2016年05月11日
【才能】『あなたの才能をお金にかえる49の言葉』本田 健

あなたの才能をお金にかえる49の言葉 (PHP文庫)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、お馴染み本田 健さんの「文庫書き下ろし」である「49の言葉シリーズ」第3弾。過去2冊はスルーした私も「才能」「お金」というキラーワードには、思わず飛びついてしまいましたw
アマゾンの内容紹介から。
同じ人生を生きるなら、大好きなことをやって、本当に意味のある時間の過ごし方をしませんか?自分の才能を使って生きる素晴らしいところは、才能を使えば使うほど、世界に貢献できること。あなたが幸せになるだけでなく、まわりの人も幸せになるということ。自分の才能を見つけ、磨き、社会と分かち合うために、著者が実践してきた数々のノウハウを、古今の名言とともに解説する。文庫書き下ろし。
Kindle版も、今なら「20%ポイント還元」でワンコイン以下です!

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【ポイント】
■1.悔し涙が出るくらい、真剣に打ち込むケーキがきれいに焼けなかった。プレゼンの資料がパーフェクトにできなかった。スピーチが想定どおりいかなかった。集客が予想したほど集まらなかった。
そういう反省点を、どれだけ真剣にとらえられるかです。
そこで、「まあ、仕方ないか……。頑張ったしね」と軽く考えて流してしまう人は、たいした仕事ができない人です。
同じミスをしても、「なんで自分はあんなことをやってしまったのか」と、涙を流すような人が、将来大きく成長できる人です。
■2.本当に大好きなことで、勝負する
独立して成功するためには、自分が本当にやりたいこと、かつ市場が求めることで勝負するといいでしょう。
もちろん、当たりそうなことで先に起業するのもありですが、そういう分野は、競争相手も多くなります。大手で経験も資金力もたっぷりあるところが参入してくる分野であれば、素人が成功することは難しいでしょう。
もし、それがあなたの本当に大好きなことなら、何時間やっても疲れを感じないと思います。
また、そのクオリティを高めるために必要なことはなんでもやるでしょうし、アイデアも、努力しなくてもいっぱい出てくるはずです。
■3.寄り道を楽しむ
私たちは、つい最短距離で行きたいと思いがちですが、人生はそのようにはできていないのです。
あなたが今何をやっているのかわかりませんが、あなたのしていることは、けっして無駄にはなりません。そのことが、後々あなたのチャンスをつくったり、人間的な大きさをつくってくれているのです。(中略)
道に迷ったとき、「これも何かの役に立つんだろうなぁ」と考えてみましょう。途中の寄り道を楽しむ余裕を持ちたいものです。
■4.お金が入ってくるシステムをつくる
たとえば、あなたに、人と人をつなげる才能があったとしましょう。
この才能の持ち主は、他の才能よりも、お金にかえるのに技術が必要となります。なぜなら、人前で話す才能をもっている人なら、講演家としてお金をもらうことができますが、人を紹介するだけでは、すぐにお金にならないことが多いからです。(中略)
ですから、人と人をつなぐコネクターの才能をもつ人の場合、不動産取引のような正式な資格がなければ、自分でシステムをつくる必要があります。
たとえば、人材派遺ビジネスのように、紹介することでキャッシュを生むことは可能です。
また、サロンのようなものを経営して、会員制のクラブにすることも可能でしょう。そこで会員同士を紹介するシステムにしておけば、会員同士の直接取引ではお金をもらわなくても、経済的に潤う仕組みができます。
そうやって、クリエイティブに自分の才能をお金にかえる方法を考えてみましょう。きっと答えがあるはずです。
■5.自分に適正な値段をつける
自分の値段をつけるときに、どうしても過小評価してしまう人は、自分で値段をつけてはいけません。まわりの信頼できる友人やビジネスのことをよくわかっている人に、値段をつけてもらいましょう。
そして彼らに、冷静な第三者の目で、適正な価格を算定してもらいましょう。
いったん、彼らに値段のことを相談したら、それが高く感じたとしても、彼らのアイデアを尊重しましょう。
ドキドキするでしょうが、ここが踏ん張りどころです。あなたが「そんなの無理だ」と感じるくらいの値段をつけてもらえばいいのです。
もちろん、それでお客さんが来なければ、値段を下げればいいだけのことです。低い値段で始めて、値を上げていくほうが難しいのです。
【感想】
◆日頃、典型的な自己啓発書をお書きになることが多い本田 健さんの「リアル」な一面が垣間見れた作品でした。「お金が稼げなくても幸せ」という考え方もありますが、こと本書においては、タイトルに「お金」と入っている以上、リアルにならざるをえません。
それでももちろん、本田さんらしく「頑張り方」について述べたのが第1章。
上記ポイントの1番目のほか、「情熱的に生きる」「心を込めて仕事をする」といったTIPSが、この章では紹介されていました。
◆続く第2章は、「好きなことで勝負する」というタイトル通り、「何をするか」のお話が。
上記ポイントの2番目でも触れているように、大手が参入してくると、一気に市場を取られてしまう可能性があります。
そこで本田さんが言われているのが「ニッチな市場を狙う」ということ。
実は本田さん自身の作家活動も「ニッチを狙った」もので、たとえば「幸せ」については宗教家や哲学者が、「お金」についてはビジネスマンや投資家が、たくさん本を書いていました。
ところが「お金と幸せ」については、ほとんど書かれていなかったので、これをターゲットにしようと思ったのだそう。
これを編集者に相談したところ「そんな類の本には市場がない」と指摘され、「もし、そういう本が売れるなら、とっくに誰かが書いています」と言われたのだとか!?
……その人の話を真に受けなくてよかったですw
◆一方第3章では、「才能」にフォーカス。
ここで興味深かったのが、本田さんが「批判」にどう対処したのか、というお話です。
長くて上記ではご紹介できなかったのですが、かいつまんで言うと、インターネット書店等での批判が怖いのは「どこからいつ来るかわからないから」だと本田さんは考え、あらかじめどんな批判が来るのか自分で想像して列挙したのだそう。
それを鏡の前でひとつずつ読んでみると、はじめは怒りや悲しみが湧き出たものの、何度も繰り返しているうちに、そこまで落ち込まなくなったのだとか。
なぜなら、そういう批判は、その人たちの意見の表明であって、自分の価値とは直接関係ないということがわかってきたのです。もっとも本田さんは、できあがった作品をあらかじめ異なった層の何人かの人に読んでもらって、どのような人も傷つけないことを確認してからリリースしている、という話を聞いたことがありますが。
◆そして1つ飛んで最後の第5章が、本書のもっとも「リアル」なパートであり、ここでは主にマーケティング的なお話が展開されています。
上記ポイントの4番目と5番目はこの第5章からなのですが、他にも「クチコミの二次感染、三次感染を意図する」「マーケティングの鬼になる」といったTIPSが収録されており、まるで神田昌典さんのようなw
ここで興味深かったのが「同業者を儲けさせる」というお話で、自分が成功した後の次のレベルは、「まわりの友人たちや、知らない同業者を儲けさせてあげること」なのだとか。
具体的に挙げられていたのが、本田さんのこちらの本で、出た当時はこういう類の本はほとんどなかったとのこと。

