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2015年09月01日

【モテ】『鈍感な男 理不尽な女』黒川伊保子


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鈍感な男 理不尽な女


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、当ブログにおける人気モテ本『キレる女懲りない男』の著者である黒川伊保子さんの最新作。

本書では再び「男女の性差」について、鋭い言及がなされています。

アマゾンの内容紹介から。
脳科学が解く!女の機嫌をなおす18の処方箋。察しない男性脳とキレる女性脳。仕組みの違いを知るだけで、男女のすれ違いは解消できる!

なお、上記『キレる女懲りない男』と異なり、「主に男性向け」に書かれているのが、当ブログ的にはありがたかったです!





''Suzanne Necker - The quarrels of lovers are like summer storms. Eve'' / QuotesEverlasting


【ポイント】

■1.記念日をおろそかにしない
 結婚記念日に、夫が自分を大切にしてくれて、満ち足りた気持ちになったら、「これまでの幸せな思い出」を紡ぐことになる。しかし、逆に夫が自分をないがしろにしたら、「これまでのムカついた、やりきれない思い出」を紡ぐことになる。
 男と女の暮らしなんて、幸せを数えても、不幸せを数えても、どちらもたっぷりあるものだ。思いっきり思い出紡ぎモードに入っている記念日に、優しい声をかけただけで、この結婚が「とても幸せな結婚」に思えてくる。反対に、ちょっとないがしろにしただけで、この結婚が「とても不幸な結婚」に見えてくる。
 天国と地獄に分かれるのだ。これからは、とても怖くて記念日を忘れられないでしょう?


■2.「大変」と言われても解決しない
「こんなに大変」というセリフは、「私がどんなに大変なことをしているのか、あなた、わかってないでしょ」の意味である。したがって、いきなり「大変だったら、しなくていい」なんて決して言ってはいけない。彼女がしていることを、「しなくたって済むくらいのこと」だと言ってしまったことになるのだから。
 たとえば、「毎朝ご飯を作るの、どんなに大変だと思ってるの!?」と言われて、「別に、コンビニでいいよ」なんて返してしまったら、深刻なミゾを残す。「大変なのはわかってる。きみも働いているのに、早起きしてくれて。いつも感謝してるよ」が正解だ。


■3.してしまったことより気づかなかったことをあやまる
 女性は、ほとんどの場合、男性がしてしまったこと(あるいはしてくれなかったこと)よりも、自分の気持ちをわかってくれなかったことが悲しいのである。だから、してしまったこと(あるいはしてくれなかったこと)をあやまる前に、気づかなかったことをあやまるのが極意。
 この極意、本当は「わかってない!」と責められる前に使うべきである。たとえば、「なんで、やらないわけ?」なんて言われたとき、「言ってくれれば、やったのに」なんてセリフ、あなたは返してない?
「あのとき、なんであんなこと言ったの?」と言われたときも、「嫌なら、言ってくれればいいのに」なんてね。こんなときこそ、「気づいてあげられなくて、ごめん」を使おう。


■4.「こと」ではなく、気持ちに対してあやまる
 たとえば、待ち合わせに遅刻したとき。「こんな雑多な場所に、15分も待たせてしまってごめん。心細かったよね」のように。遅れてしまった「こと」じゃなく、待たせていた間の彼女の気持ちにあやまるのである。
 男性の多くは、「なぜ遅刻したのか、それがどれだけ仕方なかったか」を言い募りがちだ。もちろん、男同士ならそれが大事。男性脳はゴール指向型なので、「ゴールできなかった理由」が正当なら、それで脳は100パーセント納得する。
 しかし女性が聞きたいのは、気持ちへのいたわりであって、それを作ってしまった原因がどれだけ正しいかではない。遅刻の理由がどんなに正当でも、「心細かった気持ちに無頓着」は許せないのが女心なのだ。


■5.過去の過ちにもあやまり続ける
 前に述べた通り、女性は、過去の関連記憶を一瞬に想起する。何か悲しい思いをすれば、過去の悲しい思い出が、繰り返し脳裏によみがえる。
 男性にしてみれば、もうあやまったこと、今さら取り返しがつかないことを繰り返し蒸し返されても釈然としないはず。しかし、感情をキーに引きずり出される思い出は、脳にとっては毎回「今、起こったこと」のように臨場感たっぷりに展開されるので、新たな経験をしたのとほとんど変わらない。つい、「あのとき、あなたは、ひどいことをした」と言わずにはいられないのである。


【感想】

◆この手の「男女の性差」の本は、当ブログではかなり積極的に取り上げております。

つい先日も、五百田さんのこの新作をレビューしたばかりですし。

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「察しない男」と「説明しない女」のモメない会話術

参考記事:【モテ】『「察しない男」と「説明しない女」のモメない会話術』五百田達成(2015年08月29日)

ただし、多くの作品が男女の違いを対比させているのに比べると、本書は冒頭でも触れたように、「女性脳」に特化しているのが特徴です。

内容紹介に「18の処方箋」とありますが、これは下記目次にあるように「Part 1 女性脳のトリセツ―女の機嫌をなおす18の処方箋」として、すべて男性に向けられたもの。

ケースごとに、女性の言動が挙げられていて、それに対する「処方箋」が併記されているという仕様です。


◆たとえば上記ポイントの3番目の「ケース」は、「『何もわかってない!』と責められる」であり、その処方箋は「『ごめんな』と、即座にあやまる。重ねて、気持ちを察してあげられなかたことをあやまろう」

