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2015年12月14日

【自己啓発】『ペンタゴン式 ハードワークでも折れない心のつくり方』カイゾン・コーテ


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ペンタゴン式 ハードワークでも折れない心のつくり方


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、前作『ペンタゴン式目標達成の技術』が当ブログでも人気だったカイゾン・コーテの最新作。

本書でも引き続き、私たちでも実践できる「ペンタゴン式メソッド」を指南してくれています。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
CIAやFBIと並び、数々のハリウッド映画の舞台としても知られる、アメリカ国防総省、通称「ペンタゴン」。傘下に軍を携え、アメリカ国防の要として君臨する、世界最大の組織でもあります。
軍隊での経験は、特別なものと思われるかもしれませんが、実際はビジネスマンが経験する状況と、とてもよく似ています。本書はペンタゴンの現役キャリアである著者が、これまでベールに包まれてきたペンタゴン式「折れない心」をつくるシンプルな習慣を、初めて公開したものです。

なお、Kindle版のご用意もありますので、そちらもご検討ください!





The Pentagon / mindfrieze


【ポイント】

■1.ペンタゴンが定義する「折れない心」とは?
 ぺンタゴンが定義する「折れない心」とはつまり、自分の弱点や弱みを素直に直視することでそれを受容すること、そしていかなる変化にも対応可能な柔軟性を持ち、たとえ困難に陥り失敗するようなことがあっても、そこからしなやかに回復できるタフさを意味するのです。本書でもこれを「折れない心」の定義として話を進めていくので、この定義はしっかりと頭に入れてください。
 繰り返しになりますが、明確な定義がないゴールは、正しいゴールとは言えません。また、問題の根本解決を無視して何かを我慢し続けたり、痛みに対して見ないふりをしたりするような努力をしても、真に強い心を構築するためには何の役にも立たないと再度認識しましょう。


■2.問題が起きても「犯人捜し」をしない
 殺人事件など、犯人特定が絶対必要な場合は別ですが、そんな場合ですらフォーカスすべきは起こってしまった(あるいは起こっている)問題をどう解決するか、にあるはずです。犯人捜しに囚われた心は、本来乗り越えねばならない課題、解決すべき事柄から自身の思考を遠ざけます。そして本来集中すべき問題から遠ざかった思考のままでは、人は冷静に問題解決をすることもできないでしょう。(中略)
 心のキャパシティを常に広げるためにも、問題の「根本解決」と「犯人特定」をすり替えないでください。大事なのは問題の焦点を見失わないことであり、犯人捜しではないのです。


■3.意見の違う他人の考えを「道具」と考える
 我々にとって異なる意見というのはつまり、それ自体が使える「ツール」なのです。予測不可能な未来を予測していくには、多くの人の異なる考えが必要なのです。ですから異なる意見は排除するのではなく、何かを検証するための「材料」にすべきです。そのように考えることができるようになれば、どんな人の意見も貴重になります。
 人から学ぶことは人生そのものを学ぶことにも通じますから、たとえ意見の違いから、誰かとの間で苦い思いを経験しても、それはのちにあなたの糧となり有益な教訓に変わるでしょう。


■4.物事を始める際に明確にすべき3つの点
1 何を決めるか
2 目的は何か
3 制約条件は何か
 物事を始める(スタートする)際には、必ずこれら3点を明確にする必要があるのです。しかし、それがとても重要なことで、その時の決定で未来が変わるかもしれないような一大事であっても、3つの必要条件が暖昧なまま、何となく物事をスタートさせてしまうケースは驚くほど多いのです。条件不備のままスタートさせてしまう物事というのは、後で苦労することが多く、結果あなたを疲弊させる原因になります。

 
■5.「結果」思考ではなく「成果」思考をする
【「結果」思考】
「プレゼンテーションに失敗してしまった。上司に想定外の説明をプレゼンテーションの席で任されてしまったため、極端に緊張してしまった。その結果、一番大事な数字の説明の際に、頭が真っ白になってしまった。自分と上司のコミュニケーションの悪さもお客様に露呈してしまった」
【「成果」思考】
「プレゼンテーションに失敗してしまったことで、上司と事前にコミュニケーションが少なかったことを反省できた。自分が担当する内容以外も、事前に把握すべきだということを学んだ。(中略)今後はもっと、上司とうまく連携してプレゼンテーションができると、チームとしての信頼性もアピールできるだろう」
 お分かりでしょうか。同じことを経験しても、「結果」として失敗を片付けてしまう姿勢と、「成果」として経験を意味づけした上で、それらを次に生かすという姿勢は、こんなにも違うものなのです。強くしなやかな心を構築する上で、「成果」思考で物事を考えることは、必要不可欠だと思ってください。


