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2016年02月05日

【声トレ?】『「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ』秋竹朋子


「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ
「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げた作品。

著者の秋竹朋子さんは、「セブン&アイ・ホールディングス、伊藤忠商事、大阪ガス、明治安田生命、フジテレビなど250社を超える企業での研修を行い、3万人を指導」してこられたスペシャリストです。

アマゾンの内容紹介から。
「同じことを言っているのに、なぜ結果が違うのか?」声が変わるだけで、仕事の成果が上がる。改善率99%!!科学的に実証された最強メソッドで、プレゼン、スピーチ、電話対応、コミュニケーション、営業、接客に効果絶大!

なお、若干お安いKindle版も、すでに発売されております!





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【ポイント】

■1.最も簡単な腹式呼吸のトレーニング
 腹式呼吸のトレーニングの方法にはいろいろありますが、ここでは、最も簡単な方法をご紹介しましょう。
(1)手のひらを口元に持ってくる。
(2)寒さでかじかんだ手を温めるイメージで、「はぁ―――」と5秒間、息を吐く。
 たったこれだけ。2回やれば十分です。
 この方法で息を吐くと、必ず腹式呼吸ができているはずです。
片手をそのままに、もう片方の手をお腹の上に置いてやってみると、息を吐いたときにお腹が少しだけへこんでいるのがわかるはずです。


■2.舌の動きが滑らかになるストレッチ
まず、普通の状態で「らりるれろ」と言ってみてください。
 言いにくいですよね。ラ行は口や舌を細かく動かす音で、さらに連続で発声するとなると難しさが倍増するからです。
 ではトレーニングです。
(1)「あっかんべぇ〜〜〜〜〜〜」と思いっきり舌を出し、下方向に2秒かけて伸ばす。(5回繰り返す)
 たったこれだけです。
 そしてまた先ほどのように「らりるれろ」と言ってみてください。
 いかがですか?
 さっきよりも簡単に、そしてはっきりと発声できたのではないでしょうか。
 舌を伸ばすことで、舌や口の周りがストレッチされたからです。


■3.鼻づまり声の人は、口から思いっきり息を吐く
 鼻にかからない声を出すためのポイントは、口からたくさん息を吐くこと。
 人にもよりますが、いつもより強く、瞬発力をつけた息を出すと声がクリアになります。
(1)まず鼻をつまむ。
(2)そして腹式呼吸を意識して、口から思いっきり息を吐きなから、「あいうえお」と声に出す。
(3)鼻から指を外し、その発声方法のまま「こんにちは」と言う。
 何回かやるうちに、鼻にかからない発声方法をつかめるはずです。
 いかがですか? この一連の流れを5秒でやります。
 自分でもわかるほど、通りやすい、いい声が出たのではないでしょうか。


■4.下あごを下げるだけで明瞭な発音で話せる
 以前、コールセンターに勤める女性がレッスンに来たことがあります。
 その方は長年「口角を上げて話しなさい」と徹底指導された結果、やはり口の筋肉が硬くなってしまい、発音が不明瞭になっていました。言葉の出口である口や顔の筋肉は、力みすぎてもいけないのです。
 そこでもっと簡単な方法が、「下あごを下げる」です。
 口は横よりも縦のほうが開けやすく、かつ横に上げたときよりも口のなかの空間が広くなります。
 話すときに下あごを下げることを少し意識するだけで、息が出しやすくなって、よく共鳴して、いい声が出せるようになります。


■5.「えー」「あー」を防ぐために鼻から息を吸う
「えー」「あー」を挟まないようにするには、どうすればいいのでしょうか。
 1つのフレーズを言いきったら必ず「鼻から軽く息を吸う」、このクセをつけることです。
 フレーズとフレーズの間で鼻から息を吸えば、息が続いてよどみなく話せるようになりますし、ちょっと間が空くので頭のなかも整理できます。
 聞いているほうとしても、ムダな雑音がなくなって話にきちんと集中できます。先ほどと同じ文を、「鼻から息を吸う」を意識して読んでみてください。
【よい例】
「(息を吸う)本日はこのような流れで、お話を進めていきたいと思います」
「(息を吸う)目的や企画内容に合わせて、気になるところはメモしてください」
「(息を吸う)それでは本題に入ります」
 いかがでしたか? 「えー」「あー」を挟むことなく、スムーズに読むことができたのではないでしょうか。


