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2015年08月23日

【自己重要感】『抜群に評価される人の教科書 〜誰からも評価される魅力的な人が実践している人間力が高まる行動法則〜』横山信治


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抜群に評価される人の教科書 〜誰からも評価される魅力的な人が実践している人間力が高まる行動法則〜


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先月の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げていたコミュニケーション本

とあるスジからご推薦を受け読んでみたところ、なかなかに「深い」内容でした。

アマゾンの内容紹介から。
大抜擢される人だけがいつもやっていること。人の喜ぶことをして、人の嫌がることをしない人になる!好感度がグンと上がる38のコツ。

キモとなるのは、「自己重要感」という聞きなれないフレーズでした!





Reception / austinevan


【ポイント】

■1.上司に笑顔で話しかける
 それでは上司の集団欲求を満たし、上司の自己重要感を高める方法を話します。
 笑顔で上司に話しかける回数を少しずつ増やしていって下さい。
 これだけで大丈夫です。特段お世辞を言う必要はありません。
 まずは、笑顔で挨拶して下さい。
「おはようございます」「ありがとうございます」「お疲れ様でした」「お先に失礼します」たったこれだけで関係は大きく変わります。この方法で成功した人はたくさんいます。
 あなたがそのように行動することで、周囲も変わっていく可能性があります。周囲も上司に笑顔を向けるようになれば、上司の態度も軟化し、集団欲求を満たすことができます。これは上司だけでなく、先輩社員にも通用します。


■2.人の喜ぶことをする
 まず一度あなたの悩みを書き出してみて下さい。
「会社で評価されない」
「上司とうまくいかない」(中略)
 どうでしよう。すべて主語は「私」です。どうして私ばかり…、私は損をしている、私はわかってもらえない。不満の原因は外で、気の毒なのは「私」です。
 そこで、主語を「私」から、他者に向けてみましょう。そうすることによって悩みのスパイラルは断ち切れます。なぜなら、人間の脳は同時に2つのことを考えることができないからです。(中略)
 他人の喜びを考える時、自分のことを忘れて苦しみから解放されます。
「人が喜ぶ姿」を見るのが人間の最高の報酬になるように私達の脳はプログラムされているからです。


■3.人の意見は素直に聞く
 私は過去に仕事上で部下の間違いを指摘したり、反省を促すこともありました。部下の大半は言い訳をしたり、自分の正当性を主張します。それがどれだけ素晴らしい反論であっても印象はよくありません。
 直接言葉で反論しなくても、顔の表情で明らかに不満であると訴えている部下もいました。
 そんな中で「申し訳ございません。ご指摘ありがとうございます。今後十分気を付けます」と言ってくれた部下は好感度が非常に高くなりました。なぜなら私の自己重要感が高まったからです。
 大きなプロジェクトを任せたり、要職に抜擢するのは、素直に間違いを認めてくれる人物です。
 このような人事は私だけではなく、多くの人が用いています。


■4.嫌いな上司の対処法
 実際に私がおこなって成功した方法を話します。
 朝起きて鏡を見ながら笑って下さい。そして自己暗示をかけて下さい。
「今、私は最高に幸せ」とか「自分は優秀だ」とかなんでもいいので、自分が素晴らしいと自己暗示をかけるのです。
 そして最後に「私は○○さんが大好きです」と上司のことを好きだと声に出して言って下さい。次に「だから○○さんも私のことが大好きです」と言います。
 この手法は私だけではなく、何人もの人が成功しています。
 しかし、残念ながら多くの人が、バカらしいと言って実行せずに、翌日からも上司のわがままを愚痴っています。


