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2015年10月12日

【読書】『週刊ダイヤモンド2015年10/17号』は、読書特集です!


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週刊ダイヤモンド 2015年 10/17 号 [雑誌]


【本の概要】

◆コンビニで見かけた今週号の週刊ダイヤモンドは、毎年この時期恒例の読書特集。

当然のようにゲットしたところ、成毛 眞さんや佐藤 優さんといったお馴染みの「本の達人」面子が揃ってました!

そこで、今日はその中身を簡単にご紹介してみようかと。

Kindle版も出ているので、お好きな方で!






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【『週刊ダイヤモンド2015年10/17号』特集「読書」を極める!より】

■1.「成毛眞と本を買いに」

◆まず今回の特集は、「Part1 知性を磨く読書術」「Part2 『新しい図書館』戦争」「Part3 出版不況と闘う書店」と3つのパートに分かれていまして。

基本的にPart1中心でお送りしますが、それに先立って掲載されているのが、この成毛さんのパート。

成毛さんが、私にもなじみの深い「丸善丸の内本店」を訪れて、本を吟味した上で買うというものです。

成毛さん曰く、時間に余裕のあるときは、エスカレーターで3階に行き、そこからフロアを降りながら「新刊という名の獲物を物色する」のだそうw

私も一応3階にもいきますが、それは新書コーナーが3階にあるからであって、成毛さんのように芸術書なんてチェックしたことすらなく。


◆今回成毛さんは7冊買われており、当コーナーではその経緯というか、ヨミやら感想やらも一緒に掲載されています。

基本的に自己啓発書やら実用書にはあまり食指を伸ばさない成毛さんだけあって、当ブログの読者さん的には微妙な本が多いのですが、この辺ならアリかな、と……。

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ネオ・チャイナ:富、真実、心のよりどころを求める13億人の野望
そのビジネス書系の本で今年の一押しと言ってしまってもいいかもしれないのが『ネオ・チャイナ』だ。中国という国、そこで暮らす人の今を、偏見や敵意なく知りたければ、これを読まずにいられないだろう。

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競争の戦略
ボクはこれを若いころ、むさぼるように読んだ。経営判断のためには、どんなデータを集め、どうものを考え、どういう結論を出すのか、この本で学んだ。(中略)
 今、『新訂』をぱらぱらと読むと内容はやや古くなっているが、それでも、枠組みは古びていない。価格は5631円だが、目線の高い若いビジネスマンにとっては、高い買い物ではないはずだ。

一応、成毛さんの読書術系の本もご紹介しておきます。

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教養は「事典」で磨け ネットではできない「知の技法」 (光文社新書)

参考記事:【事典】『教養は「事典」で磨け ネットではできない「知の技法」』成毛 眞(2015年08月18日)


■2.「知性を磨く読書術」

●佐藤 優さん

◆これまた読書家として知られる佐藤 優さんには、4ページものインタビューを敢行。

「嫌韓本や日本礼賛本は読めば読むほど頭が悪くなる」といったキワドイ話もあるのですが、とりあえず当ブログに関係しそうなオススメ本を。

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論理学
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論理トレーニング101題
 論理力は、本を読む基礎体力を付けるという意味で重要です。
 例えば、野矢茂樹さんの『論理学』(東京大学出版社)、『論理トレーニング101題』(産業図書)などが良いです。

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岩波講座 世界歴史〈1〉世界史へのアプローチ
 取りあえず、ビジネスパーソンとして、どの程度の本が読めればよいのかといえば、全28巻+別巻1の『岩波講座 世界歴史』(岩波書店)です。このシリーズの内容を消化できる水準に達すれば、本を読みこなす力は十分に身に付けられたと考えてよいでしょう。
そのほか佐藤さんは、受験参考書もオススメされてるのですが、詳細は本特集にて。

一方こちらは、佐藤さんの読書術を含んだ本。

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人たらしの流儀

参考記事:【知的生産】『人たらしの流儀』佐藤 優(2011年06月28日)


