2016年05月27日
【読書術?】『アクションリーディング 1日30分でも自分を変える"行動読書"』赤羽雄二
アクションリーディング 1日30分でも自分を変える"行動読書"
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日ではなくてその前の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げた読書術本。『ゼロ秒思考』のヒットで知られる赤羽雄二さんが、ご自身の読書法について指南してくださっています。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書で提唱する「アクションリーディング」を行なえば、時間がない中でも本を読みこなし、
そして、実践に活かす考え方や仕組みを紹介しています。
1ページ1分のA4メモ書き、フォーマット化して短時間で書く「ブログ」の書き方、ステップアップにつながる「本」のアウトプットの仕方など、アクションの起こし方も充実。
30分でも着実に身につく読み方ができれば、飛躍的に成長ができると実感できます。
上記未読本記事の時点ではまだなかったKindle版も、今ならお読みいただけます。
また編集後記では、大規模なKindleセールについても簡単に触れておりますので、最後までご覧ください!
Reading / Wiertz Sebastien
【ポイント】
■1.本を読む優先順位を上げる数え切れないメリットがある読書ですが、忙しいと、ゆっくり本を読んでいる場合ではなくなります。(中略)
最終的に落ち着いた方法が、「本を筑む優先順位を上げる」という、一見ありきたりなやり方です。ありきたりですが、読書に対するアプローチとしては、意外にされていない方法だと思います。私もその結論に達するまでずいぶん試行錯誤をしました。
つまり、本は生きていく上で必要だから、仕事をしていく上で必要だから、成長し続ける上で必要だから読む、というふうに考え方・位置づけを変えるのです。すると、本が「読んでも読まなくてもよい」ものではなくなり、意識の上で、読書の時間をきちんととるようにしよう、と思うようになります。そして、役に立つものであるからと、正々堂々と時間をとり、適切な時間をあて、集中して読むことができるようになります。前向きかつ必需品としての読書の位置づけです。「攻めの読書」ですね。
■2.内容・表現・洞察力まで自分のものにするマーカーの引き方
私は買った本を読むときは、大事なところに必ず線を引いています。
大事なところとは、(1)「なるほど!」と思ったところなどです。これは学生時代からの数十年の習慣で一度もぶれたことがありません。(中略)
(2)「うまい表現だ」と思ったところ
(3)あまり他では見ない、洞察力や知恵のある内容のところ
線は必ず黄色のラインマーカー(いわゆる蛍光ぺン)で引きます。これであれば、電車の中や飛行機の中など少し揺れるところでも気をつかわず、すいすい引けるからです。
■3.読んだ直後にメモを書く
メモと言っても、A4用紙に思いつく限りどんどん吐き出していく感じです。できれば『ゼロ秒思考』(ダイヤモンド社)で紹介したA4メモ書きのやり方で、思いつくテーマごとに用紙を替えて書くのがよいと思います。
『ゼロ秒思考』を読まれていない方のために紹介すると、A4用紙を横置きにし、左上にタイトル、右上に日付を書き、1ぺージに4〜6行で各行20〜30字、思いついたことを1分間でどんどん書いていきます。これを毎日10〜20ページ書きます。
書く内容としては、本を読んで感じたこと、驚いたこと、読んで自分もこうしようと思ったことなどが考えられるでしょう。
(詳細は本書を)
■4.講演をする
自分の専門分野、あるいはこれから専門分野にしていきたいと思う分野で講演をすると、自分の知見が大変よく整理でき、評判形成もでき、素晴らしい人脈も作れ、やる気もさらに高まるので、一石四鳥です。
自分が講演するようになるとは思えない、という方も多いと思いますが、メリットも大きいので、チャレンジのための準備はしておいてよいでしょう。
講演というと大層なもののように思えますが、
・関心のあるキーワードをネットで検索し、記事を100〜200本読む
・関係する本を10〜15冊程度読む
だけでも、何とか講演できるだけの知識は身につきます(1つのことについての知識を集積している人は、世の中にはあまりいないので、ある程度まとまった努力をすると、状況によっては講演できるだけの力がつくのです)。
■5.これは!という著者を見つけたら全部読む
私の場合は、最初に勤めたコマツのエンジニアだった頃に、大前研一さんの本を全部読み、大変刺激を受けていました。『企業参謀』(プレジデント社)からスタートし、それから次々に当時出ていたすべての著書を読破したと思います。そのときは、マッキンゼーが何かも知らず、大前さんの本そのものに感銘を受けていました。
その後、米スタンフォード大学への留学から戻って1年したところにそのマッキンゼーからへッドハンティングがあり、先ほどの理由のみで迷わず転職したということは、いかに影響力が大きかったか、ということだと思います。
こういう個人的な経験からも、これはという著者を見つけたら、できるだけその著者の本を全部読むことをお勧めしたいと思います。どんな著者でもその著書の出来不出来はあるかも知れませんが、著者レべルによる差ほどはないので、この機会を逃す手はない、というふうに感じています。
【感想】
◆考えてみると、コンサル系の著者さんが読書術系の本を出されることは、下記のように、最近トレンドになっているような気がします(レビューは関連記事にて)。戦略読書
外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術
