2015年07月07日
【働き方】『40歳からの仕事で必要な71のこと』本田 亮

40歳からの仕事で必要な71のこと
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、リアル書店で捕獲してきた1冊。実際に最初の方をパラパラ読んでみたところ、「あ、これはいい本や!」とためらわずにレジに持って行ったというw
アマゾンの内容紹介から。
40歳になった頃、仕事が急につまらなくなったーー。 電通・伝説の理想の上司が、40歳からの働き方を伝授! 『僕が電通を辞める日に絶対伝えたかった79の仕事の話』の本田亮、第二弾! 40歳から「何」を変える? 魅力的なリーダーは何をしているか? いくつになっても、何でも始められる! 40代は、サラリーマンが本気でやりたいことを探す時期だ。 この仕事人生で何がしたい? 自分の本当の気持ちから逃げてはいけない。 サラリーマンにとって大切なことは、 一番出世することでも、 一番お金持ちになることでもない。 一番しあわせになることだ。 一番しあわせだという人が、 結局「勝ち」なのである。
タイトルは仕事術っぽいですが、生き方や人生についてをも考えさせられました!

Imagine Cup 2014 | Day 1 Presentations / ImagineCup
【ポイント】
■1.自分の本当の気持ちと向き合うサラリーマンにとって幸せな人生とは何か?
気持ちよく仕事ができて、大切な友達がいて、愛する人がいて、ほどほどに認められ、毎日生きている充実感があることではないだろうか。
それならば、人の10倍も努力しなくて大丈夫。せいぜい人の倍くらいでいい。寝る間も惜しんで仕事する必要もない。きちんと寝ないと体に毒だ。ライバルにも、プレゼンにも、出世競争にも勝たなくたっていい。それより何より勝たなくちやならないのは「自分の人生」だ。
自分の人生が終わるときに「本当にいい人生だったなあ〜」と思えることこそ大切だ。そのためには自分の気持ちに素直にならなくちゃいけない。
■2.スケジュールはアンバランスに調整する
翌週のスケジュールは前の週に大体わかるから、仕事の動きが見えてきたら忙しくする日と緩やかに仕事する日を決めてしまう。
そして、会議が3つも入っていて忙しそうな日には、あえて別の会議も入れてしまうのだ。
その代わり、わりと暇な日があったら、その日には会議を1つも入れないように調整した。(中略)
すると不思議なことに、暇に調整した日にはおもしろい話が迷い込んでくる。
新しいプロジェクトの誘いや新しい人との出会いは、大体そういう隙間に入ってくる。
メリハリのきいたスケジュールは、人生を立体的にしてくれるのだと思った。
■3.毎日1つ「新しい体験」をする
1日が終わりそうなときに、僕は「今日は新しいこと体験したかな?」と考えることにしていた。
もしも何もなかったら、あえて1つ、つくり出す。(中略)
どんなに小さなことでもいいから、昨日まで知らなかった体験を1つ加えてみる。
そして、それを手帳の日付の横に書き記しておく。
新しい店、新しい人、新しい本、新しい道……。
1年が終わるときには365個の新しいことが手帳に書かれているだろう。
それこそが自分の成長の証だ。
■4.トラブルをおもしろく話す
仕事の世界ではトラブルはつきものだ。
だから、トラブルにあったときは、いつでもそれを客観的に見て笑いのネタにしてしまおう。(中略)
自分の不幸を笑える人間は強い。
笑った時点で心に余裕が生まれている。人が離れずについてくる。
運命を楽しもう。
鈍感力といい加減さを養い、ひょうひょうとサラリーマン人生を歩いていこう。
トラブルを重たく受け止め、悪いムードを漂わせるのは何のメリットもない。
笑っているうちに、必ず次の幸運の女神が「なんか楽しそうだね!」と近づいてくる。
■5.「仕事のスピード」にこだわる
ビジネス書の中によく「期待以上の仕事をしましょう」というフレーズがある。
