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2016年05月23日

【暗記】『頭のいい人は暗記ノートで覚える!』碓井孝介


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頭のいい人は暗記ノートで覚える! (単行本)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げた勉強本

著者の碓井孝介さんは、以前著作をレビューした際にも触れていますが、大学在学中に司法書士に合格し、その後公認会計士試験にもパスされ、現在は司法書士実務に携わりながら司法書士、公認会計士を目指す人たちを指導する資格スクール講師を務めてらっしゃる方です。

アマゾンの内容紹介から。
知識ゼロから司法書士、公認会計士の試験に合格したすごい暗記法!しぼる、まとめる、図で覚える。この3ステップで「楽勝」!

私は基本的に、受験される方がノートを作られるのには賛成していませんが、本書の「暗記ノート」には唸らされました!






Notes / English106


【ポイント】

■1.模試試験で示される正答率で情報を「しぼる」
 模試を受けると、各問題の正答率が示されます。この正答率を利用しないのはもったいない。これを利用すれば、簡単に情報をしぼることができるからです。(中略)
 自分が間違えた問題に正答率30%以上の問題があるなら、覚える情報に加えるべき。特に70%以上の問題で取りこぼしてしまうと、試験本番では命取りになります。
 このように自分が間違えた問題のうち、「ほかの受験生ができている問題」を見つけ、覚える情報をしぼるのです。(中略)
 アウトプット型の勉強は、「覚える情報をしぼる手段」だと意識をしてください。何ごとも、「強く意識する」ことからはじまるのです。


■2.連想して知識同士をつなぎあわせる
「まとめる欄」で、知識同士をつなぎあわせて、忘れない記憶をつくる――。
 これは私が受験生の頃、ずっとずっとやっていたこと。
 手順は次の通り、たった3つです。
1、「しぼる欄」に書いたことを「まとめる欄」の左上に書く。
2、「といえば」の要領で、「気になること」を連想して書く。
3、「気になること」を連想をつなぐ線の近くに書く。(中略)
 書くときは「左上部分からアルファべットのUの宇を描くように線を伸ばして展関していく」だけ。これを、私は「マジカルバナナ式連想法」と呼んでいます。

(詳細は本書を)


■3.「こたえ・なぜ・つまり」の3点暗記法
 イメージを脳に刷り込みやすくするためには、インパクトが必要です。そのために、ここでは覚えるための要素を「トライアングルの図」に当てはめていきます。
 簡単に言うと、覚えたい情報(こたえ)、その理由(なぜ)、思い出すきっかけ(つまり)を卜ライアングルの図に書き込み、短時間で要領よく暗記できる土台づくりをするのです。
1、「まとめる欄」に書いた情報のうち、覚えたい情報を「こたえ」に書き写す。
2、「こたえ」を支える理由を、「なぜ」に書く。
3、「こたえ」を思い出すきっかけを、「つまり」に書く。
(詳細は本書を)


■4.マークを使って簡略化する
「覚える欄」のチャートは、四角のかこみを「→」のマークでつなぐのが基本です。
 けれどもチャートを書くときに、ほかのマークを使うことでチャートはもっともっと応用範囲が広がります。
 チャート作成のルールは「キーワードをビックアップ、『→』でつなぐ、並列の情報は『・』をつける」の3つでしたが、ちょっとした工夫をするとさらに効果的です。
・理由は「∵」のマークにする。
・結論は「∴」のマークにする。
・逆接は「⇔」のマークにする。


■5.暗記ノートと問題集をつなぐ
 暗記ノートと問題集をつなぐことからはじめましょう。試験では問題を解けなければ合格できませんから、覚えるときは「問題の形」を意識することが重要なのです。
 暗記ノートと問題集をつなぐ手順をまとめます。
1、「まとめる欄」の情報が間題に出たら、問題番号を「メモ欄」に書く。
2、「まとめる欄」の該当箇所に赤ぺンでしるしをつける。
3、問題に、「暗記ノート」のべージ数としるしを赤ぺンで書く。
(詳細は本書を)


【感想】

◆上記ポイントをお読みになって、お分かりになりましたでしょうか?