【感想】

◆本書は下記目次の通り5つの章に分かれており、今回は上記ポイントもそれに合わせて、各章から1つずつ抜き出してみました。

まずポイントの1番目は、まさに本書のテーマである「折れない心」の定義から。

ここで比較対象として挙げられていたのが、「全く痛みを受けない、超人のような強靭な心」である「強い心」です。

しかし「折れない心」は、それとは違い、どんな圧力や負荷がかかっても、変化に柔軟に対応する「竹のような心」であるとのこと。

そのためには、このポイントの1番目で言われているように「自らの弱さを受容」する必要があるようです。


◆続く第2章では、スナイパーの呼吸法である「タクティカル・ブリージング」や、ペンタゴンのすべての部隊で取り入れられているという「マインドフルネス瞑想」が登場。

ただしこれらはいずれも前作で触れられているので今回は割愛し、上記ポイントの2番目の「犯人捜し」の問題点を挙げました。

言われてみたら、確かに何かしらの問題が起きたら、私たちはまず「誰が悪い」という思考になりがちですので、これは留意すべきかと。

同じように私たちがやりがちなのが、上記ポイントの3番目にある「異なる意見に耳をふさぐ」ことです。

ここでは「異なる意見」を「道具」にせよ、と言っていますが、まずは「意見」から「感情」を切り離すべきだと個人的には思う次第。


◆一方、第4章から抜き出した上記ポイントの4番目の「3つの点」は、まったくその通りだと思います。

問題が起こった際に「とりあえず問題解決に当たろう」というスタンスが、どんなにマズイかは疑う余地がありません。

ペンタゴンにおいても、この3つを明確にしてから、物事を始めるとのこと。

そして第5章からの上記ポイントの5番目の「成果思考」も、「折れない心」のためには、必要不可欠なものなのだそう。

つまり「起こってしまったことの意味づけ」を、次に何かを行う際に「ツール」として活かすワケですね。


◆本書は著者のカイゾン・コーテという「現役のペンタゴン関係者」が書いているとはいえ、決して特別なメソッドやTIPSが繰り広げられているわけではなく、汎用性は高いと思います。

ただ逆に特別ではない分、ペンタゴンである必然性も薄れてしまう気が。

もっとも本書の中には、軍やペンタゴンにおける習慣等も事例としていくつも登場しますので、「ペンタゴン採用のメソッド」であるのも、また事実です。

個人的には、その辺にはあまりこだわらずに、実践できるものを取り入れていくのが良いと思われ。


「竹のような心」になるために!

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ペンタゴン式 ハードワークでも折れない心のつくり方
第1章 「折れない心」を定義する――強い心のメカニズムを知りつくす
第2章 「折れない心」を整えるペンタゴンの常識――心のキャパシティを増やす
第3章 実践現場で自分を強くする――逆境や困難を受け入れる
第4章 想定外を乗り越えよ! ――目の前にある困難、逆境に対処する
第5章 「起こってしまった現実」に対処する――心の回復力を身につける


【関連記事】

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【正しい目標設定とは?】『絶対的な自信をつくる方法---「OKライン」で、弱い自分のまま強くなる』森川陽太郎(2014年07月17日)


【編集後記】

◆8日から始まった「サイバーマンデー」も今日が最終日ですね。

Amazon.co.jp タイムセール 毎日更新

初日だけ商品を見繕ってみたものの、掘り出しモノであれば、即、在庫切れになってしまう以上、ご紹介する意義が感じられなくて(涙目)。

その点、売り切れを考えなくても済むのがKindle本で、サイバーマンデーでは、下記「コミックのまとめ買い」が対象になっている模様。

Amazon.co.jp: 【最大50%OFF】Kindle本まとめ買いセール: Kindleストア

一応、私でも知ってるのがこの辺ですがw

[まとめ買い] 賭博堕天録カイジ

[まとめ買い] 俺の空

[まとめ買い] 天才ファミリー・カンパニー


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