ただ、これは今に始まったことではなく、古くは勝間和代さんや、小宮一慶さんも、読書術本を出されていました。
もっとも、これもある意味当然な話。
ご存知の方も多いと思いますが、コンサルタントは仕事の関係で、クライアントの業界に関係する書籍を、短期間に大量に読む必要があります。
となると、選書はもちろんのこと、読書法からアウトプットまで、ある程度確立したものがないと、結果が出せないハズ。
ですから、こういったコンサル系著者さんの読書術のテクニックは、「仕事上の修羅場を潜り抜けてきたもの」と言えるでしょう。
◆それを踏まえて、今回の赤羽さんの作品ですが。
ノウハウ好きの(?)当ブログの読者さんであれば、いきなり第2章からお読み頂いて良いと思います。
……「読めない理由」や「読書の効能」あたりは、皆さんご承知でしょうからw
この第2章では「読書時間捻出術」について述べられており、上記ポイントの1番目はここから抜粋したもの。
私の場合、睡眠時間はギリギリ削ってブログ記事を書いているので、どこかで割り切って読書をしないと、どう考えても時間が足りません。
結果、ある程度家事や育児を犠牲にしているわけで、とりあえず匿名で活動していてよかったな、とw
◆続く第3章は、より具体的な読書術であり、上記ポイントの2番目、3番目はここから抜き出しました。
マーカーの引き方や、引く部分は、著者さんも人それぞれですが、本書の特徴とも言えるのが、読書メモを『ゼロ秒思考』の「A4メモ書き」のやり方で行っていること。
この「A4メモ書き」も、私は『ゼロ秒思考』を読んで「なるほどー」と思っただけで実践はしていない(ダメじゃんw)ものの、確かにテーマの1つとして、読んだ本をまとめる、というのは効果がありそうです。
……ただし、上記引用部分の直後に、メモを書く際のポイントが何点か挙げられているのですが、「本の該当ページを探すと時間がかかるので、あえて何も見ずに書く」というのは、本のデータとして考えるといかがなものかと。
逆にそれだけ、読書をする際に集中するようになるのかもしれませんが。
◆そして第4章こそが、本書のタイトルにも沿う「読んだ本をどう活かすか」のお話。
もちろん、仕事で成果を出すのが一番大事なのですが、上記ポイントの4番目にあるように、「講演」を目指すのも目標としてはアリでしょう。
ちなみに本書では、「仲間うちではなく、多くの人の前で講演したい場合」のステップにも結構細かく触れられていますので、ご参考まで。
またこの第4章では、上記の「A4メモ書き」とは別に、読書をして行動に移すための「チャレンジシート」なるものが紹介されています。
これは本を読んで、どういう発見があり、自分の行動をどう変えるかを書いて、どのくらい実行していったかを確認するもの。
詳しくは本書をお読み頂くとして、ひな型もダウンロードできるようなので、気になる方はお試しください。
◆ところで、下記目次にもあるように、本書の巻末には「付録」として、赤羽さんのオススメ本20冊が紹介されています。
他の著者さんのオススメ本リストに比べると数が少ないので、ものすごく絞り込まれているのだと思いますが、いかにもな名著に混じって、「?!」というような本も登場するので、ここでは具体的に挙げることを自重したく。
……いえ、当ブログで私がオススメした本もあるのですが、「20冊」に含めていいのかとww
それと、タイトルで「アクション」をうたっている関係か、読む時間を制限してアウトプットの時間を多くとることを主張されているのも、理屈は分かりますが、読書好きにはちと耳イタイところ。
(∩゚д゚)アーアーきこえなーい
でも逆に、「本を読むだけ読んでも結果が出ない」と感じている方なら、本書はツボだと思います。
本を読んで自分を変えたい方に!
アクションリーディング 1日30分でも自分を変える"行動読書"
はじめに
序章「読みたくても本が読めない」5つの理由
第1章なぜ、できる人は忙しくても本を読むのか
第2章 できる人は忙しくても、なぜ本が読めるのか
第3章 短い時間で、読んだ内容を身につける「集中読書」術
第4章 できる人は、読んだ本をどう活かすか
第5章 ムダな本で時間を費やさないために
【付録・私がお勧めする20冊】
あとがき
【関連記事】
【思考術】『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』赤羽雄二(2013年12月27日)【読書術】『戦略読書』三谷宏治(2015年12月25日)
【読書術】『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』山口 周(2015年10月18日)
【読書法?】『バカになるほど、本を読め!』神田昌典(2015年01月27日)
すぐに使える「ロジカルシンキング・リーディング」テクニック5選(2009年09月04日)
【編集後記】
◆こちらのブログで昨日から予告されていた通り、大規模なKindleセールが始まりました!Amazon.co.jp: Kindle本セール ディスカウント: Kindleストア
Amazon.co.jp: Kindle本セール ポイント還元: Kindleストア
どちらも対象作品がかなり多い(11,579冊&2,920冊)ので、本日夜の記事に間に合うのかどうか……。
とりあえず、ディスカウントの方は、版元別に見て、この辺がオススメです!
Amazon.co.jp: 日経BP社 - Kindle本セール ディスカウント: Kindleストア
Amazon.co.jp: かんき出版 - Kindle本セール ディスカウント: Kindleストア
ご声援ありがとうございました!
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