【感想】

◆「声トレ」の効果に懐疑的な方も、上記ポイントの1番目をまずやっていただければ、その効き目が分かるハズ。

確かに腹式呼吸のトレーニングには、色々ありますし、本書でもいくつかご紹介したことがありますが、おそらくこれが一番簡単で効果があるでしょう。

ちょうど今の時期は外も寒いので、かじかんだ手を温めて、腹式呼吸のトレーニングもできれば、一石二鳥です。

ちなみに本書によると、ここでのポイントは「息を吸うことではなく、吐くことを意識すること」

しっかりと息を吐けば、その反動で自然と息が入ってくるので、吸うことは意識しなくてもよいのだそうです。


◆また、腹式呼吸の絡みで言うと、「日本語は吐く息の量が少なくても話せる言語」なのだとか。

そのため、「自然と胸式呼吸になりやすい」のだそうです。

ただ、その結果声が小さくなりがち。

そこで無理をして大声を出そうとすると、喉に負担がかかるワケです。

確かに私も、イギリスに短期留学していた際、クラブで大声で英語で話していても、全然喉が痛くならなかったんですよね。

その時は、なぜ喉が大丈夫なのか理由が分からなかったのですが、「腹式呼吸で話していたせい」だと、後になってから気が付いたというw


◆続くポイントの2番目の「あっかんべぇ」も簡単な割には効果大。

スピーチや何かしらの発表といった「緊張するシーン」の前にお試し頂きたいところです。

割愛しましたが、本書の第1章では他にも「声を出しやすくする」「声がよく通り響くようにする」「滑舌や声質をコントロールする」といったテーマごとにトレーニングを収録。

いずれもタイトル通り「1分」あれば終わるものですから、ご自分の弱点や気になる部分を改善するトレーニングだけでも、挑戦してみてください。


◆一方、「トレーニングはどうも……」というめんどくさがりの方には、第2章をご覧頂きたく。

こちらでは、本番で即使える「言葉」と「話し方」を指南してくれています。

なお、上記ポイントの4番目と5番目は、この第2章から抜き出したもの。

特に後者については、話し慣れていない人のほとんどが、「えー」「あー」を使ってしまいますので、思い当たるフシのある方は要チェックです。

この章では他にも、「流暢に話すための息継ぎのコツ」や「噛まないための秘策」が紹介されていますので、お見逃しなく!


◆思い起こせば当ブログでは、今までプレゼンテーションや、セールス、他にもコミュニケーションといったジャンルの書籍をご紹介してきました。

それぞれの作品ごとに、身に着けたいTIPS等があったワケですが、そのほとんどで「声」が媒体となっていた割には、あまりに無関心だったな、と思った次第。

実際、本書の冒頭では「声の改善で仕事の成果が変わった人たち」として体験談が掲載されており、その業績の好転ぶりは目を見張るものでした。

テレアポや営業職は当然なんですけど、「人前で話す機会がある」管理職や、「法廷に立つ」弁護士、「演説する」政治家というのも、効果を実感しているよう。

……また終章を読むと、やはり恋愛活動においても効果があるみたいですしね(小声)。


とにかく人前でしゃべる機会がある方は、必読です!

「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ
「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ
序章 「声」は最強のビジネススキル
第1章 仕事で使える声を手に入れる「1分間声トレ」
第2章 ビジネスの現場で役立つ「言葉」と「話し方」
第3章 シチュエーション別で、声を使い分ける
終章 「声」というスキルで人生が変わる


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【スゴ本】『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則』カーマイン・ガロ(2010年07月11日)


【編集後記】

◆昨日ご紹介できなった1冊。

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「人脈」を「お金」にかえる勉強 人生のステージがアップする52の具体例

中谷先生のご本は、とにかく作品数が多いので、この本も泣く泣くカットしました。


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