2015年07月03日
【必読】『自分再起動』緊急レポート
自分再起動
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった1冊。前作『1万円起業』が、当ブログでも人気だったクリス・ギレボーの、本田直之さんと再びタッグを組んだ最新作です。
アマゾンの内容紹介から。
14万部のベストセラー、『1万円起業』の著者最新作!
今回は、あなたをガラリと変える新しいライフスタイルを提案します。
◎世界のすべての国の料理を毎週1品ずつ作る
◎全米50州をまわりながら、各州で1回必ずデートをする
◎あらゆる移動を「徒歩」だけで暮らす
あえて日常を壊す人ほど、大きなリターンを得られる。
『1万円起業』同様の徹底したインタビューでわかった、「クエスト(冒険)」で人生をより生産的に生きる方法とは?
なお、タイトルが「どこかで見たことある?」ような気がするのは、「ホッテントリメーカー」で作成したからですw
Hitchhiking from Izmir to Cesme / Danwithnoname
【ポイント】
■1.クエスト(冒険)の条件(1)明確な目標とはっきりした終わりがある
(2)やり遂げるのに困難が伴う
(3)なんらかの犠牲を必要とする
(4)しばしば使命感によって導かれる
(5)いくつかの段階を進む(数値で表せる進歩があるとさらによい)
■2.不満をクエストに変える
不平不満は口に出すな、ひたすら現状に感謝しなさい、という考えもよく聞く。不満を口に出すと、まるで悪人のように言われることさえあるが、クエスト的な思考に照らせば、こう言い返すべきだ。
「いやいや。不満はポジティブな変化のもとだ」
ただし、不満だけでは、やる気を起こさせ、クエストを始めさせる力はない。(中略)
くすぶっている火を燃え立たせるには、誰もやろうと思わないぐらいのスケールのことで、不満を解消するアイデアを考えてみる必要がある。計算式にすれば次の通りだ。不満+大きなアイデア+行動=自分を変えるクエスト
■3.プレイしつづけていれば、いつかは成功する
ただし、プロジェクトのすべてが大成功だったわけではない。実際、セス(・ゴーディン)の計算では失敗のほうがはるかに多かった。(中略)
そうした経験から得た教訓を、彼はこう説明している。
「私が人より多く失敗しているとしたら、私の勝ちだ。そう言えるのは、私にはゲームをプレイしつづける能力があるからだ。プレイしつづけてさえいれば、いずれは成功する。負ける人というのは、一度も失敗したことがない人か、失敗の痛手が大きすぎて二度とプレイしない人だ」
■4.創作の指針や制限を決めておく
細かい点を決めておくのはエリーズの日々の創造性を高めこそすれ、決して妨げにはならない。決まった手順を持つことについて、次のように語っている。
「創作の指針や制限を決めておくことによって、創造性はつねに驚くほど高まります。それは反対ではないか、完全な自由を与えられたほうが、より可能性が広がるのではないかと思うかもしれません。でも、私の経験ではそれは違います。
創造性を最大限に発揮するには、枠(フレーム)の外でいつもの決まりきった考え方をする代わりに、ときには枠の中に入る必要があると思います。制限があることによって、問題に対していつもと違う対処の仕方を求められ、よりすぐれたアイデアが生まれるのです」
■5.時間とお金の問題を先に考え抜く
私はつねに計画を吟味しながらクエストをした。毎年12月になると、ひと月の半分以上かけてその1年を振り返り、来年に備えて計画を練る。世界中の国を訪れるクエストは、移動手段について考え抜いてから始めたのだ。
こうした細かい点――クエストの「どうやって」の部分――を重視するのは、実際に意味のあることで、見くびったり、軽んじたりしてはいけない。クエストが成功したのは私が時間とお金の問題について考え抜き、計画を立てたからで、その問題をなおざりにしたままではうまくいかなかっただろう。
【感想】
◆冒頭の内容紹介で、「クエスト」の具体例が3つ挙がっていましたが、本書はこうした「クエスト」を実際に成し遂げた人々にインタビューして書き上げられたもの。それぞれについて掘り下げていたら、ボリューム的に収まるワケがないので、上記ポイントでは、できるだけ「普遍的なこと」に絞ってみました。
ほかにも「イギリスからイランまでの自転車旅行」ですとか、「アラスカからアルゼンチンまで自転車で横断」ですとか、「99か国を超える国でマラソンに出場」といったようなものもアリ。
比較的「旅に出る」系の「クエスト」が多かったのですが、内容紹介にあったように「世界のすべての国の料理を毎週1品ずつ作る」なら出歩く必要もありませんし、他にも「MITのコンピュータサイエンスのカリキュラムをオンラインで1年で履修する(本来4年かかるもの)」人もいました。
この「MIT」の人は、名前で検索かけたらこんな記事がヒットしたんですが。
勉強を効率化するには「間違いに気づく行動」に注目する | ライフハッカー[日本版]
◆彼らの共通点は、自分のクエストを公開していたこと。
基本的には、ブログやSNS等のインターネットを用いて、その過程を明らかにすることで、ファンや支援者が集まってきます。
その結果、仕事のオーダーが入ったり、展覧会を開いたり、講演依頼があったりすることも!?
