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2015年08月28日

【ライフハック】『メンタルが強い人がやめた13の習慣』エイミー・モーリン


メンタルが強い人がやめた13の習慣
メンタルが強い人がやめた13の習慣


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事でも大人気だった1冊。

タイトルにある「やめるべき13の習慣」はアマゾンのページにも列挙されてはいるのですが、さらに細かいTIPSや留意点も詰まっていて、読み応えがありました。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
人は誰でも、13の習慣をやめることで、メンタルを強くできる。
メンタルが強い人は、それが最悪の状況だろうと人生最大の危機だろうと、なんとかうまくやる方法を知っているタフな人たちだ。
誰もがもっている13の思考習慣をやめれば、折れずにしなるレジリエンスな生き方ができる。
複雑なあれこれに振り回されていようが、とんでもなく不安だろうが、自信がまるでなかろうが、トラウマを抱えていようが、大丈夫!

待望のKindle版も本日から配信になりました!





Jealousy / Quasic


【ポイント】

■1.「自分を哀れむ習慣」をやめる
 自分を哀れむ、というわなにはまるのは、いとも簡単だ。自分を哀れんでいる限り、本当に恐れているものと向き合わずにすむし、自分の行動に責任を負わなくてもいい。自分をふびんに思っていれば、時間稼ぎができるのだ。行動を起こし、前進する代わりに、状況がどんなにひどいかを大げさに語っていれば、改善のために何もしていない自分を正当化できる。
 関心を引く手段として、自分を哀れむ人もたくさんいる。「かわいそうな私」を演じていれば、親切で優しい言葉をかけてもらえるだろう。少なくとも最初のうちは。拒絶されるのが怖い人たちにとって、自分を哀れむことは、それとなく助けを求める手段なのかもしれない。


■2.「自分の力を手放す習慣」をやめる
 人生に「しなくちゃいけないこと」などほとんどないが、たいていの人は「ほかに選択肢はない」と思い込んでいる。
「明日、仕事に行かなくちゃ」とつぶやく代わりに、それが選択であることを思い出してほしい。出勤しないことを選べば、もちろん影響は出る。お金はもらえないし、仕事を失う可能性もある。それでも、仕事に行くことは選択なのだ。
 何ををし、何を考え、何を感じるのか、すべて自分で選べる――そう気づくだけで、晴れやかな気分になれる。


■3.「みんなにいい顔をする習慣」をやめる
 それから、「みんなに好かれたい」という思いについても考えてみた。ミーガンが何より恐れているのは、周りから「自分本位な人だ」と思われること。でも、セラピーを続けるうちに気がついた。「常に好かれていたい」という思いのほうが、誰かにノーと言うより、実はずっとずっと自分本位なのだ、と。誰かに手を貸すのは、相手の人生をよくしたいからじゃない。自分を「いい人だ」と評価してもらいたくて、献身的に尽くすことが多いのだ。


■4.「人の成功に嫉妬する習慣」をやめる
 人が目標を達成したのは、時間とお金をかけ、努力したからだ、という事実を見落とすと、成功を恨みたくなるだろう。プロのアスリートを見て、「あんなことができたらなあ」と言うのはたやすいけれど、本当にそう思う? 朝から12時間もトレーニングし、年々衰えていく運動能力だけで稼いでいきたい? 体型をキープするために、大好きな食べ物をあきらめて、年がら年中上を目指して、仲間や家族との時間を手放してもいいと本気で思っている?


■5.「自分は特別だと思う習慣」をやめる
 私たちは権利や特権の意味をはき違えやすい世の中で暮らしている。他人の権利を侵すことになっても、自分には「幸せになる権利」「丁寧に扱ってもらう権利」がある、と考える人は多い。特権を手に入れようと努力するのではなく、社会が与えてくれて当然であるかのようにふるまう。(中略)
 特権意識は、実力で何かを勝ち取る邪魔をする。「もらえるはずのものがもらえない」と文句を言うのに忙しいときに、努力できるだろうか? 自分が何者で、何をくぐり抜けてきたかによって、「もらえて当然だ」と期待しているのだから、いっそう頑張ったりしないだろう。「当然の権利」を必死で主張していたら、自分の行動に責任を持つことはできない。


