2016年01月05日
【本番力】『難関試験に一発合格する人の本番力』山田浩司
難関試験に一発合格する人の本番力
【本の概要】
◆今日お送りするのは、先月半ばの「未読本・気になる本」の記事にてご紹介した勉強本。もっとも本書が指南するのは、「勉強法」というより、「本番で力を発揮するための技術」という方が近いかもしれません。
アマゾンの内容紹介から。
10万人以上を難関資格に合格させてきた試験突破のスペシャリストが明かす、本番で実力を100%発揮できる心の整え方。東大受験、司法試験…一回で受かる人は必ず“プレッシャー克服法”を身につけていた!
これからの受験の季節に向けて、読んでおきたい1冊です!
12 августа 2014, Вступительные экзамены на бакалавриат и иконописное отделение. День 1 / 12 August 2014, Entrance examination for undergraduate course and icon department. Day 1 / spbda
【ポイント】
■1.「実力」と「本番力」は違うでは「実力」と「本番力」は、いったいどのように違うのでしょうか。
簡単に言えば、実力とは「その人が十全な体調で精神状態も良いときに発揮できる力」です。それに対して本番力とは「本番の試験の場においてその人の実力を十分に出せる力」のことです。多くの人は、この本番力が不足しているため、普段の実力を本番の試験で出し切ることができません。(中略)
「実力」はその人が好調なときに発揮できる能力ですが、「本番力」は実力にメンタルとテクニックを加味したものになります。
逆に言えば、メンタルやテクニックのレべルが低い場合、その人は本番の試験において実力よりも低い能力しか発揮することができません。
■2.悩んだら、紙にただ書き出す
適当な紙を用意して(できれば、きちんとしたノートでないほうが書きやすいでしょう)、筆記用具を持って、いま頭の中に浮かんでいることを、とにかくただ書き出してみてください。
誰に見せるわけでもないので、きちんとした文章になっていなくてもかまいません。ときには、文章ですらなく、絵や記号であってもいいと思います。考えていることを、支離滅裂であってもよいので、ただひたすら書いてみてください。
人は、悩んでいるとき、だいたいぐるぐると堂々巡りをしているものです。これを紙に書き出してみる(アウトプットする)ことで、自分を客観的に見て、冷静になることができます。
■3.他人と比較しない
たとえ隣の人に点数で勝ったとしても、合格点には届かないこともあります。逆に、隣の人には負けたとしても、2人とも合格していることもあります。
また、資格試験などでは定員が決まっていないことも多いものです。合格点に達した人は、人数にかかわらず全員合格になるのであれば、他人よりも良い点数を取ることには何の意味もありません。(中略)
試験勉強をしているときには、模試の成績など、他人との成績を比較せざるをえない場面がたくさんあります。しかし、突き詰めて考えていけば、試験とは結局、自分との戦いでしかありません。自分自身の遊びたい、怠けたいという心に打ち勝つことができれば、他人がどうであれ、試験には合格できるものです。
■4.試験当日も試験が始まるまではガムを噛む
頭の活性化に役立つのは、歩くことだけではありません。もっと簡便で誰でもできることは、ガムを噛むことです。
ガムを噛むと、まずガムに含まれている糖分が脳へエネルギーを補給します。これによって脳の働きが活発になります。
次に、口の筋肉を動かすことで運動神経が活性化し、脳への刺激となります。これによって集中力が高まり、精神の安定にも役立ちます。
会場へ行くまでの道のりはもちろん、試験が始まるまではガムを噛んでいれば、周囲の騒音も気にならなくなりますし、直前の学習内容も頭の中に吸収されやすくなるのです。
■5.諦めずに最後まで頑張る
合格する人というのは、まず何よりも、諦めずに最後まで頑張ることができる人です。そして不合格になる人というのは、なぜか試験前に「もう駄目だ」とあきらめてしまったかのように見える人です。
言い換えれば、不合格になる人は、試験前にすでに自分から諦めているのです。それは、厳密にいえば不合格ではありません。試合放棄であり、不戦敗です。(中略)
ですから、あなたも、自分を信じてがむしゃらに走ってください。