ただし、その「クエスト」のほとんどが「純粋にそれをしたかったから」であり、「お金目当て」ではありません。
この辺は、同じように「好きなこと」をやっていながらも、「利益が少なくとも年間5万ドル」あった、前作のケースとは異なります。
1万円起業 片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法
参考記事:【必読】『1万円起業』緊急レポート(2013年09月11日)
◆では、彼らは「クエスト」によって何を得られたのか?
本書の冒頭で、監訳者の本田直之さんいわく、彼らは「自分の人生のストーリー」を手に入れた、と。
これからの時代、「自分の人生のストーリー」こそが、「日常」にとって代わる最優先事項になるのであり、そういう意味では、むしろ本書は『1万円起業』の続編というよりは、むしろ入門編である、と本田さんは言われています。
確かに、必ずしも「お金」に結びつける必要がない分、前作よりも垣根は低くなっていますし、パターンとしても多種多様。
『1万円起業』では、その条件として「自分の興味と他人の興味が重なる部分」で、かつ「その他人の興味は、喜んでお金を払うほど強いもの」と定義づけられていましたから、「そんなものはないなぁ……」という人の方が多かったはず。
それに比べたら、本書の「クエスト」は、多くの人に挑戦機会があると思います。
◆なお、中にはこうした「クエスト」が、本や映画になったりすることもあるのだとか。
典型的なのが、この3冊の本を出したA・J・ジェイコブズです。
驚異の百科事典男 世界一頭のいい人間になる!
聖書男(バイブルマン) 現代NYで 「聖書の教え」を忠実に守ってみた1年間日記
健康男 体にいいこと、全部試しました!
それぞれの「クエスト」の詳細については、アマゾンのページにてご確認を(タイトルからでも分かりますがw)。
また、以前『ウォートン・スクールの本当の成功の授業』で登場したジュリー・パウエルは、「人気料理研究家ジュリア・チャイルドのフランス料理の本に出ている524のレシピすべてを1年で作る」という「クエスト」に挑戦していました。
ジュリー&ジュリア [DVD]
ただし、本書の著者のギレボーは、こうした「クエスト」を紹介しつつも、「クエストとは、そのプロジェクトをもっぱら自分の成長と好奇心のためにやること」と言っています。
そう、「クエスト」とは、あくまで「自分が成長するため」にあるんですね。
自分の生きがいを見つけたい方に!
自分再起動
監訳者のことば
第1部 本当の人生を始める準備
第1章 「冒険」の新しい定義
第2章 不満があるならあなたは正しい
第3章 自分を再起動する
第4章 人生における決定的瞬間とは
第2部 自分を変えるクエスト
第5章 惑わされない練習
第6章 コンプリートする楽しみ
第7章 ライフリストの法則
第8章 目標は勝手に大きくなる
第9章 手づくりするメリット
第10章 長い道のりは嫌でも終わる
第11章 人を巻き込むルール
第12章 時間とお金の話
第13章 失敗を選べ
第3部 新しい自分と出会ったら
第14章 小さな変化に気づこう
第15章 経験を生かすにはやり方がある
第16章 フィナーレ?
【関連記事】
【必読】『1万円起業』緊急レポート(2013年09月11日)知らないと損する『ウォートン・スクールの本当の成功の授業』(2015年02月14日)
【必見?】はあちゅうの世界旅行記が半端ない件(2009年08月26日)
【ライフハック】『minimalism 〜30歳からはじめるミニマル・ライフ』ジョシュア・フィールズ・ミルバーン,ライアン・ニコデマス(2014年04月02日)
【幸せ】『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。』本田直之(2012年06月15日)
【編集後記】
◆今読んでいる本。使える語学力 7ヵ国語をモノにした実践法(祥伝社新書) (祥伝社新書 426)
たとえば、今から「7ヵ国語をモノにする」というのは、立派な「クエスト」だと思います(私にはムリですがw)。
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「自己啓発・気づき」へ
この記事のカテゴリー:「本田直之」へ
「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
スポンサーリンク
この記事へのトラックバックURL
●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
当ブログの一番人気!
10月10日まで
9月26日までのところ一部値引に移行して延長中
Kindle月替わりセール
年間売上ランキング
月別アーカイブ
最近のオススメ
最近の記事
このブログはリンクフリーです