2015年11月14日
【集中力】『集中力の磨き方』に学ぶ5つのTIPS
集中力の磨き方 (リンダパブリッシャーズの本)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日の記事の編集後記にて触れていた1冊。著者の植西 聰さんは「心理カウンセラー」とのことで、特に心理面に長けた「集中力の磨き方」に秀でた面があるようです。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
大きなことを成し遂げた偉人、成功者、あるいは夢や願望を実現して幸せに生きている人たちは、共通して、高い集中力の持ち主です。
高い集中力があったからこそ、短い人生の中で驚くようなことを成し遂げることができたのです。本書では、それらの人たちの言葉を紹介しながら、集中力を高めるための考え方なども紹介しています。
また、幸せに楽しく生きるための、集中力を磨くコツをいろいろな角度から紹介し、またその実践法を紹介しました。
今回は本書の中から、集中力を磨くための5つのTIPSを選んでみましたので、ご覧ください。
【ポイント】
■1.リラックスできる音楽を聴く6/365 / Prince Lang Gallery
「集中力を高める」という意味で注目されるのが、α波です。
この脳波は、人がリラックスしている時や集中力が高まっている時に現れる脳波なのです。そして日常生活の中でちょっとしたことを試みることによって、このα波の発生が多くなることがわかっています。
たとえば、クラシックのようなリラックスできる音楽を聴くことです。
いい音楽を聴いていると、脳の中でα波がたくさん発生して、集中力が高まるのです。
◆本書ではクラシックが推奨されていますが、必ずしもクラシックである必要はないと思います。
環境音楽やヒーリング系の楽曲の方が集中できる人もいるでしょうから、この辺は色々試してみるべきかと。
■2.イメージングで「自己効力感」を強める
Data + Content Variety Show / NYC Media Lab
心理学では、この「自己効力感」が強い人ほど、仕事などの高い集中力を発揮することができると言われています。
言い換えれば、「自己効力感」を強める工夫をすることが、集中力を強化するコツになるのです。
「自己効力感」を強める方法の1つとして、「イメージング」があります。
自分が、やりがいのあるプロジェクトの先頭に立って、大活躍している場面をイメージしてみるのです。
◆本書曰く「このようなポジティブなイメージが自分自身の潜在意識に働きかけて、自信、勇気、やる気といった感情を作り出す」そうで、そしてそれが「高い集中力」を発揮する原動力になるとのこと。
さらに、こうしたイメージングは「夜寝る前に行うのがより効果的」らしいので、意識してみてください。
■3.適度の休息をとっていく
Cub resting on the rock / Tambako the Jaguar
メンタル・トレーニングの研究では、人間の集中力が持続するのは、平均しておよそ50分だといわれています。
勉強でも仕事でもそうなのですが、50分をすぎると、集中力が落ちてきます。(中略)
ですから、50分間一生懸命にがんばった後は、10分程度休憩することが大切になってきます。
お茶を飲んだり、しばらく目をつぶってぼんやりしたり、ちょっと近所を散歩してみたりするのです。
このような休憩時間を10分程度取ることによって、物事に集中する力はよみがえります。
◆人によっては、50分持たない人と、もっと集中し続けられる人がいますから、あくまでこれも目安ということで。
ただ、途中休憩を取っていても、8時間位経つと集中力は落ちてしまいますので、それを計算の上で作業するようにしましょう。
■4.話を聞く時にはメモを取る
Portable Plotting Kit / mpclemens
人の話を集中して聞くにには、3つのコツがあります。
・メモを取りながら、相手の話を聞く。
・適度の相づちをうちながら、相手の話を聞く。
・質問や感想を述べながら、相手の話を聞く。
相手の話の内容のポイントを整理しながら話を聞くことで、より集中して相手の話に耳を傾けられるようになります。
◆「メモを取りながら話を聞く」というのは、すでに習慣になってる方もいますが、それによって集中力が増すとは知りませんでした。