●野口悠紀雄さん

◆今回の特集では、野口先生に「スティーヴン・キング ベスト3」とか「SF小説ベスト3+1」聞いちゃってるのですが、正直ご紹介してもしょうがないので割愛。

というか、見出しで「米国留学で身に付けた"サバイバル読書法"」と付けといて、このセレクトはないんじゃないかとw

仕方がないので、その読書法の部分を引用。
 私は、本を読むときには、専門分野の本であってもそうでない分野の本であっても、いつも実行していることがあります。
 それはまず、(1)読むに値する本か、(2)読むべき箇所はどこか、をできるだけ早く判定することです。そのため、本のぺージをめくりながら、キーワードなどを拾い読みします。新書は5分、単行本は15分でほぼこのプロセスを完了することができます。どのような本でも同じプロセスを経ています。
具体的には本書にてご確認を。


●出口治明さん

◆一方出口さんは、「骨太な歴史本ベスト3」と「平易な歴史本ベスト5」をご紹介。

……正直、1つも知らなかったんですが、教養のあるビジネスパーソンになるなら、きっと手をつけるべき壁なんでしょうね(遠い目)。

ちなみに、これらとは別に、出口さんの選書法について述べられた部分があるので、そこから。
 現在は、もっぱら新聞の書評欄に頼っています。自宅では、「朝日新聞」「読売新聞」「日本経済新聞」と3紙を購読しています。書評欄が掲載される日曜日には、これらの新聞で紹介される本は、合計して50冊近くになります。
 書評欄は、時間をかけて、じっくり読みます。そこで、ゾクゾクするような本を発見すると、「これはもう読むしかない」となります。

この辺については、当ブログでもご紹介した、こちらの本もご参考まで。

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本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法 (角川oneテーマ21)

参考記事:【読書術】『本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法』出口治明(2014年09月12日)


●小宮一慶さん

◆小宮さんは、多読派ではなく再読派とのこと。

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道をひらく
 例えば、松下幸之助さんの『道をひらく』(上・下。PHP研究所)は、もう25年近く、毎日少しずつ再読しています。通算で100回以上は読んでいるのではないでしょうか。また、P.F.ドラッカーの『抄訳マネジメント』(ダイヤモンド社)なども、ボロボロになるまで読みました。
ちなみに、最近薦められて面白かったのが、こちらだとか。

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経済学の宇宙

そういえば小宮先生も、以前こんな読書術本を出されてましたっけ。

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ビジネスマンのための「読書力」養成講座 (ディスカヴァー携書)

参考記事:【読書力】『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』小宮一慶(2008年09月19日)


■3.齋藤 孝さんインタビュー

◆これまた読書家として名高い齋藤先生は、特にどの本を薦めるということではなく、齋藤流の「読書術」についてお話を。
 本は最後まで読む必要はありません。その代わり、より多くの本し触れ、エッセンスを片っ端から吸収していけばいい。(中略)
 熱効率の良い読書のこつは、まず目次を見て、誰かに話したくなるような内容を見つけることです。「始めに」と「終わりに」を先に読んで、当たりを付けるのもよいでしょう。
曰く「全体の2〜3割を読む」という程度で良いとのこと。
 あと、人に話すのも早いうちがいいですね。時間を置くと記憶が薄れます。誰でも構わないので、3分くらいで話しておくと、自分の持ちネタを1つ増やしたという感覚が得られるはずです。
ちなみにこの読書法だと、「常に10冊同時に読む」つもりでやるとのこと。

とにかくこうやって「並行読書」をしないと、1冊読んで、次の本を選んで読むまでの間に、SNSのようなコミュニケーションに時間を取られてしまう……って思い当たるフシのある方もいらっしゃるのでは?

