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2015年08月31日

【読書&記憶】『本の中身が頭に入ってこない人のための読書のルール』園 善博


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本の中身が頭に入ってこない人のための読書のルール (中経の文庫)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気を集めた書き下ろし文庫本。

勝間和代さんにフォトリーディングを指導された園 善博さんが、読書の仕方並びにその内容の覚え方について指南してくださっています。

アマゾンの内容紹介から。
本を読む気になれない、本を読んでも集中できない、そもそも、本を読んでも頭に入ってこない…。そんな悩みは、この本を読んで解決しましょう。読書が得意な人が必ずやっている習慣を身につければ、みるみる本が読めるようになり、読んだ本の内容が記憶にしっかり残るようになります!

文庫本なのに、すでにKindle版も用意されているというのが有り難いです。





Caught Reading / Jayel Aheram


【ポイント】

■1.自分に合っている本の見分け方
(1)タイプの違う3冊の本を用意する
(2)15分読む
(3)どれだけ思い出せるかテストする
 (1)〜(3)を3冊(あるいは2冊)それぞれについて繰り返すと、「この本はあまり思い出せなかったけれど、この本は思い出せて長く話せた」というように、本ごとに理解度の差が出るはずです。
 そこで、なぜ差が出たのか考えてみましょう。
 長く話せたのは、自分がその本の内容に興味があったり、これまでの経験と本の内容に関連性があったりしたからです。つまり、長く話せる本が今のあなたに合っている本なのです。


■2.速習法の3つの読書法
(1)スキミング・リーディング(概要把握)
……全体像(概要)を広く、浅く理解したいときの読み方
  ほとんど知識を持たないテーマの勉強をするときに適している

(2)ターゲット・リーディング(詳細把握)
……部分的に深く理解するときの読み方
  より専門的に学んだり、知らない用語を調べたりするときに適している

(3)トレーシング・リーディング(通読)
……読み飛ばしをしないで、全ぺージ読む場合に適した読み方
  小説やエッセイなど、ストーリー性の強い本や時系列の経過を知りたいときに適している


■3.目次は頭から読まない
 目次は、頭から順番に読んではいけません。
「はじめに章タイトルをすべて読み、次に大見出しをすべて読み、最後に小見出しをすべて読む」ようにします。
 本によっては、目次から小見出しが省かれている場合があります。
 目次に「その本のすべての見出し」が書かれていない場合は、手間がかかっても見出しを残らず書き出して、「自分仕様の目次」をつくっておくと、学習効果が上がります。


■4.丸暗記するときは「聴く」を取り入れる
 公式や法律の条文などを丸暗記するときは、「読書」にプラスして、勉強に「聴く」を取り入れましょう。
 条文を覚える場合は、書かれている文章や用語をありのまま覚えなければなりません。一言一句、正しく覚える必要があるときは、暗記したい内容をICレコーダーなどに録音し、通勤途中などに繰り返し聴くと暗記しやすくなります。
 オーディオブックや音声教材でも効果はありますが、「自分の声を吹き込む」ほうが高い効果が期待できます。
 なぜなら、「音読」をすると、脳が活性化するからです。また、録音した自分の声を聞くたびに、音読に近い効果が繰り返し得られます。


■5.集中して本を読むために時計の秒針を見る
 1秒ごとに、ピッ、ピッと針が動くアナログ時計を使います。
 秒針をじっと見ていると、時折針が止まっているような気がしませんか。
 針がゆらっと見える瞬間、ある1秒だけがやけにゆっくり動いているような気がする現象を、「クロノスタシス」と言います。目でパッと見たものを脳が認識するまでに発生するタイムラグから起こります。
 集中したいと思ったときに、この現象が起こるまで秒針を見つめてください。2〜3分くらいで、脳は集中状態に入ります。


