2016年04月12日
【NG5選】『人を怒らせない話し方 46のルール』に学ぶ5つのNG

人を怒らせない話し方 46のルール
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、リアル書店で見かけたコミュニケーション本。著者の野口 敏さんは、90万部を突破した『会話がとぎれない!話し方66のルール』で有名な方ですね。
アマゾンの内容紹介から。
なぜ自分が喋ると、あの人はイライラしてしまうのか。
本書は相手の感情を気にして、思ったことが言えない人たちに向け、「誰にも怒られない」話し方のコツを、具体例を挙げながら解説していきます。
話し方教室の現場にいるからこそわかる、気づきにくい「人が怒る意外な理由」。
「誰にも怒られない話し方のコツ」満載です。
今回は本書の中から気を付けたいNG行為を5つ選んでみましたので、ご覧ください!

Tough Guy / bengrey
【ポイント】
■1.相手の言葉を否定語で受けないあなたは、相手の言葉や意見を「でも」「いや」「違うよ」といった言葉で受けてはいませんか。このような否定語が何度も出ている人は、相手から煙たく思われていること間違いありません。
「でも、相手が言っていることが間違ってるからしょうがないじゃない」と言いたくなるかもしれませんが、ちょっと待ってください。その「でも」こそが、あなたが人から煙たがられる原因となっているんです。なぜなら「でも」という言葉を最初に使ってしまうことで、すでに「あなたの意見は間違っている」という意味が盛り込まれているからです。(中略)
ですから「返答するとき、否定語から入る傾向があるな」と気づいた人への処方箋は、「まず、相手の言葉を肯定してから自分の考えを述べなさい」です。
■2.早合点の話題泥棒にならない
いい会話ができる人というのは、面白い話ができる人とは限りません。ヒアリング能力にたけた人こそいい会話ができると言っても過言ではないのです。そのことを肝に銘じれば、会話をさえぎる悪癖はわりと簡単に矯正できるはずです。
「最後まで相手の人に話してもらうのがサービスだ」と考えてみてはいかがでしょうか。実は相手の言葉をさえぎる人は「相手が言おうとしていることを先回りするのがサービス」とはき違えているケースが多いのです。いままでの自分のサービスは、方向違いだったとわかれば、悪い癖は引っ込むでしょう。
■3.言い訳をしない
ビジネス現場では言い訳や責任転嫁はかえって損。まず、そう考えることから始めてください。人はミスをして成長するものです。そしてほとんどの上司はそのことを知っています。潜在能力ではなく経験がその人をプロフェッショナルにしていく事実を知っているのです。
そして上司は、責任を取るという意識をしっかり持っている人にはむずかしい仕事も任せてみようかと考えるものです。言い訳をする人に仕事は頼みません。すると経験値は一向に増えません。「大きな仕事を任せてくれない上司のせいで、出世できない」といつまでも責任転嫁と自己弁護を続けるのが関の山。負のスパイラルから抜け出せません。
■4.褒められたら否定しない
上司がいくら褒めても、「そんなことないです」「いいえ、たいしたことないです」と答える部下はやりにくいものです。喜んで天狗になるのも困りものですが、否定ばかりされるほうが腹に一物持っているようで嫌なものなんです。(中略)
褒められてもつい否定してしまう人は、まず「褒められたら喜ぶことこそマナーだ」と割り切る必要があります。「謙虚さが足りない」とか「うぬぼれが強い」と思われるのではという不安は無用。「私のことをしっかり見ていただき、うれしいです」という気持ちで「ありがとうございます」と答えればいいのです。それを繰り返すうちに、本心から素直に喜べるようになるでしょう。
■5.予防線を張らない
上司「1週間のうちにこのソフトを完璧に扱えるようにしておけ!」予防線を張るタイプは、このように「〜かもしれませんが、とりあえず〜」という話し方が多いのです。しかし、上司にしてみればこんな人間に部下になられたら不良債権をつかまされたようなものです。「ゼロ円になるかもしれませんが、とりあえず買ってみてください」という債権など誰が欲しがるでしょうか。
新人「完璧というところまでは無理だと思いますが、とりあえず覚えます」
上司が求めるのは、なにがなんでも契約を取ってくる社員であり、徹夜してでも書類を仕上げてくる社員なのです。「とりあえず」で仕事する部下など、自分の足を引っ張る存在にしかなりません。
【感想】
◆本書はタイトルにもあるように、TIPSとしては46あることになっています(実際はもっと多いですが)。ですから上記の5つも、単にその中から私が個人的に選んだに過ぎず、人によっては「何でこんなのが」と思われたかもしれません。
……すいません、私、ひとりで仕事をやっていて、かつ、立場的に怒られることがあまりないものですから、今ひとつリアリティに乏しい可能性が。
とは言え、「怒る」ほどではないものの、我が家でよく発生しているのが上記ポイントの1番目。
ムスメに何かさせようとしても、たいてい否定語から始まるのがデフォルトです。
同様に3番目の「言い訳」も、我が家ではよくある話で、叱って素直に謝られたことの方が少ない気が。
◆またその「言い訳」と同様に、話を変えることも、相手をいらつかせる行為です。
本書でも「怒られている最中は、ムリに言葉で間を埋めようとしないこと」とキッパリ。
ただし、どうしても場の空気が重かったら、「話のちょっと前に戻る」という手は使えるのだそう。
本書で挙げられていたのが、上司に間違いを指摘されて怒られている部下が「間違えないコツとか手順のようなものがあるんですか?」と質問するケース。
これなどは、別の話に変えるのではなく、「怒られていること」を話題にしているので、火に油を注ぐことにはならないワケです。
◆なお、本書の第5章では「悪口にならない賢い言い換え術」と題して、「言い換え術」について指南。
「言い換え」というのは、
×要領が悪いといった具合に、ネガティブな言葉をポジティブな言葉に言い換えること。
↓
○正直・マイペース
当ブログでは、かつてこんな作品もご紹介しておりまして(なぜか中古にプレミアが付いていますね)。

