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2016年06月21日

【疲労回復?】『明日に疲れを持ち越さない プロフェッショナルの仕事術』渡部 卓


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明日に疲れを持ち越さない プロフェッショナルの仕事術 (ビジネスライフ)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも意外な人気だった「メンタル本」。

メンタルタフネスの第一人者である渡部 卓さんが、「疲れないコツ」を指南してくださいます。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
若い頃は遅くまで働いても平気だったのに、最近は翌日になっても疲れが抜けない。
体力の衰えを感じつつも、仕事は責任と量が増えていくばかり。
本書は、そんなハードワークで慢性的な疲れを感じているビジネスマンに向け、著者の豊富なグローバルマネージャー経験や職場の心理理論をベースに、健康術と仕事術の両面から「疲れない」コツを紹介します。
読めば毎日、朝から全力で仕事ができる!
ビジネスパーソンのための、究極の疲れ・ストレスマネジメント術です。

上記には「健康術と仕事術の両面」とありますが、確かに多方面からのアプローチが魅力の1冊です!





Lunchtime at work / gemsling


【ポイント】

■1.すきま時間はドローインで体幹を鍛える
 ここでは体幹を鍛える方法として「ドローイン」をご紹介します。お腹をへこませて30秒ほどキープするだけの簡単なエクササイズです。立っていても座っていてもいいので、通勤電車はもちろん、デスクワークの合間や歯磨きの最中などあらゆるシーンで行うことができます。
(1)背筋を伸ばし、まっすぐ立ちます
(2)鼻から息をゆっくり吸い込みお腹を膨らませます
(3)おへその下を意識しながらゆっくりと息を吐き出し、お腹をへこませます
(4)この状態を30秒キープします


■2.「メンタフダイアリー」で心の癖を知る
 自分の状態を客観的に見るためには、日記を書くことをおすすめします。私が考案したのは、「メンタフダイアリー」というもので、自分の心と向き合って、次のようなことを書きます。
(1)ショックだった出来事
(2)その時の気分
(3)気分の強さ
(4)そのとき頭に浮かんだこと
(5)なぜそう考えたのか
(6)もう1人の自分ならどう思うか
(7)現実的な着地点
(8)気分の強さの変化
(9)自分の考えはどう偏っていたか
 この9項目を書いていきます。メンタフダイアリーを書き続けていると、自分の心の状態がどうなっているか客観視できるとともに、自分の思考の歪みや癖が見えてくるので、自分自身で軌道修正しやすくなります。


■3.「幸せのはひふへほ」で心のハードルを下げる
 成果を求めすぎていると感じたら、半分でいい。
 高い評価を求めすぎていると感じたら、人並みがいい。
 高い収入を求めすぎていると感じたら、普通がいい。
 自己イメージを高く持ちすぎていると感じたら、平凡がいい。
 頑張りすぎていると感じたら、ほどほどがいい。
 自分に対するプレッシャーを必要以上にかけるのは、パフォーマンス的な観点から言っても逆効果です。ときには「幸せのはひふへほ」を思い出し、考えを修正してください。ハードルを下げて、心の緊張をほどくのです。


■4.仕事は「クイック&ダーティ」で
 外資系の企業に長く勤めていて、常に求められたのは「完璧じゃなくてもいいから、速く」ということでした。なによりスピードを重んじる世界でした。「クイック&ダーティ」という言葉をよく聞きましたが、これは「早かろう悪かろう」という意味ではありません。アバウトでも構わないからとにかく早く仕上げて、翌日に持ち越さないことをよしとされていました。(中略)
 日本の大企業や役所は「ちゃんとしている」という印象をつくるために神経を使いすぎる面がありますが、そのためのコストも発生していることを理解した方がよいでしょう。
 お客さんに対してはアメリカ人もさすがに丁寧ですが、そうでない場合は、社内の書類で半角や全角にこだわる必要はないだろうというのが私の考えです。


■5.叱るとき、注意するときは「かりてきたねこ」
か 感情的にならない
り 理由を話す
て 手短に叱る
き キャラクター(性格や人格)に触れない
た 他人と比較しない
ね 根に持たない
こ 固別に伝える

(詳細は本書を)


