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2016年08月02日

【働き方】『最強の働き方;世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓』ムーギー・キム


最強の働き方;世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓
最強の働き方;世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、リアル書店で捕獲した仕事術本

当ブログでもお馴染みのムーギー・キムさんが、2年半をかけて書き下ろしたという最新作です。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
★世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ「最重要スキル+習慣+考え方」77か条!
~脱・上から目線のエリート本! 下から目線の「世界中で怒られ、反省していること」を1冊に
★学歴、頭のIQと仕事能力は関係ない! コレができなければ永遠に二流!―「仕事のIQ」を高めよ
~普通の人でも天才・エリートに勝てる、誰でも実践できる「働き方・生き方」の教科書
★大切な人への贈答用・ビジネス研修用に最適:「上司が部下に教えたいこと」「部下が上司に伝えたいこと」のすべてがこの1冊に
~新人からベテランまで、すべての段階で差をつける「最強の働き方」を完全体系化

なお、すでに若干お得なKindle版も配信されています!





Ayr Racecourse builds for the future / Elite Ayrshire Business Circle


【ポイント】

■1.メールは即リプライする
 たかだかメールの返事のスピードくらい、と思ってはならない。これは一事が万事で、「いまできる仕事はすぐ片づける」習慣の有無が、メールの返信速度ひとつに如実に反映されるのだ。メールの返信速度が遅い人は、仕事の進捗もたいてい遅く、デッドラインも破りがちで、どんな仕事でも結局後回しにする習性があるものである。
 何かと集中力や責任感があり、重要な仕事を任され、相手の気持ちを汲んで仕事ができている人は、総じてメールのスピードも速い。そして実際の話、メール一本でその他多くの仕事能力が想像されてしまうのだ。


■2.「整理能力」と仕事の生産性は大いに連動する
 重要なのは、整理整頓ができるかどうかは調査能力に大いに影響し、自分のみならず周囲の仕事の生産性も大きく左右するということだ。
 資料やファイルがきちんと整理されていれば他人に引き継ぐのも容易だし、何か質問をされればすぐに対処できる。
 その結果、あなたに関わるすべての人が「資料やファイルがどこにあるかを探す」という非生産的な時間を使わなくて済むので、チーム全体でエネルギーを節約でき、生産性が格段に向上する。
 きちんと整理することは、他人の勤務時間中の「戦略的時間比率」(重要な真の仕事に使われる勤務時間の比率)を高め、自分、他人、会社すべての生産性を高めるのである。


■3.時間配分こそが超一流のプロの基本
「ムーギーは『いまなぜここにいて、これをしているのだろう?』と常に自問しなければいけないよ」
 これは私の尊敬する昔の上司が、私にプロフェッショナルの心得を話すときによく言っていたことである。
 この方は日本の金融業界の中でも大物中の大物で、これ以上、上がるところがないくらいキャリア的には即身成仏された方なのだが、ご自身の仕事術の基本を話されたときに、「タイムアロケーション(時間配分)こそが超一流のプロの基本だ」とおっしゃっていた。
 どれほど賢くどれほど優秀でも、与えられた時間は同じなだけに、その最適な配分が勝負の分け目となる。優秀な人が高い集中力でしのぎを削る業界にいると、限られた時間をどう使っているか、その優先順位づけと時間配分が仕事の差を決定するのだ。


■4.昇進の5つの条件
 私自身もかつての上司に「昇進の基準は何か?」を尋ねたところ、
(1)もらっている給料以上の仕事をしているか
(2)いまの役職以上の仕事をしているか
(3)その人かいないと回らない仕事がどれだけあるか
(4)その人がいることで組織に何かいい変化があるか(組織にレガシーを残すか)
(5)同程度の働きをする人を同じ給料で雇おうと思っても無理
 という5点を指摘された。違うボスからもほぼ同じ内容を聞いたので、この5つのポイントは出世の条件に欠かせない本質的に重要な点といえるだろう。