困ったときの「モノの言い方」言い換え辞典
参考記事:【貴方は大丈夫?】『困ったときの「モノの言い方」言い換え辞典』村上英記
確かに上記参考記事で挙げられているNGの方の例だと、まさに「人を怒らせてしまう」言い方です。
量的にはこの本ほどではないものの、本書でも1章使って言い換え例を豊富に収録していますので、言い方が悪くて怒られてしまう方は、ぜひご確認ください。
◆さらに本書の第7章では、1章を丸々使って「クッション言葉」を解説しています。
クッション言葉とは「私の認識不足で」ですとか「言葉が足りなかったかもしれませんが」といったような、言葉のトゲをやわらげるフレーズのこと。
特に若い世代のボキャブラリーに含まれていない、とのことですので、思い当たるフシのある方は、本書にてご確認下さい。
このクッション言葉は、お詫びからお願いまで、さまざまなフレーズがありますから、「怒られない」どころか、使い方によっては「人を動かす」ことも可能です。
もちろん、たとえそこまではいかなくとも、本書を通して読めば、コミュニケーションスキルが高まること必至かと。
好感度アップのために読むべし!

人を怒らせない話し方 46のルール
1章 気づかないうちに相手を怒らせる5つのタイプ
2章 初対面での失敗を防ぐには
3章 損する話し方を職場でしていませんか?
4章 あとあと年長者を怒らせる若者言葉の罠
5章 悪口にならない賢い言い換え術
6章 怒られたくなければ感じのいい人になれ
7章 クッション言葉を使いなさい
8章 わかり合えない相手とつき合う技術
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【編集後記】
◆なぜか今話題で、アマゾンでも20位前後に付けている絵本。
おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本
何でも、寝かしつけ効果が抜群らしく、Twitterでもその効果をうたっているツイートがちらほら……。
一応、版元さんのサイトはこちらになります。
おやすみ、ロジャー 特設サイト| 飛鳥新社
Kindle版もありますので、寝かしつけにお困りのパパママは、一度ご検討ください。

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