20代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)
それがこの本が全国的にヒットしはじめると、多くの著者が似たタイトルの本を出し、中にはそれが代表作になるくらい売れた人も出てきました。
パーティでそういう方と会うと、その件でお礼を言われたりするのだそうですが、実はこの『20代にしておきたい17のこと』が、どのようにして生まれたのかについては、以前ご紹介したこの本にてご確認を。

読書で自分を高める (だいわ文庫)
参考記事:【読書】『読書で自分を高める』本田 健(2016年02月13日)
◆このように本書は、文庫本でありながら、なかなか読み応えがありました。
個人的には、第5章のマーケティングネタだけで1冊通してもらっても全然いいのですが、本田さんのイメージ戦略との絡みもあるのでしょうね(一応、小冊子を大量に配って読者を開拓したお話は載っていますが)。
いずれにせよ、文庫本書き下ろしということもあって、出たばかりの作品を、このお値段で楽しめるのはありがたいところ。
Kindle版だとさらにお得なので、独立志望の方、起業を志す方なら、一読をオススメします。
好きなことでお金を稼ぐために!

あなたの才能をお金にかえる49の言葉 (PHP文庫)
1章 お金を得る人生のコツ
2章 好きなことで勝負する
3章 才能を信じる
4章 未来の開き方
5章 あなたの成功は、より確実なものになる
【関連記事】
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【人間関係の秘密】『なぜ、あの人はいつも好かれるのか』本田 健(2014年07月12日)
【編集後記】
◆冒頭でも触れましたが、本書を含む「49の言葉」シリーズの作品をご紹介しておきます。
強運を味方につける49の言葉 (PHP文庫)

落ち込んだときに勇気がでる49の言葉 (PHP文庫)
それぞれKindle版もご用意済み。

強運を味方につける49の言葉 (PHP文庫)

落ち込んだときに勇気がでる49の言葉 (PHP文庫)
本書と併せてどうぞ!
ご声援ありがとうございました!
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