2015年11月29日
【仕事術】『仕事ができる人の「デスクトップ」は美しい』日本タイムマネジメント普及協会
仕事ができる人の「デスクトップ」は美しい
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げた仕事術本。単なるデスクトップの整理本ではなく、書影にもあるように、PCをフル活用した業務の効率化&改善術が展開されています。
アマゾンの内容紹介から。
アナタの仕事の舞台は、ズバリ、「デスクトップ」です!
「メール」「スケジューリング」「汎用ソフト」「SNS」といった仕事のツールが舞台を支えています。
せっかくの舞台が、物置状態で身動きができない、こだわりがない「デスクトップ」では、「残念な人」「イマイチな人」どまり。
「デスクトップ」はつねに美しく保ち、使いやすさにこだわりを持つことが、「頭がいい人」の共通項なのです。
上記記事の時点と違い、今ならKindle版でもお読み頂けます!
work's desktop / mauren veras
【ポイント】
■1.ファイルは「処理前」「処理中」「処理済み」のフォルダで管理するまず、「処理中」と「処理済」のフォルダをつくります。
作業中のファイルは、「処理中」のフォルダに入れます。そこでファイルを一括管理するのが最もシンプルですが、作業の種類やプロジェクトが多岐にわたるような場合は、サブフォルダをつくってもいいでしょう。
そして、作業がおわったファイル(またはサブフォルダ)は、「処理済」のフォルダに移動させます。
このように、処理済と処理中をハッキリ区別することがポイントです。
では、作業前のファイルについては、どうでしょうか?
やはり、「処理前」のフォルダをつくって、作業前のファイル(案件)を一時保管しておくのが基本です。
■2.頭のいい人の仕事の優先順位の付け方
まず、重要性の代わりに、「自分がやるか? 他人でもできるか?」で判断します。
また、緊急性の代わりに「いまやるか、あとでやるか?」というモノサシを使います。
具体的にいえば「今日か? 明日以降か?」、あるいは「今週か? 来週以降か?」という明確な期限を、各自の判断であらかじめ決めておくのです。
一般的には、「今週か? 来週以降か?」という週単位がわかりやいでしょう。
(詳細は本書を)
■3.メールチェックは1日3回にする
出社して、パソコンを起動させると、まずメールソフトを開くという人は多いでしょう。メールは、昼夜を問わず送られてくるので、気になるのは当然です。したがって、これが1回目のチェックになります。
このあとは、担当業務によって異なりますが、一般的には「朝イチ、午後イチ、退社前」の1日計3回でも十分なはずです。顧客や取引先とのやりとりが頻繁にあるなら、「1時間ごと」「2時間ごと」などとしてもいいでしょう。
いずれにしても、メールチェックのタイミングを事前に決め、それを自分のルールとして守ることが大切です。
■4.「主観」と「客観」を使い分ける
たとえば、自分の思いや解釈といった主観情報は、数字などの客観情報に置き換えることで、より正確に伝えることができます。前述の例でいえば、「納期を延ばしてほしい」という思いを「×日の猶予があれば」という表現に置き換えています。
また、「相談」では、相手の共感を喚起するために数字の羅列ではなく、自分の思いを添えることもあります。
「業務に遅れが生じています。×日の猶予があれば間に合うのですが、お知恵を拝借できないでしょうか? 先輩のアドバイスが頼みの綱です」といった具合です。
■5.SNSを使い分けるための3つのポイント
基本的な機能は同じでも、SNSにはそれぞれ持ち味があります。それを理解したうえで、自分の目的に合わせてSNSを使い分けることが大切です。
その際のチェックポイントは次のとおり。頭がいい人は、ここを押さえています。(1)情報を「発信」したいのか、惰報を「受信」したいのか?
(2)相手とどう向き合うのか? 「1対1」か、「1対多」か、「多対多」か?
(3)リアルな人間関係に近づきたいのか、バーチャルな友人・知人でいいのか?