【感想】

◆本書の著者である園さんは、「速習法セミナー」なる、読書レッスンを行なわれています。

速読法セミナー「速習」 - 園善博の速読法 公式サイト

あくまでも「速習」であって、「速読」ではないのがミソ。

私自身は、園さんのレッスンも受けたことがないので断言はできませんが、「読む」のもさることながら、それを「覚える」ことにフォーカスしている印象です。

実際、本書には「全ページ漏らさず読んでも、『読んだ内容を覚えていない』としたら、本を読んだとは言えません。それは、文字を目で追っただけ、です」との指摘がありましたし。


◆その「覚える」ことを、特に掘り下げているのが、本書の第4章です。

上記ポイントの4番目にあるように、「聴く」ことを推奨しているのは、実際にやっていた経験のある私には、腑に落ちまくり。

税理士試験の受験に必須の理論暗記こそ、まさに「法律の条文などの丸暗記」なので、結果オーライと言いますか。

また、私の通っていた専門学校には、音声教材がなかったため、仕方なく自分で朗読したものを聴いていたのですが、これも結果的に良かった模様。

そして、割愛したものの、本書には「聴くときは速いスピードで再生した方がいい」とあって、こちらも私がやっていた通りでした。

他にも、「語呂合わせ」や、「手書きメモ」の効用についても触れられているので、特に「記憶」方面に興味のある方は、この第4章はマストでお願いします。


◆もちろん、タイトルが「読書のルール」ですから、読書法にも言及しており、それは上記ポイントの2番目にある、3つの読書法の通り。

このうち、「スキミング・リーディング」については、一般的な速読用語である「スキミング」ですし、「ターゲット・リーディング」は「スキャニング」と同じと考えて良いでしょう。

この詳細については、本書の第3章「本の内容が頭にどんどん入ってくる速習法とは?」をご覧ください。

ただし当ブログでは、園さんの過去の著作を2冊ご紹介しており、それぞれで「3つの読書法」は登場していますので、この2冊をお読みの方は、そちらでも大丈夫だと思われ。

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頭がよくなる魔法の速習法

参考記事:【速習】「頭がよくなる魔法の速習法」園 善博(2009年11月24日)

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本がどんどん読める本 記憶が脳に定着する速習法! (講談社BIZ)

参考記事:【速読】「本がどんどん読める本 記憶が脳に定着する速習法!」園 善博(2009年04月15日)


◆むしろ、個人的に本書で興味深かったのは、「選書」の部分でした。

まず、上記ポイントの1番目にあるように、「自分に合っている本を読め」とのことなのですが、実はそう言われた時点で、自分にとって「ハードルが高めの本」は弾かれてしまうのが、少々ツライところ。

一方、「ネット書店で本を買うコツ」や「新聞などの書評は読まない」という辺りは、当ブログの読者さんの参考になると思います。

ただし、「個人ブログの感想やカスタマーレビューは参考にしない」と言われて、smooth「涙目」の巻。

とは言え、それに続く「役に立つ書評の見分け方」は、アマゾンレビューの「サクラ」を見抜く際に使えそうでした。


本を読んで記憶したい方に!

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本の中身が頭に入ってこない人のための読書のルール (中経の文庫)
1 読書はなぜ必要?
2 正しい本の選び方を身につけよう
3 本の内容が頭にどんどん入ってくる速習法とは?
4 記憶力がみるみる高まる読書の応用技術
5 ビジネスで使える読書の応用技術
6 本がどんどん読みたくなる読書のメンタルテクニック


【関連記事】

【速習】「頭がよくなる魔法の速習法」園 善博(2009年11月24日)

【速読】「本がどんどん読める本 記憶が脳に定着する速習法!」園 善博(2009年04月15日)

【勉強法】『速読暗記勉強法』牛山恭範(2013年09月27日)

【速読】『世界一たのしい「超!速読」勉強法: 「読書」「仕事」「資格試験」…人生に奇跡を起こすトレーニング!』斉藤英治(2013年02月02日)

【記憶&速読】「図解超高速勉強法」椋木修三(2008年05月04日)


【編集後記】

◆アマゾンランキングで見かけた気になる本。

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最速でおしゃれに見せる方法

これはかなり「キテる」予感がしますっ!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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