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2016年03月04日

【集中力】『なぜ、一流の人は「集中力」が1日中続くのか? カリスマ外科医が教える脳と心の使い方』南雲吉則


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なぜ、一流の人は「集中力」が1日中続くのか? カリスマ外科医が教える脳と心の使い方


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げた1冊。

著者の南雲吉則先生は、外科医だけに「集中力」はなくてはならない能力の1つでしょう。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「結果を出す人は、昼メシを喰わない! 」
頭の回転を速くする60の習慣
手術という「間違いの許されない仕事」を日々続け、年間の手術は1000例以上。全国で5つのクリニックを展開するカリスマ外科医が教える集中力を高める極意。

なお、お求めやすいKindle版も出ておりますので、そちらもご検討ください!





Surgery / Army Medicine


【ポイント】

■1.ノッてるときは睡眠は3時間で十分!?
 ノンレム睡眠3時間とレム睡眠3時間、合わせて6時間。これが健康的な睡眠時間です。(中略)
 しかし特に思い悩むことがなく、仕事が乗りに乗っているときはノンレム睡眠の3時間だけで十分です。私も原稿締め切り間近で、本の神様が舞い降りているときは、毎日3時間の睡眠で疲れることもなく原稿を書き続けます。これを「寝食を忘れる」といいます。
 さてこのノンレム睡眠はいつとってもいい、というわけにはいきません。日中に睡眠しても、交感神経によって脳が興奮しているので、深い睡眠がとれないのです。真夜中12時前後にとるのが最も生理的なのです。
 理想的な睡眠時間は「夜10時から夜中の2時まで」、これを「睡眠のゴールデンタイム」と呼びます。


■2.「脳は糖しか利用できない」はウソ
「脳は糖しか利用できない」。これも大嘘のコンコンチキですね。脳は糖を使いますが、同様に脂肪から作られる「ケトン体」も使います。
 腹いっぱいのときに何かいいアイデアが湧きますか。ぼんやりして湧かないでしょう。満腹は集中阻害因子だからです。
「疲れたときに甘いものが食べたくなる」。これは明らかに「糖質依存症」です。疲れたときにタバコが吸いたくなる、コーヒーが飲みたくなる、アルコールが飲みたくなる、化学調昧料たっぷりのスナック菓子が食べたくなる。みんな「依存症」、ジヤンキーです。
 こうした依存性のある食品はあなたの集中力を高めてはくれません。


■3.体によい油を摂る
 皆さんは揚げ物・妙め物にサラダ油を使っていますが、それは熱に弱い油です。熱い料理には、暑い地方の植物油か、体温の高い動物の脂を使ってください。すなわち熱帯原産のココナッツオイルか、恒温動物のバターかラードなのです。(中略)
 そしてサラダのような冷たい料理には、寒い地方の植物油、すなわちオメガ3のエゴマ油、亜麻仁油を使います。
 オメガ3脂肪酸であるEPAは炎症を抑え、血液をサラサラにする働きがあります。また同じくオメガ3のDHAは脳と目の網膜と精液の材料です。そのため育ち盛りの子供の学カアップには最適です。もちろん年配の方には、脳カアップ、視カアップ、精カアップに働きます。そのためオメガ3脂肪酸を摂った翌日は体のだるさや熱っぽさが取れて、集中力が高まります。


■4.凝りをほぐして集中する
 凝りは「疲労感」を生み、集中力を衰えさせ、持続時間を短縮させる集中阻害因子です。
 日常の家事は凝りをほぐすのにも有効です。
 そもそも「痛み」と「凝り」はどう違うか分かりますか。
 痛みは使いすぎ、凝りは使わなすぎです。
 肩甲骨は上半身の骨盤です。人類の祖先が四足歩行から二足歩行に移行してから、上半身の筋肉を使わなくなりました。それでも昔は畑を耕したり、薪を割ったりと、力仕事があったのですが、現代人は箸より重たいものを持たなくなったので、血の巡りが悪くなり「肩凝り」が増えたのです。


■5.脳の妄想に負けない
もしあなたがフルマラソンを全力で走りきったあとならば、筋肉中のグリコーゲンという糖質は全て乳酸という疲労物質に分解されて、しfらくは立ち上がることもできないでしょう。これは「疲労」です。しかし、土曜日曜を家でゴロゴロして過ごしたのに、月曜の朝、仕事に出かける前に「あー疲れたなー」というのは「疲労感」といって脳が作った妄想です。仕事や勉強に集中しようとすればするほど、脳は妄想をかき立ててあなたの妨害をするでしょう。「疲れたー」「腹減ったー」「退屈だー」「イライラするー」。こんな脳が作った妄想に惑わされては集中なんかできっこありません。
 脳に言い聞かせてください。
 脳が「疲れたー」と言ったら「まだそんなに仕事してないぞ!」。脳が「腹減ったー」と言ったら「腹に脂肪がたっぷり付いているだろう!」。脳が「のど渇いたー」と言ったら「まだ唾液が出るだろう!」。脳が「テレビ観たい」と言ったら「テレビ依存症だ!」。
 脳の妄想に対する反論を持っていればそう簡単に惑わされることはありません。