試験の結緒果とは、通常考えられているような、「受かる」か「受からない」かの二者択一ではありません。実は、試験の結果とは「受かる」か「あきらめる」かの二者択一なのです。
【感想】
◆お恥ずかしながら、私自身、税理士試験で結構手こずった過去があるため、本書の内容は納得できるものでした。とにかく、いくら模擬試験でいい成績をとっても、本番で同じように点が取れないと意味がないのが受験の定め。
ちなみに本書の第1章は、下記目次にもあるように「実は模試上位者の半分は、本番で不合格になっている」という物騒なモノで、多少盛っているかもしれませんが、そのくらい「本番で力を発揮できない」人はいるものなのです(私含む)。
そこで、本番で力を発揮するためには、上記ポイントの1番目で触れられている「本番力」が必要だということ。
◆そのために本書では、第3章にて「プレッシャー克服術」を指南。
上記ポイントの2,3番目は、この章からになります。
自己啓発書を読んでいる層にとっては、「悩んだら書き出す」というのは、結構メジャーなTIPSなんですけど、受験生にとってはそうでもないので、知らなかったらぜひお試しを。
また、割愛した中で「リフレーミングですべてのできごとにプラスの解釈を加える」というのもあって、これも自己啓発書で見るやつかな、と。
なお、この章では「正しい模擬試験の受け方」にも触れていますので、模擬試験を受けられる方は要チェックで。
◆一方第4章は、「本試験直前の過ごし方」について。
正直ここだけで1本記事が書けそうなんですが、さすがにそれは自重しましたw
1点、風邪の予防法等に触れられているのですが、本気で予防したかったら、この本がオススメ。
かぜの科学:もっとも身近な病の生態 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
参考記事:お前らもっと『かぜの科学』の凄さを知るべき(2015年01月21日)
とにかく風邪は、ウィルスの付いた手で鼻や目を触る事によって感染することがほとんどなので、手洗いは神経質になるくらいやるべきでしょう。
◆そして最後の第5章から抜き出した、ポイントの5番目の「諦めずに最後まで頑張る」というのは本当だと思います。
直前で「もう駄目だ」とあきらめれば、受験しないのですから、確かに楽にはなれます。
でもそこで諦めないで食らいつくことが、合格するために必要なこと。
「試験の結果とは『受かる』か『あきらめる』かの二者択一」というのは、目からウロコでした。
今年こそ合格したい方に!
難関試験に一発合格する人の本番力
第1章 実は模試上位者の半分は、本番で不合格になっている
第2章 本番での実力発揮を妨げる"プレッシャー"の正体
第3章 試験前3カ月を切ったら始める、プレッシャー克服術
第4章 本試験日直前にすべき17の事前準備
第5章 試験の合否を決めるのは、学力ではなく本番力
【関連記事】
【強力!】「必ず合格する“成川式”勉強法!」成川豊彦(2008年02月15日)【正しい目標設定とは?】『絶対的な自信をつくる方法---「OKライン」で、弱い自分のまま強くなる』森川陽太郎(2014年07月17日)
これは凄い! 『成功する練習の法則』を便利にする8つのツール(2013年07月22日)
【オススメ】『受験脳の作り方―脳科学で考える効率的学習法』池谷裕二(2011年12月09日)
【羽生流】『結果を出し続けるために (ツキ、プレッシャー、ミスを味方にする法則)』羽生善治(2010年12月13日)
【編集後記】
◆本日の「Kindle日替わりセール」から。仕事は楽しいかね?
大昔にシゴタノの大橋さんがオススメされていて知った本ですが、未だに中古がそこそこのお値段なのにはビックリ。
そのロングセラーが、今回のセールでは「65%OFF」でお求めになれます。
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「私と100冊の勉強本」へ
「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
スポンサーリンク
この記事へのトラックバックURL
●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
当ブログの一番人気!
9月16日まで?
9月26日まで
Kindle月替わりセール
年間売上ランキング
月別アーカイブ
最近のオススメ
最近の記事
このブログはリンクフリーです