またそうすることによって、相手への自分の印象も良くなる、という付加価値も見逃せません。
■5.単純作業は複数で、思索作業は1人でする
The new (and boring!) Starbucks / Global X
実は心理学では、仕事の内容によって、まわりに人がいる時のほうが集中できる場合と、1人でいる時のほうが集中できる場合があることが知られています。
たとえば、「単純な事務的作業」を行う場合には、まわりに誰かいる時のほうが集中できると言われています。(中略)
一方で、新しいアイデアをひねり出さなけければならないといった、「思索的な作業」は、1人になるほうが集中力が増す、といわれています。
◆ここでいう「単純な事務的作業」とは、具体的にはパソコンの入力業務や資料の整理、数字の計算等々のことで、これらは大勢の人が集まっている職場で行うほうが、かえって集中できる、とのこと。
俗に言う「暗記モノ」は、「単純な事務的作業」ではないのかもしれませんが、これも電車の中のような「まわりに人がいる」方が集中できた記憶はあります。
【感想】
◆冒頭の内容紹介では、「偉人」や「成功者」といったフレーズが出てきていますが、今回はTIPSを抜き出したため、こうした人々のエピソードは、丸ごと割愛してしまいました。本書内で登場するのは、オリンピックメダリストのフローレンス・ジョイナーや、鉄鋼王アンドリュー・カーネギー、劇作家のバーナード・ショー、それにお馴染みウォルト・ディズニー等々。
ただし、すべての小見出しごとに誰かが登場するわけではないので、その辺はご留意ください。
……実際、上記ポイントのTIPSは一般論なので、誰も登場しておりませんしw
◆また、誰かしら登場する話であっても、ジョイナーのように「トップになるために必要なものは、夢とトレーニングと、そして集中力だ」と述べたくらいに、集中力に特化したエピソードのある人なら分かります。
そもそもスポーツをやってる人の多くは、集中力が必須でしょうから。
ただ、カーネギーやバーナード・ショーと、集中力がどうも結びつかず、若干「こじつけ」感があったことは否定できません。
たとえば本書内にある「願望を短い言葉にまとめる」(ジョセフ・マーフィー)というTIPSなどは、それ自体は納得するんですけど、集中力はあまり関係ないんじゃないか、と思うワケでして。
むしろ、実在する人物を持ってくるなら、こういう方の方がうってつけのような気が。
◆一般的に「集中力」を扱う本の場合、ガチな受験を目指すのであれば、当ブログであれば「勉強本」カテゴリになりますし、仕事の生産性を高める意図があれば「仕事術本」カテゴリになります。
一方、本書の場合、目指すゴールに「成功」があり、そのための「集中力」であるため、カテゴリとしては「自己啓発書」が適切かと。
もともと著者の植西さんの著作も自己啓発系のモノが多いですし、そう言う意味ではしごく当然。
ただ、上記TIPSだけを見て、受験に使える、と思われてしまうと、ちとアンマッチかな、と思って、この点に触れさせて頂いた次第です。
と言いますか、むしろ上記のTIPSは、植西さんでなくてもいいものばかりなので、この記事自体が少々紛らわしいのですけどね(すいません)。
集中力の磨き方 (リンダパブリッシャーズの本)
第1章 集中力があってこそ、大きなことを成し遂げられる
第2章 集中力を発揮して、逆境を乗り越える
第3章 自分への自信が、高い集中力を生み出す
第4章 リラックスしてこそ、物事に集中できる
第5章 いいイメージを持つことで、集中力が何倍にもなる
第6章 発想を変えることで、高い集中力がよみがえる
第7章 感情を上手にコントロールする能力を持つ
第8章 どうしても集中できない時は、こうしてみる
第9章 人に貢献する意識を持つことで、より集中力が増す
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【編集後記】
◆「集中力」と言えば、この本が平積みになっているのをよく目にします。決定版 集中力
ただこの本、絶版になっている単行本が文庫化されて、さらに単行本で出し直している作品なんですよね……。
ご声援ありがとうございました!
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