【感想】

◆南雲先生のご本、特にアンチエイジング系の作品は、前から読もうと思いつつ、今まで読んだことがありませんでした。

一方本書のテーマは「集中力」ですから、方向性は違うのですが、南雲先生の習慣が結局のところ「アンチエイジング」と「集中力」の双方に良い影響を与えていた模様。

たとえば、上記ポイントの1番目では

「いざとなったら、3時間睡眠でも大丈夫!(`・ω・´)キリッ」


と言われていますが、通常は夜9時に寝て、夜中の3時に起床して、6時間睡眠を実現してらっしゃいます。

まさに「睡眠のゴールデンタイム」をフルカバーしているという。

ちなみに私は、税理士試験の受験生時代に、3時間睡眠も試しておりますが、何とか平日は乗り切れたものの、反動が週末にきて、ドッと爆睡した悪夢がw


◆とはいえ、南雲先生の「いざという時の短時間睡眠」を可能にしているのは、食生活も大きいのではないか、と。

まず基本的に、「精製した糖質」は極力控えてらっしゃるようで、「白米、パン、麺、砂糖と小麦粉は集中を妨げる」と断言されています。

その辺は、私でも何とかなりそうなのですが、問題なのは「油」。

上記ポイントの2番目の「良い油」に対して、本書では「悪い油」も名指しで挙げており、「家庭にあるサラダ油とドレッシングを今すぐ捨ててください」とバッサリです。

特にドレッシングについては、「オメガ6のほかに化学調味料や精製した糖質が入っている狂った食材です。これらは重大な集中阻害因子です」と、かなり強硬な態度。

この辺りのストイックさは、この本に通じるところがあるな、と感じた次第です。

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シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

参考記事:『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』が想像以上に凄い(2015年09月20日)


◆なお、上記ポイントの4番目では「凝りをほぐす」といいつつ、具体的な方策については、割愛してしまいましたので、ここで補足を。

まず南雲先生いわく、マッサージで凝りをほぐしても、それはあくまで一時的な効果、とのこと。

根本的に肩凝りを解決するには、四足歩行に戻るしかない……ってそれは無理なので、代わりに四つん這いでの「ぞうきんがけ」を推奨されています。

これをやると「肩甲骨まわりの筋肉を使うために、そのポンプ作用で血流が良くなって肩凝りが治る」のだとか。

他にもペットボトルやアイロンを使った運動も紹介されていましたが、長くなりますので、詳しくは本書にてご確認を。


◆また、上記ポイントの5番目の「脳の妄想」という指摘は、個人的には「目からウロコ」でした。

なるほど、「疲労」ではなく「疲労感」、「空腹」ではなく「空腹感」だと思うと、腑に落ちることばかりです。

今まで、自分自身で疲れを感じているのだから「疲労」だし、空腹を感じているのだから「空腹」なのだと思っていましたが、単なる「妄想」だったとはw

ちなみに、最後の第7章については、南雲先生の「自分語り」的なお話が多いので、一応ご留意頂きたく。

いや、南雲先生もカリスマのようで、一人の人間だったのだな、と(詳しくは本書を)。


「集中力」は、日々の生活習慣から!

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なぜ、一流の人は「集中力」が1日中続くのか? カリスマ外科医が教える脳と心の使い方
第1章 睡眠を味方につければ、「集中力」はとぎれない
第2章 結果を出す人は、昼メシを喰わない
第3章 食べ物は「集中力」の毒にも薬にもなる
第4章 集中力が続く人のライフハック
第5章 脳をコントロールして集中する
第6章 モチベーションを高めて集中する
第7章 人生は「集中力」で乗り切れる


【関連記事】

『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』が想像以上に凄い(2015年09月20日)

【健康】『座らない!: 成果を出し続ける人の健康習慣』トム・ラス(2015年08月03日)

【超健康!】『30代ビジネスマンの「太らない」「疲れない」21の習慣―世界のエリートが実践している“健康マネジメント"』水野雅浩(2015年02月18日)

【コンディション】『一流の人はなぜそこまで、コンディションにこだわるのか?~仕事力を常に120%引き出すカラダ習慣~』上野啓樹,俣野成敏(2014年11月14日)


【編集後記】

◆昨夜思わずbotで叫んだのですが、かつて当ブログで愛用していたホッテントリメーカーが、復活したようです。
そこでも書いたように、2ヵ月使えなかっただけで、ずい分苦労した気がw

……と言っても、最近の当ブログのブクマされ具合だと、とてもホッテントリにはなりそうもないのですが。


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