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2016年07月15日

【仕事術】『超一流のすぐやる技術』横山信弘


超一流のすぐやる技術
超一流のすぐやる技術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった仕事術本

著者の横山信弘さんは、「最低でも目標を100%達成させる『絶対達成』コンサルタント」というだけあって、シンプルながらも納得できる内容でした。

アマゾンの内容紹介から。
超一流は、なんでもかんでもすぐやらない。3万人を変えてきた絶対達成コンサルタントが教える世界一シンプルで結果が出る方法。

なお、Kindle版も既に配信されております!





luggage / Digiart2001 | jason.kuffer


【ポイント】

■1.やるべきことを「荷物」だと考える
 何事も軽々とやるには、あなたがポーター(荷物の運搬などを主業務とするホテル従業員)だとイメージし、やるべきことを台車の上に置いた「荷物」だと考えればよいのです。
 重そうな荷物を台車に載せ、砂利道の上を押すのは気が進まないはず。したがって、荷物を軽くし、滑らかな路面を選び、少しの力をかけて押せば台車は動きます。
「軽い荷物を、軽い気持ちで、軽く押す」
 ――このようにやれば、何事も「今すぐやる」ことはできます。
 本書では、これを「台車理論」と名付けて解説しています。他の「すぐやる」系の書籍と異なり、色々な心がけやノウハウを書き連ねてはいません。


■2.荷物を小分けにする
 荷物が大きすぎる場合は台車に載せることができないので、小分けにすることをおすすめします。小分けにするためには「プロジェクト」と「タスク」との識別ができるか、がポイントになります。
 まずは、言葉の定義をそろえてみましょう。
 ・「プロジェクト」……目標を達成させるための計画、タスクの集合体
 ・「タスク」……スケジュールに記入できるほどの作業や課題の最小単位
(中略)
 大きな荷物ですと、台車に載せられないため、いったん荷物を小分けにします。そうしてはじめて台車に載せることができます。
「プロジェクト」はタスクに分解してからでないと作業時間を見積もることができないので、小分けにする癖をつけましょう。


■3.荷物のすべてを「見える化」する
 そこで、荷物を荷物と認識させるために「タグ付け」をします。スーツケースに付けるネームタグのようなものをイメージしてください。
 タグにつけるのは、その荷物の「重量」と運搬先の「住所」です。誰かに送り届けるものであるなら、その方の「名前」も。たとえると、「この資料を"50分"で作成し、"3月2日(水)"までに、"岩崎さん"へ提出する」と記したタグを付ける、というイメージです。
 私は「ロディアNo.11」というてのひらサイズのメモ帳を使っています。ロディアのブロックメモ1枚に、タスクひとつのイメージで書き出し、それを「荷物」と認識する。
 これが荷物の見える化です。


■4.三種類の「思考ノイズ」を切り離す
 思考ノイズには「物理的ノイズ」「否定的ノイズ」「連想的ノイズ」の3種類があります。
 一番わかりやすいのが「物理的ノイズ」です。「雑音」「騒音」といった、聴覚的に捉えられる物理的なもののことです。周囲がうるさければ、仕事に集中しようとしても難しいでしょう。(中略)
 一方「否定的ノイズ」は、やり切らなければならない目の前の仕事に対する否定的感情が言語化されたものです。(中略)
 最後の「連想的ノイズ」は、仕事をしている最中に出合った情報から、あれこれ空想をしたり、連想を始めたりして生み出される不必要な情報です。

(詳細は本書を)


■5.「いますぐやったほうがいいこと」を優先してやる
 たとえ将来のことでも、「いますぐやる」べきことはあります。
「3年先に店舗を拡大する」のであれば、将来の店長候補を採用したり、育成しなければなりません。そのタスクはもちろん3年先にやることではありません。
「5年後にマイホームを建てたい」というのであれば、頭金を作るために「いますぐ」お金を貯めないといけないかもしれません。
 今すぐやらなくてもいいけれど、未来のために、いますぐやったほうがいいことをどれだけ優先的にやるか。
 これだけで人生の「質」が変わってくると私は信じています。


【感想】

◆本書のメインテーマが、やるべき仕事を「荷物」だと考える「台車理論」であることは、疑いようのないところ。

上記ポイントの2,3番目では、「物理的に」運びやすくするためのTIPSが述べられてます。

実はここで、いくつか割愛しているお話があって、その1つがポイントの2番目の最後に出てくる「見積もり」。

作業時間を見積もることを、本書では「スケールテクニック」と呼んでおり、「非現実な感覚値」を「現実的な数値」に変換する手法が明かされています(詳しくは本書を)。

小分けにした後は、「荷物の総量を減らす」のですが、この辺は「外注する」「仕事自体をなくす」といった、類書でも見かける手法なので、今回は割愛しました。


◆ただ、本書の特徴的なところは、上記ポイントの3番目のように、タスクをアナログのメモに書いた上で、それらを目の前に広げる、ということ。

これには理由があって、パソコンやスマホの画面だと、「全部を一覧できない」から。

そうした上で、今度は「目的地が同じ荷物」があれば、「同じ台車」に載せていきます。

つまり、違うプロジェクトのタスクであっても、同じ人に関係するなら、一度に相談してしまうことで、効率化を図るという次第。

私の本業のように、個々のプロジェクトが完全に「クライアント単位」だと、そもそもが「目的地別」になっているので、あまりメリットがないのですが、企業にお勤めで、複数のプロジェクトを複数の部門と行われているような方なら、試してみる価値はありそうです。


◆また本書では、荷物を「物理的に」ではなく「心理的に」軽く運ぶテクニックも指南。

それが上記ポイントの4番目にも出てくる、「思考ノイズ」の対象法です。

「時間帯」や「場所」を選んだり、ネットワークを遮断したり……。

確かに「連想的ノイズ」がいったん始まってしまうと、どんどん脇にそれるのは必至ですからねぇ(遠い目)。

そして「タグ付け」する際に紙のメモを推奨しているのも、この「ネット断ち」のノイズキャンセリングを狙っているから、とのこと。


◆なお、ポイントの5番目のお話は、『7つの習慣』でお馴染みの「重要/緊急マトリックス」からになります。

もちろん、「『重要』かつ『緊急でない』」象限が大事、という部分は理解していましたが、それでも「今すぐやったほうがいいこと」をやる、というところは意識していなかったな、と。

そういう意味では、「小分けにした上で、少しずつでも手を付けていく」のが、この象限の攻略方法なのかもしれません。

実は私も、当ブログのスマホ画面を何とかしたい、と前々から思っていたのですが、このやり方で着手してみようかな……?


「すぐやる」人になりたいなら要チェックです!

超一流のすぐやる技術
超一流のすぐやる技術
1章 あなたが「すぐやる」ことができない本当の理由
2章 荷物を軽くする「スケールテクニック」
3章 道を滑らかにする「ノイズキャンセリング」
4章 押す力を鍛える「レジリエンス」
5章 「軽く扱われない人」になる
6章 やりたいことをまっすぐやる! 「台車管理」


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【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある

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実はこの本、前々から気になっていたので、思わずゲットしました!


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