーマンスを上げられるか」にもつながっているわけです。
そして本書では、こうした「作業療法士」としての知識・経験が総動員されているのだそう。
なるほど、なんで「睡眠本をだされた方」が「行動力の本」を書かれたのか、最初腑に落ちなかったのですが、むしろ今回の本の方が本業に直結している感じです。
◆さて、上記ポイントの2番目に関しては、「集中力」関係の書籍でも言われていた気が。
確かに視界の端に入るだけでも、必ず脳は意識してしまいます。
これはスマホも同じことで、カフェや図書館で勉強をする際、テーブルの上にスマホを出していてはダメ!
また、TO DOリストも付箋に書いて、モニターの周りにペタペタ貼ってはいけないのも、同じ理由からです。
そう考えると、机の上が散らかっている、というのは、常時、脳を疲れさせていることになりますから、生産性が落ちるのも当然かもしれません。
◆一方、上記ポイントの3番目は「フィードフォワード」と呼ばれる考え方に従っています。
よく言う「フィードバック」は、過去と今のズレを修正しますが、この「フィードフォワード」は、「目的を達成するためにどうあるべきかを予測して行動を決める」もの。
つまり、「将来像」を脳に意識させることで、次の行動がやりやすくなるわけです。
そこで「次の作業にちょっとだけ手をつける」ことで、今の自分の状況と目指すものとの関係がより明らかになり、「フィードフォワード」が働く次第。
もし、いつものルーチン作業にプラスアルファのやるべきことが新たにできたら、最初の1回において「ちょっとだけ手をつける」ことで、2回目以降は楽になるそうです。
◆また、上記ポイントの4番目は、「ミラーニューロン」の働きに基づくTIPSですが、もし観察対象が「ダメな人」だったら、当然その人の影響を受けることに!!
ですから周りにそういう人がいたら、できるだけ距離をとることはもちろん、その人の悪口を言うのもタブーです。
なぜなら、何が悪いかを指摘すること自体、その人を観察していることに他ならないから。
そう考えると、親が整理整頓ができていないのに、子が片付けができるわけがない……というのは、我が家の話なのですが(反省)。
◆なお、今回もいつものように本の前半からポイントを抜き出していったら、約半分の第4章までしか辿り着けませんでしたw
後半部分にも、割愛した「付箋を貼った部分」があるのですが、その中でも触れておきたいのが「メンタル文法」を応用したTIPSです。
これは簡単に言うと、「体が自然と動く状態になっているときの言葉」に「すぐやる」をつける、というもの。
「『人のため』ならすぐやる」という風に文法をつくると、モチベーションが沸き起こり、体が動くのだとか(詳細は本書を)。
「『頼られたら』すぐやる」
これに限らず本書内のお話は、どれも脳のしくみに基づくものですから、説得力があると思われ。
「やるべきこと」を「すぐやる」ために読むべし!
すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な"方法
序章 「すぐやる人」に共通するたった1つの習慣とは?
1章 「やるべきこと」にすぐ手をつけるコツ
2章 「ひとつのこと」を終えたあと、「次」にスムーズに取りかかるには?
3章 すぐやる集団、すぐやらない集団……「すぐやらない」は伝染する!?
4章 「脳が勝手にやる気になる」言葉の使い方
5章 「やればできる」という言葉でかえって「本気」が出せなくなっていた!?
6章 「すぐやるスイッチ」をすぐ入れる簡単な方法
7章 行動力が劇的に上がる「触る力」活用法
8章 「なんとなくいつものネガティブ」の原因は、「脳の慢性疲労」にありました
【関連記事】
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【実践!】「脳が教える! 1つの習慣」ロバート・マウラー(著),本田直之(監修)(2008年07月06日)
【編集後記】
◆先日記事内でちょこっと触れた徳間書店さんの半額セールも、いよいよ明日までです。Amazon.co.jp: 徳間書店半額セール(8/4まで): Kindleストア
当ブログに関係ありそうなのが、ホリエモン作品ばかりだったので割愛したのですが、それらばかりお買い上げいただいているというw
君がオヤジになる前に
金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?【アップデート版】 (徳間文庫カレッジ)
拝金 青春経済小説
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ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる!
とりあえず、全部送料込みの中古よりはお買い得なようです。
ご声援ありがとうございました!
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