【感想】
◆本書の書名は『仕事ができる人の「デスクトップ」は美しい』なのですが、書影にもあるようにサブタイトルが付いていて、それが「頭がいい人はちょっとの工夫で圧倒的な差をつける! 29の知識とテクニック」というもの。本書ではそれに従ってなのか、まず冒頭で「現状診断! あなたは『あたまがいい人』?」と題して、全29問のチェックリストが収録されています。
さらには各章もその項目ごとに、「頭がいい人は〜」「イマイチな人は〜」「残念な人は〜」と3パターンを提示。
その流れで、上記ポイントの2番目や5番目で「頭のいい人」というフレーズが出てきますが、その言葉自体には、あまり他意はないと思います。
◆もっとも、そのポイントの2番目についていうと、重要性や緊急性の代わりに「自分がやるか? 他人でもできるか?」と「いまやるか? あとでやるか?」という軸を使う、というお話は、この本でも目にしたことが。
ワーク・コントロール 仕事に振りまわされないための[スマートマネジメント]
参考記事:【仕事術】『ワーク・コントロール 仕事に振りまわされないための[スマートマネジメント]』行本明説(2015年10月30日)
実際、本書には「主要参考文献」が巻末に収録されているのですが、その中に上記の本も挙げられていました。
ただし、この本は1冊丸ごとこの手のお話(「スマートマネジメント」)だけあって、もっと深く掘り下げられているのが特徴です。
また、仕事の分け方も全部で6つと多い(本書だと3つ)ので、興味のある方は、そちらにてご確認を。
◆さて、下記目次にあるように、最初の3章は「デスクトップ」「スケジューリング」「メール」と、いわゆる「仕事術系」なのですが、最後の2つの章は「汎用ソフト」と「SNS」と、よりITネタ寄りに。
ただし、本来はそれぞれで1冊の本になるような「ワード」や「エクセル」「パワーポイント」等について、それぞれ1項目、ページにして6ページほどしか割かれていないため、少々物足りなく感じてしまいます。
ちなみに、「RSSリーダー」や「エバーノート」「ドロップボックス」も、同じく「汎用ソフト」として第4章に登場しているのですが、こちらは知らない方のためなのか、機能解説が中心に。
さらに第5章では、「ツイッター」や「フェイスブック」等の「SNS」について言及しています。
これらについて、上記ポイントの5番目にあるように、「使い分け」が大事というのは、私も同意。
……もっとも私の場合は、どれも基本的には「情報発信のみ」に使っている関係で、活用できていないというか、SNSである必要性があまりないのですが(ダメじゃん)。
◆このように本書は、その内容が多岐に渡っています。
個人的には最初3つの章だけで1冊に仕上げてもらっても良かったと思うのですが、本書の立ち位置が「PCをフル活用した業務の効率化&改善術」ですから、後半の2つの章も必要だったのかと。
……むしろ、仕事の連絡をLINEでなさっているような世代の方にとっては、その2つの章が中心でも良いのかもしれません。
また、上記で触れた「主要参考文献」には、数多くの「仕事術本」や「ITネタ本」が収録されており、そちらも興味深いところ。
上記ポイントでは触れていないものの、その中の何冊かは当ブログでもレビューしており、それらを下記関連記事に載せておきましたので、ご覧ください。
業務を改善したい方に!
仕事ができる人の「デスクトップ」は美しい
はじめに
現状診断! あなたは「頭がいい人」?
プロローグ 仕事ができて頭がいい人ほど、「デスクトップ」が美しい
第1章 「デスクトップ」を整えて仕事に向き合う
第2章 「スケジューリング」で仕事もぐんぐん進む
第3章 「メール」で上手にコミュニケーションする
第4章 「汎用ソフト」を自分のために活用して成長しよう
第5章 「SNS」を駆使してあなたの世界を広げる
エピローグ ツールを鞄にしのばせてデスクを離れよう
【関連記事】
【仕事術】『ワーク・コントロール 仕事に振りまわされないための[スマートマネジメント]』行本明説(2015年10月30日)【整理術】「整理HACKS!」小山龍介(2009年06月29日)
【オススメ!】『ビジネスマンのための「行動観察」入門』松波晴人(2011年10月20日)
【号外】『できるポケット+ Evernote 改訂版』&『できるポケット Twitterをスマートに使いこなす基本&活用ワザ100 [できる100ワザ ツイッター 改訂新版]』発売のお知らせ(2011年04月04日)
【メモ】Dropboxを導入してみました【今さらですが】(2011年07月08日)
【編集後記】
◆今日のお買いもの。MONODAS2016 (100%ムックシリーズ)
毎年この時期に出ている、雑誌『MONOQLO』の「辛口採点簿」の年間総まとめです。
当ブログでレビューするとしても、苦手な(?)デジモノ以外になりますがw
ご声援ありがとうございました!
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