いわゆる「言ってくれれば、やったのに」案件でして、これは私自身、身に覚えがありすぎて怖いくらいです。

ちなみに、この「言ってくれれば、やったのに」が、ある新聞社が行ったアンケートで「夫のムッとするひと言」の第2位だったことは、過去の記事でも触れましたが、そのときの1位が「誰のおかげで食えているんだ」という「男性から見てもNG」なものであることを考えると、「言ってくれれば、やったのに」は、踏みがちな「地雷」としては、実質1位でしょう。

それに対して、「正解」である「気づいてあげられなくて、ごめん」は、「女性を癒す魔法のことば」とのこと。

「言ってくれれば、やったのに」が「察することを放棄することば」なのに対して、こちらは「察してあげたい気持ちを伝えることば」なので、積極的に使いたいところです。

これと同じような考え方が、続く上記ポイントの4番目の「気持ちに対してあやまる」ですから、ここは併せて押えるべし!


◆また、「あるある〜!」となったのは、上記ポイントの5番目で、ここでは実例として、黒川さんのご両親のお話が登場します。

なんでも黒川さんのお母さんは、黒川さんを帝王切開で出産した直後に、「お産は病気じゃない」と姑に言われ、信州の極寒のお正月で痛みを抱えて立ち働いた結果、倒れてしまったのだそう。

そのときに何の気遣いもなかったお父さんに対して、お母さんはこの話をことあるごとに蒸し返し、時にはお父さんが「何度もあやまっただろう」と声を荒げることもあったのだとか。

一方我が家でも、長女出産の際に陣痛で苦しんでいるヨメの傍らで、私がサッカーの日本代表のW杯予選を観ていたことを何度も蒸し返されているのですが、まさに「お前は俺か」気分ですよ。

ちなみに、黒川さんのご両親の方は、黒川さんご自身が実家に帰って出産されたときに、陣痛で苦しむ黒川さんの腰をお父さんがさすりながら、お産の大変さを実感し、お母さんに「つらい思いをさせた」と懺悔した日から、責められることはなかったとのこと。

……私はまだまだ責められそうですがw


◆ところで「あやまってるのに何度も、なんて理不尽な!」と思われる方もいらっしゃるでしょうけど、それが「女性脳」の特徴なのですから、仕方ありません。

上記ポイントの「気持ちに対してあやまる」だって、「何で遅れたのか」「仕方なかったのか」の方が、男性にとっては大事なところ、女性はそうでもないようですし。

他にも、家電量販店に行く旦那さんに、旅先でなくしたスマホの充電器を買ってきてもらおうとした黒川さんが、細かくスペックを聞かれて「もういい!」となってしまう話なども、身に覚えありまくりです。

私もヨメに夕飯の材料の買い物を頼まれ、メモに「豚肉」とだけあっても「部位は?」「グラムは?」と聞かねば出かけられません。

男性が指示する場合は、当たり前のように押えておくべきところも、多くの女性にとってはそうではない模様(人によって程度に違いはあれど)。


◆もちろん、「どちらが正しいか」ということになると、必ずしも本書に従う必要はないと思います。

単に本書は、「理詰めでは理解しきれない」女性の「仕様」「スペック」について解説されたものですから。

ただし、これらは職場の女性社員についても同様のことので、単にモテるためでなく「上手く女性部下を使う」「女性部下に慕われて出世する」ためにも必要かと。

それに加えて、オフタイムでも女性にモテるのであれば、本書の教えを無視するわけにはいかないでしょう。

……結婚生活にも役立つこと必至ですしね(真顔)。


すべての男性に捧げたい1冊!

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鈍感な男 理不尽な女
Part 1 女性脳のトリセツ―女の機嫌をなおす18の処方箋
1.「もう、いい。自分でする!」と突然キレる
2.「好きにすればいいじゃない」と突き放される
3.「どうせ私なんか、どうだっていいと思ってるんでしょ?」とすねる
4.「一緒にいる意味ないよね」と切り出された
5.口を利いてくれない ほか

Part 2 男性脳と女性脳はなぜこんなに違うのか
1.男女脳の違いを知れば“女の不機嫌”の理由がわかる
2.男の「気持ちいい」と女の「気持ちいい」はこんなに違う
3.男の「恋の落ち方」と女の「恋の落ち方」はこんなに違う
4.男の「愛し方」と女の「愛し方」はこんなに違う
5.「別れを決める理由」は男と女でこんなに違う ほか


【関連記事】

【モテ】スゴすぐる「女性脳のトリセツ」7選(2012年12月12日)

【モテ】「ベストパートナーになるために」ジョン・グレイ(2007年08月09日)

【モテ】『「察しない男」と「説明しない女」のモメない会話術』五百田達成(2015年08月29日)

【モテ】『女性を味方にする言葉、敵にする言葉』伊東 明(2011年03月04日)

【モテ】男女の性差について学べる本10冊(2014年02月20日)


【編集後記】

◆本書とは逆に(?)、女性に向けて書かれた黒川さんの作品。

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ちょっとしたことで大切にされる女 報われない女: 男と女の「脳の違い」を知ればうまくいく! (王様文庫)

中古が値崩れしていないので、Kindle版がオススメです。


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