2016年03月05日
【お金】『お金を整える』市居 愛
お金を整える
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事の中でも、意外な人気のあった「お金本」。著者の市居 愛さんは、これまで3500人以上のお悩みを解決してきた、マネーコンサルトさんです。
アマゾンの内容紹介から。
秘訣は、お財布や通帳、冷蔵庫などお金が入ったり出たりする「通り道」を整えたこと。では、どうやって整えたのか…。話題のマネーコンサルタントがはじめて明かす、お金と人生が劇的に変わる方法。
本書を単行本ではなくKindle版を買うことも、節約の1つなのかもしれませぬ!?
Money / Tax Credits
【ポイント】
■1.カード類は5種類に分類して、5枚だけ財布にいれる吉田さんにお財布の中身を出してもらい、極限までシンプルにすることを目標に、カード類を次のように5つに分類してそれぞれ枚数を指定しました。・クレジットカード……1枚これまで60枚以上も入っていたカード類をたった5枚にし、かつ、キャッシュカードをいれないなんて、彼女からしたらありえないことです。
・ポイントカード……3枚
・割引券……0枚
・キャッシュカード……0枚
・証書類……免許証など1枚
しかし、5種類それぞれについて、次のような説明をすると、彼女は納得してくれて、お財布の中身をみるみる選別していきました。
(詳細は本書を)
■2.財布で千円札は1万円札のうしろにいれる
千円札は1万円札や5千円札が「くずれた」ものです。
硬貨は、千円札が「くずれた」ものです。
こうしてくずれればくずれるほど、ついついつかいやすいもの。
1万円札に比べて、干円札はつかうことに抵抗がありません。
千円札が手前にあることで、「お金はつかうもの」という意識が働き、それほど必要性が高くないものにでも、お金を払ってしまうのです。
そこで、千円札を1万円札のうしろにいれることで、千円札を守るのです。(中略)
お財布を開けたときにまっさきに1万円札が見えると、千円札が見えるときよりもお金をコントロールしようという自制心が働くのです。
■3.「かかりつけ銀行」はこうして選ぶ
かかりつけ銀行をどうやって選ぶか、についてもお話ししておきます。かかりつけ銀行は、地元の地方銀行、または信用金庫をおすすめします。その理由は、都市銀行と比較したときに、「借入審査が通りやすい」というメリットがあるからです。そして、地元の地方銀行、信用金庫のなかから、次の点を考慮して選びます。・住宅ローンの金利が低い
・住宅ローンを借りる際の手数料(諸費用)が安い
・繰り上げ返済の手数料が安い
■4.困ったときには定期預金の「自動貸越」をつかう
また、定期預金をはじめると、銀行から低い金利でお金を借りることができます。「自動貸越」や「自動借入」と呼ばれるものです。
その利息は、預けている定期預金の金利利率に0.5%を加えた年率となります。定期預金の金利が0.025%だとすると、自動貸越による金利は0.525%となります。(中略)
都市銀行のカードローンの金利は低くても4〜5%、クレジットカードのキャッシングは約18%ですから、この自動貸越の金利がいかに低いかがわかるかと思います。
■5.日曜日に財布の「残金」を手帳に書く
お財布のなかの金額は、わかっているようで、意外にわかっていないものです。お札が重なっていたり、小銭がチャックのなかに入っているのですから、それも仕方ないこと。ふとした瞬間に「あれ? こんなにお金なかったっけ?」なんて驚くこともあります。
そんなことになるのをふせぐために、週に一度、残金を書き込むわけです。個別の予定に「つかうはずの金額」をいれ、それに対して週に1度「残りの金額」を書くことで、収支を把握しやすくなります。
新たな予定をいれたり買い物をしたりすることに対して、より一層、自分をコントロールできる状態になります。
【感想】
◆本書は下記目次のように、実生活におけるいくつかの「シーン」「場所」において、「整える」ことを推奨しています。中でもキモなのが第1章の「財布」。
上記ポイントの1番目のようにカード類をバッサリ減らして、それにより「お金を増やす」ことを目指しています。