それはなかなか難しいことだと思う。成果で期待以上の評価をもらうのは至難の業なのだ。
しかし1つだけ簡単に期待以上の答えを出せる方法がある。それはスビードだ。
時間は誰にでも同じように刻まれているから、1日早ければ、それだけで期待以上の答えだということになる。金曜日までに仕上げてくれと言われたら、木曜日を目標にする。3月までと言われたら2月までに仕上げてしまう。早く仕事が納品されて喜ばないクライアントはいないだろう。
【感想】
◆当ブログでは、今まで何冊も広告代理店のクリエイターの方の著作をご紹介してきました。ただし、当たり前といえば当たり前なんですが、その著作のテーマのほとんどが、ライティングやクリエイティブ関連のネタということに。
私個人としては、どちらも興味があるので、それはそれで良いものの、実際に仕事で活用できるか、と問われると、正直「?」でした。
それに比べると、本書はもっと汎用性の高いお話が中心。
具体的には、下記目次にもあるように、仕事術やマネジメント、そして仕事には関係のない「遊び方」のお話等々です。
◆とはいえ、「仕事術」と言っても、細かいスキルアップのTIPSと言うよりは、むしろ「心構え」や「知恵」のような感じ。
この辺は、さすがに「伝説の上司」と呼ばれていただけのことはあります。
さらに、同じ仕事のコツを表現するにしても、クリエーティブ畑の方ですから、言い方が洒落ているというか、印象的というか。
たとえば、上記ポイントの2番目の最後の「人生を立体的にしてくれる」というフレーズは、普通は思いつかないのではないでしょうか?
◆また、本書で特徴的なのは、ユニークなエピソードが多々収録されていること。
たとえば、日本の民間人で初のISS搭乗宇宙飛行士になることで話題となった高松聡さんは、本書の著者の本田さんと、電通時代に10年以上一緒に仕事をしてきた方なのだとか。
高松聡 - Wikipedia
この高松さんのお話から、何を学ぶかは、本書にてご確認を。
もう1つ、奥様と離婚寸前の状態で海外出張をしてしまった本田さんが、奥様に書いた手紙の内容というのも、かなり「目からウロコ」でした。
……これ、同じくパートナーと不仲になってしまった方なら、ぜひやってみて頂きたく(ネタバレ自重)。
◆実は本書を読み始めて思ったのは、「ある程度上の年齢の方が、堅苦しい話ではなく、仕事や人生について語る」という点で、成毛 眞さんの著作に似ているな、ということでした。
ただし、成毛さんは若干アナーキー(?)なところがあるのに比べると、本田さんは、かなりマイルドです。
なんでも退職された際に、部下の皆さんからたくさんのメールをもらったそうですが、その中に「私の知る限り、本田さんほど素晴らしい上司はいなかった」と書いてきた方がいたとのこと。
そこまで慕われる上司というのも素敵ですし、確かに本書を読むと、その秘密が垣間見れます。
なるほど、こういう「マネジメント」もあるのだな、と。
40歳前でも一読の価値アリです!

40歳からの仕事で必要な71のこと
1章 40歳から「何」を変えるか?
2章 「壁」にどう立ち向かう?
3章 魅力的なリーダーは「何」をしているか?
4章 「謙虚なトップ」をマネする
5章 40歳からの「未来」をみる
6章 40歳、大人の「本気の遊び方」
【関連記事】
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友達には秘密にしておきたい『自分を変える89の方法』(2013年10月01日)
【仕事哲学?】『天職』秋元康,鈴木おさむ(2013年06月13日)
【非常識?】『なぜ非常識な人ほど成功するのか』夏山直道(2012年10月24日)
【編集後記】
◆ちょっと気になる本。
理系社員のトリセツ (ちくま新書)
私は「超文系」なので、こういう本で勉強しなくては……。

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