【感想】

◆一読して、「ちょっと厳しいなぁ」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に上記ポイントの1番目の「自分を哀れむ習慣」というのは、実際に「哀れな状況」にある人に対して言えるものではありません。

それでも、著者のエイミー・モーリン氏の身に振りかかった事実は、極めて「哀れな状況」そのもの。

アマゾンの内容紹介には「23歳で母をくも膜下出血のために亡くし、26歳のときに夫が心臓発作で突然逝ってしまうという」とありますが、実は続きがあって、夫の死後、再婚した男性の父親がほどなくがんの宣告を受け、余命1年と言われてしまいます。

ただ、それまでの2人のように「突然」他界したのと違い、今回は時間があったため、彼女は、日頃セラピーで言っていたアドバイスを自分自身のためにまとめることに。

それが、本書のもととなった「メンタルの強い人がやめた13の習慣」というリストでした。

すると、ブログに投稿5日後にはウェブ版Forbesに転載され、その2日後には1日100万以上に読まれる人気記事になり、このように書籍化された次第。


◆今回は13の習慣のうち、上記ポイントのように5つを選んでおりますが、残りの8つについては、下記目次の通りです。

もっとも本書では、「やめるべき習慣」をただ挙げるだけにとどまらず、具体的なアドバイスも数多く列挙。

たとえば、上記の「自分を哀れむ習慣」をやめるために
●行動で気分を変えよう
●現実的に考えよう
●「感謝する習慣」にスイッチを変える
といったアドバイスが提示されており、さらに、これら1つ1つについて、具体的なTIPSが挙げられています。

たとえば、「●現実的に考えよう」のところでは、
・この状況を、別の視点で見るとどうなる?
・大切な人がこの問題を抱えていたら、何とアドバイスする?
・この状況を克服できる根拠はある?
といった具体例とその解説が付されていました。

……そう考えると、13の習慣の全部のTIPSを合計したら、いくつになるんだというw


◆なお、本書で挙げられている「やめるべき習慣」の多くは、本書の「訳者あとがき」でも指摘されているように、喫煙や深酒のような「いかにもな悪癖」ではありません。

それだけに、やっている本人にも「悪い」という自覚がないケースが多そうです。

私自身、上記ポイントの3番目の「みんなにいい顔をする」傾向がなきにしもあらず。

一昨日も、喫茶店での打ち合わせで、相手が聞いてくれたのに「喫煙席でも大丈夫」と言ってしまい、それから夜寝るまで、タバコのダメージを受けていました(ダメじゃんw)。

なお、本書で紹介されていたのですが、この本によると、死の床で人々が語る最大の後悔の1つは「周りの人を喜ばせてばかりいたこと」なのだそう。

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死ぬ瞬間の5つの後悔


◆ところで、私が最初、アマゾンで本書のことを知ったときは、普通のブロガーの書いた記事が、バイラルに広まったのかと思っていました。

……アマゾンの内容紹介にはモーリン氏の肩書が書かれておらず、「すべて表示する」をクリックして、著者略歴を開かないと分からない仕様なので。

しかし、そもそもモーリン氏は、サイコセラピストとしてキャリアを積んでおり、本書にも数多くの事例が登場する仕様。

その分、当然説得力も増しています。

また、本書を出す以前から彼女はライター(本書内では「物書き」と表現されていますが)でもあったようで、本書の構成も手慣れた感じを受けました。


米アマゾンの評価も高いオススメ本です!

メンタルが強い人がやめた13の習慣
メンタルが強い人がやめた13の習慣
01「自分を哀れむ習慣」をやめる
02「自分の力を手放す習慣」をやめる
03「現状維持の習慣」をやめる
04「どうにもならないことで悩む習慣」をやめる
05「みんなにいい顔をする習慣」をやめる
06「リスクを撮らない習慣」をやめる
07「過去を引きずる習慣」をやめる
08「同じ過ちを繰り返す習慣」をやめる
09「人の成功に嫉妬する習慣」をやめる
10「一度の失敗でくじける習慣」をやめる
11「孤独を恐れる習慣」をやめる
12「自分は特別だと思う習慣」をやめる
13「すぐに結果を求める習慣」をやめる


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【オススメ!】『習慣の力 The Power of Habit』チャールズ・デュヒッグ(2013年04月26日)


【編集後記】

◆YouTubeに本書のプロモーション動画があったので、ご参考まで(2分弱の長さです)。




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