1番目と4番目は、テキストだけでもピンと来るでしょうけど、他のポイントについては、私自身でさえ、これだけだと良く分かりません。

というのも、本書は著者の碓井さんの書かれている「暗記ノート」の解説がメインだからであり、肝心のノートの画像がないと、どうしょうもないワケです。

基本的に本書で使われている図のレイアウトはほぼ全て同じなので、アマゾンの書影のところに「他のイメージを見る」という形で、せめて「暗記ノート」の図が1つでもあれば、それをご紹介するのですが、それもないという。


◆……と、ここまで書いて気が付きました!

書影の左下に、帯に印刷された「暗記ノート」の画像があるじゃないですか!

ただ、さすがにこれだと小さすぎるので、スマホで接写したものが、こちらになります。



……本の中身じゃないから、著作権的にセーフですよね!?

もともとの帯自体、ノートの端が切れているので読めませんが、左上は「しぼる」、一行おいて、線のすぐ下が「まとめる」。

ノートの右半分に移って、一番上が「覚える」、図とチャートの下にある線のすぐ下が「メモ」、ということで、上記ポイントと見比べて頂ければ、と。


◆なお、本書内の具体例は、主に「世界史」が題材になっています。

これは、碓井さんの合格した資格試験である、司法書士や公認会計士だと、分からない人もいるから、という心遣いから。

つまり資格試験のみならず、大学受験も(高校受験も?)カバーできるということで、受験生をお持ちの親御さんにも、ご検討頂けると思います。

逆に、一部の資格試験にある、選択肢から選ぶタイプの問題だと、実際に問題集に書き込む方が費用対効果が高いとは思いますが。

この辺は、臨機応変に対応して頂きたいところです。


◆ところで、当ブログでは過去、碓井さんの作品を2冊ご紹介していまして。

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試験は暗記が9割

参考記事:【暗記術】『試験は暗記が9割』碓井孝介(2014年03月07日)

4062727706
偏差値35から公認会計士に受かる記憶術 (講談社+α新書)

参考記事:【記憶術】『偏差値35から公認会計士に受かる記憶術』碓井孝介(2012年08月23日)

どちらもコンスタントに良くできた本だとは思うのですが、いずれにも、本書のテーマである「暗記ノート」には触れられていないんですよね。

部分的、例えば上記ポイントの2番目の「マジカルバナナ式連想法」と同じものとして、「マジカルバナナ式連想記憶術」というのが、『偏差値35から〜』には登場していましたが、そういうTIPSを統合した「暗記ノート」という勉強法は、今回が初めてではないか、と。

もちろん、同じネタで何冊も出されるよりは数百倍いいですし、スクールの受験生にも、このメソッドは好評なようですから、現在のやり方で伸び悩んでらっしゃる方は、一度試してみても良いかもしれません。

一般的に、受験に特化した勉強法ほど、ノートを作らなくなる(問題集に書き込む)ものなのですが、そのアンチテーゼとしても、本書は興味深かったです。

……ただ冒頭でも触れたように、私はあくまで「ノートは作らない派」ですから(震え声)。


1度試してみる価値がある勉強法です!

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頭のいい人は暗記ノートで覚える! (単行本)
プロローグ 「暗記ノート」で人生は劇的に変わる!
1章 頭のいい人は「ムダに」勉強しない!
2章 情報は「まとめる」と覚えやすい
3章 「イメージで覚える」と絶対に忘れない!
4章 「チャート」にすると文章もすぐ覚えられる!
5章 「メモ」を使えば、暗記効果がさらにアップ!
6章 もっと頭のいい「暗記ノート」10倍活用術
エピローグ 「暗記ノート」で人生の目標を実現しよう!


【関連記事】

【暗記術】『試験は暗記が9割』碓井孝介(2014年03月07日)

【記憶術】『偏差値35から公認会計士に受かる記憶術』碓井孝介(2012年08月23日)

【記憶術】『覚えたら一生忘れない最強記憶術』川村明宏,川村真矢(2016年02月25日)

【勉強法】『暗記が苦手な人の3ステップ記憶勉強術』宇都出雅巳(2015年05月28日)


【編集後記】

◆本日の「Kindle日替わりセール」から。

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