■5.日々の仕事で「エキストラ・ワンマイル」を行く
「あなたは自分の仕事で『エキストラ・ワンマイル』を行ったか?」
 これは私が働いてきさた複数のプロフェッショナルファーム(コンサルティングファームや金融機関)で評定のときに必ず入っていた一文である。
「エキストラ・ワンマイル」というのは、私が働いてきた複数の外資系プロフェッショナルファームの社内評価でよく使われた用語である。
 要するに、「普通の人がやるであろう努力の一歩先を行く努力をしたかどうか」「自分の限界を超える圧倒的努力をしているか」という姿勢が問われているのだ。


【感想】

◆「エリート」や「超一流」の仕事術を記述したビジネス書は数多くありますが、本書の特徴的なことは「自分自身ではなく周りの優秀な人」のスタイルを紹介していること。

まさにサブタイトルにもあるように「上司に怒られ」「凄すぎる部下・同僚に学んだ」TIPSが列挙されているワケです。

もちろん、今までも自説を補強するために、優秀な人のやり方を紹介していた作品は多々ありましたが、ここまで「下から目線」というか、他力本願(?)なのは珍しい気が。

……って、冒頭の内容紹介にも「~脱・上から目線のエリート本! 下から目線の『世界中で怒られ、反省していること』を1冊に」とありましたね。

なお、肝心のムーギーさんが、この「77か条」を実践できているかどうかの記述はありませんでしたがw(当然クリアされていると思われ)


◆内容的には、「細かい仕事術」というよりは、そのバックボーンとなる「仕事の心構え」が中心でしょうか。

もちろん、「メールは即リプライ」とか「整理整頓する」なんてことは、言われなくても分かっている方がほとんどでしょうけど、上記ポイントの1番目や2番目のように、「それがどういう意味を持つのか」まで考えるべきかと。

実はこの2つは、第1章の「一流への道は一流の基本から」より抜き出しており、ここではほかにも「メモの取り方」や「資料のつくり方」といった、「基本事項」が述べられていますので、「仕事術好き」の方は、ぜひご確認を。

「プリントの紙の端を揃っていない」「会社のロゴマークが1ミリずれている」といった些細なミス対する「羞恥心」が、一流と二流の差を分ける、という指摘も、深く納得いたしました。


◆一方、第3章の「マインドセット」は、まさに「心構え」がテーマで、さらに大局的なお話が展開されています。

上記ポイントの5番目はその典型で、超一流は「自分の限界を超える努力」を常にしている、とのこと。

ここでは他にも、「自分でやるべき仕事は、自分で考える」「仕事の質にこだわる」「これがラストチャンスと思って仕事をする」といったTIPSが収録されていました。

本書の言葉で言うなら、要は「主体的に最高水準の仕事を目指せているか」ということなんでしょうね。

ルーティンワークで日々過ごしている私には、少々耳痛かったのですが……。


◆ところで本書は、上記で触れた「下から目線」と関係しているのか、きわめて「フランクな書き方」で統一されています。

たとえば上記ポイントの4番目に「キャリア的には即身成仏」という表現がありますが、こんな感じで、ほぼ全編に「小ネタ」を収録。

お堅いビジネス書がお好きな方からしたら、目くじら立てられそうですけど、これも「楽しく読める(「はじめに」より)」ことを意識した結果なのだと思います。

さらに、ポンチ図的なイラストが多数収録されているのも、「一度見たら頭から離れない『記憶の残りやすさ』」にこだわったゆえなのだそう。

個人的には、多少空振りしている感もあると思うんですが(失礼w)、意外とこういう作りの本の方が、幅広い層に受け入れられて、ベストセラーになったりしますから、侮れません。

いずれにせよ、こうした「外見」はともかく「中身」は「ホンモノ」ですから、仕事術好きなら一読の価値はあるかと。


仕事のIQを高める1冊!

最強の働き方;世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓
最強の働き方;世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓
第1章 一流への道は一流の基本から――知らない秘策より、知っている基本の完成度
第2章 一流の自己管理――一流への道は生活習慣から
第3章 一流の心構え(マインドセット)――一流と二流の間にあるもの
第4章 一流のリーダーシップ――まわりから支えられる人はココが違う
第5章 一流の自己実現――自分を知り、自分を自由にする


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

BORN TO RUN 走るために生まれた ―ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”
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以前から話題となっていたこの作品が、本日に限って「68%OFF」&「20%ポイント還元」ということで、実質560円で購入可能。

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