齋藤先生の読書術本は、当ブログでも何冊もご紹介していますが、とりあえずこの2冊を。

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本をサクサク読む技術 - 長編小説から翻訳モノまで (中公新書ラクレ)

参考記事:【読書術】『本をサクサク読む技術 - 長編小説から翻訳モノまで』齋藤 孝(2015年08月08日)

4046004797
大人のための読書の全技術

参考記事:【読書術大全】『大人のための読書の全技術』齋藤 孝(2014年08月07日)


【感想】

◆以上、基本的に当ブログに直接関係のありそうなテーマだけ、ご紹介してみました。

実は「知性を磨く読書術」のパートでは、本当は池内 恵さんと市川真人さんのお2人も登場し、それぞれオススメ本等紹介されているのですが、ジャンル的に私が良く分からないので省略させてもらっております。

……ただ、市川さんが言われるように「ビジネスパーソンには、あえて"異質なものに慣れる"という読書を勧めたい」というご指摘はもっともかと。

そして市川さんは「これまで日本の現代小説をほとんど読んだことのないビジネスパーソンに薦めることを想定」して、現代小説を10冊セレクト。

「読書」というと、当ブログの読者さんの多くが「ビジネス書や実用書」を想定されていると思いますが、世間一般的には、こういった「小説」の方がメインであることは意識しておきたいものです。


◆また、上記で触れたように、このPart1に続く、「Part2 『新しい図書館』戦争」「Part3 出版不況と闘う書店」という2つの章も読みどころ満載。

まずPart2では、今話題の「TSUTAYA流図書館」について分析しています。

それにしても、この「TSUTAYA流図書館」のある武雄市の隣、佐賀県伊万里市に「全国の図書館員が憧れる図書館」があるとは知りませんでしたよ……。

伊万里市民図書館 トップページ

またそれに続いて、「全国に広がる新しい図書館」と題して、全国各地のニュータイプの図書館についても紹介。

一応都内では、千代田図書館が掲載されていました。

私はもっぱら「本は買う派」なのですが、図書館好きならこのページは見逃せないと思います。


◆さらにPart3では、つい先日発売になったこの本をとっかかりに、出版業界の問題について言及。

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職業としての小説家 (Switch library)

ご存知の方も多いと思いますが、この本は通常とは違ったルートで販売されています。

紀伊國屋書店の「慣習破り」に業界から批判殺到!アマゾン対策で村上本を9割買い切り | ビジネスジャーナル

最終的に結論が出ていないのですが、今後追随する版元さんがいるのか、また紀伊國屋が他の本でも同じような事をするのかは、気になるところです。


◆ただ、こうしたドロドロとした(?)お話がお好きでない方は、同じPart3の「一度は行きたい!全国・"哲学"ある書店」でお口直しをw

ここでは「小さくても特徴のある全国の書店」が数多く紹介されています。

お馴染み「B&B」をはじめ、都内のお店が結構多いのは、個人的にはありがたいな、と。

「B&B」と言えば、当ブログではこんな本もご紹介していましたっけ。

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なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか(祥伝社新書321)

参考記事:【本&本屋好きに!】『なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか』嶋 浩一郎(2013年06月05日)

いずれにしても、今回の週刊ダイヤモンドは、この特集部分だけでも買う価値があると思います。


本好きなら、買うベシ!

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週刊ダイヤモンド 2015年 10/17 号 [雑誌]

……目次部分の画像があったので、そちらをご覧ください(リンク先はアマゾンのページなので、クリックしてもこの目次は拡大されずにアマゾンに飛ばされます!)。

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【関連記事】

【事典】『教養は「事典」で磨け ネットではできない「知の技法」』成毛 眞(2015年08月18日)

【知的生産】『人たらしの流儀』佐藤 優(2011年06月28日)

【読書術】『本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法』出口治明(2014年09月12日)

【読書力】『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』小宮一慶(2008年09月19日)

【読書術】『本をサクサク読む技術 - 長編小説から翻訳モノまで』齋藤 孝(2015年08月08日)

【読書術大全】『大人のための読書の全技術』齋藤 孝(2014年08月07日)


【編集後記】

◆雑誌つながりで、ちょうど出たばかりのこちらもご紹介。

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日経ビジネスアソシエ2015年11月号

ああ、もう手帳の季節なんだな、と(でも私は来年も手帳は使わないと思いますがw)。


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