クレジットカードを1枚に絞ることで、より一層ポイントを集めるのは当然のことでしょう。
そしてもう1つ、クレジットカードが1枚であるべき理由も納得しました(詳細は本書を)。
ただ、キャッシュカードが0枚というのは、個人的にはちと抵抗が……。
◆また、上記ポイントの2番目の「千円札は1万円札のうしろにいれる」というのは、私もずいぶん前にこの本で読んで、今でも実践していました。
たった1分でできて、一生が変わる!魔法の習慣 習慣シリーズ
参考記事:【実践】『たった1分でできて、一生が変わる!魔法の習慣』から学んだ8つの習慣(2010年08月28日)
ただし、この本で「千円札は1万円札のうしろにいれる」ように推奨しているのは、「1万円札が似合うセルフイメージをつくる」ためであって、お金をくずさないためではありません。
「1万円札が似合う」ようになったかは別として、かれこれ5年半続けているわけですから、本書が正しいのならば、その分お金も貯まったのでしょう(証明しようがないのですがw)。
とはいえ、実践者としてひと言言わせて頂くと、急いでいるときなど、パッと見「千円札がない」と勘違いして、そのまま万札を出してくずしてしまうことがありますのでご注意ください。
さらに、財布にはある「守り神」を入れるそうなのですが、これはネタバレ自重しておきますか。
◆一方、上記ポイントの3番目では、ほとんど「住宅ローン前提」のようなお話になっている気が。
確かに住宅ローンの金利いかんで、トータルの返済額が何百万円も違ってくることは分かるのですが、メガバンク以外の銀行をメインバンクにしてしまうと、引き出す際に不便になってしまいます。
ところが市居さんのメソッドだと、そもそも財布にキャッシュカードが入っていないので、「急な引き出し」というモノ自体がない前提。
今は「賃貸派」の私でも、いずれ「持ち家派」にならないとも限らないので、今のうちからどこかの信用金庫と「信頼関係を築く」というのは「アリ」だと思います。
それ以前に、まずは本書に従って、休眠口座を解約しなくては。
簡単にやり方も書いてありますけど、電話で解約資料を取り寄せられるんですね(知らなんだ)。
◆なお、第3章の「冷蔵庫を整える」は、私が料理をやらないこともあって、流してしまいました(すいません)。
ここと、第6章の「お家を整える」は、広い意味での「整理整頓」ネタなので、女性にウケが良さそうな。
そういえば本書の版元は、翻訳版が「米アマゾン総合1位」を獲得した『人生がときめく片づけの魔法』でお馴染みのサンマーク出版さんなので、ひょっとしたら、またもやヒットを狙ってらっしゃるのかもしれません。
……下記はKindle版なのですが、なぜか「64%OFF」とセール状態になっており、送料込みの中古よりお買い得という(謎)。
人生がときめく片づけの魔法
参考記事:【強力!?】『人生がときめく片づけの魔法』近藤麻理恵(2011年01月02日)
いずれにせよ本書は、こうした自己啓発書テイストと、上記ポイントの4番目の「自動貸越」の利率のようなロジカルなテイストがブレンドされた、ユニークな作品になっていると思います。
一攫千金を狙うより、地道に貯めたい方に!
お金を整える
序章 お金には「通り道」がある
第1章 財布を整える
第2章 通帳を整える
第3章 冷蔵庫を整える
第4章 手帳を整える
第5章 借金を整える
第6章 お家を整える
終章 夫を整える
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【お金】『10年後、金持ちになる人 貧乏になる人』に学ぶ、7つの正しいお金の使い方(2013年03月02日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする
10万部突破のベストセラーが、「53%OFF」で提供されています。
中古がまだ1000円以上するため、送料考えると500円ほどお買い得ですから、未読の方はこの機会にご検討を!
ご声援ありがとうございました!
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