■5.ほめ言葉は素直に受け取る
「きれいですね」とか「素晴らしい文章」と言われても素直に受け取れずに「そんなことないです」と相手のほめ言葉を否定する人がいます。
 これは相手の自己重要感を下げる行為です。
 相手がほめてくれた時に、素直に受け取ることで相手も自分も自己重要感を上げることができます。(中略)
 ほめられた時は素直に受け入れ、喜びの感情を言葉や表情に出して下さい。相手は自分の価値観を受け取ってもらえたことで,自己重要感が上がるのです。
 可能なら、もう一言、「○○さんにほめていただいたので、今日は一日良い気持ちで過ごせそう」と相手の心遺いに感謝の言葉を付け加えれば、相手もさらに良い気持ちになります。


【感想】

◆記事タイトルや冒頭に出てきた「自己重要感」という言葉。

これは、「自分を価値ある存在と思いたい」という想いであり、本書の表現を借りると、「すべての人間は自分のことを高く評価して欲しいと熱望している」ということ。

たとえば、自分の自慢話をする人と、逆にこちらの話をよく聴いてくれる人がいた場合、前者は「自分の自己重要感を高めて、こちらの自己重要感を下げて」います。

一方後者は「こちらの自己重要感を高めてくれた」ワケで、私たちは、こういう人を「評価」するのが心情というもの。

コミュニケーションの問題の多くは、この考え方で説明できてしまう、ということを知り得たのが、本書を読んでの一番の収穫でした。


◆中でも上記ポイントの5番目の「ほめ言葉を素直に受け取る」件は、私自身、長年の懸案となっていたこと。

私は本当にほめられるのが苦手で(「ほめられたこと、あるのかYO!」というツッコミは置いといてw)、素直に受け取れた記憶がありません。

それは単に、自分だけの問題だと思っていたのですが、大間違い!

せっかくほめてくれた相手の自己重要感を下げていたのですから、相手に対しても失礼なんですね……。

ただし、なんでもかんでもほめ言葉を受け取っていると、「自意識が高い」と思われる危険性もあります。

そういうときは、素直に受け取った後に「よく知ったらガッカリされるかもしれません(笑)」といった具合に、少し自分を落とすと良いのだそうw


◆ちなみに、上記の「自慢話」同様、自分の自己重要感が上がるものの1つに「他人の悪口」があります。

自慢話は、見せかけだけ自分自身を上げて優越感を持とうとする行為ですが、悪口は、相手を下げることにより自分が優位な地位にいることを示そうとするもの。

どちらも、言っているうちに、知らず知らずのちに自己嫌悪に陥ってしまいます。

すると言ってる本人は、その震源地がわからず、さらに自慢や悪口を続けてしまい、いつの間にか人が離れていってしまうという恐ろしさ。

本書曰く「借金を返すためにさらに借金をするようなもの」とのことですから、この2つは絶対に避けるようにしてください。


◆なお、本書のあとがきには、著者の横山さんが、この本に大きな影響を受けたことが触れられています。

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人蕩し術 (ひとたらしじゅつ)

以前から、その存在は知っていたものの、おいそれと手が出せる値段じゃないので、読んだことはありませんでした。

そして本書は、この作品の著者である無能唱元氏の哲学を、「できるだけわかりやすく書かせていただいた」、とのこと。

直接、無能氏の本に当たる場合は、もうちょっとお手頃価格の作品からトライすると良いかもしれませんね。

Amazon.co.jp: 無能 唱元:作品一覧、著者略歴


シンプルながらも、本質を捉えた1冊!

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抜群に評価される人の教科書 〜誰からも評価される魅力的な人が実践している人間力が高まる行動法則〜
1.評価される人になるコツ
2.評価される人の人たらし会話術
3.なぜ評価される人は「期待しない」のか
4.評価される人の魅力を高める魔法のルール
5.なぜ評価される人は頑張りすぎないのか


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知らないと損する『「なぜか人に好かれる人」の11の法則』 活用法(2012年03月26日)


【編集後記】

◆本日も「Kindle日替わりセール」から。

B00TX5DLKY
子育ては心理学でラクになる

「中古が新刊の倍値」という謎の1冊ですが、今日ならKindleだと激安です!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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