【感想】

◆冒頭で「多方面からのアプローチ」と書きましたが、予想以上にアプローチが多彩すぎて(?)、記事のカテゴリー分けに悩みました。

まず第2章の「生活習慣」では、初っ端が睡眠のお話で、「最低でも6時間寝る」とか「睡眠のゴールデンタイム」といったあたりは類書でも目にするので割愛。

さらにこの章では食習慣にまで踏み込んでおり、「胚芽米を食べる」とか「チロシンを摂るためにバナナを食べる」なんて辺りは逆に初耳だったので、しっかり付箋を貼っております(詳細は本書を)。

加えてトレーニングも、ということで上記ポイントの1番目の「ドローイング」をご紹介したのですが、これらが全部同じ章というのがスゴイな、とw


◆続く第3章は、本書のキモとなるメンタル面のお話です。

ここで結構なページを割いているのが、アルバート・エリス博士が提唱する「ABCDE理論」なのですが、とりあえず著者の渡部さんオリジナルではないので、今回は割愛。

ABCDE理論 - WISDOM

逆に、オリジナルなのが、上記ポイントの2番目にある「メンタフダイアリー」です。

ここではスペースの関係で、項目列挙だけ(それでも9つもあるのでオーバー気味ですが)していますが、本書では具体的な書き方についても触れられていますのでご確認を。

なんでも、このメンタフダイアリーは、中国で本として販売され、読者から多くの感想が寄せられているそうなので、効果も期待できそうです。

また、上記ポイントの3番目の「幸せのはひふへほ」も、第3章からの抜粋でした。


◆一方、第4章は一転して「仕事術」。

渡部さんは、外資系企業での経歴が長いこともあって、日米のビジネスパーソンの働き方に関してさまざまな比較をされています。

上記ポイントの4番目の「クイック&ダーティ」は、私はてっきりコンサル業界特有のお話なのかと思ってましたが、あにはからんや。

他にも米国では「昼休みが短い」「会議でメモを取らない」といった特徴があるようなのですが、詳細は本書にて。

同じくこの第4章では「アサーション」についても触れられているので、「断り下手」な方は、参考になると思います。

アサーションとは - 人事労務用語 Weblio辞書


◆そして第5章では「調整力」とタイトルにありますが、むしろここでは「コミュニケーション」がメインテーマです。

「傾聴」については、かなり踏み込んだお話までされていますし、そこにあった12項目の「コミュニケーションの基本チェックリスト」は、ぜひご覧いただきたい内容でした。

……さすがに全部載せるわけにもいかなかったので、泣く泣く割愛したのですが。

また、この章で興味深かったのが、「相手のタイプ別接し方」で、「空気が読めない技術者タイプ」「周囲を振り回す社交家タイプ」といったタイプごとの対象法が解説されています。

どうも話が合わない・通じない、と思ったら、こういうアプローチもアリだな、と。


◆以上、本書が「1冊の本とは思えない」ほど多方面に渡って触れられているのがお分かりいただけたかと。

ただ、結局「疲れ」の原因は単一でない可能性もありますし、自分自身で何が原因かも分からないこともあるハズ。

そういうときにこそ、本書のような作品で、色々試してみるのが良いと思います。

私自身は、この記事を書きながら、上記の「ドローイン」を試してみたんですけど、これ、結構キツいですね(涙目)。


仕事の生産性を高めるために読むべし!

4844374869
明日に疲れを持ち越さない プロフェッショナルの仕事術 (ビジネスライフ)
序章 「仕事で疲れない」にはコツがある プロフェッショナルの定義
第1章 ベストコンディションをキープする 疲れと仕事 基礎知識
第2章 疲れにくい心と体のベースをつくる プロフェッショナルの生活習慣
第3章 ストレス・プレッシャーに強くなる 心の疲れを溜めない思考法
第4章 残業ゼロでも結果が出まくる 超・効率仕事術
第5章 仕事は人間関係が9割 ムダなストレスを生まない調整力
第6章 疲れを速攻吹き飛ばす 働くための休息術
終章 プロフェッショナル総論 「仕事で疲れない」人の資質


【関連記事】

【メンタル】『なぜ、一流の人はハードワークでも心が疲れないのか? 実践版「レジリエンス・トレーニング」』久世浩司(2014年11月03日)

【疲労回復?】『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』裴 英洙(2014年08月01日)

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【健康】『世界一カンタンな疲れのとり方』植森美緒(2013年11月07日)

『「怒り」のマネジメント術』に学ぶ「怒りと付き合う7つのTIPS」(2011年09月14日)


【編集後記】

◆ちょっと気になる1冊。

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Posted by smoothfoxxx at 09:00
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